JPS5914008B2 - リンパ球の採取方法および装置 - Google Patents

リンパ球の採取方法および装置

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JPS5914008B2
JPS5914008B2 JP53088339A JP8833978A JPS5914008B2 JP S5914008 B2 JPS5914008 B2 JP S5914008B2 JP 53088339 A JP53088339 A JP 53088339A JP 8833978 A JP8833978 A JP 8833978A JP S5914008 B2 JPS5914008 B2 JP S5914008B2
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信明 津田
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、血液、体液等の血球浮遊液から白血球のう
ちリンパ球を選択的に分離する方法に関するものである
さらに詳しく述べると、血液、骨髄液、リンパ液などの
血球を含む体液、およびこれらの液に何らかの処理を加
えて得た血球を含む液体、たとえばテキストランやヒド
ロキシエチルスターチなどの赤血球凝集剤を加えて得た
赤血球の大部分が除去された血液、蒸留水や0.2%N
aC1水溶液などの低張溶液と接触させて赤血球を破壊
°した血液などの少なくとも白血球を含む液体からリン
パ球を選択的に分離する方法に関するものである。
近年、赤血球、白血球、血小板、白血球のうち顆粒球、
リンパ球等を血液から分離し、種々の疾患の治療のため
に輸血することが行なわれるようになってきた。
このような血液成分輸血は、従来の全面輸血とは異なり
、不必要なものは除去して必要な成分だけを濃縮して輸
血できるという大きな利点をもっており、各地の病院で
治療に用いられている。
特にリンパ球は、各種疾患の診断や免疫療法に広く各地
の病院で用いられている。
このような目的に使用可能な従来のリンパ球分離技術と
しては、血球の比重差を利用した重力遠心分離方法、血
球の粘着作用を利用した捕捉材利用の方法等がある。
さらに詳しく述べると、赤血球、白血球、血漿、白血球
のうち単球、顆粒球、リンパ球等、その成分毎に異なる
比重を利用し、リンパ球と同じ比重の液体に血液を重層
して遠心分離操作を行ないリンパ球を得る密度勾配遠心
分離法、白血球のうち単球、顆粒球を粘着捕捉する物質
を入れたカラムに白血球浮遊液を流しリンパ球を得る方
法などである。
しかし、これらの方法で得られるリンパ球は純度が低か
ったり、供給した総リンパ球数に対して分離されたリン
パ球の収率が低いことが多い。
またリンパ球を分離するための装置も大型かつ高価にな
ったり、操作が煩雑であったりして、大病院では使用で
きても中小病院で簡単に使用できるものではなかった。
すなわち、密度勾配遠心分離法は、通常必要とされる血
液量を処理するためには大型の遠心分離器を要し、分離
されたリンパ球中に含まれる不必要な成分、すなわちリ
ンパ球を分離するために加えた比重一定の液体、血漿等
を洗浄してやるために、さらに数回の遠心分離操作が必
要である。
これらの操作を行なう際、リンパ球の一部が破壊され、
リンパ球の収率が悪くなると〜もに、一連の操作には熟
練を要し、非常に煩雑な操作である。
また得られたリンパ球の純度も低く、顆粒球、単球、赤
血球等が多く混入している。
単球、顆粒球を捕捉する物質を用いる方法は、白血球浮
遊液からリンパ球を選択分離することができるが、得ら
れるリンパ球の収率が低い。
このため、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水等を用い
て、単球、顆粒球の捕捉カラムを洗浄し、リンパ球の収
率を上げてやる必要があるが、この洗浄操作を行なうこ
とにより、顆粒球、単球の一部も洗い流され、得られた
リンパ球の純度が下がってしまう。
そこで、本発明者らは、これらの問題を解決し、さらに
高い収率で純度の高いリンパ球が簡便な操作で得られ、
