JPS5913422B2 - オリモノキカイヨウヤ−ンソウシユツソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は織物機械用ヤーン送出装置、特にヤク ーン
を回転するストレージドラムに貯えた上ドラムの軸方向
の一端から引き出して、特に丸編機など織物機械に供給
する織物機械用ヤーン送出装置に関する。

種々形式のヤーン送出装置が従来から知られて、０いた
。

ある装置では、多くのヤーンを積重ねた巻回を有しヤー
ンを一時的に巻き付けて貯えた後送り出すストレージド
ラムを用いていた。この形式の装置は小形に形成される
上、ヤーンを巻付けたコーンと織物機械との間に以前に
は設けられてい１５た長い走行路を除去することができ
て都合がよかつた。上記の長い走行路はヤーンを織物機
械特に編機に供給する場合に、適宜の張力を与えられた
ヤーンを必要な長さ保持し続けるために設けられたもの
である。ヤーンを一時貯えるためにドラム２０に巻き付
けられた部分、すなわちストレージ巻回は、ストレージ
ドラムの上で、上記ドラムとの間に摩擦を生じている。
上記ヤーン（ｉ上記摩擦を受けるので、たとえば編機に
ヤーンを一様に供給することを妨げるよう２５に働くコ
ーンに巻かれたヤーンの不規則な巻回の影響は避けられ
、ヤーンは一様な張力を保ちつつストレージドラムから
たとえば編機又はその他の使用場所に供給される。

ストレージドラムから引出されたヤーンは、非常に一様
な張力を有し、し３０たがつてこのヤーンを用いた編物
は第一級の品質を有するものになるという特長がある。
送出するヤーンの張力を所望の範囲に収めるために、上
記ストレージ巻回の巾は所定の最大値と最小値の間にあ
るよう制御される必要がある。そのためにス３５トレー
ジ巻回の最大値および最小値を検出するセンサが設けら
れ、該センサからの信号によつて上記ドラムの回転を発
停し、よつて上記ストレージ巻回の巾を所定の範囲に保
つ。

その一例は軽くバイアスされたセンサを該センサに結合
したセンサアームを使用したもので、該センサは巻回巾
の一端で巻回されたヤーンに係合し、巻回巾の増減によ
つて移動するセンサ了−ムによつてマィクロスイツチを
作動させるものである。この場合巻回巾が最定の最大値
又は最小値に達したとき、上記マイクロスイツチが作動
するように調整され、該マィクロスイツチが作動したと
き、ストレージドラムの回転を起動し又は停止させる。
ヤーンは通常回転軸を垂直にして配置されたストレージ
ドラムの下側からヘツドすなわち側板を越えて引き出さ
れ、ドラムの上方の側から巻き込まれる。

ヤーンはストレージドラムに巻回された状態から軸方向
下方に引き出されるので、ストレージドラムに巻かれた
ヤーンの巻回は軸方向下方に連続的に移動すなわちフィ
ードされることが好ましい。そのために従来は振動する
円板が使用された。該振動する円板は傾斜し、篭形に形
成されたストレージドラムの軸方向に取付けられた棒体
の間から半径方向に突出する突部を有している。上記棒
体はストレージドラムに巻かれたヤーンのストレージ巻
回の最上部の巻回に係合するものである。この場合振動
する上記円板を軸支するためにストレージドラムの内側
に軸承構造を設けることが必要であるが、上記軸承構造
は比較的大形となるという欠点があり、また装置の組立
卦よび分解も、その操作を上記篭形のドラムの中で行な
うために作業が容易でないという欠点があつた。

この発明の目的は、簡単な機構によつて、ストレージド
ラムの回転方向に関らずヤーンを軸方にフイードするこ
とが可能な織物機械用ヤーン送出装置を提出することに
ある。

