JPS5914205Y2 - リボンカ−トリツジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプリンタ等に用いられるエンドレスのインク
リボンを収納したリボンカートリッジに関する。

この種のリボンカートリッジは入口開口と出口開口を備
えた収納室を有しており、その入口開口に設けられた送
りローラとその送りローラに弾接されたピンチローラと
によりインクリボンを順次折畳むように収納室内に送り
込み、また、出口開口より取り出しプリンタ等の印字部
を通過させたのち再び入口開口へ案内するようになって
いる。

この考案は収納室の上部を覆う蓋体を収納室を形成する
ハウジングに対して開閉あるいは取外し可能に支持し、
しかも送りローラに向かってインクリボンを押圧するピ
ンチローラをその送りローラから離間させ、その位置に
保持するための手動操作部材を設けたリボンカートリッ
ジに関するもので゛あり、リボンカートリッジ内のイン
クリボンを容易に交換し得るようにしたものである。

以下にこの考案を具体化した一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。

図面に示すリボンカートリッジ１は第１図において左方
へ延びた水平状の取付部２を有しており、この取付部２
に形成された２個の取付穴３を介してプリント等の印字
ヘッドの近くに固定される。

このリボンカートリッジ１には底壁４と側壁５とよりな
るハウジング６が形成されている。

左右の側壁５ａ、５ｂは平行に後方（第１図において上
方）へ延びており、左側壁５ａが右側壁５ｂよりも多く
後方へ延びており、これらの両側壁５ａ、５ｂの間に入
口間ロアを形成している。

また両側壁５ ａ 、５ ｂは前端部において互いに接
近する方向に延びており、それらの両側壁５ａ、５ｂの
間に出「１開口８を形成している。

この出１１開口８はハウジング６の左右方向のほぼ中央
に位置されている。

このようにハウジング６には底壁４及び側壁５により囲
まれたエンドレスのインクリボン９の大部分を収納する
ための収納室１０が形成されている。

従ってインクリボン９は出口開口８より収納室１０から
引き出され、プリンタの印字部を通過したのち、入口間
ロアを通って再び収納室１０内に収納される。

前記取付部２にはその取付部と左側壁５ａとに垂直な直
立片１１が２個所に形成されている。

前記収納室１０の上部には蓋体１２が配置されている。

この蓋体１２の左端部には下面から垂下した横断面はぼ
Ｌ字状の垂下片１３が直立片１１と対応して設けられて
いる。

それぞれの垂下片１３には対応する直立片１１に向かっ
て軸部１４が形成されている。

この軸部１４は前記直立片１１に設けられた円孔に挿入
されて蓋体１２をハウジング６に対して開閉可能にして
いる。

また、軸部１４の先端部は直立片１１の円孔よりも僅か
に大径にされるとともに、その先端部から軸線に沿って
切り込みが形成され、軸部１４を円孔に挿入し易くシ、
かつ挿入された軸部１４は前記大径部によりその円孔か
ら容易に抜は出るのを防止されている。

右側壁５ｂの外側には第１図に示すように突部１５が形
成されている。

また、蓋体１２の右端部には突部１５と対応する位置に
垂下部１６が形成されている。

この垂下部１６の中央には窓１７が形成され、蓋体１２
を閉じた状態ではこの窓１７と側壁の突部１５とが係合
し、蓋体１２が容易に開かないようにしている。

蓋体１２及びハウジング６の底壁４のそれぞれの後方中
央部には後方に向かって突出した案内突起１８．１９が
設けられている。

これらの案内突起１８．１９はハウジング６外から収納
室１０内へ送り込まれるインクリボン９を上下方向にお
いて案内するもので゛ある。

左側壁５ａ後端部の右側面には送りローラ支持体２０が
ねし止めされている。

この支持体２０は図において左側の基部２１から水平に
左方へ延びた４枚の支持板部２２が上下方向に等間隔で
形成されている。

この支持板部２２の各先端は第２，３図で示すように先
端から基部２１に向かって切欠がれている。

前記支持板部２２には交互に大径部と小径部が形成され
たウレタンゴムよりなる送りローラが挿入されている。

この送りローラは外周の一部がハウジング６の外部へ突
出するように露出するとともに下端に歯車２５を固定し
た回転軸２４に一体的に結合されており、回転軸２４は
最上位と最下位の支持板部２２で回動可能に支持されて
いる。

中間の２枚の支持板部（図示せず）は送りローラ２３の
大径部よりも回転軸からの距離が小さくされている。

最上位と最下位の支持板部２２には第１図に一方を示す
ように送りローラ２３の大径部の外周よりもさらに半径
方向へ突出したフランジ状のリボン案内部材２６がそれ
らの支持板部２２と一体に形成されている。

第１図に示すように右側壁５ｂの外側には２個の膨出部
２７が形成されている。

この膨出部２７にはばね性を有する弾性板２８の基端部
がねし止めされている。

この弾性板２８の後方へ延びた先端部にはクランク状に
折曲された折曲板２９と前記送すローラ支持体２０と類
似した形状のピンチローラ支持体３０がねし止めされて
いる。