免疫学的にも安全なリンパ球採取方法および装置を提供
することを目的に鋭意研究した。
その結果、単球および顆粒球の捕捉フィルターに単球お
よび顆粒球を捕捉させ、リンパ球を採取する方法におい
て、単球および顆粒球の捕捉フィルターに残ったリンパ
球を洗浄するためのゐ浄液として、少なくともγ−グロ
ブリンを含み、顆粒球、単球の粘着阻害作用を持つ薬剤
を含まない液体を使用することにより、リンパ球を純度
良(、高い回収率で得られることを見出し、また、これ
を実施する装置を組み立てるに当って、単球および顆粒
球の捕捉フィルターに血球浮遊液を流し、単球および顆
粒球の捕捉フィルターを通過して単球および顆粒球が除
かれた血球浮遊液を、さらに白血球の捕捉フィルターに
流し、白血球の捕捉フィルターを通過して全ての白血球
が除かれた血球浮遊液を単球および顆粒球の捕捉フィル
ターにフィードバックして、単球および顆粒球の捕捉フ
ィルターに残留するリンパ球を洗浄するシステムを構成
することによって、γ−グロブリン、血漿などを分離採
取するために必要な血液や手間も要せず、免疫学的にも
自己の血漿を単球および顆粒球の捕捉フィルターの洗浄
液として使用するので、非常に安全となることを見出し
、この発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、血球浮遊液から単球および顆粒球の
捕捉フィルターを用いて単球および顆粒球を捕捉し、リ
ンパ球を採取するに当り、単球および顆粒球の捕捉フィ
ルターに残留するリンパ球を洗い流すための洗浄液とし
て、少なくともγ−グロブリンを含み、顆粒球、単球の
粘着阻害作用を持つ薬剤を含まない液体を用いることを
特徴とするリンパ球の採取方法であり、また前記リンパ
球の採取方法を実施するための装置として、血球浮遊液
のバッグと単球および顆粒球の捕捉フィルターと白血球
の捕捉フィルターを導管で連結し、血球浮遊液を単球お
よび顆粒球の捕捉フィルターと白血球の捕捉フィルター
を通し、両フィルターを通過した血球浮遊液を排出管か
ら排出するようにした装置において、血球浮遊液の排出
管と血球浮遊液のバッグまたは導管とを結ぶフィードバ
ック回路を設けたことを特徴とするリンパ球の採取装置
である。
この発明のリンパ球採取方法は、たとえば第1図のよう
な装置により実施される。
第1図において、弁1を開き弁2を閉じた状態でポンプ
3を稼動すると、容器4に入れられた白血球浮遊液5が
単球および顆粒球の捕捉フィルター6に送られ、こ〜で
白血球浮遊液5中の単球と顆粒球が捕捉され、リンパ球
の多くは容器7に送られる。
白血球浮遊液5を流し終ったならば弁1を閉じ、弁2を
開くと、容器8内の少な(ともγ−グロブリンを含む洗
浄液9がポンプ3により単球および顆粒球の捕捉フィル
ター6に送られ、捕捉フィルター6内に残っているリン
パ球を洗い流し、リンパ球が容器7に送られる。
このようにして、白血球のうち単球、顆粒球は全て捕捉
フィルター6に捕捉され、リンパ球だけが容器7に収率
良く回収される。
従来、上記したような方法で洗浄液9として生理食塩水
やリン酸緩衝生理食塩水等を使用した場合には、捕捉フ
ィルター6内に残留するリンパ球を洗浄する際、リンパ
球と一諸に捕捉フィルター6内に捕捉されている単球、
顆粒球の一部も洗い流してしまい、その結果として、容
器7内に得られたリンパ球の純度が悪くなってしまった
しかし、本発明によれば、洗浄液9として少なくともγ
−グロブリンを含んだ液体を使用しているため、単球お
よび顆粒球の捕捉フィルター6内の単球、顆粒球の一部
を洗い流してしまうようなことがなく、純度の高いリン
パ球が容器7に回収されるようになった。
こ〜で、本発明のリンパ球採取方法に使用される洗浄液
9とは、γ−グロブリンを含む生理食塩水、血清、血漿
、血清を含む生理食塩水、血漿を含む生理食塩水等、少
なくともγ−グロブリンを含み、顆粒球、単球の粘着阻
害作用を持つ薬剤を含まない液体であり、血球、生体等
に悪影響を与えないものが望ましい。
また回収リンパ球に対して赤血球の混入が問題にならな
い場合には赤血球を含んでいてもよく、また他人のγ−
