JPH0237386Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、キヤビネツト本体にミラーを確実に
取り付けることができるようにしたミラーキヤビ
ネツトに関するものである。

〔背景技術〕

従来、第５図に示すようなミラーキヤビネツト
にあつて、キヤビネツト本体４にミラー５を取り
付けるには、第６図に示すような止め具３が使用
されている。この止め具３はやや弾力性を有する
合成樹脂製のもので形成され、押さえ片１の裏面
側に一対の取付片２，２を後方へ延設して形成さ
れている。そして、両取付片２，２の先端部間の
間隙は広狭自在となつており、また取付片２の先
端部には外方へ突設する係止突起７が形成されて
いる。またキヤビネツト本体４のミラー取付部１
１の周囲には第７図に示すように４箇所の係止孔
６が穿設されており、このキヤビネツト本体４に
ミラー５を取り付ける場合には、キヤビネツト本
体４のミラー取付部１１にミラー５を配設すると
共に係止孔６内に一対の取付片２，２を弾性変形
させながら強制的に挿入し、係止突起７を係止孔
６の裏面側の開口縁に係止させると共に押さえ片
１をミラー５の表面側に圧接しているものであ
る。しかしながら、このようなミラーの取付構造
では、キヤビネツト本体４をねじつたりして力を
加えると止め具３が外れてミラー５が本体４から
不意に外れる場合があり、まらミラー５が外れな
いようにキヤビネツト本体４に設けた係止孔６の
開口寸法を小さくすると、逆に止め具３の取付片
２を係止孔６内に挿入し難くなるという欠点を有
し、また係止突起７の先端が潰れる場合があつ
た。

〔考案の目的〕

本考案は上記の点に鑑みて成されたものであつ
て、ミラーを確実にキヤビネツト本体に取り付け
ることができ、また使用する止め具の構造も簡単
で製造が容易であり製造コストも安価なミラーキ
ヤビネツトを提供することを目的とするものであ
る。

〔考案の開示〕

すなわち、本考案のミラーキヤビネツトは、押
さえ片１の裏面側に先端部間の間隙が広狭自在な
一対の取付片２，２を後方へ延設して止め具３を
形成し、キヤビネツト本体４の前面側にミラー５
を配設すると共にミラー５の外側近傍位置にてキ
ヤビネツト本体４に係止孔６を穿設し、上記止め
具３の取付片２をキヤビネツト本体４の係止孔６
内に圧入して両取付片２，２の先端部に外側へ突
出して形成した係止突起７を係止孔６の裏面側開
口縁に係止させると共に止め具３の押さえ片１を
ミラー５の周縁部の表面側に配置させ、キヤビネ
ツト本体４の裏面側にて両取付片２の先端部に穿
孔した通孔８内にＵ字状止めピン９の両挿入部１
０，１０を挿入して成るもので、係止孔６内に挿
入した取付片２の通孔８内に止めピン９を挿入す
ることにより取付片２，２間の間隙が狭まらない
ようにして止め具３がキヤビネツト本体４から外
れるのを防止し、上記目的を達成したものであ
る。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述す
る。第１図及び第２図に示すように、止め具３は
ナイロン製等のやや弾性を有する合成樹脂材で形
成され、押さえ片１の裏面側より一対の取付片
２，２を後方へ延出して形成されている。一対の
取付片２，２間には隙間が形成されており、この
間隙寸法が広狭自在となるように一対の取付片
２，２は弾力性を有しているものである。両取付
片２，２の先端部には隙間と反対方向へ向けて係
止突起７が突設されており、また取付片２の先端
部には通孔８が穿孔されている。この通孔８の内
径は第４図に示すように一方側が大きく他方側が
小径となるようにテーパがつけられていて、止め
ピン９が通孔８内に容易に挿入できるようになつ
ている。第３図に示すように、止めピン９はＵ字
状に形成され、両挿入部１０，１０にはプレスに
よつてやや径が大きくなつた抜け止め用の突部１
２が形成されている。一方、キヤビネツト本体４
には第５図で示したようにミラー５を取り付ける
ミラー取付部１１が設けられ、このミラー取付部
１１の周囲には係止孔６が複数箇所穿設されてい
る。係止孔６は縦長に形成され、その幅寸法は上
記取付片２の厚み寸法よりもやや大きく設定さ
れ、係止孔６の上下の開口寸法は止め具３の両係
止突起７，７間の寸法よりもやや小さく設定され
ている。

