JPS5928701Y2 - 自走式動力噴霧機のリヤガ−ド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自走式動力噴霧機、別名スピードスプレヤーと
呼ばれる果樹園消毒機の後方プロテクターに関する考案
である。

自走式動力噴霧機は果樹園の枝の下に乗り込んで送風機
により起風した乱気流に噴口より出てくる消毒液の霧を
乗せてミストとし、一度に大範囲の果樹の消毒を行なう
ものである。

この自走式動力噴霧機の後端にはリヤガードと称する後
方プロテクターが突出している。

該リヤガードの役目は自走式動力噴霧機の後進時に直接
障害物と当らないようにバンパーの役目と、運転者や補
助者が誤まって大形の送風機に近より、吸引口に身体の
一部を入れることのないように地域的ガードの役目と、
強力な送風機の吸引力により、送風機吸引口直下のゴミ
や小石を拾い上げて飛ばすことのないように吸引風のガ
イドの役目をしている。

しかし、自走式動力噴霧機は、中央に大形の消毒液タン
クを搭載する為に全長が長くなり、道路運送車輌法に基
づくリヤーオーバーハング量即ち最後部の後輪から機体
が後方へ突出する長さが基準を超えてしまうのである。

この基準を通過する為には、道路走行時には後輪より後
部へ突出している機体部を取外して短かくする必要があ
り、最もその可能性のあるのがリヤガードである。

本件考案はりャガードを突出状態、収納状態に付替可能
に構成すると共に、果樹園内での作業時等に絶対不可欠
なりャガードを出し忘れて、人身事故や機体破損事故を
起すことのないように、電気回路を遮断して起動を不可
能とし、更に進んでは作業中にリヤガードに障害物が触
れてリヤガードが押し込まれそうになった場合には、送
風機駆動用エンジンを止めてしまおうとする考案である
。

本件考案の目的は以上の通りであり、添付の図面に示し
た実施例の構成に基づいて本件考案の構成を説明すると
。

第１図は自走式動力噴霧機の後方からの斜視図第２図は
同じく側面図である。

自走式動力噴霧機は車輪９と機枠１１上に搭載された操
縦部３、タンク４、送風噴霧駆動部５、噴口部６、送風
機７等により成り、操縦席２は操縦部３０半分に設げら
れている。

その他に操縦部３には、走行駆動用のエンジンが搭載さ
れている。

車輪９は、不整地や傾斜地を走行する為に、８輪やそれ
以上の多輪が用いられ、無限軌道装置が用いられること
もある。

道路運送車輛法に定めるオーバーハング量は、この最後
の車輪より決められる。

送風噴霧駆動部５内には、噴霧機と送風機駆動用エンジ
ンが配置され、噴霧機もこの送風機駆動用エンジンにて
駆動される。

噴口部６には、噴口が半円状に並べられ、送風機から吹
き出されてくる風に、この噴口からの消毒液の霧が運ば
れて広範囲に広がるミストとなるのである。

第３図は自走式動力噴霧機の後部平面図 第４図は第３図の側面図 第５図は第３図の後面図である。

本件考案においては特にリヤガード８を突出部において
上方へ傾斜させ、送風機のゴミの吸い込みを有効に防御
している。

送風噴霧駆動部５の後面には導風壁１０が設けられ、送
風機７から吐き出される風のエネルギーを出来るだけ消
滅させずに風向を変えるべく工夫している。

第６図はりャガードの突出・収納を可能とする構造を示
す図面 第７図は他の実施例を示す図面 第８図は第７図の実施例の機枠１１の拡大図第９図は第
６図の実施例の機枠１１の拡大図である。

リヤガード８は後端を上方へ曲げた形状とし、基端部８
ａにピン８ｂと８０を内側へ向けて突設させる。

モして機枠１１に２本のガイド溝１２，１３を設げ、こ
のガイド溝１２，１３にピンｓｂ 、 ｓｃを摺動可能
に挿入する。

突出状態においては、リヤガード８に障害物が当接して
も引込むことのないように、ガイド溝１３の後端を曲げ
てピンの係合部１３ａを構成している。

リヤガード８の自重により自然に係合部１３ａから外れ
ることのないように溝内に固定バネ１４が設けられ、同
様に収態状態でも移動することのないようにガイド溝前
端内にも固定バネ１５が設けられている。

更に、突出状態において、始めて接状態となる安全スイ
ッチ１６が係合部の最奥部に突設されており、リヤガー
ド８が突出状態になげればエンジンが起動又は駆動しな
いように回路を構成している。

ガソリンエンジンの場合は、電気回路中に安全スイッチ
１６を組み入れるだけでよいが、ディーゼルエンジンの
場合は、安全スイッチ断により、燃料系統を遮断する電
磁弁を設けることにより駆動を停止させることができる
。

また、走行作業中に後進作業で人体や障害物がリヤガー
ド８に当接してリヤガード８が少し移動した場合にも安
全スイッチの作用により送風機が止めることができる。

第１０図はディーゼルエンジンの起動を安全スイッチに
より制御すべく構成した実施例である。

起動モーター１７が安全スイッチ１６のオン、オフによ
り影響を受ける回路に構成されている。

１８は厳冬期の始動を助げるサーモプラグ、１９はキー
ターミナル、２０はカレントリミッタ−２１は発電機で
ある。

以上のように本件考案は、リヤガードを送風機下部に収
納可納にすると共に、リヤガードの突出状態でのみ送風
機駆動用エンジンを駆動可能としたので、走行用エンジ
ンはこの装置に関係なく駆動されるので、リヤガードを
引込めても道路走行は可能であり、送風機の安全運転を
得ることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は自走式動力噴霧機の後方からの斜視図、第２図
は同じく全体側面図、第３図は自走式動力噴霧機の後部
平面図、第４図は第３図の側面図、第５図は第３図の後
面図、第６図はりャガードの突出収納を可能とする構造
を示す図面、第７図は他の実施例を示す図面、第８図は
第７図の実施例の機枠の拡大図、第９図は第６図の実施
例の機枠の拡大図、第１０図は電気回路の実施例を示す
図面である。 ７・・・・・・送風機、８・・・・・・リヤガード、１
１・・・・・・機枠、１６・・・・・・安全スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リヤガード８を送風機下部に収納可能にすると共に、該
   リヤガード８の突出状態でのみ送風機駆動用エンジンを
   駆動可能としたことを特徴とする自走式動力噴霧機のり
   ャガード装置。