グロブリン、血清、血漿等を用いてもリンパ球の純度低
下はない。
しかし、免疫学的にみると、血球浮遊液を得たのと同じ
個体から得られた血漿、すなわち自己血漿を使用するの
が一番安全であり、血球に対する悪影響もなく、採取す
る方法も簡便であるから、自己血漿を洗浄液として用い
るのが望ましい。
また回収リンパ球に対して赤血球半面小板等の混入が問
題にならない場合は、少なくとも白血球を除去した自己
の血液を洗浄液として用いるのも望ましい。
弁1,2、容器4,8,7、ポンプ3等は市販のもので
よいが、血球、生体等に悪影響を与えないものであるこ
とが必要である。
単球および顆粒球の捕捉フィルター6とは、ポリアミド
、ポリアクリロニトリル、再生セルロース、ポリエステ
ルなどの材質の繊維からなるフィルター、ガラス繊維か
ら成るフィルター、ガラスピーズから成るフィルター等
単球および顆粒球を粘着捕捉し、リンパ球は捕捉し難い
フィルターを言う。
ポンプ3の流量、血液の温度等は、単球および顆粒球の
捕捉フィルター6の能力に合わせてやるのが望ましい。
また上記したような装置で、単球および顆粒球の捕捉フ
ィルター6内に捕捉されている血球を回収してやれば、
純度の高い単球、顆粒球が得られることは言うまでもな
い。
この発明のリンパ球採取方法は、第2図のような装置に
よっても実施される。
弁10,14゜24を開き、弁11.12,13,15
は閉じた状態でポンプ16を稼動すると、容器17に入
れられた血液18が単球および顆粒球の捕捉フィルター
19に送られ、こ〜で血液18中の単球と顆粒球が捕捉
され、リンパ球の多くと赤血球、血漿等は白血球の捕捉
フィルター20に送られ、こ〜でリンパ球が捕捉され、
赤血球、血漿等は容器21に送られる。
血液18を流し終わったならば弁10を閉じ、弁11を
閉くと、容器22内の少なくともγ−グロブリンを含む
洗浄液23がポンプ16により単球および顆粒球の捕捉
フィルター19に送られ、捕捉フィルター19内に残っ
ているリンパ球を洗い流し、リンパ球が白血球の捕捉フ
ィルター20に送られ、と〜でリンパ球が捕捉され、洗
浄液23は容器21に送られる。
こ瓦で洗浄液23として血液18がフィルター19,2
0を通って白血球が除かれて容器21に溜められた液体
、すなわち赤血球の血漿浮遊液を用いてもさしつかえな
0゜ 洗浄液23を流し終わったならば弁24を閉じ、弁12
を開くと、容器25内の生理食塩水26が白血球の捕捉
フィルター20に送られ、この中に残っている赤血球、
血漿を洗い流し、赤血球、血漿等は容器21に送られる
生理食塩水26を流し終わったならば弁12,14を閉
じ、弁13゜15を開くと、容器27内の回収液28が
白血球の捕捉フィルター20に送られ、こ〜に捕捉され
ていたリンパ球が洗い流され、容器29に回収される。
すなわち、容器29内に得られた液体は純度の非常に高
いリンパ球浮遊液である。
こ〜で白血球の捕捉フィルター20は白血球だけを選択
的に捕捉し、赤血球は捕捉しない性能を持ったフィルタ
ーであり、非常に細い繊維で構成されたフィルター等が
使用できる。
回収液28は白血球の捕捉フィルターの性能に合ったも
のを使用するのが望ましい。
以上のようにして得られるリンパ球は、純度、収率とも
に良く、操作も簡便で、大型の装置も全く不要である。
次に本発明のリンパ球分離装置を第4図を例にとって説
明する。
血球浮遊液30を入れたバッグ36と単球および顆粒球
の捕捉フィルター31を導管33で連結し、さらに単球
および顆粒球の捕捉フィルター31と白血球の捕捉フィ
ルター32をポンプ45を介して導管で連結し、白血球
の捕捉フィルター32から血球浮遊液の排出管34を排
液バッグ37に連結し、さらに血球浮遊液の排出管34
と血球浮遊液のバッグ36、または第3図に示すように
、血球浮遊液の排出管34と導管33を結ぶフィードバ
ック回路35が設けられている。
単球および顆粒球の捕捉フィルター31とは、ポリアミ
ド、ポリアクリロニトリル、再生セルロース、ポリエス
テルなどの材質の繊維から成るフィルター、ガラス繊維
から成るフィルター、ガラスピーズから成るフィルター
