JPS5921131Y2 - 移送装置におけるフレ−ム構造体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は移送作業中、所定方向へ常時循環移動するコン
ベアチェーンにより順次移送される複数個のパレットを
移送ライン上に配置し、パレットを移送する装置におい
て、各作業ステーションでパレットを位置決め固定する
パレットストップ手段を取付けた支持プレート、コンベ
アチェーンを案内するチェーンガ゛イドとパレットを案
内するガイド棒等々を簡単に取付は可能にするフレーム
構造体に関する。

従来の移送装置は移送ラインに沿うてフレーム構造体が
配置されているが、この構造体は鋳物あるいは鉄板等を
切断したり、折り曲げたりしてこれらを組合せて組立て
られており、加工及び組立作業に長時間かかり、多額の
費用がかかつている。

またボルト及びナツト等にて各部品を取付ける場合、あ
らかじめ取付位置を正確に定めておかねばならず、取付
けた部品の微調整が難しい等の問題を有している。

本考案はパレットとこのパレットを移送するコンベアチ
ェーンとを移送ラインに沿うて案内するフレーム構造体
を軽合金で一体に押出材あるいは引抜材として形成する
ことによってチェーン案内路、ナツトあるいはボルト頭
部等の誘導溝、パレットを案内するガイドプレートを挿
入する挿入溝及びガイド棒を取付ける支承部等々を一体
形成し、製作時の作業等を一切消略して組立時の作業を
軽減し、かつ移送装置の軽量化を図ることを目的として
案出されたものであり、以下図面に基づき本考案の実施
例について説明する。

第１図は移送装置の平面図であり、この移送装置にはワ
ーク（図示せず）を載置したパレット２を移送ライン上
の主経路に配置した各作業ステーションに運ぶコンベヤ
チェーン１と、空パレット２を逆方向へ運ぶもどり経路
のコンベアチェーン１とが平行に配置されている。

各作業ステーションにはこのパレット２を各々の位置で
停止させるパレットストップ手段Ｂが設けられている。

これらコンベアチェーン１，１はパレット移送ラインに
沿うて配置されたフレーム構造体Ａに沿うて夫々循環す
る無端チェーンであり、構造体Ａの両端にはこれら正逆
移送されるパレット２を受は渡しし、主経路を移送され
てきたパレット２をもどり経路へ、もどり経路を移送さ
れてきたパレット２を主経路へ移すパレット補助移送装
置Ｃ９Ｃが配置されている。

第２図に示すように、前記フレーム構造体Ａは上下二段
の箱型枠から構成されており、その上段の箱型枠にはコ
ンベアチェーン１のパレット移送側を案内するチェーン
受１０があり、コンベアチェーン１を案内するチェーン
ガイド１３を差し込み支持するガイド溝１４が形成され
ている。

このガイド溝１４の上部にはコンベアチェーン１の巾よ
りわずか広く、チェーンの高さよりわずか低いチェーン
溝１２が形成してあり、このチェーン溝１２とガイド溝
１４はチェーン案内路１１を構成している。

またチェーン案内路１１を形成したチェーン受１０には
このチェーン案内路１１に平行でパレットストップ手段
Ｂを取付ける支持プレート１５を固定するためのナツト
１６を挿入する誘動溝１７が形成してあり、この誘導溝
１７には鉤形断面の突条１８．１８が対設されており、
移送ライン上の任意の位置にてパレットストップ手段Ｂ
を固定することができる。

更にこの箱型枠の外側上縁部にはパレット２に設けた切
欠き摺動筒４が摺動するガイド棒３を固定する支承部１
９が形成してあり、このガイド棒３は支承部１９にボル
ト５で固定されている。

この支承部１９はガイド棒３の周面に沿う円弧状の案内
面１９ａが形成されており、摺動筒４はガイド棒３を抱
くように形成されている。

このように形成された上段箱型枠と一体の下段箱型枠に
は前記チェーン受１０と平行でかつコンベアチェーン１
の遊び側を案内するチェーン受２０が設けてあり、底部
にコンベアチェーン１のピン１ａを案内する断面凸状の
ガイド部２２が一体形成されたチェーン案内路２１が形
成されている。

ガイド部２２は前記上段のチェーンガイド１３と同様に
ガイド溝１４に差し込み支持するようにしてもよく、ま
た反対に上段のチェーンガイド１３をガイド部２２と同
様に一体としてもよい。

前記チェーン受２０にはフレーム構造体Ａを機台りに固
定するためのナツト２３が挿入される鉤形断面の突条２
５，２５を対設した誘導溝２４が形成してあり、この外
側部には前記パレット２の下端に回転自在に軸支された
ガイドローラ６が転動するガイドプレート２６を挿入支
持するための鉤形突条２８，２８を対設した挿入溝２７
が形成されている。

また上段及び下段の箱型枠の内側即ち、チェーン受１０
．２０の端部のほぼ垂直面上にはパレット２が主経路を
移送するためのフレーム構造体Ａと、もどり経路を移送
するためのフレーム構造体Ａとを平行に配置するよう間
隔を保つスペーサ３０を取付けるナツト３１を夫々挿入
可能な鉤形断面の突条３３．３３を対設した誘導溝３２
．３２が上下に平行に形成されている。

