JPS5926655B2 - 鉄↓−ニッケル系高透磁率合金およびその製造方法 - Google Patents
鉄↓−ニッケル系高透磁率合金およびその製造方法Info
- Publication number
- JPS5926655B2 JPS5926655B2 JP50158510A JP15851075A JPS5926655B2 JP S5926655 B2 JPS5926655 B2 JP S5926655B2 JP 50158510 A JP50158510 A JP 50158510A JP 15851075 A JP15851075 A JP 15851075A JP S5926655 B2 JPS5926655 B2 JP S5926655B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はFe−Ni系合金中のマンガンを微量化し、微
量のマグネシウムを含有させることによつて、該合金本
来の磁気特性を損なうことなく、゛フクレ’’の発生を
防止するとともに、熱間加工性を改善したFe−Ni系
高透磁率合金およびその製造方法に関するものである。
量のマグネシウムを含有させることによつて、該合金本
来の磁気特性を損なうことなく、゛フクレ’’の発生を
防止するとともに、熱間加工性を改善したFe−Ni系
高透磁率合金およびその製造方法に関するものである。
゛パーマロイ’’で代表される鉄−ニッケル系高透磁率
合金は、ほとんどフープ材に仕上げられ、その磁気特性
を利用して、たとえば磁気記憶装置、音響機器などに使
用する磁気ヘッドのコア材および磁気シールド材などと
して多量に使用されている。
合金は、ほとんどフープ材に仕上げられ、その磁気特性
を利用して、たとえば磁気記憶装置、音響機器などに使
用する磁気ヘッドのコア材および磁気シールド材などと
して多量に使用されている。
ところが、フープ材には第1図の写真に示すように、圧
延方向に沿つて幅約1mm、長さ20m7n程度の゜゛
フクレ’’と称する欠陥が発生することがあり、厚さ精
度、加工精度、成形品の美観、磁気特性などに悪影響を
及ぼしている。また、この種のFe−Ni系合金は熱間
鍛造性、熱間圧延性が劣り、製造歩留が低いという問題
点もある。従来、熱間加工性向上のため通常マンガンを
約1%程度添加しているが、満足できるものではない。
本発明の目的は上記の問題点を解消することである。こ
のため、Fe−Ni系合金の組成が゛フクレ’’に関係
あるかどうか、基礎的実験を行つた結果、(1)マンガ
ンを比較的多量に含む場合、゛フクレ’’が発生し易い
。
延方向に沿つて幅約1mm、長さ20m7n程度の゜゛
フクレ’’と称する欠陥が発生することがあり、厚さ精
度、加工精度、成形品の美観、磁気特性などに悪影響を
及ぼしている。また、この種のFe−Ni系合金は熱間
鍛造性、熱間圧延性が劣り、製造歩留が低いという問題
点もある。従来、熱間加工性向上のため通常マンガンを
約1%程度添加しているが、満足できるものではない。
本発明の目的は上記の問題点を解消することである。こ
のため、Fe−Ni系合金の組成が゛フクレ’’に関係
あるかどうか、基礎的実験を行つた結果、(1)マンガ
ンを比較的多量に含む場合、゛フクレ’’が発生し易い
。
(2)マンガンの微量化ばフクレ’’の防止に有効であ
る。
る。
(3)マンガンを微量化し、微量のマグネシウム添加に
より゛゛フクレ’’をほぼ完全に防止できる。
より゛゛フクレ’’をほぼ完全に防止できる。
ことなどがわかつた。これは、該合金フープ材に含まれ
ているマンガン酸化物が、焼鈍中に分解して気泡状欠陥
となり、フープ内部でふくらむことにより、表面に6フ
クレ゛となつてあられれるのではないかと推定している
。
ているマンガン酸化物が、焼鈍中に分解して気泡状欠陥
となり、フープ内部でふくらむことにより、表面に6フ
クレ゛となつてあられれるのではないかと推定している
。
さらに、従来、Fe−Ni系合金にマグネシウムを添加
することは磁気特性に有害であるといわれていたが、マ
ンガンを微量化し、微量のマグネシウム添加は、何ら磁
気特性を損なうことなく熱間加工姓を改善できることな
どを知見した。
することは磁気特性に有害であるといわれていたが、マ
ンガンを微量化し、微量のマグネシウム添加は、何ら磁
気特性を損なうことなく熱間加工姓を改善できることな
どを知見した。
本発明は、これらの知見にもとづいて、鉄一ニツケル系
高透磁率合金の合金組成のうち、Mn%を減少し、Mg
を微量添加することによつて、前記1フクレ1の発生を
防止すると同時に、該合金本来の磁気特性を何ら損なう
ことなく、熱間加工註を改善することができた。
高透磁率合金の合金組成のうち、Mn%を減少し、Mg
を微量添加することによつて、前記1フクレ1の発生を
防止すると同時に、該合金本来の磁気特性を何ら損なう
ことなく、熱間加工註を改善することができた。
さらに該合金の製造方法について不活性ガス雰囲気にお
いてプラズマアーク加熱または誘導加熱(又はその両者
の併用)によりCaO−Al2O3系精錬剤を使用する
ことにより、容易に溶解、精錬できることを見出した。