など、単球と顆粒球を粘着捕捉し、リンパ球は捕捉し難
いフィルターを言い、白血球捕捉フィルター32とは、
白血球を選択的に捕捉し、赤血球は捕捉しない性能を持
ったフィルターであり、非常に細い繊維で構成されたフ
ィルター等が使用できる。
フィードバック回路35とは、たyのチューブであり、
塩化ビニルのチューブ、シリコンゴムのチューブ等どん
なチューブでもよいが、血球、生体等に悪影響を与えな
いものである必要がある。
以下、第4図の例の使用方法を説明する。
先ず弁38,39,40,41を閉じ、弁42 、43
44を開いておき、ポンプ45を稼動すると、バッグ3
6に入れられた血球浮遊液30が単球および顆粒球の捕
捉フィルター31に送られ、こ〜で血球浮遊液30中の
単球と顆粒球が捕捉され、リンパ球の多くと赤血球、血
漿等は白血球の捕捉フィルター32に送られ、こ〜でリ
ンパ球が捕捉され、赤血球、血漿等がフィードバック回
路35に送られる。
フィードバック回路35の出口46まで液が来たならば
、弁43を閉じ、弁41を開くと、フィードバック回路
に送られていた赤血球、血漿等は排液バック37に排出
される。
バック36内の血球浮遊液30が空になったところで弁
43を開き、弁41を閉じると、今度は血球浮遊液30
0代わりに、白血球を除かれた赤血球、血漿等がフィー
ドバック回路35から単球および顆粒球の捕捉フィルタ
ー31に送られ、この中に残留しているリンパ球を洗い
流し、洗い流されたリンパ球が白血球の捕捉フィルター
32に送られ1.こ〜で捕捉される。
単球および顆粒球の捕捉フィルター31を充分洗浄した
ならば、弁42,43を閉じ、弁38゜41を開くと、
ポンプ45により容器47内の生理食塩水48が白血球
の捕捉フィルター32に送られ、この中に残留する赤血
球、血漿等を洗い流し、赤血球、血漿等は排液バッグ3
7に排出される。
生理食塩水48を流し終わったならば弁38゜44を閉
じ、弁39,40を開くと、容器49内の回収液50が
白血球の捕捉フィルター32に送られ、こ〜に捕捉され
ていたリンパ球が洗い流され、容器51に回収される。
すなわち、容器51内に得られた液体は純度の非常に高
いリンパ球浮遊液である。
従来、上記したフィードバック回路35を使用しないで
、生理食塩水等で単球および顆粒球の捕捉フィルター3
1内に残留するリンパ球を洗浄すると、リンパ球と一諸
に単球および顆粒球の捕捉フィルター31内に捕捉され
ている単球と顆粒球の一部も洗い流してしまい、その結
果として容器51に回収されるリンパ球の純度が悪くな
ってしまった。
しかし、本発明によれば、自己の赤血球が混じった血漿
をフィードバックして単球および顆粒球の捕捉フィルタ
ー31を洗浄しているので1.単球および顆粒球の捕捉
フィルター31内に捕捉されている単球と顆粒球の一部
を洗い流してしまうようなことがなく、純度の高いリン
パ球が容器51に回収されるようになった。
また自己の血漿、赤血球を密閉回路内でリサイクルして
いるだけであるから、洗浄液を作成する必要が全くなく
、手間はほとんどか〜らず衛生的であり、また自己の血
漿、赤血球の使用であるため、免疫学的にも安全であり
、血球の損傷も少ない。
第4図の例で、弁、容器、ポンプ、回路等は市販のもの
でよく、血球、生体等に悪影響を与えないものであるこ
とが望ましい。
ポンプ45の流量、血球浮遊液の温度等は、単球および
顆粒球の捕捉フィルター31および白血球の捕捉フィル
ター32の能力に合わせてやるのが望ましい。
また回収液50の組成、白血球の捕捉フィルター32か
らリンパ球を回収する方法等も、白血球の捕捉フィルタ
ー32の能力に適した方法を採るのがよい。
実施例 1 健康人の血液(赤血球数500万7mA、白血球数70
00 /waft、血小板数25万/yna、総蛋白濃
度7 ?/dl) 100mlに、ヘパリンを1000
単位採血時に加え、この血液を°血球浮遊液として以下
の実験に使用した。
この血球浮遊液を第2図に示す実験回路を用いて処理し
た。
単球および顆粒球の捕捉フィルター19としては、直径
20μmのポリアミド繊維を0.0822/c11!、
