JPS6224939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はソケツトの刃受ばね固定構造に関する
ものである。

第１図は従来のリレーソケツトに用いられる刃
受ばね１の形状を示しており、また第２図は同上
の刃受ばね１のソケツトボデイ２との固定構造を
示している。刃受ばね１はソケツトボデイ２の端
子穴３から挿入されるリレーの端子を弾接保持す
るための一対の弾接ばね片４と、この弾接ばね片
４と一体に形成された接続端子片５とを有してお
り、また上下方向の略中央部の両側面にはそれぞ
れ一対の引掛爪６が切り起こし形成されている。
しかして刃受ばね１はソケツトボデイ２の角穴７
内に挿入されて、この角穴７の内壁に刃受ばね１
の引掛爪６を圧接するようにしているものである
が、成型品よりなるソケツトボデイ２が熱により
軟化変形した場合、引掛爪６による圧接力が弱く
なるので、リレーの端子の圧入時において弾接ば
ね片４に上方から加わる圧入力により刃受ばね１
が抜けるようなことがあり、また弾接ばね片４に
よる保持力もそれだけ弱くなるという問題があつ
た。またかかる従来例にあつては引掛爪６が２箇
所に設けられているだけであるので、角穴７の内
壁のうち刃受ばね１の保持に寄与するのは２面だ
けであり、角穴７の内壁が有効に利用されていな
いという問題があり、また刃受ばね１がこの引掛
爪２を軸としてぐらつくというような問題があつ
た。

本考案は従来例のこのような問題点を解決する
ために為されたものであり、ソケツトボデイの角
穴の内壁を有効に利用して刃受ばねを強固に固定
できるようにしたソケツトの刃受ばね固定構造を
提供することを目的とするものである。

以下本考案の構成を図示実施例について説明す
ると、第３図乃至第５図に示すように、略コ字状
に折曲せる金属片の相対向する一対の対向片８，
８と、この対向片８，８をつなぐ中央片９とのう
ちいずれか１つの片から前記略コ字状の折曲面に
対して略垂直な接続端子片５を延出形成し、一対
の対向片８，８を夫々接続端子片５とは反対方向
に互いに近接するように延出して相対向する一対
の弾性ばね片４を形成し、中央片９から接続端子
片５とは反対方向に延出形成した舌片１０の両側
端と各対向片８，８の中央片９とは反対側の端部
とに夫々引掛爪１１，１１および１２，１２を突
設して成る刃受ばね１と、断面形状が前記刃受ば
ね１の略コ字状の折曲面と略同形の角穴７を下面
に設け、かつ前記角穴７の上端と連通する端子穴
３を上面に設けたソケツトボデイ２とを具備し、
刃受ばね１をソケツトボデイ２の角穴７に前記接
続端子片５が角穴７の下端から突出する方向に挿
入し、ソケツトボデイ２の角穴７の内壁に刃受ば
ね１の各引掛爪１１，１１および１２，１２を圧
接せしめたものである。刃受ばね１は導電性が良
好でかつ適度に弾性を有する金属板を打抜き加工
した後、折曲加工して形成するものである。また
ソケツトボデイ２は樹脂成型品などによつて形成
され、刃受ばね１の引掛爪１１，１１および１
２，１２が角穴７の内壁に圧接されたときに適度
の係合保持力を得られるようになつている。しか
してソケツトボデイ２には上述のような角穴７と
この角穴７に連通する端子穴３とがそれぞれ複数
個設けられており、各々の角穴７に刃受ばね１が
圧入固定されて、ソケツトを構成するものであ
る。なお接続端子片５の下端にはリード線接続用
の孔１３が形成されており、この孔１３にリード
線をからげて半田付けを行なつたりできるように
なつている。

本考案は以上のように構成されており、刃受ば
ねの中央片から接続端子片とは反対方向に延出形
成した舌片の両側端と各対向片の中央片とは反対
側の端部とに夫々引掛爪を突設し、刃受ばねをソ
ケツトボデイの角穴に接続端子片が角穴の下端か
ら突出する方向に挿入し、ソケツトボデイの角穴
の内壁に刃受ばねの各引掛爪を圧接せしめたもの
であるから、４箇所の引掛爪によつて刃受ばねを
保持することができ、したがつて従来の２点支持
のものに比べると強固に刃受ばねを固定すること
ができるという利点があり、また中央片から延出
形成した舌片の両側端から突設せる引掛爪と、各
対向片の中央片とは反対側の端部から突設せる引
掛爪とはソケツトボデイの角穴の内壁面の相異な
る箇所に圧接されることになるから、従来の固定
構造に比べてソケツトボデイの角穴の内壁面を刃
受ばねの固定に有効に利用することができ、従来
例のような引掛爪を軸とした刃受ばねのぐらつき
を防止することができるという利点があり、さら
にまた舌片の両側端に設けた引掛爪は弾接ばね片
の弾性変形による影響を受けにくいので、端子の
着脱時において上記引掛爪による係合部に余計な
ストレスがかかりにくいという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の刃受ばねの斜視図、第２図は同
上の固定構造を示す正断面図、第３図は本考案の
一実施例における刃受ばねの斜視図、第４図およ
び第５図はそれぞれ同上の固定構造を示す正断面
図および側断面図である。 １は刃受ばね、２はソケツトボデイ、３は端子
穴、４は弾接ばね片、５は接続端子片、７は角
穴、８は対向片、９は中央片、１０は舌片、１
１，１２は引掛爪である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略コ字状に折曲せる金属片の相対向する一対の
   対向片と、この対向片をつなぐ中央片とのうちい
   ずれか１つの片から前記略コ字状の折曲面に対し
   て略垂直な接続端子片を延出形成し、一対の対向
   片を夫々接続端子片とは反対方向に互いに近接す
   るように延出して相対向する一対の弾接ばね片を
   形成し、中央片から接続端子片とは反対方向に延
   出形成した舌片の両側端と各対向片の中央片とは
   反対側の端部とに夫々引掛爪を突設して成る刃受
   ばねと、断面形状が前記刃受ばねの略コ字状の折
   曲面と略同形の角穴を下面に設け、かつ前記角穴
   の上端と連通する端子穴を上面に設けたソケツト
   ボデイとを具備し、刃受ばねをソケツトボデイの
   角穴に前記接続端子片が角穴の下端から突出する
   方向に挿入し、ソケツトボデイの角穴の内壁に刃
   受ばねの各引掛爪を圧接せしめて成るソケツトの
   刃受ばね固定構造。