JPS5922515B2 - 微生物によるシアノ酢酸の製造法 - Google Patents

微生物によるシアノ酢酸の製造法

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JPS5922515B2
JPS5922515B2 JP10322776A JP10322776A JPS5922515B2 JP S5922515 B2 JPS5922515 B2 JP S5922515B2 JP 10322776 A JP10322776 A JP 10322776A JP 10322776 A JP10322776 A JP 10322776A JP S5922515 B2 JPS5922515 B2 JP S5922515B2
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ethylene cyanohydrin
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cyanoacetic acid
cyanacetic
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一郎 渡辺
正孝 熊倉
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Nitto Chemical Industry Co Ltd
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Nitto Chemical Industry Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は微生物を利用してシアン酢酸を製造する方法に
関する。
さらに詳しくは、エチレンシアンヒドリンを主たる炭素
源として資化し、シアン酢酸を生産する能力を有するシ
ュードモナス属、ブレビバクテリウム属に属する細菌を
エチレンシアンヒドリン、窒素源、無機塩および適当な
栄養源を含む培地に好気前に培養すること、または上記
の細菌を予め適当な培地に大量培養集菌した静止菌体を
エチレンシアンヒドリンおよび無機塩を含む培地に懸濁
し、好気的に接触反応させることによりシアン酢酸を生
成、蓄積させ、これを単離回収することを特徴とする微
生物によるシアノ酢酸の製造法である。
シアン酢酸は有機化成品の中間原料として有用な化合物
であり、従来モノクロル酢酸をシアン化して作る化学的
合成法が公知である。
近年、微生物工業の発展に伴い、石油および石油化学製
品を発酵原料とした微生物反応が多数試みられており、
従来化学合成で製造されていた化合物を微生物を利用し
て有機合成しようとする思考が進みつつある。
本発明者らはシアン酢酸の新しい製造法として微生物を
利用する方法に着目し、石油化学工業製品として安価に
且つ大量に供給され得るエチレンシアンヒドリンからシ
アン酢酸を生産する微生物について種々検討を行なった
細菌によるアルコール類の酸化反応については、古くか
ら酢酸菌によるエタノールよりの酢酸の生成が知られて
いる。
特に、K、Kes te rs等は石油化学二次製品と
しての各種ジオール化合物がアセトバクター属、グリコ
ノバクター属などの細菌により酸化されてヒドロキシカ
ルボン酸が生成することを報告している。
(Bacteriolo、9ical Reviews
28 164〜180(1964))Lかるに、これ
らの細菌はエチレンシアンヒドリンに対しては、資化註
、シアノ酢酸生産性が極めて悪く、エチレンシアンヒド
リンのアルコール基を酸化してシアン酢酸を生成させる
微生物として好ましいものとはいえない。
本発明者らはエチレンシアンヒドリンを資化シ、シアン
酢酸を生産する能力の強い菌株を見出すべく種々検討し
た結果、シュードモナス属、ブレビバクテリウム属に属
する細菌が極めて多量にエチレンシアンヒドリンよりシ
アノ酢酸を生成蓄積することを見い出し、本発明を完成
した。
以下本発明の詳細な説明する。
(1)菌株 本発明者らが見い出したエチレンシアンヒドリンからシ
アン酢酸を生産する能力を有する菌株は、例えば、シュ
ードモナスエルギノーザ(pseudomonas a
eruqinosa) IFO3901、シュードモ
ナスオバーリス (pseudomonas oval 1s)I AM
1002 、シュードモナスデスモリチ力(pseu
domonasdes molytica) I F
O12570、シュードモナスベンドレリ(pseud
omonasvendrelli)IFO3899、プ
ルビバクテリウムアンモニアゲネス(Brevibac
teriumammon iagenes I AM