このピンチローラ支持体３０には回転軸３１が回転可能
に支持されている。

この回転軸３１には前記送りローラ２３と同型のピンチ
ローラ３２と前記歯車２５と同じ大きさの歯車３３とが
固定されている。

両歯車２５．３３は常に連結されており、二個のローラ
２３，３２が同期して回転し得るようにされている。

また送すローラ２３側の歯車２５は第２図に示すように
リボンカートリッジ１の下面に回動可能に取着された駆
動歯車３４と常時噛合っている。

この駆動歯車３４はプリンタ等のリボン送り機構と連結
されているものであり、印字動作時に第１図において反
時計方向に駆動される。

前記右側壁５ｂの後端部の上下には第２図に示すように
その右側壁５ｂから水平に延びた一対のフランジ状の支
持板３５が形成されている。

この支持板３５にはそれぞれ円孔３５ ａが形成され、
それらの円孔３５ ａにつまみ部３６ ａが上端に形成
された手動操作部材３６が回動可能に支持されている。

この手動操作部材３６の前記一対の支持板３５間を貫通
する軸部は第１，２図に示すように半円柱状のカム部３
６ ｂとして形成されている。

前記カム部３６ ｂは手動操作部材３６が第１図の実線
で示した位置にあるときには前記折曲板２９の前方へ延
びた作動部２９ ａと係合しないようにされている。

従って、このときピンチローラ３２は弾性板２８の弾性
力により送りローラ２３に向かつて付勢されているため
、前記駆動歯車３４を介して両ローラ２３，３２が回動
されたとき、送りローラ２３はピンチローラ３２と協働
し、インクリボン９を収納室１０内へ遅滞なく送り込む
ようにされている。

また、手動操作部材３６が９０°回転されて、つまみ部
３６ ａが第１図で一点鎖線で示す位置に保持されてい
るときは、カム部３６ ｂが折曲板２９の作動部２９
ａを右方へ移動させる。

このときピンチローラ３２は弾性板２８の弾性力に抗し
て送りローラ２３から離間する方向に移動され、その位
置に保持される。

ハウジング６の出口開口８部にはインクリボン９が順次
出ていくように案内するため金属薄板より形成された案
内板３７が固定されている。

この案内板３７は左右の側壁５ ａ 、５ ｂの両方に
跨っており、側壁５の上端縁から収納室９側に新曲され
、垂下された内脚部３７ ａとハウジング６の外側に折
曲され、垂下された外脚部３７ ｂとを有している。

従って、案内板３７は内外両脚部３７ ａ 、３７ ｂ
によって側壁５を挟持することによって側壁５上に支持
される。

内脚部３７ ａの中央部には上方からインクリボン９を
挿入し得る縦長のスリット３８が前記出口開口８と対向
する位置に形成されている。

このスリット３８の隙間はインクリボン９の厚さより僅
かに広く、かつインクリボン９が折重なった状態でいく
重も出ることがない広さである。

また、外脚部３７ ｂの前記スリット３８と対向する位
置には十分に広い開口３９が形成されている。

外脚部３７ ｂの第１図において左端にはインクリボン
９を案内するための案内部４０が形成されている。

この案内部４０は左側壁５ａの前端面と案内部４０との
間をインクリボン９が抵抗なく通過できるように下端部
が側壁５から離れる方向へ折曲されている。

このようなリボンカートリッジ１をプリンタ等にセット
すると、印字動作とともにプリンタのリボン送り機構が
作動され、前記駆動歯車３４が回動される。

それによって第１図において送りローラ２３が時計方向
、ピンチローラ３２が反時計方向へそれぞれ回動され、
リボンカートリッジ１外に露出しているインクリボン９
が第１図において矢印Ａ方向に送られ、送りローラ２３
によって送り方向を変換されたのち収納室１０内に順次
折畳まれて収納される。

インクリボン９が収納室１０内に送り込まれる一方、出
口開口８からは案内板３７のスリット３８を通してイン
クリボン９が収納室１０外へ引き出され、案内部４０に
案内されて矢印Ｂ方向に移動する。

このように引き出されたインクリボン９はプリンタの印
字部を通過したのち、再び収納室１０へ戻ってくる。

以上のように、この考案によるリボンカートリッジは収
納室の上部を覆う蓋体をハウジングに対して開放あるい
は取外し、かつ常には送りローラに向かってインクリボ
ンを押圧するとピンチローラをその送りローラから離間
させ、その位置に保持するように手動操作部材を操作す
ることにより使い古したインクリボンを取外し、新しい
ものに交換し得るようにしたものである。

従ってこの考案によるリボンカートリッジはそのカート
リッジの本体をプリンタ等に固定したままでインクリボ
ンを交換することが可能であるため、インクリボンを交
換することが容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるリボンカートリッジの一実施例
を示す一部破断した平面図、第２図はピンチローラ支持
体付近を示す分解斜視図である。 図中、６はハウジング、７は入口開口、８は出口開口、
９はインクリボン、１０は収納室、１２は蓋体、２３は
送りローラ、２８は弾性板、３０はピンチローラ支持体
、３２はピンチローラ、３６は手動操作部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．エンドレスのインクリボンと、 そのインクリボンの幅より僅かに大きい深さをもち、か
   つ入口開口及び出口開口を備えた収納室を有するハウジ
   ングと、 その収納室の上部を開閉可能に覆うようにハウジングに
   支持された蓋体と、 前記ハウジングの入口開口に支持された送りローラと、 基端部が前記ハウジングに支持され、先端部が前記送り
   ローラに向かつて付勢されたピンチローラ支持体と、 そのピンチローラ支持体の先端部に支持されるとともに
   前記送りローラと協働してインクリボンを収納室内に送
   り込むピンチローラと、 そのピンチローラを送りローラから離間させるために前
   記ローラ支持体に対して変位可能にハウジングに支持さ
   れたカム部を有する手動操作部材とを有し、 その手動操作部材を操作して前記カム部によりピンチロ
   ーラを送りローラから離間させた状態に保持し得るよう
   にしたことを特徴とするリボンカートリッジ。 ２、前記ローラ支持体は基端部が前記ハウジングに固定
   された弾性板を含むことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のリボンカートリッジ。