しかして、ミラー５をキヤビネツト本体４に取
り付けるには、キヤビネツト本体４のミラー取付
部１１に両面粘着テープ１３等を介してミラー５
を配設し、止め具３の取付片２をキヤビネツト本
体４の係止孔６内に圧入すると共に押さえ片１を
ミラー５の周囲の表面側に圧接する。その際、上
め具３の一対の取付片２の先端部に設けられた係
止突起７の先端には外側後方へ傾斜するよう傾斜
面が設けられていて係止孔６内に容易に挿入する
ことができると共に、一対の取付片２，２間の間
隙が狭まるようにするものである。係止突起７が
係止孔６内に挿入すると、取付片２の弾力性によ
り両取付片２，２間の間隙が開いて係止突起７が
係止孔６の裏面側の開口縁に係止することにな
る。次に、キヤビネツト本体４の裏面側におい
て、止めピン９を取付片２の通孔８内に挿入して
突部１２を通孔８内に圧入するものである。ここ
において、止めピン９はＵ字状に形成されている
ために、必要以上に入らず、止めピン９の取り付
けが安定するものである。このように止めピン９
の両挿入部１０，１０を取付片２の通孔８内に挿
入することにより、取付片２の変形が規制されて
両取付片２，２間の間隙が狭まるのが妨げられる
ことになり、係止突起７は係止孔６の開口縁に確
実に係止した状態となるものである。

〔考案の効果〕

上記のように本考案は、止め具の取付片をキヤ
ビネツト本体の係止孔内に圧入して両取付片の先
端部に外側へ突出して形成した係止突起を係止孔
の裏面側開口縁に係止させると共に止め具の押さ
え片をミラーの周縁部の表面側に配置させ、キヤ
ビネツト本体の裏面側にて両取付片の先端部に穿
孔された通孔内にＵ字状止めピンの両挿入部を挿
入したので、止めピンによつて両取付片間の間隙
が狭まるのが妨げられることにより、係止突起は
係止孔の開口縁に確実に係止することになりミラ
ーを確実にキヤビネツト本体に取り付けることが
できるものであり、また使用する止め具及び止め
ピンの構造も簡単であつて製造が容易で製造コス
トも安価となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂはそれぞれ本考案一実施例の要部
断面図、第２図は同上の分解斜視図、第３図ａ，
ｂは同上の止めピンの平面図と側面図、第４図
ａ，ｂは同上の説明図、第５図はミラーキヤビネ
ツトの斜視図、第６図は従来例の要部斜視図、第
７図ａ，ｂはそれぞれ同上の要部断面図である。 １は押さえ片、２は取付片、３は止め具、４は
キヤビネツト本体、５はミラー、６は係止孔、７
は係止突起、８は通孔、９は止めピン、１０は挿
入部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押さえ片の裏面側に先端部間の間隙が広狭自在
   な一対の取付片を後方へ延設して止め具を形成
   し、キヤビネツト本体の前面側にミラーを配設す
   ると共にミラーの外側近傍位置にてキヤビネツト
   本体に係止孔を穿設し、上記止め具の取付片をキ
   ヤビネツト本体の係止孔内に圧入して両取付片の
   先端部に外側へ突出して形成した係止突起を係止
   孔の裏面側開口縁に係止させると共に止め具の押
   さえ片をミラーの周端部の表面側に配置させ、キ
   ヤビネツト本体の裏面側にて両取付片の先端部に
   穿孔された通孔内にＵ字状止めピンの両挿入部を
   挿入して成るミラーキヤビネツト。