以下実施例をもつて具体的に説明する。大気圧状態の不
活性Ar雰囲気としてプラズマアーク/誘導溶解を行な
い、CaO−Al2O3系精錬剤(CaO(5A120
3との配合比が6:5ないし8:3)で精錬する。
いてプラズマアーク加熱または誘導加熱(又はその両者
の併用)によりCaO−Al2O3系精錬剤を使用する
ことにより、容易に溶解、精錬できることを見出した。
以下実施例をもつて具体的に説明する。大気圧状態の不
活性Ar雰囲気としてプラズマアーク/誘導溶解を行な
い、CaO−Al2O3系精錬剤(CaO(5A120
3との配合比が6:5ないし8:3)で精錬する。
これにより脱酸、脱硫ができ硫黄は平均して0.05%
から0.003%程度まで低下することができた。溶製
目標としてマンガン添加を従来よりも低くし、マグネシ
ウムを微量添加することにより製造した鋼塊を熱間鍜造
→熱間圧延→冷間圧延→中間焼鈍→仕上冷間圧延→最終
焼鈍(光輝焼鈍)の各工程をへて得た供試材の合金成分
量、最大透磁率、゛フクレ゛の有無および熱間加工性を
第1表に示す。
から0.003%程度まで低下することができた。溶製
目標としてマンガン添加を従来よりも低くし、マグネシ
ウムを微量添加することにより製造した鋼塊を熱間鍜造
→熱間圧延→冷間圧延→中間焼鈍→仕上冷間圧延→最終
焼鈍(光輝焼鈍)の各工程をへて得た供試材の合金成分
量、最大透磁率、゛フクレ゛の有無および熱間加工性を
第1表に示す。
同表において、従来材とは前記溶解法によらないで溶製
したFe−79N1系およびFe−79Ni4M0系合
金で、Mnを含有しているものには0フクレ”が発生し
ているが、本発明材には発生していない。
したFe−79N1系およびFe−79Ni4M0系合
金で、Mnを含有しているものには0フクレ”が発生し
ているが、本発明材には発生していない。
なお、第2図に示すように、Mgを約0.02%含有す
る該合金フープ材において、Mn含有量を0.10%以
下に微量化するほど6フクレ゛は著しく減少することが
わかつた。
る該合金フープ材において、Mn含有量を0.10%以
下に微量化するほど6フクレ゛は著しく減少することが
わかつた。
つぎに第3図に示すように、Mnを約0.05%含有す
る該合金材において、Mgを約0.4%まで含有させた
場合、Mg:0.004〜0。200%の範囲で熱間加
工性評価の指標となる破断ねん回値が向上し、実際の熱
間加工作業でも何ら問題のないことがわかつた。
る該合金材において、Mgを約0.4%まで含有させた
場合、Mg:0.004〜0。200%の範囲で熱間加
工性評価の指標となる破断ねん回値が向上し、実際の熱
間加工作業でも何ら問題のないことがわかつた。
表T]で??=X−一!ク・の有無 ?ェ品また、この
種の低マンガン一微量マグネシウム含有鉄−ニツケル系
高透磁率合金の最大透磁率値はMgを0.2%程度まで
含有しても該合金本来の磁気特性を劣化するものではな
いことを確認できた。
種の低マンガン一微量マグネシウム含有鉄−ニツケル系
高透磁率合金の最大透磁率値はMgを0.2%程度まで
含有しても該合金本来の磁気特性を劣化するものではな
いことを確認できた。
したがつて、Fe−Ni系高透磁率合金本来の磁性を損
なうことなく、゛フクレ゛欠陥の発生を防止し、熱間加
工性を改善するためには、Mn%を0.10%以下に調
整し、Mgを0.004〜0.200%含有させること
が好ましいことを確認した。なお、本発明の成果は、上
記実施例に示すFe−79Ni系およびFe−79Ni
−4M0系高透磁率合金のほか、少数例であるがFe−
79Ni系、Fe−79Ni−4M0−3.5Cu系、
Fe−45N1系、Fe−45Ni−3M0系などの高
透磁率合金でも得られた。通常、この種のFe−Ni系
高透磁率合金は、その磁件および耐摩耗姓改善のために
、Cr,Ti,Nb,Ta,V,Wなどを10%まで含
有させているが、これらの元素の含有ばフクレ゛欠陥へ
の影響は微弱であるから、本発明合金に、これらの元素
を含有させることは支障がない。さらに実施例はAr雰
囲気においてプラズマトーチと誘導加熱を併用し、Ca
O−SlO2系精錬剤を使用し溶解、精錬し製造した場
合を示したが、通常の真空中の溶解によつても本発明材
を製造することができる。以上のとおり、本発明はFe
−Ni系高透磁率合金フープ材に発生し易い゛フクレ゛
欠陥を、Mn含有量を0.10%以下に減少させ、Mg
を0.004〜0.200%含有させて防止すると同時
に、該合金本来の磁気特性を損なうことなく、熱間加工
性を改善したことを特徴とするものである。
なうことなく、゛フクレ゛欠陥の発生を防止し、熱間加
工性を改善するためには、Mn%を0.10%以下に調
整し、Mgを0.004〜0.200%含有させること
が好ましいことを確認した。なお、本発明の成果は、上
記実施例に示すFe−79Ni系およびFe−79Ni
−4M0系高透磁率合金のほか、少数例であるがFe−
79Ni系、Fe−79Ni−4M0−3.5Cu系、
Fe−45N1系、Fe−45Ni−3M0系などの高
透磁率合金でも得られた。通常、この種のFe−Ni系
