JPS5921831Y2 - 模型自動車の前輪懸架装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、模型自動車の前輪懸架装置に関するもので
ある。

従来、この装置は、前車軸体とそのばね装置とが別体と
なっているので、構造の簡素化及びばね下重量の軽減化
を計ることが困難であった。

そこで、本考案は前車軸体とそのばね装置とを一体化し
た模型自動車の前輪懸架装置を提供することが目的で゛
ある。

次に、本考案の一実施例を図面とともに説明すると、図
中、１は模型自動車のフレーム、２はフレーム１のフロ
ントにおいて左右方向に配設された３個のブラケットで
あって、それぞれフレーム１に対しネジ止めされている
。

３は前記各ブラケット２に対して左右方向から挿入され
たスリーブ４と、同スリーブ４内に挿入されたトーショ
ンバースフ。

リング５とからなる前車軸体であって、走行方向に対し
て直角な左右方向となっている。

前記スリーブ４はその中央外周に孔６を形成し、前記ト
ーションバースプリング５はその中央、左右の端部に若
干大径の支持部７を形成し、その各支持部７の一部には
それぞれネジ止め面８を形成している。

そして、前記スリーブ４とトーションバースプリング５
とは、中央のフ゛ラケット２における止めネジ９によっ
て、前車軸体３として一体的に取着されており、止めネ
ジ９はスリーブ４の孔６を貫通してトーションバースプ
リング５における中央の支持部７のネジ止め面８を締め
付けている。

また、トーションバースプリング５における左右両端の
支持部７はスリーブ４の端部によって支持され、かつ左
右方向に延出している。

１０は前記トーションバースプリング５のスリーブ４端
より延出した左右の支持部７を挿入しその支持部にネジ
止めされた左右の懸架アームであって、その後端にはキ
ングピン１１を止着している。

１２は前輪１３を支持した左右の前輪軸であって、前記
懸架アーム１０のキングピン１１に対してそれぞれかし
取り可能に支持されている。

１４は前記前輪軸１２を連結したかじ取りリンクであっ
て、その中央に形成したループ部１５を、かじ取り装置
のサーボ機構の出力レバーに連繋している。

さて、本例装置は上記のように構成されているので、前
輪軸１２は懸架アーム１０を介してトーションバースプ
リング５に懸架されることになり、同時に前輪１３の上
下振れはトーションバースプリング５によって緩衝され
ることになるから、一本のトーションバースプリング５
が前車軸体及びそのばね装置としての機能を有するもの
となる。

すなわち、前輪１３の上下振れは懸架アーム１０によっ
てトーションバースプリング５に対してねじり作用を付
すので、トーションバースプリング５がそのねしり弾性
によって前輪１３の上下振れを緩衝するものである。

この時、トーションバースプリング５は懸架アーム１０
部分までスリーブ４によって支持されているので、前輪
１３の上下振れはトーションバースプリング５に対して
ほとんど曲げモーメントを生ずることなくねじりモーメ
ントとするので、前輪１３はその上下振れにもかかわら
ずキャンバ−角および斗−インを変化しない。

なお、かじ取り装置によってかじ取りリンク１４を左右
動すると、左右の前輪軸１２が共に懸架アーム１０のキ
ングピン１１を中心として旋回し、左右の前輪１３の向
きを変えるので、かじ取りリンク１４の左右動でかじ取
りを行なう。

また、トーションバースプリング５はその中央をブラケ
ット２の止めネジ９でフレーム１に対して固定している
ので、左右端に懸架アーム１０を取着する１本のトーシ
ョンバースプリング５における全長を最大限効率よく左
右前輪１３に供するためのねじり高さとしたものであっ
て、前輪１３の上下振れをより軟かく作動させて反発も
少く緩衝する。

さらに、トーションバースプリング５とスリーブ４とか
らなる前車軸体３は、３個のブラケット２に対し左右横
方向から挿入して中央ブラケット２の１本の止めネジ９
によりスリーブ４のトーションバースプリング５とを共
にフレーム１に対して固定する簡単な作業で組立てる。

上記本例装置は、本考案の技術的範囲内で次のように実
施態様を変更することもできる。

まず、第１にはトーションバースプリング５を板ばね又
はコイルばねとして、そのねじり弾性を利用すること、
第２にはトーションバースプリング５の左右両端を左右
のブラケット２で支持してその内側でｈ架アーム１０を
トーションバースプリング５に止着すること。

以上のように本考案における模型自動車の前輪懸架装置
は、前輪を支持する前輪軸と、前輪軸をかじ取り可能に
支持する懸架アームと、懸架アームを支持する前車軸体
と、前車軸体を支持するフレームとからなり、前記前車
軸体をトーションバースプリングとし、フレームに取着
したトーションバースプリングの自由端には前輪の上下
振れが同トーションバースプリングに対してねじり作用
をするように前記懸架アームを取着したので、前車軸体
とそのばね装置とを一体化して軽量化することができ、
かつ少なくとも前車軸体骨のばね下重量を軽減すること
ができ、さらには前車軸体すなわちトーションバースプ
リングに対する懸架アームの取着位置がどの位置であっ
ても前輪のキャンバ−角およびトーインが変らないなど
の作用効果を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は前輪懸架装置の
斜視図、第２図は前車軸体部分の断面図、第３図は第１
図のＡ−Ａ線断面図、第４図は前車軸体の分解斜視図で
ある。 １・・・・・・フレーム、３・・・・・・前車軸体、４
・・・・・・スリーブ、５・・・・・件−ションバース
プリング、１０・・・・・・懸架アーム、１２・・・・
・・前輪軸、１３・・・・・・前輪、１４・・・・・・
かし取りリンク。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）前輪を支持する前輪軸と、前輪軸をがし取り可能
   に支持する懸架アームと、懸架アームを支持する前車軸
   体と、前車軸体を支持するフレームとからなり、しかも
   前記前車軸体をトーションバースプリングによって形成
   し、前記フレームには走行方向に対して左右方向に延び
   たトーションバースプリングの一部を取着し、トーショ
   ンバースプリングの自由端には前輪の上下振れが同トー
   ションバースプリングに対してねじり作用するように前
   記懸架アームを取着したことを特徴とする模型自動車の
   前輪懸架装置。
2. （２）前車軸体がトーションバースプリングと、それを
   支持するスリーブとからなる実用新案登録請求の範囲第
   １項に記載の模型自動車の前輪懸架装置。
3. （３） ）−ジョンバースブリングの中央をフレームに
   取着し、その左右の自由端に懸架アームを取着した実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の模型自動車の前輪懸
   架装置。
4. （４）前車軸体がトーションバースプリングと、それを
   支持するスリーブとからなり、それらの中央が同一の止
   めネジによってフレームに取着された実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載の模型自動車の前輪懸架装置。