市販のこの種装置では上記ドラムの回転方向は一方向に
定められ、いずれの方向にも回転させ得るものは知られ
ていなかつた。

上記目的を達成するためにこの発明のヤーノ送出装置は
次のように形成される。

すなわちこのヤーン送出装置のフィード機構は、突出す
るピン又は歯を有するピン歯車又は低歯歯車を具備し、
上記ピン又は歯は篭形のストレージドラムに設けられた
棒体又は凹凸に係合するように形成されている。上記の
ピン歯車又は低歯歯車は、ストレージドラムの回転軸心
に対して傾斜した軸心を有する軸のまわりに自由に回転
する。ストレージドラムに巻かれた送出するべきヤーン
の巻回は上記ドラムの外周部に卦いて、上記ピン歯車又
ぱ低歯歯車のピン又は歯の下方になされる。ピン歯車又
は低歯歯車の回転軸心とストレージドラムの回転軸心と
の傾きは鋭角に形成されている。

上記ドラムに巻かれたヤーンの最上部の巻回は、ピン歯
車又は低歯歯車のピン又は歯によつて、ストレージドラ
ムの棒状又は凹凸に対して押圧される。このようにして
、供給されるヤーンの張力が低い場合にも、該ヤーンが
既に巻かれた巻回の上に重なり巻かれることが防止され
る。また好ましいこの装置の構造に卦いてぱ、ピン歯車
又は低歯歯車は、ヤーンが巻き込まれる側に対してほぼ
反対の側に配置される。またピン歯車又は低歯歯車、卦
よびストレージドラムの回転軸心は同一平面上にあるよ
うに形成される。この発明の織物機械用ヤーン送出装置
に卦いて前述のフィードを行なうピン歯車又は低歯ホィ
ールは、ストレージドラムとともに組立てるのが容易で
あり、製造卦よび保守が簡単となる該ドラムの回転方向
は上述のフイードを行なう機構とは無関係に定められ、
したがつてこのヤーン送出装置の回転方向は一方向又は
逆向いずれの方向であつてもよく、回転方向を変更する
ために装置を改良する必要はない。

次に実施例について説明する。

図に示した織物機械用ヤーン送出装置に卦いて、ストレ
ージドラム１は篭状をなし、軸方向に延びる棒体２と、
これに支持された側板３，４を有する。棒体２は側板３
，４の軸５を中心とする円周上に配置され、軸５は支持
部８に設けられたボールベアリング６，７に軸支される
。支持部８は適宜のクランプ機構（図示せず）によつて
織物機械たとえば丸編機などに取付けられる。軸５には
、該軸５とともに回転する連結部材１０が取付けられ、
該部材１０は軸５に嵌込まれたプーリ１１又は１２に選
択的に結合される。プーリ１１，１２の径は異るもので
もよい。連結部材１０はピン１３を有し、ピン１３はプ
一１川１又は１２に設けられた結合孔１４に嵌合する。
プーリ１１，１２は軸５に軸受１５．１６によつて軸支
され、該軸５に対して自由に回転することができる。こ
れらのプ一１Ｊ１１，１２は適宜のモータ（図示せず）
から平ベルトを介して駆動される。所望によりプーリ１
１，１２を駆動するベルトの速度が異るように形成され
てもよい。また上記プーリ１１．１２の駆動は平ベルト
に限らず、ｖベルトでもまたスプロケツトチエーン、ス
プロケツトベルト、個別に取付けたモータによつてもよ
い。ヤーンやストレツドなどの糸１７はこの場合には以
下ヤーンと記載する。