の密度で、内径2011111L1長さ75mmの筒に
詰めたものを使用した。
また白血球の捕捉フィルター20としては、直径8μm
のポリアクリロニトリル繊維を0.113P/iの密度
で、内径20mm、長さ100朋の筒に詰めたものを使
用した。
単球および顆粒球の捕捉フィルター19を37℃に保温
し、前述した血球浮遊液18を容器17に入れ、ポンプ
16により単球および顆粒球の捕捉フィルター19に4
ml/mmで送った。
このとき弁10,14,24は開き、弁11,12,1
3゜15は閉じた状態である。
血球浮遊液18が容器17から完全に排出されたところ
で弁10を閉じ、弁11を開いて洗浄液23をポンプ1
6により4ml/minの流量で単球および顆粒球の捕
捉フィルター19に送った。
洗浄液23の組成は、生理食塩水100m1に対してγ
−グロブリンを11溶かしたものを使用した。
洗浄液23を100m1流したところで弁24を閉じ、
弁12を開き、生理食塩水26をポンプ16により10
m1/m1rrの流量で白血球の捕捉フィルター20に
送った。
250Tnl流れたところで弁12.14を閉じ、弁1
3,15を開き、容器27内の回収液28をポンプ16
により白血球の捕捉フィルター20に10m1/mで送
り、白血球の捕捉フィルター20に振動を与えながら容
器29にリンパ球浮遊液100m1を得た。
回収率28としてはACDアルブミン溶液を用いた。
容器29に得られたリンパ球浮遊液を検査したところ、
この実験に供された血球浮遊液の総量に対してリンパ球
が62%回収され、単球および顆粒球は回収された白血
球の総量に対して2%と低い値であった。
すなわちリンパ球の純度は98%と高い純度を示した。
比較例 1 実施例1と同じ実験回路を使用し、洗浄液23として生
理食塩水を用いた以外は、実施例1と同一の条件で血球
浮遊液18を処理した。
その結果、容器29に得られたリンパ球浮遊液を検査し
たところ、この実験に供された血球浮遊液の総量に対し
て、リンパ球は60%と実施例1と同等に回収できたが
、回収されたリンパ球の総量に対して、単球、顆粒球が
47%も含まれていた。
すなわちリンパ球の純度は53%と低い値であった。
比較例 2 5社から市販されているリンパ球分離試薬(比重1.0
77±0.001 ) 3mlを試験にとり、この上に
実施例1と同じ血液2rI′Llに対しリン酸緩衝生理
食塩水21rLlを加えたもの4mlを1.界面を乱さ
ないように静かに重層し、界面で400XPになるよう
に回転数をセットし、室温で30分間スイング型ロニタ
ーで遠心分離した。
次にリンパ球層を別の試験管に集め、3倍量のリン酸緩
衝生理食塩水を加え、240Xf、10分、室温で遠心
し、リンパ球を集め、上澄を除き、リン酸緩衝生理食塩
水を1ml加え、リンパ球を浮遊させた。
このリンパ球浮遊液を検査したところ、この実験に供さ
れた血球浮遊液の総量に対して、リイパ球の回収率は4
8%と低く、純度も86%と低い値であった。
実施例 2 実施例1と同じ実験回路を使用し、洗浄液23として血
漿を用いた以外は、実施例1と同一の条件で血球浮遊液
18を処理した。
その結果、容器29に得られたリンパ球浮遊液を検査し
たところ、この実験に供された血球浮遊溶の総量に対し
て、リンパ球の回収率は65%と高く、純度も99%と
高い値が得られた。
実施例 3 実施例1と同じ実験回路を使用し、洗浄液23として血
清を生理食塩水で希釈し、総蛋白質濃度を2.5?/d
lにしたものを使用した以外は、実施例1と同一の条件
で血球浮遊液18を処理した。
その結果、容器29に得られたリンパ球浮遊液を検査し
たところ、この実験に供された血球浮遊液の総量に対し
て、リンパ球の回収率は63%、純度も98%と高い値
を示した。
実施例 4 健康人の血液(赤血球数500万/mft、白血球数7
000 7mA、血小板25万7mA、総蛋白濃度1’
/dl)100ydに、ヘパリンを1000単位採血時
に加え、この血液を血球浮遊液として以下の実験に使用
した。
この血球浮遊液を第4図に示す実験回路を用いて処理し
た。
単球および顆粒球の捕捉フィルター31としては、直径
