JPS5919038Y2 - バタ−容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はバターナイフを入れたまま蓋ができるバター容器
に関するものである。

一般にバターナイフを入れたまま蓋ができる容器はバタ
ーの包装に用いられ、これに対して種々の考案がなされ
ている。

本案は以上のような容器においてバターナイフ挿入用の
溝のない容器と同程度の密封かえられ、しかも開蓋後は
バターナイフを入れたまま蓋をすることができる取扱操
作の容易なバター容器を提供することをその目的とする
ものである。

すなわち、本案は本体の上縁に、断面アングル状の環状
保合縁を設け、この環状保合縁を横切って一部に凹溝を
形成し、蓋体の周縁には、前記環状保合縁に嵌合する断
面アングル状の環状保合縁を設け、該環状保合縁の水平
部が、天板の水平延長部に連続して形成された立上り部
分において前記本体の凹溝に嵌合する凹陥部を設け、該
凹陥部の底部と奥部は一体となって天板に対して１つの
開閉弁を構成できる如く、凹陥部底部の左右両隅部に貫
通孔を形成すると共に、凹陥部奥部の蓋体に対する連続
角縁と、環状保合縁の前記貫通孔につながる一部とを、
薄肉部に形成してなるバター容器にかかるものであって
、バター包装時には、蓋体の凹陥部が本体の凹溝に嵌合
するので、密封状態が保たれ、開蓋時薄肉部を引裂けば
容易に、ナイフ挿入口を蓋体の側方に開口できるもので
あって、ナイフ挿入口は全て容易に切り取ることができ
るという特徴がある。

しかして蓋体の凹陥部は、蓋体の水平部が天板の水平延
長部に連続して形成された立上り部分に設けられている
ので、その凹陥部における奥部と底部を左右側壁から貫
通部と薄肉部を用いて一体的に切離すと奥部のあった部
分全面が開放されてナイフ挿入口が蓋体の側方に開口し
、実開昭５３５５３２３号公報にみられるような天板の
上方に開口されるものではないから本体に内容物があっ
ても、ナイフを側方から自由に挿入できるという特徴が
ある。

又開閉弁の形成に当っては底部の左右側壁に対する部分
が貫通孔となっているので容易に形成でき、又貫通孔で
あっても前記した如く凹陥部と凹溝とが嵌合して密封状
態を維持できるという特徴がある。

以下図面に示す実施例について説明する。

第１，２図は本体１を示すものであって、本体１の上縁
には断面アングル状の環状係合縁２が形成されている。

具体的には上縁段部１ａから直立部２ａ、水平部２ｂ、
傾斜部２Ｃが順次連設された断面アングル状に形成され
ており、直立部２ａの周囲一部に膨出部３が形成され、
これが第１０図に示すように本体同志を積み重ねた場合
、隣接する係合縁２の水平部２ｂに係合し、本体同志の
密着を防ぎ分離し易いようになっている。

本体１は平面的にみて変形四角形をなしており、合成樹
脂で成型されている。

第３，４図は本体と同質材料で成型された蓋体４を示す
ものであって、この周縁に前記本体１の環状係合縁２に
嵌合する断面アングル状の環状係合縁５が形成されてい
る。

具体的には天板６の周囲は下向き傾斜面６ａに形成され
、これから起立して環状係合縁５が形成されているもの
で、この環状係合縁５は上向き傾斜部５ａと水平部５ｂ
及び下向き傾斜部５Ｃとで構成された断面アングル状に
形成され、下向き傾斜部５Ｃ端部内面に本体１の傾斜部
２Ｃ端に係合する突縁７が形成されている。

そして上向き傾斜部５ａの一部に内方に突出する膨出部
８が形成されており、蓋体４同志積み重ねた場合、この
膨出部８が隣接する蓋体４の水平部５ｂに第１１図に示
す如く係合して蓋体同志の密着が防止されるようになっ
ている。

図示のものでは天板６の下向き傾斜面６ａの一部６ｂが
天板６の隅部で欠如し、水平部５ｂと同高となっている
。

つまりこの部分の水平部５ｂは天板の水平延長部に連続
して形成された立上り部分に形成されていることになる
。

この胸高部分６ｂには、前記本体１のこれに対応する部
分に設けられたところの環状係合縁２を横切って形成さ
れた凹溝９に嵌合する凹陥部１０が設けられている。

これ等は第６図乃至第９図に具体的に図示されている。

そして前記凹陥部１０の底部１０ ａの左右両側隅部１
１は貫通孔に形成されており、環状係合縁５にも前記貫
通孔につながる貫通孔が薄肉のつなぎ部分１３を残して
形成されている。

又凹陥部奥部の蓋体４に対する連続角縁１４も薄肉に形
成されている。

本案は以上の如く構成されているので、蓋体４を本体１
に被せると蓋体４の環状係合縁５が本体１の環状係合縁
２に嵌合し、かつ凹陥部１０が凹溝９に嵌合するので密
封状態を維持でき、かつ又突縁７が本体１の傾斜部２Ｃ
端に係り止めされて蓋体が容易に開くことがない。

しかして貫通孔１１が形成されていてもこれは凹溝９と
合されており、埃の入る心配はない。

したがってバターを包装した流通過程では密封状態を十
分に維持せしめることができる。

しかして、開蓋時環状係合縁５を用いて薄肉部１３を引
裂けば貫通孔１１の存在から容易にナイフ挿入口が蓋体
の側方に開口し、凹溝９を利用してナイフを側方から本
体１内に挿入できるものである。

以上説明したところから明らかなように本案は、蓋体と
本体とに互いに嵌合する環状係合縁を設けて密閉できる
ばかりでなく、それらの一部に設けた凹陥部と凹溝とが
嵌合して密封状態を維持でき、開蓋時には凹陥部の貫通
孔の薄肉部とを利用してナイフ挿入口を容易に蓋体の側
方に開山せしめることができ、凹溝を利用してナイフを
挿入したまま蓋体をかぶせることができるという特徴が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本体の平面図、第２図は半部を切断して示す本
体の正面図、第３図は蓋体の平面図、第４図は半部を切
断して示す本体の正面図、第５図は蓋体と本体の嵌合状
態を示す部分切断面図、第６゜７図は蓋体の凹陥部分を
示す平面図と側面図、第８図は蓋体の凹陥部と本体の凹
溝との相対関係を示す部分斜面図、第９図はナイフ挿入
口を形成する場合の部分切断面図、第１０図は本体同志
を積み重ねたときの部分切断面図、第１１図は蓋体同志
を積み重ねたときの部分断面図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・環状係合縁、４・
・・・・・蓋体、５・・・・・・環状係合縁、９・・・
・・・凹溝、１０・・・・・・凹陥部、１１・・・・・
・貫通孔、１３．１４・・・・・・薄肉部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体の上縁に断面アングル状の環状保合縁を設け、この
   環状保合縁を横切って一部に凹溝を形成し、蓋体の周縁
   には前記環状保合縁に嵌合する断面アングル状の環状保
   合縁を設け、該環状保合縁の水平部が、天板と水平延長
   部に連続して形成された立上り部分において前記本体の
   凹溝に嵌合する凹陥部を設け、該凹陥部の底部と奥部は
   一体となって天板に対して１つの開閉弁を構成できる如
   く、凹陥部底部の左右両隅部に貫通孔を形成すると共に
   凹陥部奥部の蓋体に対する連続角縁と環状保合縁の前記
   貫通孔につながる一部とを薄肉部に形成してなるバター
   容器。