JPS5925997Y2 - 砕石装置付シ−ルド堀進機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 滞水大礫層をシールド掘進機で掘削する場合、補助工法
（例えば薬液注入、地下水位低下工法、圧気）による地
盤改良を行なって手掘シールド掘進機が使用されていた
が、補助工法使用による噴発、沈下等の公害問題が発生
していた。

この為補助工法を使用しないで（または最小限に使用し
て）行なう密閉式シールド掘進機が多く採用されてきて
いる。

密閉式シールド掘進機として土庄式シールド掘進機、泥
水式シールド掘進機が代表的でいずれもカッタを装備し
機械的に掘削し、スクリューコンベア、排泥管等により
機械的に土砂を後方に排土する方式のため、機械処理能
力以上の大きな礫が出現すると詰り現象を発生し掘削排
土が不能となり困難な作業で大きな礫を処理するしかな
かった。

従来行われている大礫の処理方法は分類すると二通りあ
り、一つは大礫のみを分離する方法、一つは大礫を破砕
する方法である。

大礫のみを分離する方法を第１図、第２図に示す。

第１図は土圧式シールド掘進機に於いて行われている大
礫の分離を示している。

フレームａに回転自在に配設されたカッターＣをモータ
ｆで回転させて掘削した土砂は取入口ｇフィルターｑを
通過しスクリュコンベアｄにより排出される。

前記フィルターｑにより土砂中に含まれる大礫は分離さ
れ、該大礫はゲートｅで取入口ｇを閉塞した後取出口り
より取り出される。

又、第２図は泥水式シールド掘進機に於ける場合を示し
ている。

フレームａに回転自在に設けられたカッターＣをモータ
ｆで回転させて掘削した土砂な送泥水管ｉより送られた
泥水とチャンバーｊで混り合い排泥水となり一次排泥水
管ｋ、ストップ弁１を経て分離器ｍに流入する。

分離器ｍは収納するフィルターｑによって大礫と泥水と
を分離し泥水のみを二次排泥水管Ｏより排出する。

分離した大礫が所定の量となったらストップ弁１を閉じ
、取出し口ｎを開は前記大礫を取出す。

第３図は大礫を破砕する方法を採用した泥水式シールド
掘進機を示している。

第２図の泥水式シールド掘進機同様に排泥水は一次排泥
水管にで排出され、ストップ弁ｌを経てクラッシャｐへ
流入し適宜な大きさに破砕され二次排泥水管Ｃより排出
される。

上述した従来の大礫処理方法に於て、分離式である場合
は大礫取出し時に掘削を中止せねばならず、大礫が多数
出る地山では施工能率が極めて悪くなり、大礫の取出し
は人力作業となる為非能率かつ重労働である。

土庄式シールド掘進機に於てはゲートに礫が噛み閉らな
くなり作業不能となることもある。

泥水式シールド掘進機に於てはいずれの方法に於ても分
離器、クラッシャという別装置を設けねばならず、余分
なスペースが必要であり費用も高価となる。

更に一次排泥水管径以上の大礫が出る地山では掘削排土
不能となる。

本考案は従来の欠点を全て是正するものであって、水密
且回転自在なカッタフレームにその回転中心に向は所要
数突設せしめたカッタパケットの先端に砕石ビットを取
付け、又砕石ビット先端の軌跡が郭する空間内に位置せ
しめたケーシングの土砂取入口にフィルターを設けると
共に該ケーシングに前記砕石ビットが適宜間隙を持ち重
合通過する様固定ビットを取付けたことを特徴とするも
のである。

以下図面に基き本考案の実施例を説明する。

第４図〜第６図は土圧式シールド掘進機に於ける本考案
の実施例を示している。

シールドフレーム１に回転自在具水密に配設したカッタ
フレーム２を背面に取付けたカッタギヤ３を介しカッタ
駆動モータ４と結合させる。

カッタフレーム２の前面に掘削ビット５を取付け、カッ
タフレーム２の中央部に位置しカッタフレーム２の周囲
より回転中心に向は延びる様形成した所要数のカッタパ
ケット６の先端にシールド掘進機進行方向に、適宜間隔
をあけ砕石ビット７を設ける。

