JPS5928487Y2 - ピツクアツプア−ムのリフタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスペースファクタの改善を計ったピックアッ
プアームのリフタ装置に関する。

従来、ピックアップアームのリフタ装置としては、例え
ば第１図に示すように、オイルダンプシリンダ１にアー
ムリフタ２を上下動自在に嵌挿し、同アームリフタ２を
操作レバー３によって上下動操作する構成が一般的であ
り、このリフタ装置をプレーヤ筐体（図示しない）上に
配置されたピックアップアーム４の下方に、同ピックア
ップアームの支持部材５から所定距離離隔して配設する
ようにしている。

ところで、上記の構成からなるリフタ装置においては、
オイルダンプシリンダ１がプレーヤ筐体上に独立して固
定されるため、プレーヤ筐体上のスペースファクタが悪
くなる欠点があった。

この考案は上記の事情に鑑み、スペースファクタが良好
に得られるピックアップアームのリフタ装置を提供する
もので、ピックアップアームの支持部を間に挟み、この
ピックアップアームの垂直回動軸線と同一もしくは近接
する線上に各々配置された支軸間に垂直回動自在に支持
されたアームリフタによって前記ピックアップアームを
上昇、下降させるとともに、前記アームリフタに対して
その駆動源、および相対回動自在なダンパ装置を並列的
に連結してなるものである。

以下、この考案の一実施例を第２図ないし第４図を参照
して説明する。

図面はこの考案をリニアトラッキングアームのリフタ装
置に適用した場合の実施例を示すもので、第２図ないし
第４図において符号１０で示す支持台は、ターンテーブ
ル上に置かれたレコード盤（いずれも図示しない）の半
径方向に平行してプレーヤ筐体１１上を移動するように
なっている。

この支持台１０の中央部には、上下方向の貫通孔１２を
有する保持壁部１３が形成されており、貫通孔１２内に
は軸体保持部材１４が上下方向移動自在に挿入配置され
ている。

軸体保持部材１４は略円筒形に形成されたものであって
、その内部の貫通孔１５内にラジアルベアリングを介し
て軸体１６が下方抜出不能かつ回動自在に支承されてい
る。

そして軸体１６の上端には、断面コ字状の第１のアーム
支持体１７が固定されており、第１のアーム支持体１７
の両側壁部１８２．１８には第２のアーム支持体１９が
支持されている。

この場合第２のアーム支持体１９は、側壁部１８．１８
に固定した支軸２０．２０を同アーム支持体１９の両側
面に形成した穴２１．２１内のベアリングを介して側壁
部１８．１８に支持され、前記支軸２０゜２０を中心と
して回動自在に支持されている。

またこの際、支軸２０．２０の軸線は前記軸体１６の軸
線に直交して位置している。

前記第２のアーム支持体１９には、その前端にアーム取
付穴２２を有するアーム取付部２３が形成されており、
このアーム取付部２３内に軸線を前記支軸２０．２０の
軸線に直交させてピックアップアーム２４が取付けられ
ている。

また同アーム支持体１９には、その後端に杆体２５が突
設され、同杆体２５にカウンタウェイト２６が装着され
ている。

また更に、前記アーム取付部２３の下面にはピン取付部
２７が形成され、同ピン取付部２７にピン２８が取付け
られている。

しかして、前記ピックアップアーム２４とピン２８とは
、第２のアーム支持体１９と共に支軸２０．２０の軸線
を中心として垂直方向に回動自在であり、また更に、第
１のアーム支持体１７と共に軸体１６の軸線を中心とし
て水平方向に回動自在である。

なお、以下の説明において支軸２０．２０の軸線をピッ
クアップアーム２４の垂直回動軸線■といい、軸体１６
の軸線をピックアップアーム２４の水平回動軸線Ｈとい
う。

また上記の構成において、ピックアップアーム２４の高
さ調節機構として軸体保持部材１４を固定自在とする螺
子棒２９が保持壁部１３に螺着されており、螺子棒２９
の外端に取付けられた嫡子３０を操作してロック状態を
解除することにより軸体保持部材１４の上下位置を調節
し、もってピックアップアーム２４の上下位置を調節で
きるようになっている。

この場合ピックアップアーム２４の高さは、垂直回動軸
線■が後述するアームリフタの回動軸線に合致するよう
に位置決めされる。

しかして、前記支持台１０の両側部上面には、第１のア
ーム支持体１７の両側方に位置させて側板３１，３１が
立設されており、同側板３１．３１間には、第３図、第
４図に示すようにアームリフタ３２が回動自在に支持さ
れている。

すなわちアームリフタ３２は、側板３１，３１の上端部
に固定した支軸３３．３３を同アーム支持体３２の側壁
部３４．３４の上端部に形成した孔３５，３５内に挿入
配置することにより側板３１，３１間に支持され、前記
支軸３３．３３の軸線を中心として回動自在に支持され
ている。

この場合支軸３３゜３３の軸線は、アーム２４の高さを
定位置に設定した状態において垂直回動軸線Ｖに合致し
ており、アームリフタ３２は同垂直回動軸線■を中心と
して回動自在である。

またアームリフタ３２には、その下壁部３６の前面中央
部に前記ピン２８と当接自在なアーム支承壁部３７が形
成されており、アームリフタ３２が回動操作されたとき
に前記アーム支承壁部３７がピン２８を上昇、下降させ
、もってピックアップアーム２４が上昇、下降させられ
るようになっている。

しかしてアームリフタ３２の下壁部３６の下面には、切
欠溝４２を有する突出壁部４３が形成されている。

そして支持台１０の上面には、プランジャ４４の前端面
を前記突出壁部４３の後面に当接自在とするソレノイド
４５が配設され、更に前記切欠溝４２に臨むプランジャ
４４の前端面と支持台１０の適宜壁部に植設されたピン
４６との間に、プランジャ４４を常時前方へ引き出すよ
うに附勢するスプリング４７が張設されている。