第１のガイドリング１９、ブレーキ部１８、第２のガイ
ドリング１９７を経てストレージドラム１に供給され、
該ドラムに巻かれる。このようにしてドラム１の周囲に
は複数回巻かれてなるストレージ巻回２０が形成される
。ストレージ巻回２０の軸方向の巾は最大値、最小値の
間可変に形成される。ヤーン１７はストレージドラム１
の先端部すなわち図の下端部から該ドラム１の周端部２
１を経て引き出され、織物機械たとえぱ編機（図示せず
）の必要部分に供給される。ヤーン１７はブレーキリン
グ２２と周端部２１との間隙を通して引き出される。ブ
レーキリング２２はストレージドラム１よりも僅かに大
きい内径を有し緩くドラム１に嵌入されている。ブレー
キリング２２の位置は、軸方向には第２のガイドリング
１９と同じ側に設けられた固定ストツパ２３によつて定
められる。ヤーン１７はストレージドラム１の周端部２
１から引き出された後第３のガイドリング２４を介して
織物機械に供給される。織物機械に供給されるヤーン１
７の張力は停止装置（図示せず）と連動する張力センサ
２５によつて監視されている。またヤーン１７がストレ
ージドラム１から引き出される位置は、引き出された位
置を受取る装置からの要求により、特に指定されずに、
どの位置から引き出されてもよい場合と、所望の位置か
ら引き出されるように指定される場合がある。上述のよ
うに特定の位置から引き出される事が要求された場合に
は、すでに米国特許４０２８９１１卦よび４０４７３９
８に於て開示されているピン２６が用いられる。ピン２
６は支持部８に取付けられたアーム４０に取付けられた
円板状部材４１に取付けられている。該円板状部材４１
は、ドラム１の下方に、該ドラムの軸心２８方向に中心
軸を向けて、回転可能に支持されて卦り、ピン２６は円
板状部材４１の周辺部から該部材４１のほぼ中心軸線に
向かつて斜めに突出するように立設されている。従つて
円板状部材４１を回転すればピン２６のドラム１に対す
る相対関傍位置を変化させ、ドラム１から引き出される
ヤーンの走行路をピン２６と第３のガイドリング２４に
より、ほぼ一定の形をなすように定めることができる。
そしてこの事によつてヤーンを引き出す位置をほぼ一定
位置とすることができる。ストレージドラム１の嵌脱機
構、ストツパ一制動機構などは該ドラム１内部の空所に
配設できるが、これらは周知であるので特にここに説明
は行なわない。

ストレージドラム１は間隔を卦いて取付けられた棒体２
を有するものであるが、該ドラム１の構造はこれに限ら
ず、外面に凹凸あるいは波形を設けた連続表面を有する
ものでもよい。

以下凹凸表面を有するドラムと記載した場合には上述の
棒体２を使用するもの、また波形連続表面を有するもの
を含むことにする。フィード機構はストレージ巻回の巻
き込まれる側すなわちストレージ巻回の上端部に作用す
る。

このフィード機構は軸心３０のまわりを自由に回転する
ピン歯車又は低歯歯車など（以下単にピン歯車２７と記
す）によつて行なわれる。このときストレージドラム１
の軸心２８と上記軸心３０は同一平面上に配設され、か
つヤーン１７をストレージドラム１から送り出す側に形
成された両軸心２８．３０のなす角度は鋭角をなすよう
に配置される。図で示すように、上記鋭角の中にはスト
レージ巻回２０の右半分が含まれる。ピン歯車２７は円
板３２を有し、該円板３２からは円板３２の周辺部から
軸心３０に平行に内側すなわち軸５の側に突出するピン
３１が取付けられている。

円板３２は軸３４に嵌入された軸受３３によつて軸支さ
れる。ピン３１はストレージドラム１の表面の凹凸の凹
所に係合する。ストレージドラム１が棒体２を有する篭
形である場合には、ピン３１は上記棒体２の間の空間に
侵入して上記係合が行なわれる。ストレージドラム１を
回転すると、上記係合によつてピン歯車２７は回転する
。図に明示された通り、ピン歯車２７ばヤーン１７が巻
込まれる側と反対の側に配設される。

ヤーン１７は第２のガイドリング１９′を経て、ストレ
ージドラム１の表面に切線方向に走行し、常にピン３１
の下側に巻き込まれる。したがつてピン歯車２７が回転
するとストレージ巻回２０の最上部の巻回はピン３１に
押し下げられ、ストレージ巻回２０は常に軸方向下方に
移動する。次にこの装置の動作について説明する。

上記作動に卦いては、ストレージ巻回の巾に応じてスト
レージドラムへのヤーンの巻き込みが間歇的に行なわれ
る。すなわち、ストレージ巻回２０の軸方向の巻き巾が
最大値より小さい場合には、プーリ１１又は１２が連結
部材１０と結合し、ストレージドラム１は回転し続ける
。該ドラム１の回転により、ヤーン１７は連続的にスト
レージドラム１に巻きとられる。このときピン３１とド
ラム１の凹凸表面との結合によつて、ピン歯車２７が回
転し、該歯車２７はストレージ巻回２０をドラム１の周
囲に巻いてあるままで連続的に軸方向下方に押しすすめ
る。ピン歯車２７の軸心３０とストレージドラム１の軸
心２８とが鋭角をなして配置されているので、ストレー
ジ巻回２０の最上部の巻回部は半経方向内方かつドラム
１の凹凸表面（たとえば棒状２）に向かつて押される。
したがつて、ブレーキ部１８によつて与えられたヤーン
１７の張力が非常に小さい場合にも、ヤーンが重なつて
巻き取られることは避けられる。上述のようにしてスト
レージ巻回２０が予め定められた最大巾を有するように
なると、ストレージドラム１の回転を停止する機構（図
示せず）が働いて、該ドラム１の駆動は遮断される。