20μmのポリアミド繊維を0、082 ?/cyyt
の密度で、内径20mm、長さ75關の筒に詰めたもの
を使用した。
また白血球の捕捉フィルター32としては、直径8μm
のポリアクリロニトリル繊維を0.113 ?/cri
lの密度で、内径20mrrt、長さ1001mの筒に
詰めたものを使用した。
単球および顆粒球の捕捉フィルター31を37℃に保温
し、前述した血球浮遊液30を容器36に入れ、ポンプ
45により単球および顆粒球の捕捉フィルター31に4
mA’/miの流量で送った。
このとき弁3B、39,40,41は閉じ、弁42゜4
3は開かれている。
フィードバック回路の出口46まで血液が来たとき弁4
3を閉じ、弁41を開いた。
次にバック36内の血球浮遊液30が空になった時点で
弁43を開き、弁41を閉じ、35分間フィードバック
回路35を通して血球浮遊液30をリサイクルさせた。
次に弁42,43を閉じ、弁38,41を開き、生理食
塩水48を白血球の捕捉フィルター32に対し、ポンプ
45により101rLl/mで送った。
生理食塩水250dを流した時点で弁38,44を閉じ
、弁39,40を開き、回収液50を白血球の捕捉フィ
ルター32に10rul/mmで送り、白血球の捕捉フ
ィルター32に振動を与えながら容器51にリンパ球浮
遊液100rILlを得た。
回収液50としてはACDアルブミン溶液を用いた。
容器51に得られたリンパ球浮遊液を検査したところ、
この実験に供された血球浮遊液の総量に対して、リンパ
球が63%回収され、単球、顆粒球は回収された白血球
の総量に対して1%と低い値であった。
すなわち、リンパ球の純度は99%と高い値を示した。
以上述べたように、この発明のリンパ球採取方法および
装置を用いることにより、従来の方法では不可能であっ
た高純度のリンパ球を高い収率で得ることが可能となり
、操作も簡便であり、衛生的かつ免疫学的にも安全とな
った。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図および第4図は、いずれも本発
明のリンパ球採取方法を実施するために使用する装置の
例を示す説明図である。 31・・・・・・単球および顆粒球の捕捉フィルター、
32・・・・・・白血球の捕捉フィルター、33・・・
・・・血球浮遊液の導管、34・・・・・・血球浮遊液
の排出管、35・・・・・・フィードバック回路、36
・・・・・・血球浮遊液のバック、37・・・・・・排
液バッグ、38,39゜40.41.42,43,44
・・・・・・弁、45・・・・・・ポンプ、47,49
,51・・・・・・容器。 55−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 血球浮遊液から単球および顆粒球の捕捉フィルター
    を用いて単球および顆粒球を捕捉し、リンパ球を採取す
    るに当り、単球および顆粒球の捕捉フィルターに残留す
    るリンパ球を洗い流すための洗浄液として、少な(とも
    γ−グロブリンを含み、顆粒球、単球の粘着阻害作用を
    持つ薬剤を含まない液体を用いることを特徴とするリン
    パ球の採取方法。 2 洗浄液として血漿を含み、顆粒球、単球の粘着阻害
    作用を持つ薬剤を含まない液体を用いる特許請求の範囲
    第1項記載のリンパ球の採取方法。 3 洗浄液として少な(とも白血球を除去し、顆粒球、
    単球の粘着阻害作用を持つ薬剤を含まない自己血液を用
    いる特許請求の範囲第1項記載のリンパ球の採取方法。 4 血球浮遊液のバッグと単球および顆粒球の捕捉フィ
    ルターと白血球の捕捉フィルターを導管で連結し、血球
    浮遊液を単球および顆粒球の捕捉フィルターと白血球の
    捕捉フィルターを通し、両フィルターを通過した血球浮
    遊液を排出管から排出するようにした装置において、血
    球浮遊液の排出管と血球浮遊液のバッグまたは導管とを
    結ぶフィードバック回路を設けたことを特徴とするリン
    パ球の採取装置。
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