JPS5924755Y2 - 建築用板の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は壁材などに使用される建築用板の取付装置に
関するものである。

従来この種の建築用板を下地骨組の胴縁、垂木、間柱に
取付けるのに際して建築用板の外向面にボルト等の取付
具の孔をあけるか、または釘等によって柱に取付けなけ
ればならず、その取付作業が面倒であって、作業能率が
著しく悪く不逸済であり、施工費が高価になるなどの問
題があった。

この考案は上記従来のもののもつ欠点を排除し、柱に取
付けるに際して、取付用の孔をそれぞれ自体に設ける必
要が全くなく、取付作業が非常に簡単であり、施工費を
著しく安くすることができ、断熱性に優れた建築用板の
取付装置を提供することを目的とするもので゛ある。

この考案を図面に示す実施例を参照しながら説明する。

第１．２図に示すように１は建築用板であって、この建
築用板１は２枚の金属板製外装板２，２′を具え、この
両金属板製外装板２，２′間には硬質発泡断熱材４０（
硬質発泡ウレタン等）を充填発泡硬化させた断熱性本体
に一体に固着されている。

前記金属板製外装板２，２′は金属板に曲げ加工を施し
て形成されていて、垂直に配置された基板３の下側縁に
は幅ａの第１水平板４が内向きに新曲され、この第１水
平板４の先端には幅すの第１垂直板５が外向きに折曲さ
れ、この第１垂直板５の先端には幅Ｃの第２水平板６が
内向きに折曲され、この第２水平板６の先端には幅ｄの
第２垂直板７が内向きに折曲され、さらにこの第２垂直
板７の先端には幅ｅの第３水平板８が、また外装板２′
側の基板３の先端には幅ｆの第４水平板９がそれぞれ内
向きに折曲され、しかもこの水平板８，９の先端には幅
ｇの第３垂直板１０．１１が内向きに折曲られており、
前記第１、第２垂直板５，７及び第２水平板６で突部１
２を、また第３、第４水平板８，９及び第２垂直板７で
凹部１３をその長手方向に沿って形成している。

一方、基板３の上側縁には幅ａと同じ幅の第１水平板１
４が折曲され、この第１水平板１４の先端には幅すの２
／３程度の幅りの第１垂直板１５が内向きに新曲され、
この第１垂直板１５の先端には幅Ｃより若干大きい幅ｉ
の第２水平板１６が外向きに折曲され、この第２水平板
１６の先端には幅りの第２垂直板１７が外向きに折曲さ
れ、この第２垂直板１７の先端には幅ｊの第３水平板１
８が内向きに折曲され、この第３水平板１８の先端には
幅すと同じ幅の第３垂直板１９が外向きに折曲され、さ
らにこの第３垂直板１９の先端には幅ｆと同じ幅の第４
水平板２０が、また外装板２′側の基板３の先端には幅
ｆと同じ幅の第５水平板２１がそれぞれ内向きに折曲さ
れ、しかもこの水平板２０．２１の先端には幅ｇと同じ
幅の第４垂直板２２．２３が内向きに折曲されており、
前記第１、第２垂直板１５．１７及び第２水平板１６で
凹部２４を、また第４、第５水平板２０．２１及び第３
垂直板１９で突部２５をその長手方向に沿って形成して
いる。

また前記外装板２，２′の突部２５にはボルト挿通（Ｌ
２６が穿設され、この孔２６にプラスチック等よりなる
特殊断熱ボルト２７が水平向きに挿通されるようになっ
ている。

前記断熱ボルト２７はねヒ２８とねじ打棒２９とが軸方
向に離間し、ジュラコン樹脂などよりなる断熱材３０に
埋込まれて構成されていて、この離間部によって熱伝導
を防止し、また前記外装板２，２′を相互に接触しない
所望の間隔を有して相対向して配置している。

そして、このように配置された外装板２，２′はその中
間部に硬質発泡断熱材４０（硬質発泡ウレタン等）を充
填、発泡、硬化された断熱性本体に一体に固着されてい
る。

なお、図面符号３１は断熱ナツト、３２はワッシャであ
る。

次に上記のものの取付状態について説明する。

まず、建築用板１とこれに隣接する他の建築用板１′と
を接続するに際しては、第４図に示すように建築用板１
の突部２５に設けた断熱ボルト２７のねじ打棒２９の先
端を、胴縁３３の前面板３４に穿設した取付孔３５に挿
通し、その端部に断熱ナツト３１を螺合して固定する。

