JPS5922785B2 - 耐変色性に優れた高温環境用フエライト - Google Patents

耐変色性に優れた高温環境用フエライト

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JPS5922785B2
JPS5922785B2 JP4913781A JP4913781A JPS5922785B2 JP S5922785 B2 JPS5922785 B2 JP S5922785B2 JP 4913781 A JP4913781 A JP 4913781A JP 4913781 A JP4913781 A JP 4913781A JP S5922785 B2 JPS5922785 B2 JP S5922785B2
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JP
Japan
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steel
oxidation
discoloration
steels
test
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Expired
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JP4913781A
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JPS57164967A (en
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尚男 冨士川
善明 志田
俊一朗 秋山
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、高温下での耐変色性に優れ、たとえば暖
房機器の燃焼部品など、高温用部品の素材として適する
フェライトステンレス鋼に関する。
この種の高温環境に使用される部材には、まず第1に
高温での耐酸化性が要求される。従来かかる用途に多用
されている材料に、フェライト系のSUS430鋼があ
る。この鋼は、Fe、Crを含有するスケールを生成す
るため、800℃程度までの酸化量は少ないものの、4
00℃以上に熱されると表面が激しく着色する。着色は
、例えば石油ストーブなどの暖房機器の部品の場合、美
観的には勿論のこと、燃焼条件を安定に維持する上で大
きな問題となる。また、光みレーザーの高温反射板に用
いた場合にも、着色が起こると反射効率が落ち使用寿命
の低下を来たす。 耐酸化性の良好な材料としては、上
記SUS430鋼のほか、SUS310鋼が挙げられる
が、これも、Cr2O3皮膜が生成するため、SUS4
30鋼のFe系スケールに較べれば着色は少ないとはい
え、十分な抑制は不可能である。
また、高温材料については、従来より数多くの開発が
なされてきたが、何れも酸化による肉厚減少を抑えるこ
とに主眼がおかれたもので、高温下での着色を考慮した
例は全く見当らない。
本発明は、酸化による肉厚減少が少ないのは云う迄も
なく、高温環境において表面変色のきわめて小さいフェ
ライト系ステンレス鋼の提供を目的とするものである。
本発明者らは、高温下での酸化とそれに伴う変色を抑
制するに有効な鋼組成について、種々実験、研究の結果
、Crステンレス鋼をベースに、C量を低下せしめてS
iを添加することにより、高温とくに800℃以下での
耐変色性の改善が達成されるとの知見を得た。
すなわち本発明は、Co、05%以下、5i1.5〜
4.5%、Mn1%以下、Cr15〜25%を含有し、
さらに場合によってはTi、Zr、Nbの1種または2
種以上を合計量で1.5%以下含み、残部は実質的にF
eからなる高温で耐変色性に優れたフエライトステンレ
ス鋼を要旨とする。
上記本発明鋼では、前記SUS3lO鋼の場合と同様、
表面にはCr2O3皮膜が生成するが、このCr2O3
層はきわめて薄《、その下層として強固なSiO2皮膜
が形成されることとなる。つまり、SiO2皮膜が早期
に生成し、これによりCr2O3の生成量がきわめて少
な《抑えられる形になるのである。
このため、高温環境下において本発明鋼は、初期の極《
僅かな酸化の後は酸化進行が大巾に遅延され、その結果
鋼表面を長期に亘って僅かな変色のまま維持でき、例え
ば石油ストーブの燃焼筒に用いた場合などは、燃焼条件
の不安定化、燃焼部輝度の劣化の抑制にきわめて有効で
あり、また高温反射板の場合は、酸化によるくもりを防
いて寿命延長を実現することができる等のメリットが期
待できる。また、変色が少ないことからも当然であるが
燃焼器具雰囲気でしばしば発生する赤錆の防止にも有効
である。
以下に、本発明鋼の成分を先の如く限定した理由を、各
成分毎に説明する。
C:高温での耐酸化性を劣化させ、ひいては高温下での
表面変色を促進すること及びCが高すぎると鋼の靭性、
加工性が低下するので0.05%以下に制限する。
Si:本発明鋼においては最も重要な元素の一っであり
、後述のCrの添加による作用との関係で、1.5%以
上となるときSiO2の下地皮膜の形成が得られ、その
効果はあるが、2%以上の添加がより望ましい。
Siは多ければ多い程、耐変色性にとって好ましいので
あるが、他方加工性に弊害を及ぼすものであり、このた
め上限としては4.5%に止めお《必要がある。一般に
Siが高くなると、鋼板の製造段階で冷間加工が困難に
なるなどの弊害が生じ易くなるものであるが、上記の如
<45%以下に抑えれば、上記の弊害は現状の生産技術
で十分避げられる。Mn:通常製鋼上不可避的に含有さ
れるとともに、脱酸上、さらには鋼の熱間加工性改善の