1645 、 プレビバクテリウムリネンス(Bre
vibacteriumlinens) IF0121
41などである。
上記の菌株でIFOの記号を記した菌株は財団法人11
醗酵研究所”、IAMの記号を記した菌株は東京大学゛
応用微生物研究所“から入手可能な既知の菌株である。
また、本発明に使用される細菌は上記の具体例のほか、
シュードモナス属、ブレビバクテリウム属に属し、エチ
レンシアンヒドリンからシアノ酢酸を生成する能力を有
する菌株はすべて用いることができる。
(2)培地 本発明に使用する培地は主炭素源としてのエチレンシア
ンヒドリンのほか窒素源、無機塩、その他生育捉進物質
を程よく含有するものであれば、合成、天然いずれの培
地でも使用できる。
エチレンシアンヒドリンは高濃度では微生物の生育を阻
害することもあるので、通常は培地中の濃度を0.5〜
2.0%と低濃度とし、エチレンシアンヒドリンの消費
とともに0.5〜2.0%濃度を維持するように新しく
エチレンシアンヒドリンをフィードすることが望ましい
また少量の糖類例えばグルコース、稠密などを加えると
好結果が得られることが多い。
窒素源としてはは含窒素化合物にして資化し得るもので
あれば、いずれも使用可能であるが、通常硫酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウムなどの無機窒素源のほかペプ
トン、カザミノ酸、コーンステイープリカー、肉エキス
等が単独または2種以上混合して使用される。
しかし、これは最大生育に必要な量以下に制限して加え
ることが目的物質を多量生産するために必要な要件であ
る。
無機塩としては通常リン酸カリウム塩、硫酸マグネシウ
ム塩等があげられる。
以上のほかに必要に応じてビタミン類、アミノ酸、ペプ
チド、核酸などの有機微量要素として例えば酵母エキス
、コーンステイープリカー、肉エキス、麦芽エキスなど
、さらに微量金属として鉄、亜鉛、マンガン、銅、カル
シウムなどの塩類を添加することができる。
培地組成の一例を示すと以下の如くである。
エチレンシアンヒドリン5〜20 rrtl/ l、
硫酸アンモニウム1〜10jj/l、リン酸二水素カリ
ウム0.2〜2jl/l、リン酸−水素ニナトリウム0
.2〜29/!l硫酸マグネシウム7水塩0、1〜5
g/11 、硫酸鉄7水塩t〜10mp/A酵母エキス
またはコーンステイープリカー0.1〜5g/13の割
合で水道水に溶かしPt(7〜8に調整する。
(3)培養条件 培養はP)Iを7〜8に調整し、別に前培養した種菌を
接種し、25〜37℃の温度で2〜6日間通気撹拌培養
、振盪培養等の好気的条件で行なう。
培養が進むにつれて培養物中にシアン酢酸が蓄積し、P
Hが低下すると細菌のシアノ酢酸生産能力が低下するの
で、適当な時期に炭酸カルシウムまたは水酸比ナトリウ
ムを培地のPHが酸性にならないように遂次添加し、生
成したシアン酢酸をカルシウム塩またはナトリウム塩と
し、培地のPHを巾計付近に保持することにより効率よ
く多量のシアノ酢酸を培地中に生成蓄積させることがで
きる。
また、反応系を単紳にし、培養物中からシアン酢酸の分
離、回収を容易ららしめるために上記シュードモナス属
、ブレビバクテリウム属の静止菌体を用いた酵素法も採
用可能である。
すなわち、前記性質を有するシュードモナス属またはブ
レビバクテリウム属に属する1菌株をグルコース3〜1
0g/13゜ペプトン5〜10EI/11.肉エキス3
〜10g/l、塩化ナトリウム2〜3g/13.エチレ
ンシアンヒドリン0.5〜2 m7/ Aの割合で水道
水に添加し、PHを7〜8に調整した培地に接種し25
〜37℃で1〜3日間好気的条件下で培養し多量の菌体
を生産する。
この培養液から菌体を分離、洗浄し、この静止菌体をエ
チレンシナンヒドリン5〜2011Ll/lリン酸二水
素カリウム1〜39/!11硫酸マグネシウム7水塩1
〜39/lの割合で水道水に添加し、PHを7〜8に調
整した反応液に乾燥菌体重量1〜20Vlの割合で懸濁
し、25〜37℃で好気的条件で接触反応させる。
この際シアン酢酸の生成に従って反応液のPHが低下す
るので、炭酸カルシウムまたは水酸化ナトリウム等でP
Hを7〜8に調整しつつ反応させることにより多量のシ
アン酢酸を生成させることができる。
(4)シアン酢酸の分離回収 培養物または静止菌体懸濁液よりシアン酢酸を分離回収
するには通常シアン酢酸の分離回収に用いられる任意の
手段を用いることができる。
例えば、培養物中または反応液中にシアン酢酸がカルシ
ウム塩として存在するときは培養物または反応液を硫酸
酸註にして遊離のシアン酢酸とし、遠心分離または沖過
により菌体、硫酸カルシウムを分離除去し、母液をエー
テル抽出、抽出液よりエーテルを留去しシアン酢酸を得
