JPS5924943B2 - 内面塗装金属製容器蓋 - Google Patents

内面塗装金属製容器蓋

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JPS5924943B2
JPS5924943B2 JP56109483A JP10948381A JPS5924943B2 JP S5924943 B2 JPS5924943 B2 JP S5924943B2 JP 56109483 A JP56109483 A JP 56109483A JP 10948381 A JP10948381 A JP 10948381A JP S5924943 B2 JPS5924943 B2 JP S5924943B2
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polyolefin
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skirt
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昇 鈴木
剛 国本
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シユガーセメントの形成に伴なう開栓トルク
の異状な上昇が抑制されると共に、塗膜からのダステイ
ングの発生も低いレベルに抑制された内面塗装金属製容
器蓋に関する。
従来、容器蓋のスカート部がビンロのネジと係合して、
キャップの旋回により開封が行われる構造の金属製容器
蓋においては、キャップの開栓トルクは専ら、ビンロの
リップ部と密封材との摩擦により左右されるものと考え
られてきた。
しかしながら、清涼飲料水のように砂糖を含有する液性
内容物のピン試製品の場合には、貯蔵中に開栓トルクの
異状な上昇が屡々生じることが認められた。
本発明者等は、この開栓トルクの異状な上昇について鋭
意研究洞察を重ねた結果、ビンロのネジと容器蓋スカー
ト部との係合部に、これら相互を強固に結合する所謂シ
ユガーセメントが形成されろことがその原因であること
を見出した。即ち、ピン試製品の製造に際して、砂糖入
の内容物がピンロのネジ部に充填機から滴り落ちること
及び炭酸入りの飲料等においては屡々充填時に内容物の
吹出しが生ずることにより、ピンロのネジ部に内容物が
付着し、このままで容器蓋のロールオン等による密封が
行われることが、シユガーセメント形成の原因である。
本発明者等は、ピンロのネジと係合する容器蓋スカート
部の最内面側に高分子量ポリオレフインを含有する塗膜
を設けることにより、かかるシユガーセメントの形成に
もかかわらず、開栓トルクの異状な上昇を抑制されるこ
とを見出した。
本発明において、高分子量ポリオレフインを含有する塗
膜は開栓トルクそのものを全体的に低下させることなく
、シユガーセメントの形成による開栓トルクの異状な上
昇を抑制するように作用するという点で、またこの塗膜
は容器蓋への加エ工具との接触に際しても、ダステイン
グ、即ち塗膜からの剥離片の発生が著しく少ない、無視
し得るレベルに抑制し得るという点でも、本発明の目的
に極めて特異なものである。従つて本発明の目的は、ピ
ン詰製品の密封を保持するに必要な程度の開栓トルクが
保持されると共に、ピンロネジ部に形成されるシユガー
セメントによる開栓トルクの異状な上昇に対しては顕著
な抑制効果を示し、しかもダステイングの発生も顕著に
抑制された内面塗装金属製容器蓋を提供するにある。
本発明の他の目的は、上述した開栓トルクの異状な上昇
の抑制とダステイング発生の抑制とが、内面用塗料に高
分子量ポリオレフインを配合するという簡単な操作で達
成された内面塗装金属容器蓋を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、シユガーセメント形成による
開栓トルクの異状な上昇抑制に作用する高分子量ポリエ
チレンの塗料中への分散が顕著に改善され、しかも塗膜
からのダステイングの発生が一層有効に抑制された内面
塗装金属製容器蓋を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、容器蓋最内面に施される塗膜
が、金属基体に対する保護塗膜としての作用と熱可塑性
樹脂から成る密封材に対する密着作用とを示すばかりで
はなく、ピンロスカート部内面に露出しているこの塗膜
がシユガーセメント形成による開栓トルクの異状な土昇