次に建築用板１′の下側縁に形成した突部１２を建築用
板１の上側縁に形成した凹部２４にその長手方向に沿っ
て嵌合する。

この際、建築用板１，１′の外向面には下側縁の第１垂
直板５が上側縁の第１垂直板１５の幅より大きいため目
地３６が形成され、また建築用板１′の凹部１３と建築
用板１の突部２５も互いに当接するので、建築用板１′
を建築用板１の上部に垂直状態で保持することが可能と
なる。

そして、このように下側縁が嵌合されて保持された建築
用板１′の上側縁は前記のように断熱ボルト２７と断熱
ナツト３１で胴縁３３に固定し、建築用板を順次連結す
るものである。

尚、前記実施例においては基板３の第１、第２垂直板１
５．１７を、対向側の第１、第２垂直板５，７より短い
幅にし、目地３６を形成するようにしたものを示してい
るが、これに限定するものではなく、第１垂直板５と同
じ幅にして目地３６をなくしてもよく、また反対にさら
に短い幅にし、目地３６を大きく形成してもよいことは
言う迄もない。

また被取付体として胴縁３３を示したが、これ以外に垂
木、間柱等を用いてもよく、その他この考案は要旨を逸
脱しない範囲で適宜の設計変更が許容できるものである
。

この考案は上記のように構成したので、従来のもののよ
うに建築用板の外向面にボルト孔等の取付孔を設ける必
要がなくて、外観上見場がよく、簡単に隣接する建築用
板どうしをその両側縁を接続して連結具により柱の前面
板に取付けることができる。

また前記接続に際しては一方の建築用板の外側突部を他
方の建築用板の外側凹部に嵌合し、かつ一方の建築用板
の内側凹部を他方の建築用板の内側突部に嵌合するだけ
でよいので、作業が迅速、確実に行なえるのに加え、一
方の建築用板の内側凹部の突合せ嵌合面における離隔部
分が他方の建築用板の内側突部の突合せ嵌合面における
離隔部分と重合した状態を保持するので、一方の建築用
板の外側外装板と内側外装板間、及び他方の建築用板の
外側外装板と内側外装板間は勿論のこと、一方の建築用
板の外側外装板と他方の建築用板の内側外装板の間に、
並びに一方の建築用板の内側外装板と他方の建築用板の
外側外装板の間では相互に接触することがなく、熱伝導
が建築用板単体では勿論、建築用板を複数枚接続した場
合でも確実に防止される一方、各建築用板と柱の前面板
との間も、連結具が建築用板の内側突部に断熱材を介し
て配設されているため、熱伝導が防止され、したがって
断熱性に優れていて、建物竣工後は冷暖房費を大幅に低
減することができ、しかも前記熱伝導の防止が格別の部
材を要することなく、一方の建築用板の内側凹部と、他
方の建築用板の内側突部における両突合せ嵌合面という
１個所で主に行なうことができ、そのため構造が簡単で
、かつ製作費、施工費を安価にできる等の優れた効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による建築用板の一実施例を示す縦断
側面図、第３図は建築用板の両端部の拡大図、第３図は
建築用板の取付状態を示す斜視図、第４図は第３図のＩ
Ｖ−ＩＶ線に沿う拡大縦断側面図である。 １．１′・・・・・・建築用板、２，２′・・・・・・
金属板製外装板、１２・・・・・・突部、１３・・・・
・・凹部、２４・・・・・・凹部、２５・・・・・・突
部、２７・・・・・・断熱ポルｌ−１３０・・・・・・
断熱材、３１・・・・・・断熱ナツト、４０・・・・・
・硬質発泡断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下側縁に、外側突部と内側四部を並設し、上側縁の前記
   外側突部と内側凹部と相対向する位置に、外側突部に嵌
   合可能に形成された外側凹部と、内側四部に嵌合可能に
   形成された内側突部を並設した断熱性本体を有し、この
   本体の外側面に金属板製外側外装板を、内側面に金属板
   製内側外装板を前記内側凹部と内側突部の突合せ嵌合面
   で離隔してそれぞれ被着し、かつ前記内側突部に断熱材
   を介して内側外装板の外方に突出した連結具を配設して
   なる建築用板を複数枚具え、隣接する建築用板を、一方
   の建築用板の外側突部が他方の建築用板の外側凹部に嵌
   合し、かつ一方の建築用板の内側凹部が他方の建築用板
   の内側突部に、その内側凹部における離隔部分が内側突
   部における離隔部分と重合した状態で嵌合密着して接続
   したものが、前記連結具により柱の前面板に連結されて
   いる建築用板の取付装置。