JPS592272B2 - セルラ−ゼの製造法 - Google Patents

セルラ−ゼの製造法

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JPS592272B2
JPS592272B2 JP3436381A JP3436381A JPS592272B2 JP S592272 B2 JPS592272 B2 JP S592272B2 JP 3436381 A JP3436381 A JP 3436381A JP 3436381 A JP3436381 A JP 3436381A JP S592272 B2 JPS592272 B2 JP S592272B2
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cellulase
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JP3436381A
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安 三石
義幸 高崎
倫 山辺
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトリコデルマ・ハルヂアナムM−41菌を培養
し、その培養物からセルラーゼを採取することによって
セルラーゼを製造する方法に関するものである。
一般にセルラーゼは、C1酵素(結晶性セルロース分解
酵素)、CX酵素(CMC分解酵素)およびβ−グルコ
シダーゼ(セロビオース分解酵素)などと呼ばれる多様
な酵素成分からなる複合酵素系を指しており、その作用
としては、セルロースを分解し、これをグル□コースあ
るいは、セロオリゴ糖にまで糖化することである。
近年、セルロース性資源の有効利用を計る上から、この
ようなセルラーゼの作用が改めて注目され、セルロース
の酵素糖化について多くの研究開発がなされてきている
一方、稲ワラ、トウモロコシの茎、葉およびバガスなと
酵素糖化の原料となる天然のセルロースは、一般に結晶
性が高〈従来のセルラーゼによる加水分解に強い抵抗性
を示す。
したがってこうした高結晶セルロースを充分分解しうる
セルラーゼの開発が期待されているのである。
本発明者らは、結晶性セルロースの分解力が優れ、かつ
、グルコースへの糖化能力の強いセルラーゼ生産菌を求
めて、微結晶セルロースを分解する菌を広く自然界から
検索した結果、トリコデルマ・ハルヂアナム(Tric
hoderma harzian−um)の−菌株M
−41株が強力な結晶性セルロース分解活性とグルコー
ス生成能をもつセルラーゼを培地中に産生蓄積する事実
を見い出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、トリコデルマ・ハルヂアナム M−
41株を用いた、結晶性セルロール糖化力の強力なセル
ラーゼの製造法に関するものである。
本発明において使用するトリコデルマ・ハルヂアナム(
Trichoderma harzianum)M−
41株の菌学的性質は以下の通りである。
1、麦芽エキス、デキストロース寒天培地上での生育 麦芽エキス、デキストロース、寒天培地上での生育は早
く、28℃、3日間の培養で72〜75mmの直径に達
する。
これらコロニーの性状は羊毛状で胞子を輪紋状に形成す
る。
コロニーは初め白色で胞子形成にしたがって青緑色から
暗青緑色になる。
培養後期にはココナツツ臭をともなう。
コロニーの裏面は無色。菌糸は、無色、平滑、分岐性で
隔壁を有し、横巾は2,5〜5,0μmである。
分生子柄は気中菌糸より生じ、輪生状あるいは樹木状に
分岐、先端はフィアライドとなる。
フイアライドは1個側生、2個対生あるいは数個輪生し
、まっすぐあるいはわずかに曲がるびん形で、先端は長
頚状で無色である。
フイアロ型分生子は分岐先端のフイアライド頂端に6〜
30個かたまり、球状の分生子頭を形成する。
これらフィアロ型分生子は球型(直径2−3μm)で表
面滑面、緑色である。
2、ポテト デキストロース、寒天培地上でのコロニー
の状態。
ポテト デキストロース、寒天上でのコロニーの生育は
非常に早く、28℃、3日間で78〜80mrnの直径
に達する。
これらコロニーは羊毛状で胞子を分散して豊富に形成す
る。
コロニーの色は青緑色から暗青緑色となる。
コロニーの裏面は無色。
3、生理的性質 ■ 生育の範囲(前記麦芽エキス、デキストロース培地
使用) pH2,5〜7.5、温度17.5〜40.0°C■
最適生育条件(前記麦芽エキス、デキストロース培地使
