JPS6013653Y2 - リボンカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はリボン収納室にエンドレスループのインクリ
ボンの大部分を収納し、そのインクリボンを出口開口よ
り引き出すとともに、入口開口からリボン収納室内に繰
り入れて折畳まれた状態で収納するリボンカセットの改
良に関する。

従来のリボンカセットは第１図に示すようにリボンカセ
ット１の入口開口２に設けられた一対の送りローラ３に
よりエンドレスループのインクリボン４をリボン収納室
５に折畳まれた状態で収納する一方、その送りローラ３
により出口開口６から順次繰り出すものであった。

このようなリボンカセット１では送りローラ３により繰
り入れられたインクリボン４によりリボン収納室５内の
リボンが出口開口６方向へ押圧されるため、同図に示す
ように、インクリボン４の折畳み収納状態が入口開口２
付近では粗く、出口開口６付近では密に折畳されること
が知らている。

このような収納状態のインクリボン４は出口開口６付近
の部分がリボン収納室５の内壁７と他のリボン部分とに
より圧接されているため、その圧接力がインクリボン４
を出口開口６から繰り出すときの抵抗になっていた。

この考案はこのような従来の欠点を解消したリボンカセ
ットを提供しようとするものであり、以下に図面を参照
して詳細に説明する。

第２図はこの考案のリボンカセット１ｏを示す。

蓋体２１を開いた状態を示す斜面図である。このリボン
カセット１０はほぼ長方形の底壁１１と、その底壁１１
の長手方向両端から連続して垂直に形成された一対の側
壁１２と、その両側壁１２を連結する後壁１３とよりな
るハウジング１４を有している。

左側壁１２の前端付近（第２図において右方）にはロー
ラ支持体１５が固定され、そのローラ支持体１５にはリ
ボン送りローラ１６が回動可能に支持されている。

また右側壁１２の前端付近には板ばね１７の一端が固着
されており、この板ばね１７の他端にはローラ支持体１
８が固定されている。

このローラ支持体１８には前記リボン送りローラ１６と
対向して押えローラ１９が回動可能に支持されており、
押えローラ１９は板ばね１７のばね力により常にリボン
送りローラ１６に弾接するように付勢されている。

前記両ローラ１６，１９および両ローラ支持体１５．１
８は実質的に前壁を構成するものであり、前記底壁１１
、両側壁１２．１２および後壁１３とともにリボン収納
室２０を構成している。

また、ハウジング１４上部にはこのリボン収納室２０を
覆うような蓋体２１が開閉可能に支持されている。

リボン収納室２０内に折畳まれた状態で収納されたエン
ドレスループのインクリボン２２はその一部が後壁１３
のほぼ中央部に縦長に形成された出口開口２３と、前記
リボン送りローラ１６および押えローラ１９を備えた入
口開口２４との間に掛は渡されている。

前記リボン送りローラ１６はリボンカセット１０がタイ
プライタ−あるいはプリンタ一本体に装着されたとき、
その本体のリボン送り機構と連結されて印字動作と関連
して間欠的あるいは連続的に回転されるものである。

このリボン送りローラ１６の回転により、その送りロー
ラ１６と押えローラ１９に挾持されたインクリボン２２
は出口開口２３から引き出され、タイプライタ−あるい
はプリンターの印字部を通過したのち両ローラ１６，１
９間を通ってリボン収納室２０内へ繰り入れられる。

前記蓋体２１の下面と底壁１１の上面との距離は第３図
に示すようにインクリボン２２の幅よりも大きくされて
おり、インクリボン２２が入口開口２４から出口開口方
向へ移動しやすくされている。

また、蓋体２１の下面には第２図および第３図に示すよ
うに出口開口２３からほぼリボン幅程度離れた位置に逆
二等辺三角形状の垂下壁２５が形成されている。

この垂下壁２５は蓋体２１の下面に近い基部の横断面が
第４図に示すように入口開口２４から出口開口２３に向
うインクリボン２２の送り方向と直角方向に長い長方形
状に形成されている。

その基部の長手方向の長さはハウジング１４の両側壁１
２間の距離よりも小さい。

また垂下壁２５の下端突部２６は丸みを有するとともに
その突部２６と底壁１１上面との距離はインクリボンの
幅よりも小さくなるように構成されている。

この垂下壁２５は折畳まれた状態で出口開口２３に向っ
て送られてきたインクリボン２２を第４図に示すように
一時掛止するものである。

第４図に示すようにインクリボン２２が掛止された状態
からインクリボン２２が出口開口２３方向へ引っ張られ
ると、インクリボン２２の垂下壁２５に当接している−
折りはその上縁が垂下壁２５の傾斜部２５ ａに沿って
移動するとともにリボン２２は第３図に断面を示すよう
に幅方向に撓む。