に対して顕著な抑制効果を示す内面塗装金属製容器蓋を
提供するにある。
本発明によれば、頂板部と該頂板部の周囲から垂下した
スカート部とを有し、頂板部の内面側には密封材を備え
且つスカート部が容器口部のネジと係合して旋回により
開封が行われる構造の金属製容器蓋において、容器口部
のネジと係合するスカート部内面側には、数平均分子量
が10100乃至100000のポリオレフインを含有
する塗膜が設けられていることを特徴とする易開封性内
面塗装金属製容器蓋が提供される。
本発明によれば更に、上記金属製容器蓋において、容器
口部のネジと係合するスカート部内面側には、数平均分
子量10100乃至100000のポリオレフインと酸
化ポリエチレン或いは酸変性オレフイン樹脂とを含有す
る塗膜が設けられていることを特徴とする易開封性内面
塗装金属製容器蓋が提供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明の容器蓋の1例を示す第1図において、全体とし
て1で示す容器蓋は、頂板部2とその周囲から垂下して
いるスカート部3とから成つている。
この容器蓋1は、第1図の断面の部分から明らかな通り
、例えば表面処理鋼板やアルミニウム等の金属基質4か
ら成つており、その少なくとも内面にはプライマー塗膜
5a,5bが施されている。頂板部2の内側には、プラ
イマー塗膜5bを介して密封材6が設けられている。ス
カート部3の上部には開栓を容易にするためのローレツ
ト溝7が設けられ、一方下方部分にはピン詰が開封され
ていないことを保証するそれ自体公知のピルフアープル
ーフ機構、例えばミシン目8が刻設されている。この容
器蓋1は、ピンロ9の上にピンロ9のリツプ10と密封
材6とが液密状に係合するように被蓋され、図示されて
いないが、スカート部3をピンロ9のネジ11に沿つて
ロールオン加工し、且つピンロのアゴ12に沿つてスカ
ート部3の下端を内方に折り曲げることにより、ピンロ
9の密封が行われる。
本発明によれば、スカート部3の部分に位置する塗膜5
aを高分子量ポリオレフインを含有する塗料から形成し
、この高分子量ポリオレフイン含有塗膜が、ピンロ9の
ネジ11と係合するスカ一ト部3の最内面側に位置する
ように構成する。
この高分子量ポリオレフインは塗膜5aの表面に浮き出
して、スカート部3内面とピンロネジ11との間に形成
されるシユガーセメント(図示せず)に対して、易破砕
性乃至は易滑り性の界面を与え、開栓トルクの異状な上
昇を抑制するものと認められる。本発明において、スカ
ート部最内面側塗膜5aに高分子量ポリオレフインを含
有させることは、極めて顕著な利点をもたらす。
従来、滑剤としては、各種動植物ワツクスのような極性
ワツクスやミクロクリスタリンワツクスのような無極性
ワツクスを用いることが知られている。しかしながら、
これらのワツクス系滑剤を、容器蓋スカート部の保護塗
膜中に含有させた場合には、ジユガーセメントの形成に
伴なう開栓トルクの異状な上昇を或る程度は抑制し得る
としても、ダステイング発生の点で致命的な欠陥を生じ
ることがわかつた。即ち、容器蓋の形成は、塗装金属板
をプレスによる打抜き及び帽状体への絞り成形に付する
ことにより行われるが、この絞り成形に際してポンチ表
面に塗膜中のワツクス類が剥離して移行し、これがダス
テイングとなつて容器蓋に付着し、更に著しい場合には
ポンチ表面に付着したワツクス類によつて正確な絞り成
形が困難となるのである。これに対して、本発明に従い
、数平均分子量が10100乃至100000のポリオ
レフインを含有させるときには、前述した如く開栓トル
クの異状な上昇が顕著に抑制されると共にポンチ等の加
工具にポリオレフインが移行する傾向が完全に抑制され
、ダステイングの発生を無視できるレベルとすることが
可能となるのである。また、前述したワツクス類から成
る滑剤を塗膜中に含有させる場合には、これをかなり大
量に配合させねば所望とする開栓トルク上昇の抑制効果
が得られないのに対して、本発明によれば、高分子量の
ポリオレフインを用いることにより、比較的少量の配合
で同等の開栓トルク上昇の抑制効果が得られる。
この理由は、ワツクス類は塗膜中に程度の差はあれ、相
溶する傾向を有するのに対して、本発明で用いる高分子
量ポリオレフインは、塗膜表面に浮出て易滑り性界面乃
至は無極性界面を形成する傾向が大であるためと思われ
る。
本発明において、高分子量ポリオレフインとしては、低
密度、中密度或いは高密度のポリエチレン、アイソタク
テイツクポリオロピレン、結晶性エチレン−プロピレン
