JPS59127308A - 高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法 - Google Patents

高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法

Info

Publication number
JPS59127308A
JPS59127308A JP48183A JP48183A JPS59127308A JP S59127308 A JPS59127308 A JP S59127308A JP 48183 A JP48183 A JP 48183A JP 48183 A JP48183 A JP 48183A JP S59127308 A JPS59127308 A JP S59127308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melting point
winding body
epoxy resin
powder composition
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP48183A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0313684B2 (ja
Inventor
中尾 俊夫
健一 柳沢
毅 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd, NipponDenso Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP48183A priority Critical patent/JPS59127308A/ja
Publication of JPS59127308A publication Critical patent/JPS59127308A/ja
Publication of JPH0313684B2 publication Critical patent/JPH0313684B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、各種電気機器の高温時の電気絶縁性を向上さ
せる高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体およびその製造
方法に関するものである。
近年、回転電気機器等の各種電気機器について小型化、
軽量化が志向され、ますます回転電機等に高負荷が加わ
シ高熱が発生する傾向にあるため、高温においても絶縁
を保持しうる絶縁処理方法の、iij発が強く望まれて
いる。
従来、電気巻線体を耐熱絶縁処理する方法としては、例
えば第1図に示すように、鉄芯又はボビン(1)の上に
巻線を施こされた電気巻線体のコイル部分に、ポリイミ
ド樹脂、シリコーン樹脂等高耐熱性樹脂を有機溶剤等で
希釈した液状フェノを、部下含浸ないし塗布することに
よシコイル部分(2)1″−絶縁層(3)を形成させる
方法及び第2図に示すように耐熱性の良好な粉体塗料に
より電気巻線体のコイル部分(2)に絶縁層(3)を形
成させる粉体塗装法等がある。しかし、上述の方法によ
る絶縁処理には、いずれも有機物を用いているため耐熱
性に限界があった。
更に耐熱性を上げる方法として、例えば特開昭56−1
67305公報等に記載があるように、シリコーン系樹
脂もしくは、シリコーン系樹脂と高融点粉末との混合物
によシ、コイル巻線を耐熱絶縁処理する方法が知られて
いる。しかしながらこの方法にて耐熱絶縁処理したコイ
ル巻線は、シリコーン系樹脂の分解する300〜350
℃以下の温度域及び高融点無機物粉末が溶融し、ホウロ
ウ化する600℃以上        ゛   φ供度
域では、コイル間に強固な絶縁層が存在するが、中間の
350℃から600℃の温度域では、脱落するため、3
50℃から600℃の温度域で保持した際絶縁層として
の、役割を果たさず、極めて不完全なものであった。
本発明は、これらの従来技術の欠点を克服し、高温でも