る。
以下実施例により本発明の方法をさらに具体的に説明す
る。
実施例 1 グルコース10g、硫酸アンモニウム2g、’)ン酸二
水素カリウムII、硫酸マグネシウム7水塩1g、コー
ンステイープリカー3gを水道水11に溶解し、PHを
7に調整した培地100TrLlを500TLl容積の
三角フラスコに分注し、120℃で10分間殺菌した。
この培地にシュードモナスエルギノーザ(pseudo
monas aeruginosa)IF03901を
接種して、30℃で20時間振盪培養した。
次いで、別に殺菌したエチレンシアンヒドリン1 ml
、炭酸カルシウム0.!lを新たに加えてさらに30°
Cで96時間振盪培養を続けた。
この培養液11を遠心分離により菌体、余剰の炭酸カル
シウム等を除去し、母液を硫酸酸註にして90時間連続
エーテル抽出を行なった。
このエーテル層からエーテルを留去して融点65〜66
℃の結晶9.2gを得た。
この結晶は融点、元素分析値、ペーパークロマイトグラ
フィー、赤外線吸収スペクトルなどの諸性質が標準シア
ノ酢酸に完全に一致した。
(標準シアノ酢酸:和光紬薬■製。純度95.0%以上
) 本発明により合成したシアン酢酸結晶と標準シアノ酢酸
の物性値を比較して示すと次の通りである。
(イ)溶剤A:n−ブタノール/蟻酸/水=4/1.5
/溶剤B:エタノール/28%アンモニア水/水−80
15/15 実施例 2 エチレンシアンヒドリン1ml、グルコース5y1肉エ
キス5g、ペプトン5g、硫酸アンモニウム2g、リン
酸二水素カリウム1g、硫酸マグネシウム7水塩1yを
水道水11に溶解し、PL(を7ニ調整した。
この培地100m1容積の三角フラスコに分注し、12
0℃で10分間殺菌した。
この培地にシュードモナスエルギノーザ(pseudo
monasaeruginosa) I F 0390
iを接種し、30℃で2日間振盪培養し、菌体を生産
した。
この菌体を培養液から遠心分離(6000r、p、ml
0分間)し、P H6,8のリン酸緩衝液で2回洗浄
し、静止菌体を得た。
別にエチレンシアンヒドリン107711、リン酸二水
素カリウム1g、硫酸マグネシウム7水塩1gを水道水
11に溶解しPHを7に調整した反応液1001111
を500m1容積の三角フラスコに分注し、これに前記
の方法で取得した静止菌体を懸濁し、30℃で48時間
接触反応させた。
この際エチレンシアンヒドリンの酸化が進み、シアン酢
酸が生成することに従って培地のPHが低下するので、
炭酸カルシウム0.5gを加えて生成したシアン酢酸を
カルシウム塩にすると共に培地のPI(を弱アルカリハ
に保った。
この反応液11から実施例1と同様の操作によりシアン
酢酸の結晶10.9.!li’を得た。
実施例 3 実施例2と同様の方法でシュードモナスオバーリス(p
seudomonas ovalis)IAMl 00
2の静止菌体を用いて48時間の振盪培養の結果反応液
11から8.5Iのシアン酢酸を得た。
実施例 4 実施例2と同様の方法でプレビクテリウムアンモニアゲ
ネス(BrevibacteriHmammoniag
enes) I AM 1645の静止菌体を用いて4
8時間接触反応の結果、反応液11から6.2gのシア
ノ酢酸を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレンシアンヒドリンを主たる炭素源として資化
    し、シアノ酢酸を生産する能力を有するシュードモナス
    属、プレビバクラテリウム属に属する細菌をエチレンシ
    アンヒドリンに接触せしめ、シアン酢酸を生成、蓄積さ
    せ、これを単離回収することを特徴とするシアン酢酸の
    製造法。 2 前記シュードモナス属、ブレビバクテリウム属に属
    する細菌をエチレンシアンヒドリン、窒素源、無機塩お
    よび適当な栄養源を含む培地に好気的に培養してシアン
    酢酸を産出せしめることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の製造法。 3 前記シュードモナス属、ブレビバクテリウム属に属
    する細菌を予め適当な培地に大量培養集菌した静止菌体
    をエチレンシアンヒドリンおよび無機塩を含む培地に懸
    濁し、好気的に接触反応させ、シアン酢酸を産出せしめ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造法
JP10322776A 1976-08-31 1976-08-31 微生物によるシアノ酢酸の製造法 Expired JPS5922515B2 (ja)

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