JPS5919813Y2 - 内燃機関用角形エアクリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は排気処理のための二次空気供給手段を備えた
内燃機関用の角形エアクリーナに関する。

内燃機関の公害対策の一つの手段として排気に二次空気
を供給してＨＣやＣＯの酸化を促進して無害化する手段
が知られているが、その概略を示せば第１図のとおりで
あり、内燃機関Ｅの吸気系ａ上に取付けられた円筒形の
エアクリーナＣの内部に仕切壁Ｃ２を設けて細長な通路
ｃ３を形式すると共に外側には拡張室Ｃ４中を形式し、
その拡張室Ｃ４中にフィルタ部材ｆとリード弁■を収容
して、その外端をパイプ部材を介して排気管すに接続し
、機関作動時における排気管す中に生ずる負圧を利用し
てリード弁Ｖを開がせ、エアクリーナＣの入口管ｃ１か
ら取入れた外気の一部を通路ｃ３および拡張室ｃ４およ
び拡張室ｃ４を通じて排気管す中に二次空気として取り
込み、触媒コンバータｄにおいて排気中のＨＣやＣＯの
酸化の促進と同時に細長な通路ｃ３と拡張室ｃ４との組
合せによって排気系に生ずる騒音やリード弁Ｖの振動音
がエアクリーナＣを通じて外聞へ放散されるのを低減す
るようにしている。

ところで、上記従来のものではエアクリーナＣが円筒形
であるために濾過エレメントの一部を囲うようにしてク
リーナ本体の内部に仕切壁ｃ２を設けて二次空気専用の
通路ｃ３を作ることは容易であるが、最近の自動車のよ
うに制限された機関室に燃料噴射電子制御など種々の制
御機構や附帯設備を装備するものでは、スペースの有効
利用の見地から角形偏平なエアクリーナが要求されてお
り、この角形偏平の場合には内部に収容される濾過エレ
メントも当然に角形偏平となり、そして濾過エレメント
のシール上の問題もあって、円筒形のクリーナのような
形式をそのまま適用することか゛できない。

そこで、この考案は円筒形のような形式をとることなく
二次空気の取入れと消音に役立つ通路を有する角形偏平
なエアクリーナを提供するものである。

図面参照の上その実施例について説明すれば、第２図に
おいて１は角形偏平に形式されたクリーナ本体であって
、一側方に伸びる出口管２を備えた上ケース１ａと他側
方に伸びる入口管３を備えた下ケース１ｂとからなり、
その内側−側方は区画壁４によって第３図のように仕切
られて拡張室５をなしており、区画壁４の下半部内面と
下ケース１ｂの内面にかけて内枠６が設けられ、この内
枠６の上端面内縁には浅い段部６ａが形成されていて、
この段部６ａに下側周縁を係合するようにして角形偏平
に形成された濾過エレメント７が載置され、また濾過エ
レメント７の上周縁には上面から外周面にかけて肉厚な
シール材７ａが取付けられ、そのシール材７ａの上端縁
は上ケース１ａの内面に当接し、下端縁は上ケース１ａ
の三方の側壁４の上方内面に当接していて、濾過エレメ
ント７を定位置に保持すると共に取付部における気密性
を保っている。

かくて、濾過エレメント７の周側面と上ケース１ａの三
方の側壁内面および区画壁４の内面との間には第３図、
第４図にみられるように空隙が形成され、角環状の空気
通路８をなしている。

この角環状の空気通路８は区画壁４の中央部に設けられ
た通孔４ａによって前記の拡張室５に連通ずると共にそ
の反対側において内枠６の一部に設けられた切欠みぞ６
ｂによって下ケース１ｂの内部すなわちダスト側に連通
している。

また、拡張室５を形成する側の上ケース１ａの側壁の外
面には内部に濾過材１１とリード弁１２を備えた弁箱１
０が取付けられ、濾過材１１は上記側壁に設けられた開
口９ （第２図）に嵌合して拡張室５中に突出している
。