絶縁性を保持しうる耐熱絶縁処理方法について検討の結
果、特定の耐熱樹脂と特定の無機物を組み合せた混合物
にて電気巻線体を被覆することによシ、コイル巻線内部
への含浸性及びコイル巻線との密着性が良好であるため
、高速で回転した際あるいは強い振動を加えた際も固着
効果に異常がなく、高負荷下で500〜600℃になっ
ても絶縁あるいは固着効果に異常をもたらさない絶縁被
覆を有する電気巻線体が得られることを見い出し、更に
鋭意研究を進めて為すに至ったものである。
以下、本発明の詳細について述べる。半1idBF1+
&。
電気巻線体の表面及び/又は空隙の少なくとも一部に、
水酸基を含有するエポキシ樹脂と反応しうる官能基を有
する有機シリコーン中間体にょジェポキシ樹脂を10〜
50重量%の範囲で変性した融点が40℃以上、エポキ
シ当量が400〜2000(DシlJ=+−ン変性エポ
キシ樹脂(イ)と400℃〜500℃の融点を有する低
融点ガラスを10重fチ以上含む無機充填剤CB)を主
要構成成分とし、重量比で(4)、の)〜20:80〜
6o二4oからなる混合物の硬化せしめられた被覆層を
有することを特徴とする巻線体及び、水酸基を含有する
エポキシ樹脂と反応しうる官能基を有する有機シリコー
ン中間体によジェポキシ樹脂を10〜50重量%の範囲
で変性した融点が40℃以上、エポキシ当量が400〜
2000のシリコーン変性エポキシ樹脂(6)と400
℃〜500℃の融点を有する低融点ガラスを10チ以上
含み、平均粒径が1μから60μの無機充填剤(6)を
主要構成成分とし、重量比テ(A):(B)〜20 :
 80〜60 : 40からなシ、且つ粒径10μ〜1
50μの範囲に入る粒子の含有率が90重量%以上であ
る粉体状組成物を電気巻線体の表面及び/又は空隙の少
なくとも一部に付着せしめた後、これを加熱によシ溶融
、硬化させて絶縁被覆を形成することを特徴とする高耐
熱絶縁被覆を有する電気巻線体の製造方法に関するもの
である。
本発明で用いられるシリコーン変性エポキシ樹脂(ト)
は、水酸基を含有するエポキシ樹脂と反応′しうる官能
基を有する有機シリコーン中間体にょシ、エポキシ樹脂
を10〜50重量−の範囲で変性した融点が40℃以上
、エポキシ当量が400〜2000のものであシ、好ま
しくは融点が40℃〜90℃、更に好まし、くは60℃
〜75℃7数平均分子骨が700〜30001エポキシ
当量が700〜1200のものが好適に用いられる。有
機シリコーン中間体による変性が、10重量%を下廻る
と耐熱性が不十分となり、50重量%を上廻ると、他の
無機充填剤あるいは巻線体素体とのヌレ性が不十分とな
る。融点が40℃を下廻れば、フローが出すぎるため、
絶縁層が、電気巻線体内部に含浸され過ぎ、巻線体表面
の固着が不十分となるため、高速回転の際、あるいは強
い振動が加わった際、巻線部分の固着が不十分となシ、
又、粉体状組成物にした場合、室温で放置しても数時間
以内にブロッキングが発生する。
一方、融点が90℃を上廻れば、フローが出にくくなる
だめ巻線体素体とのヌレ性、巻線体内部への含浸性が低
下する傾向にあシ、高速回転の際あるいは強い振動が加
わった際、巻線部分の固着が不十分となる傾向にある。
又、含浸性を向上せんとして樹脂の配合割合を増せば、
耐熱性が不十分となる傾向にある。エポキシ当量が40
0を下廻ると絶縁層の架橋密度が高くなシすぎるため、
耐ヒートサイクル性が低下し、一方、エポキシ当量が2
000を上廻ると、絶縁層の架橋密度が低くへなシすぎ
るため、強度が不十分となる。フロー特性あるいは密着
性を向上するためには、公知のエポキシ樹脂、例えばビ
ス型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリセ
リントリエーテル型の向上を図るため、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリフェニレン
オキシド、ポリスルホン1、ポリベンズイミダゾール等
の高耐熱性樹脂を、併用することも可能である。
本発明のシリコーン変性エポキシ当量囚を得るのに用い
られる有機シリコーン中間体としては、水酸基を含有す