用) pH4,5〜7.0、温度25°C〜30°C以上の菌
学的諸性質をトリコデルマ属に関するリファイの記載(
マイコロジカル ペーパー116巻 11969年)と
対比し、トリコデルマ・ハルヂ゛アナム(Tricho
derma horzianum)と同定されるべき
微生物であることを認めた。
そして本菌は微工研菌寄第5855号として、工業技術
院微生物工業技術研究所に寄託されている。
当該酵素の生産に使用される培地の炭素源としては、濾
紙粉末、微結晶性セルロース、一般紙類稲ワラ、パルプ
粕等の植物繊維質が使用でき、窒素源としては、無機ア
ンモニウム塩、硝酸塩、および肉エキス、ペプトン、蛋
白質分解物等の有機窒素源も使用できる。
その他、KH2PO42Mg504CaCl 2 t
CoCI 2 、FeSO4t Mn 804 、Zn
、SO4等の無機塩類を含む培地が使用される。
本菌株の培養は液体培養の他に固体培養もできるが、工
業的には液体培養が有利である。
液体培養は上記培地を使用して、培養温度20〜40℃
で培養pH4,5〜6.5で通気しながら培養すれば、
6〜8日間で結晶性セルロース分解活性は最高となり、
8日間培養した時の活性は130〜160U/mlに達
する。
当該酵素の活性測定法は次に示すような酵素反応による
還元糖の増加を測定する方法(例えば、ネルソンーソモ
ギー法など)で測定した。
C1酵素(結晶性セルロース分解酵素)は、1%微結晶
性セルロース0.25m1を基質とし、これに適当量の
酵素液を加え、更にpH4,8t 0.05 M%酢酸
緩衝液0.5. mlを加え蒸留水で全量1.0麻とし
、50℃で30分間反応させた。
この条件で1分間に1μgのグルコースに相当する還元
糖を生成する酵素量を1単位とした。
CX酵素(CMC分解酵素)β−グルコシダーゼは、そ
れぞれ1%カルボキシメチルセルロース−ナトリウム塩
(CMC)および1%サリシンを基質とし、反応時間1
0分で同様に測定した。
得られた培養液を遠心分離、又は濾過等により菌体を分
離して得られる培養液は、そのまま粗酵素液として使用
することもできるが、濾液を濃縮しアセトン、エタノー
ル、イソプロパツールなどの有機溶剤を加えて沈降させ
るか、硫安などの塩析剤で沈澱させるなどして、強力な
活性を有する粗酵素剤を得ることができる。
このようにして得られる粗酵素剤は次のような性質を有
する。
(1)作用 濾紙、アビセル、一般紙類、脱脂綿、0Mセルロース、
パルプおよび脱リグニン稲ワラ、バガス等に作用し、こ
れを溶解させグルコース等の還元糖を生成せしめる。
(2)至適pHおよび安定性 50℃における至適pHは4.8である。
また、pH3,5−8,0の範囲で安定であり、この範
囲では5℃、24時間で90%以上の活性が残存する。
(3)最適作用温度および安定性 pH4,8,24時間反応で至適作用温度は45〜50
℃であった。
また、45℃以下では96時間以上安定であり、この温
度以下では、はぼ100%活性は残存していた。
(4)阻害剤 本粗酵素剤はCu2+、Hg2+、およびAg+にによ
って強く阻害される。
(5)精製 粗酵素剤中の夾雑物質はセルロースカラムによる吸着ク
ロマトグラフィー、および通常のイオン交換クロマトグ
ラフィー、セファデックスゲルによるゲル濾過等により
除くことができ、高度に精製された酵素剤を得ることが
できる。
本発明により生産されるセルラーゼは、結晶性セルロー
スに対して従来の酵素より一層よく作用する特徴がある
例えばすべてのセルラーゼ成分を含み、完全なセルラー
ゼを生産するとされるトリコデルマ・レーゼイQM94
14 (ATCO26921)による結晶性セルロース
(アビセル)の氷解率は、33〜40%にすぎない(バ
イオテクノロジー アンド バイオエンジニアリングX
VI巻、1471〜1493ページ、1974年の■表
)が、本発明により生産される酵素を使用すると高濃度
のアビセルに対しても最終的に、90%以上水解するこ
とができる。
このように、本発明により生産される酵素は結晶性セル
ロースに対し、これを効率よく水解するという特徴の他
に、得られる糖化物の糖組成が殆んどグルコースからな
るということも本発明の大きな特徴の一つとして挙げら
れる。
すなわち、セルラーゼにはC1活性(結晶性セルロース
分解活性)Cx活性(CMC分解活性)とβ−グルコシ
ダーゼ活性(セロビオース分解活性)などの酵素活性が
含まれているが、この構成割合がセルロースの氷解およ
び糖化率に重要に関係している。
そして、本発明により生産されるセルラーゼは、このう
ちのβ−グルコシダーゼも充分に含んでいるということ
である。
例えば、トリコデルマ・レーゼイのセルラーゼによるセ