砕石ビット７の先端が描く空間即ちカッタフレーム２の
中心部にシールドフレーム１に固定したケーシング８を
挿入する。

該ケーシング８は土砂取入れ口９を有しており、該取入
れ口９に所定の隙間を備えたフィルター１０を取付ける
。

又、ケーシング８の取入れ口９に前記砕石ビット７と重
り合い、砕石ビット７が間を通過する様固定ビット１１
を突設する。

ケーシング８の内部に土砂排土用スクリューコンベア１
２をその先端を位置させシールドフレーム１により支持
し、スクリューコンベア１２の他端には排出口１３を設
ける。

上記構成を備えたシールド、掘進機はセグメント１４に
反力を得てシールドジヤツキ１５により前進する。

駆動モータ４によりカッタフレーム２を回転させつつシ
ールドジヤツキ１５により掘進機を前進させる。

カッタフレーム２の前面の掘削ビット５により掘削され
た土砂はチャンバー１６に入り、フィルター１０を経て
スクリューコンベア１２により後方に排出される。

フィルター１０により分離された大礫１７はフィルター
１０上に残り、カッタフレーム２の回転とともに砕石ビ
ット７に掻き寄せられ固定ビット１１と砕石ビット７に
より破砕される。

破砕されフィルター１０の隙間より小さくなった礫は前
記土砂同様スクリューコンベア１２で後方へ排出される
。

第７図、第８図は泥水式シールド掘進機に於ける本考案
の実施例を示している。

上述した土庄式シールド掘進機とほぼ同様な構成である
本実施例は、回転自在具水密なカッタフレーム２、カッ
タパケット６、砕石ビット７、ケーシング８、該ケーシ
ング８の取入口９に設けたフィルター１０等を備えてお
り、前記実施例中の排土用スクリューコンベア１２の代
りに送泥水管１８、排泥水管１９をそれぞれチャンバー
１６、ケーシング８内に連通させている。

前記実施例同様、掘削された土砂はフィルター１０を通
過しケーシング８内に入り排泥水管１９より排出される
。

フィルター１０上に分離され残った大礫１７は、カッタ
フレーム２の回転により砕石ビット７と固定ビット１１
により破砕され、ケーシング８内に入り排泥水管１９よ
り排出される。

第９図、第１０図は、第２実施例で示したバイト状ビッ
トの代りにローラビットを取つけたものである。

カッタパケット６の先端に回転自在の砕石ローラピッ）
２０を所要数取付け、ケーシング８側には前記砕石ロ
ーラビット２０と対峙する位置に対峙した際適宜な間隙
がある様固定ロービット２１を回転自在に取付ける。

該実施例の場合でもフィルター１０上に分離された大礫
１７は、砕石ローラビット２０で掻き寄せられ、砕石ロ
ーラビット２０と固定ローラビット２１により粉砕され
る。

以上述べた如く本考案によれば、 （ｉ）大礫分離器、破砕装置を別に設置する必要がなく
、設置面積の減少製作費低減をなし得る。

（ｉｉ）大礫破砕の動力を掘削の為の動力で兼用できる
。

（ｉｉｉ）分離された大礫を取出す人力作業を省くこと
ができる。

（ｉｖ）大礫が一次排泥水管に詰まって掘削不能となる
様なことがない。

（ｖ）連続的且能率的に掘削が可能である。

等の優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は従来例を示す説明図、第４図〜第６図
は本考案の第１の実施例を示す概略図で第４図は側断面
図、第５図は第４図のＡ−Ａ矢視図、第６図は第４図の
Ｂ−Ｂ矢視図、第７図、第８図は本考案の第２の実施例
を示す概略図で第７図は側断面図、第８図は第７図のＣ
−Ｃ矢視図、第９図、第１０図は第３の実施例を示して
おり第９図は大礫破砕部を示す部分図、第１０図は第９
図のＤＤ矢視図である。 １はシールドフレーム、２はカッタフレーム、５は掘削
ビット、６はカッタパケット、７は砕石ビット、８はケ
ーシング、１０はフィルター、１１は固定ビット、２０
は砕石ローラビット、２１は固定ローラビットを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水密且回転自在なカッタフレームにその回転中心に向は
   所要数突設せしめたカッタパケットの先端に砕石ビット
   を取付け、又砕石ビット先端の軌跡が郭する空間内に位
   置せしめたケーシングの土砂取入口にフィルターを設け
   ると共に該ケーシングに前記砕石ビットが適宜な間隙を
   持ち重合通過する様固定ビットを取付けたことを特徴と
   する砕石装置付シールド掘進機。