JPH0142179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は１本のシフトフオーク軸に複数のシフ
トフオークを配設する事で複数段の変速操作が可
能に構成されたもので、特にこの複数のシフトフ
オークは夫々を独立的に操作できるようにしたも
のの改良に関する。

従来、上記変速操作構造としては、ミツシヨン
ケースに架設固定した１本のシフトフオーク軸に
複数のシフトフオークを摺動自在に外嵌し、各シ
フトフオークに独立的に作用するフオークレバー
等の操作具をミツシヨンケースに内装していた。

このため、複数の変速操作具を内装したミツシ
ヨンケースは大型化するものとなつていた。

本考案は、上記問題に鑑みて為されたものであ
つて、シフトフオーク軸に２つのシフトフオーク
を配設するにあたり、構造が簡単で小さいスペー
スに配設できる変速操作構造を提供する点に目的
を有する。

本考案の特徴とするところは、ミツシヨンケー
スに回動のみ自在に支架したシフトフオーク軸
に、シフトフレバーによつてシフト操作される第
１シフトフオークを相対回動自在に遊嵌するとと
もに、前記シフトフオーク軸の回動操作によつて
作動する傾斜カム機構を介してシフト操作される
第２シフトフオークを前記シフトフオーク軸に遊
嵌してある点にあり、その作用効果は次の通りで
ある。

つまり、第１シフトフオークはミツシヨンケー
ス内においてシフトレバーで操作する必要がある
が、シフトフオーク軸の回動によつて操作するた
めにシフトフオーク軸をミツシヨンケース外から
直接操作可能となる。

従つて、ミツシヨンケース内に第２シフトフオ
ークの操作具を設ける必要がなくなり、それだけ
ミツシヨンケースの小型化が可能となつた。

特にこの構成の変速操作構造は、ミツシヨンケ
ース外でのシフトフオーク軸回動による変速操作
を操作頻度の低いものに、又、シフトレバーによ
る変速操作を操作頻度の高いものに使い分ける等
の現実面の操作手段を工夫する事で変速操作構造
に連係する操作系の部品数の低減、操作の単純化
を図る上でも有効である。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図面は本考案の変速操作構造を内装するミツシ
ヨンケースが取付けられた機体の１例として管理
機及びそのミツシヨンケースを示しその詳細を以
下に説明する。

第１図に示すように機体の前部にエンジン１、
この後部にエンジン１とベルト２を介して駆動伝
動され、下端に車輪あるいは耕耘爪等取付可能な
左右車軸３ａ，３ｂが設けられた縦長のミツシヨ
ンケース４、ミツシヨンケース４の上部に縦向き
軸心Ｐで回動可能に取付けられた操縦ハンドル
５、によつて管理機は構成されている。

第１図乃至第４図に示すようにミツシヨンケー
ス４は、前記ベルト２が巻回されるプーリ６にそ
の駆動力がテンシヨンクラツチ機構７を介して入
力されると共に、プーリ６が取付けられた入力軸
８、副変速機構９、主変速機構１０、ブレーキ機
構１１、左右独立に入り切り操作可能なクラツチ
機構１２ａ，１２ｂ、左右チエーン連動機構１３
ａ，１３ｂに前記入力が順次伝えられ、前記左右
車軸３ａ，３ｂを駆動する構成になつている。
又、前記副変速機構９及び主変速機構１０は以下
のように構成されている。

副変速機構９は、前記入力軸８に摺動自在にス
プラインを介して外嵌された第２シフトギアー１
４、この第２シフトギアー１４をシフト操作する
よう、シフトフオーク軸１５にそのボス部１６ａ
がカム機構１７を介して遊嵌された第２シフトフ
オーク１６、及びシフトフオーク軸１５を回動操
作する副変速レバー１８、によつて構成され、
又、主変速機構１０は、前記副変速機構９からの
駆動力が伝達される回動軸１０ａに摺動自在にス
プラインを介して外嵌された第１シフトギアー１
９、この第１シフトギアー１９をシフト操作する
よう前記シフトフオーク軸１５にそのボス部２０
ａがデテント機構２１を介して遊嵌された第１シ
フトフオーク２０、及び前記ボス部２０ａにその
先端部２２ａが係入して第１シフトフオーク２０
をシフト操作するシフトレバー、つまり主変速レ
バー２２、によつて構成されている。

前記カム機構１７は、前記ボス部１６ａに形成
された傾斜カム溝１６ｂと、これに係入するよう
前記シフトフオーク軸１５に突設されたピン２３
によつて構成され、シフトフオーク軸１５を略半
回転させる事で第２シフトフオーク１６が図中Ｈ
及びＬで示される高速回転伝動位置と低速回転伝
動位置の２位置の切換操作が可能となつている。
又、前記デテント機構２１は、前記ボス部２０ａ
にバネ２４によつて突出付勢されたボール２５
と、前記シフトフオーク軸１５の外周に形成され
た４条の溝１５ａ…によつて、図中F₁，F₂で示
される機体前進位置、Ｎで示される中立位置、Ｒ
で示される機体後進位置に位置設定が為されるよ
う構成され、この溝１５ａ…は、シフトフオーク
軸１５の第２シフトフオーク１６操作時の回動
角、つまり前記略半回転する角度で対向する開口
巾が異なるように形成され、シフトフオーク軸１
５の回動によつて第２シフトフオーク１６が前記
Ｌ位置にシフト操作されると前記ボール２５の溝
１５ａ…への係入深さが浅くなるよう、又、第２
シフトフオークが前記Ｈ位置にシフト操作される
と前記ボール２５の溝１５ａ…への係入深さが深
くなるようになつている。

つまり、管理機は、前記左右クラツチ機構１２
ａ，１２ｂを夫々独立に操作することで畦際等で
の機体の小回り旋回走行が可能であるがこの場合
機体旋回に伴つて変速レバー２２がその慣性力に
よつて中立に操作されることがあり、副変速機構
９をＨ位置に設定してある場合には機体の旋回速
度が大きくて一層上記現象が生じやすくなる。そ
こで、上記のように副変速機構９をＨ位置に設定
した場合には前記ボール２５の係入深さを深くす
ることでシフトフオーク２０の操作抵抗を大きく
して前記慣性力による変速自脱を防止しているの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る変速操作構造の実施例を示
し、第１図は管理機の全体側面図、第２図はミツ
シヨンケースの縦断背面図、第３図及び第４図は
変速操作構造を示す概略背面図である。 ４……ミツシヨンケース、１５……シフトフオ
ーク軸、１６……第２シフトフオーク、１６ａ…
…ボス、１６ｂ……傾斜カム溝、１７……傾斜カ
ム機構、２０……第１シフトフオーク、２２……
シフトレバー、２３……ピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ミツシヨンケース４に回動のみ自在に支架し
   たシフトフオーク軸１５に、シフトレバー２２
   によつてシフト操作される第１シフトフオーク
   ２０を相対回動自在に遊嵌するとともに、前記
   シフトフオーク軸１５の回動操作によつて作動
   する傾斜カム機構１７を介してシフト操作され
   る第２シフトフオーク１６を前記シフトフオー
   ク軸１５に遊嵌してある変速操作構造。 前記傾斜カム機構１７が、前記第２シフトフ
   オーク１６のボス１６ａに形成した傾斜カム溝
   １６ｂと、前記シフトフオーク軸１５に設けら
   れて前記傾斜カム溝１６ｂに係入されたピン２
   ３とから構成されている実用新案登録請求の範
   囲第項に記載の変速操作構造。