なお、図中１０ ａは弁箱上の短管であり、１３はノー
ド弁１２のガイド片、１４はクリーナ本体の取付は耳片
である。

上記のように構威されているので、その使用に当たって
は取付は耳片１４により内燃機関の所要の位置に取付け
、出口管２を内燃機関の吸気系に接続すると共に弁箱１
０の短管１０ ａを排気管に接続する。

かくして、機関を始動すれば、外気が入口管３からクリ
ーナ本体１の下ケース１ｂ中に吸入され、濾過エレメン
ト７を通り抜けることによって浄化され、出口管２を通
って吸気管側に取り込まれる。

この過程において、機関の吸排気弁の開閉時期の関係で
、排気管中に負圧が生じた際には、弁箱１０中のリード
弁１２が開き、入口管３がらケース１ｂ中に吸入されて
いる外気の一部が内枠６の切欠みぞ６ｂから上ケース１
ａ中に形成された角環状の空気通路８に入り、この通路
８を回り区画壁４の通孔４ａに至って拡張室５に入り、
そこから濾過材１１を通り抜けて弁箱１０中に入り、短
管１０ａからパイプ部材を介して排気処理のための二次
空気として排気管中に取り込まれる。

その際、排気系に生ずる騒音やリード弁１２の振動音が
クリーナ本体１中に伝達されるが、拡張室５と角環状の
狭い空気通路８との組合せによる形体的な特性によって
それらの騒音は効果的に減衰され、また吸気系に生ずる
騒音は入口管３と下ケース１ｂ内部容積との関係で低減
される。

以上のようにこの考案では、出口管を備えた上ケースと
入口管を備えた下ケースとで所要大きさの角形偏平なり
リーナ本体を構威し、クリーナ本体の内部−側方には区
画壁を設けて拡張室を形成し、拡張室のある側のケース
の側壁には濾過材とリード弁を内蔵した弁箱を取付け、
下ケース内の内枠上には角形板状の濾過エレメント７を
載置し、沖過エレメントの外周面と上ケースの内面およ
び区画壁の内面との間には拡張室および下ケースに連通
ずる角形環状の空気通路を形成したので、角形偏平な形
体をとりながら通常の空気清浄機能に併せて余分な仕切
壁を必要とすることなく排気処理のための二次空気供給
機能を有し、吸気系や排気系に生ずる騒音の放出を有効
に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエアクリーナの内部状態および排気管と
の連結状態を示す平面図。 第２図はこの考案の実施例の斜視図。 第３図は第２図のｘ −Ｘ線に沿った断面図。 第４図は平断面図。第５図は第２図のｙ−ｙ線に沿った
断面図。 図中、１・・・クリーナ本体、１ａ・・・上ケース、１
ｂ・・・下ケース、２・・・出口管、３・・７人口管、
４・・・区画壁、４ａ・・・通孔、５・・・拡張室、６
・・・内枠、６ｂ・・・切込みぞ、７・・・濾過エレメ
ント、８・・・空気通路、１０・・・弁箱、１１・・・
濾過材、１２・・・リード弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 出口管２を有する上ケース１ａと入口管３を備えた下ケ
   ース１ｂとで所要大きさの角形偏平なりノーナ本体１を
   構威し、クリーナ本体１内の一側方には区画壁４を設け
   て拡張室５を形成□し、拡張室５のある側の上ケース１
   ａの側壁には濾過材１１とリード弁１２を内蔵した弁箱
   １０を取付け、下ケース１ｂ内の内枠６上には角形板状
   の濾過エレメント７を載置し、濾過エレメント７の外周
   面と上ケース１ａの内面および区画壁４の内面との間に
   は上記拡張室５および下ケース１ｂに連通ずる角形環状
   の空気通路８を形式してなる内燃機関角形エアクリーナ
   。