共重合体、結晶性エチレンープロピレンーブテン一1共
重合体、或いはこれらの2種以上のポリマーブレンド等
が使用される。
ポリオレフインとしては、その本質を損わない範囲でオ
レフイン以外の単量体の少量を含む共重合体を用いても
何等差支えない。これらのポリオレフインの数平均分子
量は、10100乃至1000001特に14000乃
至50000の範囲にあることも重要であり、この分子
量が上記範囲よりも低いときには、ダステイング発生傾
向が大となり、また上記範囲よりも大きくなると塗膜形
成能が低下し、本来の防食性等の点でも不満足なものと
なり易い。
本発明においては、上述したポリオレフインを塗膜中の
固形分100重量部当り1乃至30重量部、好適には5
乃至20重量部の量で配合する。
即ち、ポリオレフインの配合量が、上記範囲よりも低い
場合には、開栓トルクの異状上昇を長期にわたつて抑制
することが困難な場合もあり、一方上記範囲よりも多く
なると塗膜の平滑性が損われたり、塗膜の耐腐食性、緻
密性或いは密封材に対する接着性が損われる傾向がある
。本発明において、ポリオレフインを配合する塗料中の
塗膜形成用ベース樹脂としては、この分野に従来使用さ
れている任意の熱硬化性乃至は熱可塑性の塗膜形成用ベ
ース樹脂が使用される。
かかるベース樹脂の適当な例は、これに限定されるもの
ではないが、フエノールーホルムアルデヒド樹脂、キシ
レン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒ
ド樹脂、ウリアーホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂
、アルキド樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、オレオレ
ジナス系樹脂、ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂
、塩化ビニル一酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル一酢酸ビニ
ル−マレイン酸樹脂、ビニルブチラール樹脂、ポリオレ
フイン樹脂等の単独或いは2種以上の組合せが使用され
る。この塗料には塗膜形成性ベース樹脂に加えて、それ
自体公知の配合剤、例えば、接着促進剤、粘着性賦与剤
、防錆剤、粘度調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、
熱安定剤、酸化防止剤等を公知の処方によつて配合する
ことができる。
塗料の調製に際しては、前述した塗膜形成性ベース樹脂
を、トルエン等の芳香族系溶媒、アセトン、シクロヘキ
サノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶
媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒等の単独乃
至は2種以上の組合せ溶媒に溶解させ、この溶液にポリ
オレフインを微粒化分散させる。
このポリオレフインは機械的に塗料溶液に分散させるこ
ともできるが、このポリオレフインが熱トルエン等に易
分散性である性質を利用して、塗料溶液中にポリオレフ
インの熱トルエン溶液を添加して、塗膜形成性ベース樹
脂の溶液中にポリオレフインがエマルジヨンサイズで微
粒化分散した塗料を容易に製造することができる。この
ようにして製造した塗料溶液は、塗装作業性に優れてい
ると共に、開栓トルク異状上昇の抑制効果も大である。
塗料中の全固形分濃度は、10乃至50重量%の範囲に
あることが作業性の点で望ましい。本発明の最も好適な
態様によれば、スカート部最内側の塗膜に、前述した高
分子量のポリオレフインに加えて、酸化ポリエチレン乃
至は酸変性オレフイン樹脂を配合する。
即ち、酸化ポリエチレンや酸変性オレフイン樹脂は、高
分子量ポリオレフインの塗料中への分散性を著しく向上
させ、更に形成される塗膜の耐ダステイング性を一層顕
著に向上させるように作用し、かくして本発明のこの好
適態様によれば、易開封性、耐ダステイング性及び耐腐
食性の組合せに最も優れた内面塗装金属製容器を、良好
な作業性をもつて提供することが可能となる。
本発明のこの態様において、酸化ポリエチレンとしては
、ポリエチレン或いはエチレンを主体とする共重合体を
、所望により熔融或いは溶液状態で酸化することにより
得られる所謂酸化ポリエチレンの内、カルポリ酸基を5
乃至600meq/100y重合体の濃度で含有するも