更にこの誘導溝３２．３２にはこれらコンベアチェーン
１を駆動する駆動ユニット（図示せず）を取付けるナツ
トが挿入されている。

この実施例では誘導溝３２にナツト３１を挿入する場合
について示したが、ボルトの頭部を挿入するようにして
も良いことは明らがである。

この考案は上述のごとく、パレット２を誘導するガイド
棒３を取付ける支承部１９を上段の箱型枠の外側上縁部
に形成するとともに上段と下段の箱型枠を一体に構成し
てパレット移送側のチェーン案内路１１と遊び側のチェ
ーン案内路２１とを平行に形成し、下段の箱型枠の外側
にパレット２のガイドローラ６が転動するガイドプレー
ト２６を挿入支持する鉤型突条２８，２８を対設した挿
入溝２７を形成したものであるがらガイド棒は支承部に
沿うて配置し、これをねし止めするだけで強固に固定さ
れ、しかも支承部１９に円弧状の案内面１９ ａが形成
されているため、ガイド棒は正確にフレーム構造体に沿
うことができる。

また上段箱型枠のチェーン案内路１１と同一平面上のチ
ェーン受１０にはパレットストップ手段Ｂを取付ける支
持プレート１５を任意の位置で固定するためのナツト１
６を挿入する誘導溝１７が形成してあり、下段の箱型枠
の下部のチェーン受２０にはこのフレーム構造体Ａを機
台りに固定するためのナツト２３が遊挿される鉤形断面
の突条２５，２５を対設し、前記誘導溝１７の開放部と
相反する方向に開放された誘導溝２４が形成されており
、更に上段及び下段の箱型枠の内側には詳しくはチェー
ン受１０．２０の端部にほぼ垂直な面上にパレッ１〜２
を主経路及びもどり経路に移送するためにフレーム構造
体Ａ、Ａが平行に配置されるよう間隔を保つスペーサ３
０を取付けるナラ）−３１，３１を挿入する誘導溝３２
．３２が形成されているからパレットストツブ手段を作
業ステーションが変更される都度任意に移動させて固定
することができるとともに作業ステーションが減少され
た時、パレットストップ手段を除いてもその痕跡が残る
ことがなく、美観がそこなわれないという利点があり、
この構造体を直接床上に固定された機台りに載置し、ボ
ルトを機台りにあらかじめ穿設されたボルト孔に挿入し
てナツトを施して締付けるとともに主経路及びもどり経
路のための二本のフレーム構造体Ａ。

Ａの間隔を設定するスペーサ３０を夫々の構造体Ａ、Ａ
の内側に接するように配置し、あらかじめこのフレーム
構造体Ａ、Ａの内側に形成された誘導溝３２のナツト３
１にスペーサ３０を貫通するボルト３４を締付けて固定
すれば、移送ラインを簡単に組立てることができ、作業
を迅速かつ確実に行なうことができる。

しかもこのフレーム構造体Ａは全体が軽合金の押出材あ
るいは引抜材である関係上、表面処理（アルマイト加工
、着色アルマイトも可）されるので、塗装が不要で部品
点数も少なく、機台に直接取付けることができ、外観が
スマートとなってコストも低減される。

その上、軽合金製のため軽量で設置の際、床や機台への
負担が軽減されるから機台自体も軽量構造物でよい。

またナツト類は一切、誘導溝１７，２４，３２．３２に
挿入して移動を可能にしたので、現場において取付は位
置を自由に変更することができ、取付後においても随時
取付位置を変えることができることは勿論、各制御部品
が必要に応じて脱着可能であり、これら部品のための配
線もフレーム構造体の空間を利用することができるので
外観が極めてすっきりする等の顕著な効果が得られる。

尚、前記実施例では、上段及び下段の箱型枠を結合した
フレーム構造体としたが、このフレーム構造体Ａの内側
にナツトあるいはボルト頭部を挿入する誘導溝３２ 、
３２を形成するだけで、チェーン受１０．２０を片持状
に支持する構成とし、前記スペーサ３０を持放し端であ
る内側端の誘導溝３２．３２に取付けるようにしても同
様の効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は移送装置全体を示す平面図、第２図は本考案の
実施例の要部を示す拡大断面図である。 Ａはフレーム構造体、Ｂはパレットストップ手段、Ｃは
パレット補助移送装置、Ｄは機台、１はコンベアチェー
ン、２はパレット、３はガイド棒、４は切欠き摺動筒、
１０はチェーン受、１１はチェーン案内路、１２はチェ
ーン溝、１３はチェーンガイド、１４はガイド溝、１５
は支持プレート、１６はナツト、１７は誘導溝、１８は
突条、１９は支承部、２０はチェーン受、２１はチェー
ン案内路、２２はガイド部、２３はナツト、２４は誘導
溝、２５は突条、２６はガイドプレート、２７は挿入溝
、２８は突条、３０はスペーサ、３１はナツト、３２は
誘導溝、３３は突条。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上部及び下部にコンベアチェーン１を案内するチェーン
   案内路１１．２１を形成したチェーン受１０゜２０を配
   置し、 これらチェーン受１０．２０に相反する方向に開放部を
   有するとともにナツトあるいはボルト頭部を夫々遊挿可
   能な鉤形断面の突条１８，１８，２５．２５を対設する
   誘導溝１７．２４を形成し、 前記チェーン受１０．２０の端部のほぼ垂直面上に前記
   誘導溝１７．２４と同一鉤形断面の突条３３，３３を対
   設する誘導溝３２．３２を形成し、 更に上下のチェーン受１０．２０を一体結合構造とし、 かつ全体を軽合金としたことを特徴とする移送装置にお
   けるフレーム構造体。