るエポキシ樹脂と反応しうる官能基を有するもの、すな
わち、ケイ素原子に直結した水酸基、塩素、臭素等のハ
ロゲン基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、
アセトキシ基等を有するもので、その中でもアルコキシ
基を有するものが容易にエポキシ樹脂との反応が行なえ
るだめ最も好ましい。ケイ素に直結するその他の置換基
については、例えば、メチル基、フェニル基等分解温度
の異なる2種以上の基を有するものが、高温での分解が
段階的に起こるため好ましい。
又、本発明のシリコーン変性エポキシ樹脂(イ)を得る
のに用いられるエポキシ樹脂は、分子内に2個以上のエ
ポキシ基を有するもので、例えばビスフェノール型エボ
ギシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂
、テトラヒドロキシジフェニルエタン型エポキシNEW
、ホ’)アルコール型エポキシ樹脂、ポリグリコール型
エポキシ樹脂、グリセリントリエーテル型エポキシ樹脂
、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂
等特に限定するものではなく、これらのエポキシ樹脂が
単独又は併用して用いられる。
本発明において用いられる無機充填剤03)は、平均粒
径1μから60μで、400℃〜500℃の融点を有す
る低融点ガラス粉末を10重量%以上含有するものであ
る。該低融点ガラス粉末と併用して用いられる無機粉末
としては、特に限定するものでなくクレー、マイカ、炭
酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、高融点
ガラス等の無機粉末の1種、又は2種以上が用いられ、
これらの中でシリカ、アルミナを用いることが最も好ま
しい。すなわち、本発明において用いられる無機充填剤
の)は、400℃〜500℃の融点を有する低融点ガラ
スとシリカ、アルミナ等の無機粉末としては、低融点ガ
ラス粉末20〜60重量係、アルミナ粉末5〜30重量
%及びシリカ粉末2需〜75重量係を主要成分とするも
のが用いられる。
低融点ガラスの融点が、400℃よりも低いガラスフリ
ットは、高温での皮膜形成には有利であるが、組成中に
多量鉛化合物を含んでいるため衛生上好ましくなく、又
400℃〜500℃での軟化が著しいため、高温時の絶
縁層の強度が不十分となる。又融点が500℃、ζシも
高いガラスフリットでは、高温での皮膜形成が不十分と
なる。J:記の低融点ガラスが軟化溶融する350℃〜
600℃での絶R層の硬度を向上するには、350℃〜
600℃でも軟化溶融、分解しない、シリカ、アルミナ
等の無機粉末を併用することが好ましく、低融点J2ス
粉末20〜60重量%、アルミナ粉末5〜30重曾チ、
シリカ粉末25〜75重量%を主要成分とする配合比率
で絶縁層の硬度が最も向上するため、この範囲での併用
が好ましい。
本発明で用いられる無機充填剤の)は平均粒径1μから
60μを有するもので、好ましくは、20μから40μ
のものが用いられる。平均粒径が60μよシ大きいと、
平滑面が得られず、1μよシ小さいと、粉末の吸油量が
増加し、充分なフローが得られない。
本発明において用いられるシリコーン変性エポキシ樹脂
穴と低融点ガラス粉末含有無機充填剤(J3)を主要構
成成分とする混合物としては、シリコーン変性エポキシ
樹脂(5)と低融点ガラス粉末含有無機充填剤(B)の
配合割合が、重量比で20:80〜GO: 40の範囲
のものが用いられる。シリコーン変性エポキシ樹脂穴の
配合比率が20重量%を下足ると、良好なフロー特性が
得られず、60重量%を上層ると、耐熱性が不十分とな
る。
′本発明に係わるシリコーン変性エポキシ樹脂の硬化剤
としては、エポキシ樹脂用として一般に使用されている
硬化剤がそのまま使用できる。すなわち、カルボン酸無
水物基、アミン基、カルボキシル基、カルボン酸ヒドラ
ジド基、ヒドロシル基、−8H基、C0NH−基、−N
CO,基、−NC5& e有する有機化合物、有機鉱酸
エステル、有機金属化合物ルイス酸、有機を含有するチ
