JPS5921537Y2 - ノイズフイルタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小形化が計れ、しかも特性的にも優れたノイズ
フィルターに関するものである。

一般にノイズフィルターの代表的な回路例としては第１
図に示すものがある。

すなわち、入力端子１，２と出力端子３，４間にコイル
５，６をそれぞれ接続し、このコイル５゜６の入力側に
コンテ゛ンサ７，８の直列回路を接続し、出力側にもコ
ンデンサ９を接続し、上記コンデンサ７．８の接続点を
アースしている。

このようなノイズフィルターを構成するため、従来では
インダクタンス部分として、第２図に示すように口字状
に形成された磁心１０の両磁脚に巻線１１．１２を施し
て構成している。

このようにインダクタンス部分としても、かなり大きな
形状となり、これに所定のコンデンサを組込んで構成す
ることはかなりコスト的にも不利となり、高周波領域に
おいて衝撃的な雑音が印加されるとコンデンサが悪影響
を受けて破壊されたりするなど品質面でも不安定なもの
となっていた。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するものである
。

以下、本考案の実施例を第３図、第４図により説明する
。

１３は中空状に形成されたフェライトなどからなる円筒
状の磁心であり、この磁心１３の中空部１４にはコンテ
゛ンサ１５．１６を直列に接続し、接続点からアース用
リード線１７を引出し、かつ、各コテ゛ンサ１５．１６
からリード線１８．１９を引出したものが収納されてい
る。

この磁心１３の外周部には、厚さ３５〜５０μの銅箔あ
るいは厚さ５０〜１００μのアルミニウム箔よりなる金
属箔２０．２１が、この金属箔２０．２１より幅の広い
ポリプロピレン、ポリエステルなどの誘電率の高い絶縁
体シー）２２，２３を介して巻回されている。

この金属箔２０．２１はインダクタンスを得るためと、
絶縁体シー） ２２．２３を介して金属箔２０゜２１間
でキャパシタンスを得るためのものである。

そして、コンデンサ１５．１６からのリード線１８゜１
９は、金属箔２０．２１の巻始め部から引出された巻始
めリード線２４．２５と接続されて入力端子とし、金属
箔２０．２１の巻終り部から引出されたリード線２６、
２７は出力端子として利用される。

このような配線を行なえば、第１図に示すようなノイズ
フイルターの回路構成となる。

なお、上記金属箔２０．２１は絶縁体シート２２，２３
の片面に金属を蒸着、印刷、メッキさらには接着して一
体化したものを用いることができる。

また、磁心１３の中空部１４に収納したコンテ゛ンサ１
５．１６を固定し、かつ、磁心１３の強度を保つために
は、中空部に磁性粉末を混入した樹脂剤を充填すること
もできる。

さらに全体を樹脂モールドした形としてもよい。

以上のように本考案のノイズフィルターは構成されるた
め、単なる柱状のきわめて簡素な形状とすることができ
、電気機器への組込みが容易となり、しかも大幅な小形
化が計れて、使用する電気機器の回路構成も簡素化でき
、取付はスペースも少なくなり、また、高周波領域にお
ける衝撃的な雑音が印加されても、インダクタンス用の
金属箔でシールドされてコンテ゛ンサの保護が計れ、品
質面での向上が計れ、コスト面でも著しく有利にするこ
とができるなどの利点をもち、実用的価値の大なるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なノイズフィルターの電気的回路図、第
２図は従来のノイズフィルター用インダクタンス部の正
面図、第３図は本考案のノイズフィルターの一実施例を
示す斜視図、第４図は同分解斜視図である。 １３・・・・・・磁心、１４・・・・・・中空部、１５
．１６・・・・・・コンデンサ、２０．２１・・・・・
・金属箔、２２．２３・・・・・・絶縁体シート。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）中空状の磁心を備え、この磁心の中空部にコンテ
   ゛ンサを収納するとともに、磁心の外周面に絶縁体シー
   トを介してインダクタンス成分を形成する２枚の金属箔
   を巻回してなるノイズフィルター０
2. （２）磁心の中空部に２つのコンテ゛ンサを直列接続し
   て収納し、このコンデンサの接続点をアースノード線と
   してなる実用新案登録請求の範囲第１項記載のノイズフ
   ィルター