意味から必要な元素であることが、これが1%を越える
と酸化皮膜中に含有されることとなり変色を増長するの
で、1%以下とする。Cr:Siとともに本発明鋼の特
徴的な成分であり、SiO2下地皮膜を形成させるのに
15%以上必要である。
15%未満のCr量では、下地としてのSiO2皮膜が
均一生成せず、Cr2O3皮膜の成長を防止できなくな
って、良好な耐変色性が得られない。
Crは15%以上で多ければ多い程SiO2皮膜の安定
性に好結果をもたらすが、25%を越えた含有は加工性
の点で問題がある。Ti,Zr,Nb:これらは何れも
C,Nを固定して、鋼の加工性を改善する効果があり、
必要に応じ使用される。
何れか1種でも、また2種以上の複合添加でも同様に有
効である。しかも、これらの元素の添加により耐変色性
は良《なりこそすれ、劣化の懸念は全くない。しかしな
がら、これら成分の量が、合計で1,5%を越えると、
表面性状、溶接性劣化の副作用が顕著となり、好まし《
ない。次に、本発明鋼の実施例を掲げ、本発明の効果に
ついて詳細に説明する。
第1表に示す(1)〜αつの鋼を供試材として用意した
(1)〜(4)は市販のステンレス鋼を用い、(5)〜
(1つは、実験室にて溶製→鍛造→熱間圧延→焼鈍→冷
間圧延→焼鈍→酸洗、以上の工程を経て製造したもので
ある。これらの供試材より短冊状の試験片を採取し、酸
化試験に供した。
酸化試験は、(1)大気中、(2)灯油燃焼雰囲気中と
しての石油ストーブの燃焼筒の間に吊り下げて、実施し
た。雰囲気温度としては、500℃と800℃の2種類
とした。(2)の場合は、燃焼筒内の温度分布を予め測
定し、上記試験温度になる位置を求め、そこに試験片を
位置せしめた。試験中、供試片のい《つかを選びこれに
熱電対を取り付けて、温度の測定を行なったが、その結
果供試片は略目標の温度になっていることが確認された
。第2表に、これら試験前後の供試片の重量変化を調査
した結果を示す。
同表において、重量は絶対重量で示してあり、ここでの
測定精度は0.1〜0.21n9が限度であったため、
(1)の試験では、小数点以下2桁、(2)では小数点
以下1桁の表示とした。上表に明らかな如く、本発明鋼
(10)〜AOは、大気中、灯油燃焼雰囲気中の何れに
おいても、市販のフエライト鋼(1)、(2)や同じく
オーステナイト鋼(3)、(4)、更には比較鋼(5)
〜(9)と較べて、酸化による重量変化についてきわめ
て小さい値を記録した。上記試験後の各供試片の変色度
合を目視観察したところによれ・ば、本発明鋼α0)〜
α9は、僅かに大気中、800℃の条件でのみ、若干の
ブルーのテンパーカラーがみられたものの、その他の条
件では稍々黄色味を帯びた程度で、どの条件の場合も金
属光沢は保たれていた。
これに対し、市販鋼、比較鋼は全て著しい変色がみられ
た。まず、市販鋼(1)と(2),それに比較鋼(6)
は、大気中、800℃の場合には、黒色にまで変化し、
500℃でも灯油燃焼雰囲気中では、赤錆の発生が認め
られた。比較鋼(5), (7)〜(9)は何れも青一
暗青色を示し、市販鋼、比較鋼を通じて第2表の試験結
果が最も良好な(3)、(4)の市販オーステナイト鋼
でさえ、着色の点では目視による限り上記比較鋼(7)
〜(9)と全く変わりのない、青一暗青色を呈していた
。以上は、目視観察による大まかな変色度合を示したが
、次に、この変色の程度を定量的に把握するため、大気
中、SOO℃条件での酸化試験を行なった後の各供試片
について、表面の輻射率の測定を実施した。結果は第3
表に示すとおりであった。先の目視調査の結果から概ね
予想されたとおりの結果になっている。
本発明鋼(IO)〜(L(ト)は、市販鋼、比較鋼の何
れと較べても、明らかに小さな輻射率が維持されており
、熱吸収が少な《反射率の高いことが証明された。以上
に説明した如く本発明鋼は、高温下での酸化による肉厚
変化量が少ないのみならず、表面変化もきわめて小さい
ものであり、したがって石油ストーブの燃焼部品や光、
レーザー等の高温反射板に適用して美観の劣化防止およ
び耐用寿命の延長に大きな効果を発揮し得る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.05%以下、Si1.5〜4.5%、Mn1
    %以下、Cr15〜25%を含有し、残部は実質的にF
    eからなる高温での耐変色性に優れたフェライトステン
    レス鋼。 2 C0.05%以下、Si1.5〜4.5%、Mn1
    %以下、Cr15〜25%を含有し、さらにTi、Zr
    、Nbの1種または2種以上を合計量で1.5%以下含
    み、残部は実質的にFeからなる高温での耐変色性に優
    れたフェライトステンレス鋼。
JP4913781A 1981-03-31 1981-03-31 耐変色性に優れた高温環境用フエライト Expired JPS5922785B2 (ja)

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JPS57164967A JPS57164967A (en) 1982-10-09
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JPS62156253A (ja) * 1985-12-27 1987-07-11 Nippon Kinzoku Kogyo Kk テンパ−カラ−着色が少ないステンレス鋼

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JPS57164967A (en) 1982-10-09

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