タン、亜鉛、ホウ素又はアルミニウム化合物、その他の
酸性あるいは塩基性化合物等の従来公知の硬化剤が使用
される。
例えば、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン等
の脂肪酸ポリアミン、モノエタノールアミン、フロパノ
ールアミン等の脂肪族ヒドロキシルアミン、メタフェニ
レンジアミン、4.4’−ジアミる脂肪族アミン、2−
エチル4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール等のイミダゾールその他窒素含有の硬化剤としては
、ジシアンジアミド、カルボン酸ジヒドラジド等が例示
される。
又酸硬化剤としては、フタール酸、マレイン酸、テトラ
ヒドロフタール酸、トリメリット酸、アゼライン酸、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸、アジピン酸等の多価カ
ルボン酸及びその無水物が例示される。その他ポリウレ
タン樹脂−NCO基含有プレポリマー、テトラブチルチ
タネート、亜鉛オクトエート等有機基を含むチタン、亜
鉛、化合物等が例示される。又これらの硬化剤の中には
、第三アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸
、アミン金属塩等の硬化促進剤を少量併用することによ
り速硬化を図ることができるものもあり、必要に応じ適
宜配合される。これらの硬化剤の中で、とくにイミダゾ
ール、ジシアンジアミド、カルボン酸ジヒドラジドが貯
蔵安定性等の理由から好適に使用される。
本発明において用いられるシリコーン変性エポキシ樹脂
穴と低融点ガラス粉末含有無機充填剤(B)を主要成分
とする混合物には、上記した樹脂、無機充填剤、硬化剤
、硬化促進剤の他に必袂に応じて、種々の添加剤を加え
ることが出来る。このような添加剤としては、例えば無
機顔料、有機顔料、難燃剤、難燃助剤、シランカッブリ
ング剤、消泡、離型剤台、チタン性向上剤、表面平滑性
向上剤、流動性向上剤等が上げられる。
本発明でいう電気巻線体とは、例えば耐熱モーターに用
いられる、巻線を、施こされた固定子、回転子、あるい
は耐熱変圧器に用いられる、巻線を施されたトランス等
である。用いられる電線は、通常の被覆電線ないしは、
耐熱性を有する被覆電線いずれでも良く、主として銅製
のものが用いられる。本混合物により電気巻線体に施さ
れる絶縁被覆層は、巻線体の表面及び/又は空隙の少な
くとも一部に形成され、含浸の程度は、用いられる目的
によって異なり、実用特性に応じて選定される。又、本
混合物によシ、電気巻線体に施される絶縁゛被覆層は、
加熱することにより溶融、硬化せしめられ三次元に架橋
した強固な絶縁被桝層である。
本発明における高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体の製
造方法としては、前記シリコーン変性エポキシ樹脂(ト
)と低融点ガラス粉末含有無機充填剤(I3)を主要構
成成分とする混合物を粉体状組成物とし、これを電気巻
線体の表面に付着せしめた後、V熱、溶融、硬化させて
絶縁被覆を形成することによシ行なわれる。電気巻線体
の表面に該粉体状組成物を付着させる方法としては、該
粉体状組成物を圧縮空気によシ浮遊させ、流動状態に保
った層の中に該粉体状組成物の融点以上に加熱した電気
巻線体を浸漬し、鉄芯表面に粉体状組成物を融着させそ
の後加熱することによシ、硬化せしめられた絶縁被覆を
形成する流動浸漬法及び該粉体状組成物を圧縮空気によ
シ流動状態とし、該粉体状組成物を圧縮した空気ととも
にスプレーノズルから、回転している熱せられた電気巻
線体表面に吹きつけ、鉄芯表面に該粉体状組成物を融着
させ、その後、加熱することにより、硬化せしめられた
絶縁被覆を形成するホットスプレー法が用いられる。又
、高電圧電極により帯電せられた流動状態の該粉体状組
成物を接地された電気巻線体表面に静電気力によシ付着
させ、その後加熱し、溶融、硬化させることによシ絶縁
被覆を形成する。静電流動浸漬法及び、該粉体状組成物
を圧縮空気とともに、高電圧電極を具備したスプレーノ