若し上記ドラム１が個別のモータによつて駆動されてい
る場合には、該モータの回転したがつて、ストレージド
ラム１の回転は停止される。このとき上記ドラム１に巻
かれたヤーン１７は、該ドラム１の下端部から引き出さ
れつつ移動する。このようにしてストレージ巻回２０が
予め定められた最小巾に達すると、前述のストレージド
ラム１の回転を停止する機構が再び回転を伝達する状態
となつて、上記ドラム１は回転しはじめる。ストレージ
ドラム１が個別にモータで駆動されている場合にぱ、モ
ータは再び駆動される。ストレージドラム１が上述のよ
うにして回転すると、ストレージ巻回２０の巾は所定の
最大値に向かつて再び増加し、該最大値に至ると上述の
動作がくり返される。もしもストレージドラム１が中実
構造を有するものである場合には、その外表面には凹凸
が形成されるか、軸方向に延びる隙き間又は溝が形成さ
れ、よつて形成された凹所ピン歯車２７のピン３１が係
合される。ピン歯車２７はストレージドラム１の中に配
置されてもよい。

この場合には、棒状２の１」の隙き間又は内部に設けら
れた凹凸にピン３１が係合し、よつてピン歯車２７が回
転する、ピン歯車２７は種々の形に形成されることがで
きる。すなわち前述のごとく、ピン歯車、低歯歯車、ま
た半径方向に突出する突部を備えた一・ブなどである。
また以上の外にスパーピニオンを使用することもできる
。次に図に示すようにピン２６の位置が定められると、
ヤーンが引出される位置はドラム外周の周囲の定位置に
定められる。このようにしてヤーンを供給する状態をヤ
ーンの安定供給状態と称する。その理由は、ドラムが一
定速度で回転され、ドラムに巻き込まれたヤーンと同じ
長さのヤーンのみがドラムから引き出されるからである
。従つてドラム１に巻回されるヤーンの量はほぼ一定と
なるので、ドラム上のヤーン巻回２０の軸方向長さの変
化に応じて動作するドラム１の回転を停止する機構は用
いる必要がない。又このような機構が設けられたとして
も、不作動状態にして卦けばよい。又ヤーンのこの装置
からの供給は回転するドラム１を用いるために、直接円
錐状の糸巻きからヤーンを引き出す場合に比べて一様に
行なわれる。それはドラムには一定量のヤーンが巻き取
られて卦り、一定速度で回転するドラムに巻き取られる
速度と同じ速度で引き出されるからである。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の織物機械用ヤーン送出装置の一部縦断面
図である。 １・・・ストレージドラム、２・・・棒体、３，４・・
・側板、１７・・・ヤーン、２０・・・ストレージ巻回
、２１・・・周端部、２７・・・ピン歯車、２８・・・
軸心、３１・・・歯、４０・・・アーム、４１・・・円
板状部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転することによりヤーンを巻き付けて、複数個の
   巻回からなるストレージ巻回を形成し、凹凸を有する表
   面を備え、かつ軸方向一方の側から該ヤーンを引き出す
   ことができる回転可能のストレージドラムと；上記スト
   レージ巻回を軸方向に押しやる手段を有する織物機械用
   ヤーン送出装置であって、上記ストレージドラムに向つ
   て突出し、上記ドラムに形成された凸凹部と係合するピ
   ン又は歯を有し、上記ドラムの回転軸心に対して傾いた
   軸心を中心として回転し、上記ドラムに巻かれたヤーン
   の巻回を軸方向に押しやるピン歯車又は低歯歯車を具備
   し、上記ヤーンが上記ピン歯車又は低歯歯車の上記ピン
   又は歯の下方に位置する上記ドラムの部分に送り込まれ
   るように形成された織物機械用ヤーン送出装置。