この構成のもとにアームリフタ３２は、上記ソレノイド
４５およびスプリング４７により後述するように回動操
作されるようになっている。

なお、前記ピン２８の上方には、第４図に示すように、
同ピン２８と係合自在な略■字状の溝５０を有するアー
ム２４の上昇位置規制部材５１が配設されており、上方
へ回動させられたピン２８が溝５０に係合し、もってア
ーム２４の上昇位置が規制されるようになっている。

一方、アームリフタ３２の下壁部３６の下面には、第４
図に示すように保合壁部５２が形成されており、同係合
壁部５２と支持台１０との間にアームリフタ３２の動作
、すなわちピックアップアーム２４の上昇、下降動作に
緩衝作用を附与するダンパ装置５３が配設されている。

ダンパ装置５３は、オイルダンプシリンダ５４内にロッ
ド５５を挿入配置したもので、ロッド５５をオイルダン
プシリンダ５４の軸線方向に移動させたときに同ロッド
５５に緩衝作用が附与されるようになっている。

このダンパ装置５３は、上記ソレノイド４５と並列的に
上記下壁部３６の下方に配設されたものであって、オイ
ルダンプシリンダ５４およびロッド５５の軸線を前記係
合壁部５２に形成した前後方向の溝５６を通る前後方向
の仮想水平線上に位置させ、オイルダンプシリンダ５４
を支持台１０上に固定し、ロッド５５の先端部を係合壁
部５２の溝５６内に配置すると共に同先端部に固定した
ピン５７．５７を保合壁部５２に形成した左右方向の溝
５８．５８内に配置して配設されている。

しかしてこのダンパ装置５３は、オイルダンプシリンダ
５４がアームリフタ３２に対し相対的回動自在に連結さ
れており、アームリフタ３２の回動時にピン５７，５７
が係合壁部５２に係合して前後方向に移動し、もってア
ームリフタ３２の動きに緩衝作用が附与されるようにな
っている。

次に、上記の構成からなる装置の動作について説明する
と、まずピックアップアーム２４が上昇位置にあるとき
は、ソレノイド４５のプランジャ４４がスプリング４７
によって矢印Ｆ方向へ引き出されており、アームリフタ
３２が突出壁部４３をプランジャ４４に当接させた状態
でアーム支承壁部３７上に前記ピン２８を当接させてピ
ックアップアーム２４を上昇位置に保持している。

この状態からピックアップアーム２４を下降させる場合
には、ソレノイド４５を通電してプランジャ４４を矢印
Ｅ方向に移動させる。

ここでプランジャ４４が前記突出壁部４３から離れる結
果、アームリフタ３２が自重によって矢印Ｇ方向に回動
し、かくしてアーム支承壁部３７に追従してピン２８が
下降することによりピックアップアーム２４が下降する
。

またピックアップアーム２４を上昇させる場合には、ソ
レノイド４５への通電を解除する。

すなわち、この解除によってプランジャ４４がスプリン
グ４７の引張力により矢印Ｆ方向に弓き出され、この際
プランジャ４４が突出壁部４３を押してアームリフタ３
２を矢印■方向に回動させ、この結果ピン２８がアーム
支承壁部３７によって上昇させられ、かくしてピックア
ップアーム２４が上昇させられる。

上記の動作において、アームリフタ３２が回動する際に
は、このアームリフタ３２にダンパ装置５３によって緩
衝作用が附与され、この結果アームリフタ３２に追従す
るピックアップアーム２４が滑らかに上昇、下降する。

なお、上記の実施例においては、この考案をリニアトラ
ッキングアームのリフタ装置に適用した場合について説
明したが、その適用対象はこれに限られることなく、従
来一般のピックアップアームのリフタ装置に適用しても
よい。

以上の説明から明らかなように、この考案によれば、ピ
ックアップアームの支持部を間に挟み、このピックアッ
プアームの垂直回動軸線と同一もしくは近接する線上に
各々配置された支軸間に垂直回動自在に支持されたアー
ムリフタによって前記ピックアップアームを上昇、下降
させるとともに、前記アームリフタに対してその駆動源
、および相対回動自在なダンパ装置を並列的に連結した
から、アームリフタおよびその支持部材をピックアップ
アームの支持部の近傍に左右対称に集中配置することが
でき、これによってプレーヤ筐体上におけるスペースフ
ァククの向上が図れると共に装置をコンパクトに構成で
き、ダンパ装置をアームリフタに直接連結することによ
りダンパ装置の緩衝作用を良好に得ることができる等の
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のピックアップアームのリフタ装置の構成
およびその配設位置を示す説明図、第２図ないし第４図
はこの考案の一実施例を示すものであって、第２図はこ
の考案によるピックアップアームのリフタ装置を備えた
リニアトラッキングアームの一部断面視した側面図、第
３図は第２図■−■線視断面図、第４図は第２図の要部
斜視図である。 ２４・・・・・・ピックアップアーム、３２・・・・・
・アームリフタ、３３・・・・・・支軸、４５・・・・
・・１駆動源（ソレノイド）、５３・・・・・・ダンパ
装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピックアップアームの支持部を間に挟み、このピックア
   ップアームの垂直回動軸線と同一もしくは近接する線上
   に各々配置された支軸間に垂直回動自在に支持されたア
   ームリフタによって前記ピックアップアームを上昇、下
   降させるとともに、前記アームリフタに対してその駆動
   源、および相対回動自在なダンパ装置を並列的に連結し
   てなるピックアップアームのリフタ装置。