のが使用される。
また、酸変性オレフイン樹脂としては、前述したポリオ
レフインを、下記単量体、(1)エチレン系不飽和カル
ボン酸: アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネ
ン−2・3−ジカルボン酸、(2)エチレン系不飽和無
水カルボン酸:無水マレイン酸、無水シトラコン酸、5
−ノルボルネン−2・3−ジカルボン酸無水物、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、の少なくとも1種でグラフト変性
したもので、カルボン酸基を前述した濃度で含有するも
のが使用される。
この態様において、高分子量ポリオレフインは前述した
量で使用され、一方酸化ポリエチレン或いは酸変性オレ
フイン樹脂は、塗料固形分100重量部当り0.2乃至
40重量部、特に5乃至20重量部の量で使用される。
変性オレフイン樹脂等の配合量が上記範囲よりも少ない
場合には、満足すべきポリオレフインの分散性向上効果
が得られず、一方上記範囲よりも多い場合には、開栓ト
ルク異状上昇の抑制効果が減殺される傾向がある。上述
した酸変性オレフイン樹脂等も、ポリオレフインと共に
熱トルエン分散液を調製し、これを塗料に添加するのが
望ましい。本発明において、上述したポリオレフイン含
有塗膜5aは、第1図に示す通り容器蓋1のスカート部
3の内面にのみ設けてもよいが、第2図に示す通り、容
器蓋1の最内面全体にわたつて、単一の塗膜5として設
けてもよい。
本発明の容器蓋を製造するには、容器蓋形成用金属基体
のキヤツプ内面となるべき表面に、前述したポリオレフ
イン含有塗料を塗布し、焼付を行なう。
容器蓋形成用の金属基体としては、一般に厚さが0.1
0乃至0.70mm、特に0.15乃至0.05mmの
範囲にある種々の金属板が使用される。
かかる金属板としては、種々の表面処理鋼板、例えばリ
ン酸処理、クロム酸処理等の化学処理や、電解クロム酸
処理、電気スズメツキ、電気クロムメツキ等の電解処理
、熔融錫メツキ処理等の熔融メツキ処理等の少なくとも
1つを鋼の表面に行つた鋼板や、表面処理を特に施さな
い冷延鋼板(ブラツク・プレート)もしくはアルミニウ
ム乃至アルミニウム合金等の軽金属板が好適に使用され
る。多くの目的に特に好適に使用し得る金属板は、内外
面の錫メツキ量が各々#10乃至#150の範囲、特に
#25乃至#100の範囲にある錫メツキ鋼板、金属ク
ロム層及び非金属クロム層から成る群より選ばれた少な
くとも1種の被覆層を、金属クロム換算で0.80乃至
1.50η/dイ、特に0,90乃至1,20即/Dm
2の量で備えたテイン.フリー・スチール(TFS)板
、アルミニウムもしくはその合金板である。
金属基体の表面に、塗膜を設けるに当つては、金属基体
の表面を、必要によりそれ自体公知の手段により脱脂洗
浄した後、それ自体公知の塗装手段、例えば、浸漬塗装
、スプレー塗装、ローラ塗装、静電塗装等の手段で塗布
する。
ポリオレフイン含有塗膜を設けるに先立つて、所望によ
り金属基体にポリオレフインを含有しない以外は前記と
同様の塗料を下塗りとして施こしてもよい。
ポリオレフイン含有塗料は、固形分として、金属基体に
対して一般に10乃至500即/dイ、特に30乃至1
00ワ/Dm2の塗工量施こすのがよい。塗料の焼付は
、塗料の種類によつても相違するが、一般に120乃至
300℃の温度で3乃至20分間行うのがよい。
この塗装金属板は、それ自体公知の手段、例えば円板に
打抜き、プレス加工乃至は絞り加工することによりカツ
プの形に成形し、必要によりカール加工、ローレツト加
工、ミシン目加工、ネジ切リ加工等を行つて容器蓋殻体
とする。
密封材は、容器蓋外で所謂パツキングの形に成形し、容
器蓋殻に施こすこともできるが、好適には熱可塑性樹脂
を容器蓋殻体の内側に押出し、密封材形状への押圧成形
と熱接着とを行つて、その場で密封材を形成する。
また、プラスチゾルの場合には、ゾルを容器蓋殻体内に
施こし、遠心成形により所望の密封材形状とした後、加
熱によりこれをゲル化して所望の密封材を形成する。密
封材用熱可塑性樹脂は適度のクツシヨン性を有するもの
であり、熔融成形可能な好適なものとして、オレフイン
系樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン一酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノ
