JPS5918508Y2 - 操作部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、十字揺動操作自在なレバーに案内具に対する
摩擦部材を設けた操作部構造の改良に関する。

上記操作部構造は、例えば多段変速ミッション用のよう
に操作位置が数多くなる場合でも、必要摩擦部材として
はレバーに設けるものだけで済む簡単な構造でもって、
レバーを各操作位置に確実に保持できるようにしたもの
であるが、従来のものにあっては、レバーをそれによる
操作部材の選択のために揺動させる時の摩擦抵抗力も、
レバーを所定操作位置に保持させる時の摩擦抵抗力も同
じになるべく構成されていたため、被操作部材選択のた
めの必要操作力が重くなって、レバー操作が困難になっ
たり、レバーの所定操作位置への保持力が弱くなって、
レバーが不測に変位する危険が生じる問題があった。

本考案は、構造の簡略化を従来と同様にできるようにし
ながら、被操作部材の選択操作を軽くできるようにし、
しかも、レバーの所定操作位置への保持も確実に行わせ
られるようにする事を目的とする。

次に、本考案の実施の態様を例示図に基づいて説明する
。

機体前部に搭載したエンジン１、機体後部からその後方
に延設した操縦ハンドル２、及び、機体を形成するミッ
ションケース３に駆動自在に軸架した走行車輪４を備え
た歩行型自走機体の後部に、ロータリ耕耘装置５を連結
すると共に、前記自走機体からそのエンジン出力を耕耘
装置５に伝達してあり、もって、機体を走行させるに伴
って作業を行えるようにした走行型耕耘機を構成しであ
る。

前記車輪４への伝動系に、高低２段の副変速及び前進３
段、後進１段の主変速を可能にしたギアトランスミッシ
ョン６を前記ミッションケース３に内装した状態で設け
ると共に、前記ミッションケース３から後方に十字揺動
操作自在に延設したレバー７を備えさせたミッション操
作部構造を後述する如く構成してあり、前記レバー７に
よるミッション切換え操作により、機体走行速度を前進
６段と後進２段の計８段に変更できるようにしてある。

前記ミッション操作部構造は、第２図乃至第４図に示す
如く構成しである。

すなわち、前記レバー７を、操縦ハンドル取付部材８に
付設された案内具９の縦案内溝１０に沿わせて揺動させ
ると、カム板１１が、その上下一対の貫通孔１１ ａ、
１１ ａに各別に係入させである一対のレバー先端部
７ａ、７ａにより操作されて、カム板支持部材１２の案
内溝１２ａに沿って上下に摺動し、シフトフォーク１３
が、それから突出させであるピン１４とこのピン１４を
係入させである前記カム板１１のカム溝１１ ｂとの作
用により、シフトフォーク支軸１５に沿って機体横方向
に副変速用ギア（図外）を所定の咬合位置にするべく摺
動するようにしである。

前記レバー７を、前記縦案内溝１０の上半分側に位置さ
せると、副変速が低速状態になる低速域になり、下半分
側に位置させると副変速が高速状態になる高速域になる
べく設定しである。

前記レバー７を、□前記高、低速域夫々に相当する縦案
内溝部分に沿わせて上下動させると、前記両レバー先端
部７ ａ、 ７ ａが各別にカム板１１の裏面側に突出
して主変速用の上下一対のシフトフォーク１６．１７に
係合し、そして、その係合状態においてレバー７を案内
具９の横案内溝１８に沿わせて揺動させると、前記シフ
トフォーク１６あるいは１７が、その支軸１９あるいは
２０に沿って機体横方向に、前進ｌ速及び後進用のギア
（図外）あるいは前進２速及び前進３速用のギア（図外
）を所定の咬合位置にするべく摺動するようにしである
。

つまり、レバー７を縦案内溝１０に沿わせて揺動させる
と、副変速の切換え及び主変速のための被操作部材であ
るシフトフォーク１６あるいは１７の選択ができ、レバ
ー７を横案内溝１８に沿わせて揺動させると、選択した
主変速用シフトフォーク１６あるいは１７をギア咬合側
に摺動操作できるようにしてあり、レバー７を案内具８
に並設された４段の横案内溝１８・・・・・・のうち最
上段のものの左端あるいは右端に位置させると前進１速
Ｆ１あるいは後進１速Ｒ１になり、第２段目のものの左
端あるいは右端に位置させると前進２速Ｆ２あるいは前
進３速Ｆ３になり、第３段目のものの左端あるいは右端
に位置させると前進４速Ｆ４あるいは後進２速Ｒ２にな
り、最下段のものの左端あるいは右端に位置させると前
進５速Ｆ５あるいは前進６速Ｆ６になるようにしである
。

