JPS592182Y2 - 水田用溝切機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、水田での稲作に際して潅水のコントロールが
自在にできるように稲条間に溝を形成するための溝切機
に関するものである。

従来この種の溝切機は、稲条間の溝切りに際して稲を傷
めないよう小型軽量化を図るために、車輪が取付は車軸
に減速比を大きくできるウオーム歯車機構を設け、エン
ジンの回転をウオーム歯車で減速して車輪に直接動力伝
達するようにしているが、ウオーム歯車は車輪の自由な
回転を阻止する働きをするから、この溝切機はエンジン
を始動・しない状態で入力によって前進又は後退するこ
とか゛できず不便であり、さりとて車軸に車輪を自由回
転に切換えるためのクラッチ機構を設けることは構造が
複雑となるばかりか、軽量化が阻害される。

本考案は、このようにウオーム歯車機構を備えた溝切機
において、ウオーム歯車機構の両側から突出する車軸の
一方に車輪を着脱自在に装着し、他方の車軸を自由回転
できるように構成し、この自由回転車軸に対して前記車
輪を取付は替えすることにより、エンジンに拘らず人力
によって前進又は後退が自在にできるようにしたもので
あって、この一例を図面について説明するに、図におい
て１はパイプ製のフレームで゛、その前端には歯車ケー
ス２が、後端にはエンジン３が各々取付けられ、歯車ケ
ース２内にはウオーム歯車４とこれに噛合するウオーム
５を設け、フレーム１内には前記エンジン３の回転をウ
オーム５に伝達する軸６が挿通され、フレーム１の後端
部上面には斜め上方に延びるバンドル７を設ける一方、
後端部下面には支持杆８を垂下してその下端に溝切用の
スキ体９を設ける。

そして、前記歯車ケース２内には前記ウオーム歯車４が
嵌着する車軸１０を軸支し、その一端をケース２外に突
出して車輪１１を着脱自在に装着する一方、ケース２の
反対側には該車軸１０に対して回転自在に支受した自由
回転車軸１２をケース外に突出して設け、この自由回転
車軸１２に前記車軸１０に装着した車輪１］を取付は替
えできるように構成して成るものである。

なお、車軸１０の中心線は水平線に対して、全体の重心
点を通る垂直線か車軸１０上における車輪１１に近づく
ように適宜角度θだけ傾斜状に構成されている。

この構成において、エンジン３を始動するとこの回転は
フレーム１内の軸６を介してウオーム５に伝達され、該
ウオーム５とそのウオーム歯車４によって低速に）威速
されて車軸１０にイ云達し、車輪１１が回転駆動されて
全体が前進走行することにより、スキ体９の前進動によ
って水田には溝が形成されるのである。

そして、車軸１０に装着した車輪１１を当該車軸１０か
ら取外したのち、他側面における自由回転軸１２に第２
図に二点鎖線で示すように取付ければ、車輪１１はエン
ジンとは無関係に自由に回転できるから、人力によって
前進又は後退走行させることができるのである。

従って本考案によれば、溝切機をその車輪の取付は替え
によって人力による走行が自在にできるから、水田への
搬入又は水田からの搬出若しくは路上走行がエンジンを
停止した状態で容易にできて、取扱い及び操作性を向上
できるのであり、しがも、車軸に車輪を自由回転できる
ようにするクラッチを設ける必要がないから、構造が簡
単で軽量化を阻害しない効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例溝切機の側面図、第２図は第１図
のＩＩ −ＩＩ視拡大断面図である。 １・・・・・・フレーム、２・・・・・・歯車ケース、
３・・・・・・エンジン、７・・・・・・バンドル、８
・・・・・・スキ体、５・・・・・・ウオーム、４・・
・・・・ウオーム歯車、１０・・・・・・車軸、１１・
・・・・・車輪、１２・・・・・・自由回転車軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バンドルと溝切用スキ体を備えたフレームの市１端に取
   付く歯車ケース内に、フレームに取付くエンジンから動
   力伝達されるウオーム歯車機構を該は、該ウオーム歯車
   機構から突出する車軸の一端に車輪を着脱自在に装着す
   る一方、車軸の他端をウオーム歯車機構に対して自由回
   転できるように構成し、この自由回転車軸に前記車輪を
   取付は替えできるようにしたことを特徴とする水田用溝
   切機。