インクリボン２２がさらに引っ張られると、垂下壁２５
の突部２６に引っ掛けていたリボン部分がその突部２６
から外れ、インクリボン２２は第５図において実線Ａで
示した状態から破線Ｂで示した状態に移動する。

インクリボン２２がさらに送られて第５図で一点鎖線Ｃ
で示した状態になるとリボン２２の上縁が再び垂下壁２
５の他方の傾斜部２５ｂに当接し、第５図の実線Ａで示
した状態と対称な状態となる。

この状態からリボン２２の上縁が突部２６をくぐり抜け
るとインクリボン２２の次の−折りが突部２６の影響を
受けない状態となる。

このような行程を繰り返しながらインクリボン２２は−
折りずつ垂下壁２５による掛止状態から解放されながら
出口開口２３方向へ送られる。

このようにインクリボン２２が出口開口２３から繰り出
されるとき、第５図において実線Ａから破線Ｂの状態へ
移動する行程中にリボン２２の上下両端縁が底壁１１お
よび垂下壁２５の傾斜部２５ａあるいは２５ｂとまさつ
接触し、インクリボン２２を引き出すときの抵抗となり
、インクリボン２２の上縁が垂下壁２５の突部２６をく
ぐり抜けるときが抵抗値が最大となる。

また、インクリボン２２が破線Ｂから一点鎖線Ｃの状態
へ移動する行程ではインクリボン２２を引き出すときの
抵抗はきわめて小さくなる。

実地試験では幅４６ｍｍ、長さ１３ｍｍ、深さ１６ｍｍ
のリボン収納室を有するリボンカセットに幅約１４ｍｍ
。

長さ２０７７Ｌののエンドレスループのインクリボンを
収納して行なったものであるが、垂下壁を設けない第１
図に示した従来のリボンカセットではインクリボンの引
き出し力は１５〜２５ｇであった。

これに対して第２図〜第５図に示すように垂下壁として
垂下壁の基部の長手方向の長さが２８７ｍ、蓋体下面か
ら垂下した長さ５ＴＮＩＬのこの考案によるリボンカセ
ットではインクリボンの引き出し力は５〜１２ｇであり
、従来のものに比べて引き出し力を半分以下に低減させ
ることができた。

この考案の実施例における引き出し力の最低値は第５図
においてインクリボン２２が破線Ｂから一点鎖線Ｃの状
態へ移動する行程中に表われ、最高値はインクリボン２
２が垂下壁２５の突部２６をくぐり抜けるときに表われ
るものである。

以上詳述したようにこの考案におけるリボンカセットは
同一寸法のリボン収納室に同一寸法のインクリボンを収
納した場合、従来のリボンカセットよりも小さな力でイ
ンクリボンを引き出すことができる。

換言すれば、同一寸法のリボン収納室により長いインク
リボンを収納することが可能である。

またこの考案のリボンカセットではリボンの−折りずつ
をスムーズに規則的に引き出し得、従って、リボン収納
室の出口開口付近でインクリボンのインクを含んだ面が
ハウジングの後壁と擦れたり、インクリボンの互いに向
き合った面が擦れることがほとんどなく、インクリボン
の寿命を延ばすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のリボンカセットを蓋体を取除いて示す平
面図、第２図はこの考案のリボンカセットを、蓋体を開
けた状態で示す斜面図、第３図はこのリボンカセットを
出口開口方向からみた断面図、第４図は蓋体を取除いて
示す平面図、第５図は第４図の出口開口付近を拡大して
示す部分平面図である。 図中、１０はリボンカセット、１６はリボン送りローラ
、２０はリボン収納室、２１は蓋体、２２はインクリボ
ン、２３は出口開口、２５は垂下壁である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ エンドレスループのインクリボンと、そのインクリ
   ボンの幅より僅かに大きい深さをもち、かつ入口開口お
   よび出口開口を備えた収納室を有するハウジングと、そ
   の収納室の上部を覆う蓋体と、前記入口開口部に設けら
   れたリボン送りローラとを有腰前記両開口間に掛は渡さ
   れた前記インクリボンを前記リボン送りローラによりリ
   ボン収納室内に折畳まれた状態で収納するリボンカセッ
   トにおいて、 前記出口開口付近の蓋体下面に前記入口開口から出口開
   口に向うリボン送り方向と直角方向に基部が長く、その
   基部から前記ハウジング底壁に向って垂下するとともに
   その基部の長さが前記収納室の幅よりも小さい垂下壁を
   設け、′その垂下壁の両側に基部の両側縁から中心に向
   って傾斜する傾斜部を形成するとともに垂下壁の先端と
   ハウジング底壁の上面との距離が前記インクリボンの幅
   よりも小さくなるようにしたことを特徴とするリボンカ
   セット。 ２ 前記垂下壁を前記基部を底辺とするほぼ二等辺三角
   形状にしたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載のリボンカセット。