JPS6014597Y2 - サブカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リボンカートリッジのリボン収納部に、収納
姿勢と同様な蛇行状に折り畳まれたインクリボンを補給
するためのサブカセットに関する。

この種のサブカセットはケース本体のリボン放出用開口
部を下向きにしてリボンカートリッジケースのリボン収
納部底部に対向させて、サブカセットからカートリッジ
ケースのリボン収納部にリボンを移転させるものである
。

このような、サブカセットへのリボンの収納にあたって
リボンを過度に密に収納すると、きつい折目がリボンに
つき、この折目によって、カートリッジケース内でのフ
ィード不良が生じる欠点がある。

またこのような移転作業中に、リボン収納部にいたる前
にリボンがその自重によってサブカセットの前記開口部
から脱落し、せっかく蛇行状に折り畳まれて収納されて
いたインクリボンが散乱し、リボンカートリッジケース
への収納が不可能になることがある。

このような事態を防止するために、作業者は手指で開口
部からリボンを押さえて作業していたが、リボンのイン
クによる手指の汚れや、あるいは手指が邪魔になってサ
ブカセットをリボンカートリッジケース内に入れにくく
なるなどの欠点があった。

本考案は、このような実状に鑑み、手指によるリボンの
支えなしにインクリボンの脱落を生じさせないようにし
、もって確実かつ容易にサブカセットからインクリボン
カートリッジケースへのリボンの移転作業を完了しうる
ようにするとともに、リボンを過度に密に折り畳む必要
のないようにすることを目的とする。

そして、この目的を達成するために、本考案のサブカセ
ットは、リボン放出用の開口部の開口面に沿って移動可
能な開口部の開閉蓋板が、弾性的に湾曲可能な可撓性薄
板にて形成されてなる構成を採用したものである。

このようにすることで、開口部を下向きにしても、サブ
カセット内に収納されているインクリボンはこの蓋板に
て支えられて脱落することがないとともに、該蓋板はこ
の開口部の開口面に沿って移動させて開閉するものであ
るから、該開口部がリボンカートリッジケースのリボン
収納部底部に近接した姿勢（リボンの移転直前の姿勢）
でも、蓋板をスライドさせて開口部を開くことができ、
リボンの移転に該蓋板が支障を生じぜしめることがない
。

したがって、本考案のサブカセットでは、手指によるリ
ボンの保持なしに確実にサブカセットをリボンカートリ
ッジケースのリボン収納部底部に至らせうるのみならず
、サブカセットが前記リボン収納部内に存在する状態で
蓋板をスライドさせるだけの簡単な作業で、リボンの移
転を達成しうる。

さらに、この蓋板が、弾性的に湾曲可能な可撓性薄板に
て形成されてなるから、ケース本体か引出された蓋板は
直ちに上方に湾曲させて引き出ることができ、カートリ
ッジケースのリボン収納空間に、わざわざ蓋板全体を引
き出すのに必要な空間を設ける必要がなくなる。

この結果、ケース本体をカートリッジケースのリボン収
納空間に比し、１７２以下に小さくしなくてもよく、リ
ボンを密に折畳み収納してリボンにきつい折目などをつ
けてしまうおそれがなくなり、またこのきつい折目によ
るフィード不良の発生を予防することができる。

以下図面を用いて本考案のサブカセットを詳細に説明す
る。

第１図は本考案のサブカセット（ただし蓋板を除く）の
一実施例を示す概略斜視図、第２図は第１図で示された
ケース本体に蓋板を付した使用例を示す概略説明図、第
３図は本考案のサブカセットにおけるケース本体の他の
実施例を示す概略斜視図、第４図は第３図のＸ−Ｘ線概
略断面図、第５図は本考案のサブカセットを用いたリボ
ンカートリッジケース内へのリボンの充填操作を示す概
略説明図である。

第１図および第２図で示される本考案のサブカセットは
、連続した１本のエンドレスリボン１を、ケース本体２
の両側面にそれぞれ設けられ、該ケース本体２の上部開
口部３より底部４に延びる２つのスリット状開口部５，
５１を介して、ケース本体２内に一方のスリット状開口
部５から他方のスリット状開口部５１にわたって左右に
ふり分けるようにして密に折りたたみ、かつ前記上部開
口部３のたがいに対向する両縁部にそれぞれ溝６を凹設
すると共に、該溝６に両側端部が滑動自在に嵌挿される
蓋板７を上部開口部３に配置することを特徴とするもの
である。

しかして本考案のサブカセットは、使用前においてはケ
ース本体２内にエンドレスリボン１が折りたたまれて収
容されると共に、スリット状開口部５および５１によっ
てその一部が外部に露出した状態で、上部開口部３に蓋
板７が溝６によって配置されることによって、上部開口
部３が完全に閉じられた構造を有する。