マー等の1種又は2種以上の組合せを挙げることができ
、特に有利なものは、゛低密度ポリエチレン、エチレン
系共重合体等であり、密封材の特性の点では、低密度ポ
リエチレンに、(a)エチレン−プロピレン共重合体及
び、(b)熱可塑性エラストマー、特にスチレン−ジエ
ン(ブタジエン又はイソプレン)−スチレンプロツク共
重合体の少なくとも1種をブレンドした組成物を用いる
ことが望ましく、これらの改質成分は低密度ポリエチレ
ン当り3乃至40重量%の量で含有せしめるのがよい。
前述したポリオレフインと酸変性オレフイン樹脂とを含
有する塗料は、オレフイン樹脂密封材に対して優れた熱
接着性を示し、この点でも極めて有利である。
密封材用熱可塑性樹脂の他の適当な例は、軟質塩化ビニ
ル系樹脂であり、これらはプラスチゾルの形で、或いは
熔融成形法により容器蓋内面に施される。
この軟質塩化ビニル系樹脂に対して良好な接着性を示す
塗膜は、塩化ビニル一酢酸ビニル共重合体の如き塩化ビ
ニル系樹脂、アクリル樹脂等を塗膜形成性ベース樹脂と
するものである。
本発明において、容器のスカート部最内面側に位置する
塗膜は、この種の容器蓋には認められない特徴のある界
面特性を示す。
即ち、一例として塗膜形成性ベース樹脂のみから成る塗
膜界面は、一般に80度よりも小さい水滴接触角(23
℃)を示し、また該ベース樹脂に酸変性オレフイン樹脂
を配合した塗膜は100度よりも小さく80度以上の水
滴接触角を示すのに対して、本発明による塗膜は100
度以上の水滴接触角を示す。このように、本発明の容器
蓋のスカート部内面は一様で滑らかな塗膜でありながら
、疎水性乃至無極性の程度が高くなつていることが特徴
であり、これは塗膜の焼付工程でポリオレフインが浮き
出し、薄膜を形成しているためである。酸変性オレフイ
ン樹脂は、このポリオレフイン薄層を塗膜形成ベース樹
脂に強固にアンカーリングしているものと思われる。本
発明を次の例で説明する。
実施例 1 厚さ0.23mmのキヤツプ用アルミ板の両方の面に通
常のビニル系塗料を塗布、焼付する。
次に、ベース樹脂として、表−1に示した各種樹脂塗料
溶液に平均分子量が18000のポリエチレン溶液(熱
キシレン溶液20重量%濃度)をベース樹脂の固形分1
00重量部に対してポリエチレンが10重量部となる様
に添加調製し試料溶液とした。次に、各種試料溶液を前
述のビニル系塗料を両面塗装したアルミ板の一方の面(
キヤツプの内面となる側)に各々別に乾燥塗膜量が50
η/Dm゛になる様に塗布し、各々200℃−10分間
の焼付を行ない種々の両面塗装板を作成した。尚、比較
例としてポリエチレンを添加しない各種樹脂塗料の塗装
板も同様の操作で作成した。これら塗装板を通常のキヤ
ツプ成形加工(プレス及びミシン目加工等)をする事に
より外径28朋、高さ18mmのピルフア一・プルーフ
型キヤツプ(PPキヤツプ)シエルを成形した。
!得られたキャツプシエルの内側頂板部に密
封材としての発泡ポリエチレンジスクパツキン(外径2
7.5mm厚さ2mm)を挿入しPPキヤツプを作成し
た。これらキャツプを糖度20%の内容物を充填した通
称28mmPPキヤツプ用ネジ付きピンロ☆1!を持つ
ピンの口部にロール・オン方式でネジ切り巻き締めした
状態で温度5℃一湿度40%の条件下に3ケ月間保存し
た後開栓トルクを測定した。その結果を表1にまとめた
。尚、評価には、4ピンロ部に前記内容物0.Imν1
本を付着したものと8清浄なピンロのものの2種の条件
について、各々測定した。
又、各塗装板の内面側の塗面の水滴接触角測定結果を併
せて記載した。ピンロ部に内容物が付着した条件の場合
は、何れの試料も、付着していない条件のものに比ベト
ルク値は上昇しているが、本発明によるポリエチレン添
加系のものは、他の試料に比べ著るしいトルク上昇抑制
効果が示された。
又、トルク値と接触角に相関がみられた。実施例 2 酸化ポリエチレンを20%含有するエポキシフエノール
樹脂等塗料に対して実施例1と同様の操作で平均分子量
の異るポリエチレンを表−2に示す配合比に添加調製し
試料溶液とする。
次に両面にビニル系塗料を塗装した厚さ0.25mmの
キヤツプ用アルミ板の一方の面に前述の各種試料溶液を
各々別に乾燥塗膜量が50η/Dm゜となる様に塗布し
、各々200℃−10分間の焼付を行なつた。
これら塗装板の各種試料溶液塗装面 1が内側となる様
に通常のキヤツプ成形加工(プレス及びミシン目加工等
)をする事により、外径38mm1高さ18mmのピル
フア一・プルーフ型キヤツプ(PPキヤツプ)シエルを