第４図に示すように、前記両案内溝１０．１８の巾を全
体にわたってほぼ一定に構成し、そして、第２図、第５
図に示すように、自由状態における外径寸法がレバー７
のシフトフォーク選択のための揺動方向において大に、
かつ、レバー７のシフトフォーク操作のための揺動方向
において小になる異径形状に成形すると共に、一対の切
欠２１ ａにより両案内溝１０．１８の巾方向に弾性変
形可能に構成した筒体で成る摩擦部材２１を、前記レバ
ー７にそれが揺動されるに伴い、前記両案内溝１０．１
８夫々における内壁１０ａ、１８ａに摺接するべく付設
し、もって、摩擦部材２１としてはレバー７に設けるも
のだけで済む簡単な構造で、シフトフォーク選択のため
のレバー操作を軽い操作力で行えるようにしながら、レ
バー８を前記の各変速操作位置に確実に保持できるよう
にしである。

すなわち、レバー７をシフトフォーク選択のために揺動
させる時は、第６図イに示すように、摩擦部材２１がそ
の小径方向に縦案内溝１０の左右内壁１０ ａ、 １０
ａにより挟圧されて弾性変形し、その弾性復元力によ
り摩擦部材２１と案内具９との間に摩擦抵抗力が現出さ
れ、レバー７をシフトフォーク１６あるいは１７を操作
するために揺動させる時には、第６図口に示すように、
摩擦部材２１がその大径方向に横案内溝ｆＦ３の上下内
壁１８ａ、１８ａにより挟圧されて縦案内溝１０内より
大きく弾性変形され、その弾性復元力により、摩擦部材
２１と案内具９との間にシフトフォーク選択時より大な
る摩擦抵抗力が現出されるようにしである。

尚、必要摩擦部材２１をレバー７に付設しながら摩擦抵
抗力に変化を持たせるに、摩擦部材２１の外径をいずれ
の方向においても同一に設定すると共に、縦案内溝１０
の巾を横案内溝１８のそれより大に設定しても良い。

又、第４図に示す案内溝２２は、耕耘装置５の駆動変速
レバー２３に対するものである。

以上要するに、本考案は、冒記した操作部構造において
、前記摩擦部材２１と案内具９の間の摩擦抵抗力が、前
記レバー７を被操作部材１６．１７選択のために揺動す
る時よりもその被操作部材１６．１７を操作するために
揺動する時に大になるべく構成しである事を特徴とした
から、必要摩擦部材２１としてはレバー７に設けるもの
だけで済ませられて、従来と同様に構造を簡単にできな
がら、被操作部材１６．１７の選択時には、レバー７を
被操作部材１６，１７の操作時よりも小なる摩擦抵抗力
に打ち勝つだけの軽い力でもって操作できて、所望のレ
バー操作を容易かつ迅速に行えるようになったのであり
、しかも、所定操作位置にしたレバー７を、それに対し
て前記選択時より大なる摩擦抵抗力を付与して確実に保
持できて、身体との軽い接触等により不測にレバー７が
操作される危険を確実に防止できるようになった。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る操作部構造の実施の態様を例示し、
第１図は歩行型耕耘機の側面図、第２図は操作部構造の
側面図、第３図は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ断面矢視図、
第４図は第２図のＩＶ−ＩＶ断面矢視図、第５図は摩擦
部材の斜視図、第６図イ５口は摩擦部材の作用状態を示
す平面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 十字揺動操作自在なレバー７に案内具９に対する摩
   擦部材２１を設けた操作部構造であって、前記摩擦部材
   ２１と案内具９間の摩擦抵抗力が、前記レバー７を被操
   作部材１６，１７選択のために揺動する時よりも、その
   被操作部材１６．１７を操作するために揺動する時に大
   になるべく構成しである事を特徴とする操作部構造。 ■ 前記案内具９の案内溝１０，１８の巾を全体にわた
   ってほぼ一定に構成し、前記摩擦部材２１を前記案内溝
   １０，１８にその巾方向に弾性変形自在に構成し、前記
   摩擦部材２１の自由状態における外径寸法を、前記摩擦
   抵抗力変化のために、前記レバー７の被操作部材１６．
   １７選択のための揺動方向において大に、かつ、前記レ
   バー７の被操作部材１６．１７操作のための揺動方向に
   おいて小に設定しである事を特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第■項に記載の構造。