かかるサブカセットを用いてリボンカートリッジケース
内へのエンドレスリボン１の充填を行なうときは、第５
図に示されるようにまず蓋板７で閉じられた上部開口部
３を下にして、リボンカートリッジケース１０内のエン
ドレスリボン収納部１０ａにサブカセットを配置し、つ
いで蓋板７を矢印方向に引き抜き、ケース本体２内の折
りたたまれたエンドレスリボン１をそのまま前記収納部
１０ａに落し込み、ケース本体２をそのまま上方に取り
出すことによって、エンドレスリボン１はケース本体２
内における折りたたまれたままの状態で、カートリッジ
ケース１０内に充填される。

またケース本体２より外部に露出したエンドレスリボン
１の一部は、充填後リボンカートリッジケース１０内の
一対の巻込みロール１０ｂやプリンター内の印字手段（
図示されていない）に引っ掛けられて充填操作を終了す
る。

本考案における前記蓋板７は、きわめて狭いスペースし
か有しないリボンカートリッジケース１０内のエンドレ
スリボン収納部１０ａにおいてケース本体２からの引き
抜きを容易ならしめるべく、厚さ０．５ｍｍ以下の可撓
性部材、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイ
ロンなどの可撓性プラスチックシートを用いるのが好ま
しく、また蓋板７の少なくとも一方の端部、好ましくは
引き抜かれる側の端部に舌部８を設けるのが蓋板７の引
き抜きにきわめて便利である。

前記ケース本体２としては、たとえばポリエチレン、ポ
リプロピレン、ナイロン、ＡＢＳ樹脂すどのプラスチッ
ク成型品、紙、木などの厚さ０．２〜５Ｔｒｒ！！を程
度の部材から形成され、前記プラスチッり成形量は透明
または半透明のものを使用することができる。

かかるケース本体２に設けられる前記溝６は第１図およ
び第２図に示されるようにケース本体２の上部開口部３
の両縁部を外方向にＵ字状に湾曲せしめるか、または第
３図に示されるように両縁部近傍に直接形成されるもの
であってもよいが、いずれのばあいにおいても溝６は第
４図に示されるようにケース本体２内でのエンドレスリ
ボン１の折りたたみや、前述のごときカートリッジケー
ス１０内へのエンドレスリボン１の落し込みに支障をき
たさないように凹設されていることが必要である。

なお第１〜５図において溝６はエンドレスリボン１の折
りたたみ方向に平行なケース本体の両側部に設けられて
いるが、該溝６をスリット状開口部５，５１が設けられ
て両側部に形成してもよい。

また本考案においては、ケース本体２の底部４に適宜な
大きさの貫通孔９を設けてもよく、かかる貫通孔９はケ
ース本体２内に密に折りたたまれたエンドレスリボン１
のカートリッジケース１０内への前述のごとき落し込み
において指またはこれに代わるものによって、落し込み
を確実ならしめるべく形成されるものであって、とくに
ケース本体２が肉厚の厚いもので形成されるばあいに便
利である。

なお本考案においては、ケース本体２の上部開口部３を
閉じる蓋板７が、輸送や運搬時における振動や衝撃によ
って溝６を移動したり、あるいは溝６からはずれてしま
うのを防止するために、たとえば蓋板７の溝６への嵌挿
部分を該溝６と溶着または接着して、ケース本体２の上
部開口部３を閉じるか、あるいは蓋板７の前記嵌挿部分
の端部に突起部（図示されていない）を設け、該小突起
によって蓋板７が係止されるようにし、使用時には簡単
に取りはずしできるようにしておくのが好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のサブカセットにおけるケース本体の一
実施例を示す概略斜視図、第２図は第１図で示されたケ
ース本体に蓋板を付した使用例の概略説明図、第３図は
本考案のサブカセットにおけるケース本体の実施例を示
す概略斜視図、第４図は第３図のＸ−Ｘ線概略断面図、
第５図は本考案のサブカセットを用いて、リボンカート
リッジケース内へのリボンの充填操作を示す概略説明図
である。 図面の主要符号、１・・・・・・エンドレスリボン、２
・・・・・・ケース本体、３・・・・・・上部開口部、
４・・・・・・底部、５，５１・・・・・・スリット状
開口部、６・・・・・・溝、７・・・・・・蓋板、８・
・・・・・舌部、９・・・・・・貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リボンカートリッジケースのリボン収納部にインクリボ
   ンを供給する際に該収納部の底部に対向せられるリボン
   放出用の開口部を有するサブカセットケース本体と、該
   ケース本体内に蛇行状に折り畳まれて収納されているイ
   ンクリボンと、前記開口部の開口面にそって移動可能な
   開口部の開閉蓋板とから構成され、かつ前記開閉蓋板は
   弾性的に湾曲可能な可撓性薄板にて形成されてなるサブ
   カセット。