ズルから接地された電気巻線体に吹き付け、静電力によ
シー法も用いられる。
本発明の方法において用いられる粉体状組成物は、前記
シリコーン変性エポキシ樹脂(8)と低融点ガラス粉末
含有無機充填剤の)を主要構成成分とし、重量比で(5
): B=20 : 80〜60 : 40からな9、
且つ粒径10μ〜150μの範囲に入る粒子の含有率が
90重!!:%以上であるような粒度分布を有するもの
である。粒径10μを下廻る粒子が多くなシ、粒径10
μ〜150μの範囲に入る粒子の含有率が90重量%を
下廻ると、流動浸漬法、ホットスプレー法の場合は、圧
縮空気によシ該粉体状組成物を流動させる際、粒子同志
が密に充填されるため空気が抜けにくくなり、突沸を起
こして周囲に飛散するため好ましくなく、又、静電流動
浸漬法、静電スプレー法等の場合は、高電圧を印加した
際、粒子表面に蓄えられる静電気量は、粒子の容積に比
例するため、静電気力が弱くなシ接地した電気巻線体に
付着しにくくなるため、好ましくない。又、粒径150
μを下廻る粒子が多くなり、粒径1oμ〜150に入る
粒子の含有率r’90重景係を下廻ると、流動浸漬法、
ホットスプレー法の場合は、圧縮空気によシ該粉体状組
成物を流動させる際、粒子が重くなるため、流動しづら
くなり、特にホントスプレー法の場合は、スプレーガン
のノズルの目づt、6の原因になるため好ましくなく、
又静電流動浸漬法、静電スプレー脱落しやすくなるため
好ましくない。なお、該粉末状組成物を製造する方法の
一例を述べれば、上記したシリコーン変性エポキシ樹脂
穴、低融点ガラス粉末含有無機充填剤(6)、硬化剤、
硬化促進剤、添加剤等の原料を、ロール、2軸のスクリ
ューエクストルーダー、ブスコニーダー等で溶融混練し
、次いて粉砕機にて粉砕し、その後ふるい等で粗粒を除
去する方法が例示される。次に、該粉体状組成物によシ
、高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体を製造する方法に
ついて更に具体的に説明する。
該粉体状組成物により、流動浸漬法ないし、ホットスプ
レー法にて電気巻線体に高耐熱絶縁被覆を帆温度範囲で
予熱を行なう。流動浸漬法では、流動浸漬槽に仕込んだ
該粉体状組成物を多孔板で仕切られた槽下部から圧縮空
気を送って浮遊させ、該粉体状組成物と空気とが容量比
で95:5〜10:90となる混合比率の範囲内で流動
状態を保ち、その層内に予熱した電気巻線体を浸漬する
ことによシ、その表面及び/又は空隙の少なくとも一部
に該粉体状組成物を融着させる。ホットスプレー法では
、該粉体状組成物と圧縮空気との混合比が容量比で95
:5〜10:90となる範囲でスプレー状とし、スプレ
ーノズルから回転している予熱された電気巻線体の表面
に吹き付けることにより、その表面及び/又は空隙の少
なくとも一部に該粉体状組成物を融着させる。電気巻線
体の予熱を行なう装置としては、オーブン炉、遠赤外炉
等の加熱炉、高周波加熱装置、あるいは電線に直接通電
し加熱する装置のいずれでも良い。その後、これらを1
50’C〜230’Cの温度範囲で加熱し、該粉体状組
成物を硬化させ絶縁被覆を形成する。
・・J−−予熱温度が120℃を下足 卆と、該粉体状組成物が巻線体表面に融着しづらくなる
ため生産性が悪くな、?、240’Cを上廻ると融着し
た該粉体状組成物が急速硬化し発泡するため好ましくな
い。予熱温度を170’C〜200℃の範囲にすれば、
生産性、塗装外観ともに良好で、最も好ましい。核粉体
状組成物と空気との混合比は、流動浸漬法、ホットスプ
レー法、いずれの場合も、容量比で95:5から10:
90の比率で行なうのが好ましい。該粉体状組成物の混
合比が95容量チを上廻ると、流動浸漬法では、該粉体
状組成物がtlとんど流動せず、又ホットスプレー法で
は、空気の量が足りず該粉体状組成物が完全にはスプレ
ー状にならないため、いずれの場合も塗装が不均一とな
ジ易い。該粉体状組成物の混合比が10容量チを下層る
と、流動浸漬法では、空気量が多すぎるため該粉体状組
成物が周囲に飛散するため好ましくなく、又ホットスプ
レー法では、空気量が多すぎるため、熱せられた巻線体