ルロース糖化物はグルコースに対してセロビオースが多
く含まれ、セロビオース対グルコースの割合は1対1か
ら1対3であり(ジャーナル オブ ファーメンテ−ジ
ョン テクノロジー 54巻、267ページ 1976
年)このクルコースの割合を高めるためには、アスペル
ギルス・ニガーなとのβ−グルコシダーゼヲ更に添加す
る必要がある(アップライド マイクロバイオロジー
16巻 419ページ 1968年)。
しかし、本発明のセルラーゼを使用すれば他からβ−グ
ルコシダーゼの添加をすることなくセルロースから約9
0%の収量で直接グルコースを得ることができる。
第−表は本発明により得られるセルラーゼとトリコデル
マ・レーゼイQM9414のセルラーゼに含まれる各酵
素活性の構成を示している。
表から明らかなように、本発明により生産されるセルラ
ーゼのβ−グルコシダーゼ活性は、トリコデルマ・レー
ゼイQM9414のものに比べ3倍以上の活性がある。
そして結晶性セルロースの分解活性も本発明のセルラー
ゼの方が約2倍高い。
これらのことが、本発明により生産されるセルラーゼを
使用すれば、結晶性のセルロースや各種天然セルロース
からも極めて高い収量で直接グルコースが得られるとい
う特徴の理由となっているのである。
次に実施例により本発明の詳細な説明する。
実施例 1 トリコデルマ・ハルヂアナム M−41株(微工研菌寄
第5855号)をポテト・デキストロース寒天スラント
(pH6,0)上で30℃、6日間培養してよく胞子を
形成させた後、その−白金耳を50m1/2001nl
容のフラスコの次の組成の培地に接種し、温度30℃、
8日間回転振盪培養した。
培地組成 セルロースパウダー 0.75 g/di
KNO30,20 ペプトン 0.15KH2PO
40,10 Mg504・7H200,05 ポリエチレング刃コール 七ノーパラーイソーオクチル フェニルエーテノ収TritonX−100) 0.
10Z n SO4・7H200,141119/d、
l培地組成 Fe SO4・7H200,50my/diICoC1
20,20 Mn 804 ・4H200,1に の培養液を遠心分離し残渣を除去して得られる粗酵素液
は微結晶性セルロースに対して162U/mlの酵素活
性を示し、1%微結晶性セルロースを第4図に示すよう
に、45℃、24時間反応で約70%可溶化し、4日間
反応で96%とほぼ透明化した。
また、この時の可溶性糖液の組成はグルコース89%、
セロビオース3.9%、その他高級オリゴ糖7.1%で
あった。
実施例 2 実施例1と同様な培地300VI!を21容のフラスコ
にとり120℃、15分間殺菌した後、トリコデルマ・
ハルヂアナム M−41(微工研菌寄第5855号)の
胞子を5白金耳接種し、実施例1と同様に培養して培養
濾液280rrLlを得た。
濾液の微結晶性セルロース分解活性は133 U/Tn
lであり、β−グルコシダーゼ活性は88U/TLlで
あった。
培養濾液を限外濾過器(バイオエンジニアリング社製、
ダイアフィルターGC−05T使用)により濃縮後、硫
安60%飽和で塩析し、透析、凍結乾燥して微結晶性セ
ルロース分解活性180 U/弘β−グルコシダーゼ活
性90U/〜を示す粗酵素粉末180In9を得た。
実施例 3 実症例2で得られた粗酵素粉末を、20%微結晶性セル
ロース懸濁液に、2%濃度で添加し、pH4,8、温度
45℃で24時間作用させた結果、可溶化率46%で8
.0%のグルコース溶液が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は当該酵素の至適pH1第2図は安定pH範囲、
第3図は作用至適温度を示すものである。 また、第4図は当該酵素による1%微結晶性セルロース
のpH4,8、温度45℃における可溶化率の経時的変
化を示したものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 トリコデルマ・ハルヂアナムM−41株を培養し、
    培養物からセルラーゼを採取することを特徴とするセル
    ラーゼの製造方法。
JP3436381A 1981-03-09 1981-03-09 セルラ−ゼの製造法 Expired JPS592272B2 (ja)

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JP2523594Y2 (ja) * 1991-10-29 1997-01-29 三桜工業株式会社 チューブ取付装置
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