高透磁率合金は、その磁件および耐摩耗姓改善のために
、Cr,Ti,Nb,Ta,V,Wなどを10%まで含
有させているが、これらの元素の含有ばフクレ゛欠陥へ
の影響は微弱であるから、本発明合金に、これらの元素
を含有させることは支障がない。さらに実施例はAr雰
囲気においてプラズマトーチと誘導加熱を併用し、Ca
O−SlO2系精錬剤を使用し溶解、精錬し製造した場
合を示したが、通常の真空中の溶解によつても本発明材
を製造することができる。以上のとおり、本発明はFe
−Ni系高透磁率合金フープ材に発生し易い゛フクレ゛
欠陥を、Mn含有量を0.10%以下に減少させ、Mg
を0.004〜0.200%含有させて防止すると同時
に、該合金本来の磁気特性を損なうことなく、熱間加工
性を改善したことを特徴とするものである。
これによつて厚さ精度、成形品の美観、加工精度、製造
歩留の向上に寄与するところは著大である。
歩留の向上に寄与するところは著大である。
第1図はフープ材にあられれた8フクレ゛の外観写真(
現寸大)、第2図ばフクレ”発生傾向に対するMg%の
影響を示す図、第3図は高温破断ねん回値、最大透磁率
値に対するMg%の影響を示す図である。
現寸大)、第2図ばフクレ”発生傾向に対するMg%の
影響を示す図、第3図は高温破断ねん回値、最大透磁率
値に対するMg%の影響を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Mn:<0.1%、Mg:0.004〜0.200
%、Ni:35〜90%、残部Feと不可避的不純物か
らなる高透磁率合金。 2 Mn:<0.1%、Mg:0.004〜0.200
%、Ni:35〜90%、残部Feと不可避的不純物か
らなる高透磁率合金を不活性ガス雰囲気においてプラズ
マアーク加熱または誘導加熱または両者を併用しCaO
−Al_2O_3系精練剤により溶解、精練することを
特徴とする鉄−ニッケル合金の製造方法。 3 Mn:<0.1%、Mg:0.004〜0.200
%、Ni:35〜90%およびMo、Cu、Cr、Ti
、Nb、Ta、W、Vの1種または2種以上を各々10
%以下、残部Feと不可避的不純物からなる高透磁率合
金。 4 Mn:<0.1%、Mg:0.004〜0.200
%、Ni:35〜90%およびMo、Cu、Cr、Ti
、Nb、Ta、W、Vの1種または2種以上を各々10
%以下、残部Feと不可避的不純物からなる高透磁率合
金を不活性ガス雰囲気においてプラズマアーク加熱また
は誘導加熱または両者を併用しCaO−Al_2O_3
系精練剤により溶解、精練することを特徴とする鉄−ニ
ッケル合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50158510A JPS5926655B2 (ja) | 1975-12-31 | 1975-12-31 | 鉄↓−ニッケル系高透磁率合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50158510A JPS5926655B2 (ja) | 1975-12-31 | 1975-12-31 | 鉄↓−ニッケル系高透磁率合金およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5284119A JPS5284119A (en) | 1977-07-13 |
JPS5926655B2 true JPS5926655B2 (ja) | 1984-06-29 |
Family
ID=15673299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50158510A Expired JPS5926655B2 (ja) | 1975-12-31 | 1975-12-31 | 鉄↓−ニッケル系高透磁率合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5926655B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58100651A (ja) * | 1981-12-10 | 1983-06-15 | Tohoku Metal Ind Ltd | 磁性合金 |
JPS58104149A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-21 | Tohoku Metal Ind Ltd | 高透磁率合金 |
WO2010032662A1 (ja) | 2008-09-19 | 2010-03-25 | アイシン精機株式会社 | フレームモール |
-
1975
- 1975-12-31 JP JP50158510A patent/JPS5926655B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5284119A (en) | 1977-07-13 |
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