JPH0455356Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は圧電ブザー、更に詳しくはケースに
対する端子の取付構造に関するものである。

＜従来の技術＞ 圧電ブザーは、第７図のように頂壁の中央部に
放音孔１を設けた合成樹脂製ケース２の内部に発
音体３を収納し、ケース２の外周に設けた端子挿
入孔４内に金属板を用いて形成した端子５を圧入
して取付け、端子５に設けた接続片６を発音体３
の電極７と半田付けにより接続して構成されてい
る。

従来、上記のような圧電ブザーに用いられてい
る端子５は、第５図ないし第７図に示すように、
挿入孔４に差込む挿入プレート部８の一方端部中
央に端子片９とその横に直角方向へ折曲がる接続
片６を設け、挿入プレート部８の両側縁と中央部
に挿入孔４への掛合用切起片１０，１１を設け、
更に挿入プレート部８に切起片１０，１１と同じ
側に突出する突片１２を突設した構造を有し、挿
入プレート部８をケース２に設けた挿入孔４内に
圧入して取付けるようになつている。

ところで、ケース２の挿入孔４に端子５を差込
んで取付けた場合、掛合用切起片１０，１１が圧
縮された状態で挿入孔４内に進入し、端子５の耐
引抜力は、掛合用切起片１０，１１のばね性によ
りその先端部の挿入孔４に対する食込力によつて
決定されている。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 従来の端子５における両側縁の掛合用切起片１
０は、第５図と第６図に示したように、挿入プレ
ート部８の一面側にのみ突出するように形成され
ていたため、挿入孔４への差込時に掛合用切起片
１０の先端を挿入孔４の内周一面にのみしか圧接
掛合させることができず、従つて耐引抜力が弱
く、端子の脱落が発生するという問題がある。

＜考案の目的＞ この考案は上記のような問題点を解決するため
になされたものであり、ケースに取付ける端子の
耐引抜強度を向上させ、端子の脱落発生を防止す
ることができる圧電ブザーを提供することを目的
とする。

＜問題点を解決するための手段＞ 上記のような問題点を解決するため、この考案
は、端子の挿入プレート部に設けた両側縁の掛合
用切起片を挿入プレート部の一面側と側縁から外
側の二方向に突出するように折曲げて形成した構
造としたものである。

＜作用＞ ケースに設けた挿入孔に端子を取付けるため、
端子の挿入プレート部を挿入孔に圧入すると、挿
入プレート部に設けた掛合用切起片が挿入孔の内
周面で圧縮を受けながら進入し、掛合用切起片は
挿入プレート部の一面側と側縁から外方への二方
向に突出しているため、その先端が挿入孔の二面
に対して引抜方向に掛合し、端子の耐引抜強度を
向上させる。

＜実施例＞ 以下、この考案の実施例を添付図面の第１図な
いし第４図にもとづいて説明する。

なお、同図において第５図ないし第７図と同一
部分は同一符合を付して説明に代える。

第１図のように、ケース２の挿入孔４に差込ん
で取付ける端子５は、挿入プレート部８の一端に
端子片９と接続片６を突設し、両側部の途中に一
対の掛合用切起片２１，２１が設けられている。

両側の掛合用切起片２１，２１は挿入プレート
部８の側部にＬ字状の切目を入れ、第１図や第２
図の如く、この切目で囲まれた部分を挿入プレー
ト部８の一面側及び側縁から外方の二方向に突出
するよう折曲げて形成されている。上記掛合用切
起片２１，２１は挿入プレート部８に対する二方
向の突出は、その先端縁が挿入プレート部８の面
方向に平行する状態で二方向に突出している。

前記のような構造の端子５をケース２に取付け
るには、挿入プレート部８を挿入孔４に向けて圧
入すればよく、挿入時において両側の掛合用切起
片２１，２１は、その先端縁が各々挿入孔４の隣
接する二面にわたり圧接して二方向の圧縮を受け
る。

挿入プレート部８を所定深さ位置にまで圧入す
ると、掛合用切起片２１，２１の先端縁は、第４
図の如く、その長手方向が挿入孔４のプレート部
８と対向する面４ａに、また外端コーナがプレー
ト部８の側縁と対向する面４ｂに圧接し、端子５
の引抜方向に対して各圧接部分が抜止方向に食込
んで掛合し、端子５の耐引抜強度を向上させるこ
とになる。

＜効果＞ 以上のように、この考案によると、ケースの挿
入孔に取付ける端子の挿入プレート部に設けた両
側縁の掛合用切起片を、挿入プレート部の一面側
と側縁から外側への二方向に突出するように折曲
げたので、端子の挿入プレート部を挿入孔に圧入
すると、掛合用切起片が挿入孔の内周二面に対し
て圧接掛合し、ケースに固定した端子の耐引抜強
度が向上し、圧電ブザーの端子脱落を防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る圧電ブザーの端子を示
す正面図、第２図は同上の平面図、第３図は端子
とケースの分解斜視図、第４図はケースへの端子
取付部分を示す横断平面図、第５図は従来の端子
を示す正面図、第６図は同上の平面図、第７図は
圧電ブザーの要部を示す縦断面図である。 １……放音孔、２……ケース、３……発音体、
４……挿入孔、５……端子、６……接続片、７…
…電極、８……プレート部、９……端子片、２１
……切起片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央に放音孔と外周に端子挿入孔が設けられた
   ケース内に発音体を取付け、前記挿入孔に圧入し
   て抜止状に取付けた端子を、挿入プレート部の一
   端に端子片と接続片を突設し、挿入プレート部の
   両側縁に挿入孔への掛合用切起片を設けて形成
   し、この端子の接続片を発音体に接続した圧電ブ
   ザーにおいて、端子の挿入プレート部に設けた両
   側縁の掛合用切起片を、挿入プレート部の一面側
   と側縁から外側の二方向に突出するように折曲げ
   て形成したことを特徴とする圧電ブザー。