成形した。得られたキヤツプシエルの内側頂板部に加熱
溶 J融したポリエチレンを押出、型押して内側にポリ
エチレンライナーを接着したPPキヤツプを作成★、し
た。これらキヤツプを糖度10%の内容物を充填した通
称38mmPPキヤツプ用ネジ付ピンロを持つピンの口
部にロールオン方式でネジ切り巻き締めした状態で前記
実施例1同様条件下に同期間保存した後開栓トルクを測
定した。
尚、実施例1と同様の塗板内面側の液滴接触角の測定キ
ヤツプ成形時の成形加工性と、ライナー接着性について
の評価も併せて行つた。
結果を表一2にまとめた。尚、開栓トルクの評価に於て
は、4ピンロ部に前記内容物0.2me/1本を付着し
たものと8清浄なピンロのものの2種の条件について各
々測定した。
トルク上昇抑制効果は、ポリエチレン添加のものは著る
しい平均分子量の小さいポリエチレンを添加した試料塗
板はキャツプ成形時に塗膜のムケがやや目立つた。実施
例 3 厚さ0.23mmのキヤツプ用アルミ板の両面に通常の
ビニル系塗料を塗布、焼付する。
次に実施例2で用いた試料S).6の塗料を用いて前述
のビニル系塗料塗装板の片面(キヤツプの内面側となる
方)にキャツプ成形時頂板部となる部分を除く様にして
塗布量50mク/Dm2の厚みにスポツトコートし、2
00℃−10分間の焼付を行つた。得られた塗装板につ
いて実施例2と同様の操作でキャツプ成形を行ない(但
し試料塗膜の形成されていない部が正確に頂板部となる
様に調整して)ピルフアーープループ型キヤツプシエル
を成形した。得られたキヤツプシエルの内側頂板部に通
常のプラスチゾルタイプの塩化ビニルコンパウンドを吐
出ライニングし、加熱ゲル化して内面に塩化ビニル樹脂
ライナーを有するキヤツプシエルを作成した。これらキ
ヤツプを実施例2と同様のシユガーセメント有、無状態
下での開栓トルク測定評価を行つた。尚、実施例2で用
いた試料滝6のキヤツプシエルに塩化ビニルゾルをライ
ニングしたものを比較例として同様の評価を行つた。結
果を表−3に示す。本実施例及び比較例のキャツプ共に
優れたトルク上昇抑制効果を示した。但し比較例のキヤ
ツプはライナーの接着性が乏しくキヤツプシエルから脱
落するものが目立つた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の容器蓋の例をピン口と共に
示す一部断面側面図であり、引照数字1は容器蓋、2は
頂板部、3はスカート部、4は金属基質、5,5aはポ
リオレフイン含有塗膜、6は密封材、9はピンロ、10
はリツプ部、11はネジを夫々示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 頂板部と該頂板部の周囲から垂下したスカート部と
    を有し、頂板部の内面側には密封材を備え且つスカート
    部が容器口部のネジと係合して旋回により開封が行われ
    る構造の金属製容器蓋において、容器口部のネジと係合
    するスカート部内面側には、数平均分子量が10100
    乃至100000のポリオレフィンを含有する塗膜が設
    けられていることを特徴とする易開封性内面塗装金属製
    容器蓋。 2 前記塗膜固形分100重量部当りポリオレフィンが
    1乃至30重量部の量で存在する特許請求の範囲第1項
    記載の容器蓋。 3 前記塗膜の外表面は100度以上の水滴接触角(2
    3℃)を有する特許請求の範囲第1項記載の容器蓋。 4 前記塗膜は外表面において、ポリオレフィンが浮き
    出し、薄膜を形成している特許請求の範囲第1項記載の
    容器蓋。 5 頂板部と該頂板部の周囲から垂下したスカート部と
    を有し、頂板部の内面側には密封材を備え且つスカート
    部が容器口部のネジと係合して旋回により開封が行われ
    る構造の金属製容器蓋において、容器口部のネジと係合
    するスカート部内面側には、数平均分子量が10100
    乃至100000のポリオレフィンと酸化ポリエチレン
    或いは酸変性オレフィン樹脂とを含有する塗膜が設けら
    れていることを特徴とする易開封性内面塗装金属製容器
    蓋。 6 前記塗膜の固形分100重量部当りポリオレフィン
    が1乃至30重量部及び酸化ポリエチレン乃至は酸変性
    オレフィン樹脂が0.2乃至40重量部の量で夫々存在
    する特許請求の範囲第5項記載の容器蓋。
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