が急速にさめ、該粉体状組成物が巻線体表面に融着しな
くなるため好ましくない。流動浸漬法での浸漬時間、ホ
ットスプレー法でのスプレ一時間は、畿縁層が含浸され
る程度によシ異なシ、実用特性に応じて適宜選定される
。巻線体表面に融着しだ該粉体状組成物の硬化は、流動
浸漬法、ホットスプレー法いずれの場合も、好ましくは
150℃〜230℃の温度範囲、特に好ましくは、18
0℃〜200℃の温度範囲で行なわれ、加熱時間は、絶
縁被覆層に要求される実用特性に応じて適宜選定される
。加熱方法としては、オーブン炉、遠赤外炉等の加熱炉
、高周波加熱装置等が用いられる。
又、用いられる電気巻線体が、大きな熱容量を有し、且
つ、該粉体状組成物が速硬化性を有するものである場合
には、巻線体の冷却が遅いため、塗装後の巻線体の加熱
を行なわず、自然放冷することにより該粉体状組成物を
硬化せしめることが可能である。すなわち、塗装置後か
ら3〜4分以内に巻線体の温度が150℃以下に下がら
ず、該粉体状組成物の165℃の熱板におけるゲル化時
間が100秒以下の場合には、塗装後の加熱を行なう必
要がなく、自然放冷するのみで硬化可能である。該粉体
状組成物によシ、静電流動浸漬法ないし静電スプレー法
にて電気巻線体に高耐熱絶縁被9を行なう場合は、いず
れの場合も好ましくは高蟻圧電極にloKV以上の電圧
を発生させて、該粉体状組成物表面に静電気を帯電させ
、該粉体状組成物と空気との混合比を容量比で95:5
〜5:95として接地された、電気巻線体に接触させ、
静電気力によシ、その表面に該粉体状組成物を付庸させ
る。その後、これを150℃〜230℃の・−囲で加熱
し、該粉体状組成物を溶融、硬化させて、巻線体表面に
絶縁被覆を形成するのが好ましい。電圧が10fCVを
下層ると、該粉体状組成物の粒子表面に蓄えられる静電
気量が小さくなシ、該粉体状組成物が接地された巻線体
表面に付着しづらくなる。又、該粉体状組成物の混合比
が95容量チを上廻ると、いずれの塗装法の場合も、帯
電せられた該粉体状組成物の粒子が、接地された電気巻
線体表面にいちどきに付着するため、極めて短時間で塗
装されるの台、塗装が不均一となシ易い。又、該粉体状
組成物の混合比が5容量チを下層ると、上記のいずれの
塗装法の場合も、帯電せられた該粉体状組成物の粒子が
接地された電気巻線体表面に所定量付着するのに長時間
を要し、生産性が悪くなる傾向がある。上記した塗装法
での塗装時間は、絶縁層が含浸される程度によって異な
り、実用特性に応じて適宜選定される。巻線体表面に付
着した該粉体状組成物の加熱、溶融、硬化は、静電流゛
動浸漬法、静電スプレー法、いずれの場合も、好ましく
は、150℃〜230℃の温度範囲、特に好ましくは、
180℃〜200℃のi度範囲で行なわれ、加熱時間は
、絶縁層に要求される実用特性に応じて適宜選定される
。加熱装置としては、オープン炉、遠赤外炉等の加熱炉
、高周波加熱装置あるいは、電線に直接通電する装置が
用いられる。又、用いられる電気巻線体が大きな熱容量
を有し、且つ該粉体状組成物が速硬化性を有する場合に
は、巻線体の冷却が遅いため、高周波加熱装置あるいは
通電加熱装置などで巻線体を瞬時加熱して巻線体の温度
をi so℃〜2゜0℃に上げ、その後自然放冷するこ
とによシ、該粉体状組成物を硬化せしめることが可能で
ある。
すなわち、巻線体の温度を180’C〜200℃に上げ
た直後から3〜4分以内に巻線体の温度が150℃以下
に下がらず、該粉体状組成物の165℃の熱板における
ゲル化時間が100秒以内の場合には、高周波加熱装置
あるいは通電加熱装置等で瞬時加熱を行ない、その後自
然放冷するのみで硬化可能である。
本発明によシ得られるシリコーン変性エポキシ樹脂(ト
)と低融点ガラス粉末含有無機充填剤CB)を主要構成
成分とする混合物の硬化せしめられた絶縁被覆層を有す
る電気巻線体は、高速で回転した際、あるいは強い振動
を加えた際も固着効果に異常が無く、高負荷下で500
〜600℃になっても長時間絶縁及び固着に劣化が見ら
れないという優れた特徴を有している。すなわち、本発
明において、用いられるシリコーン変性エポキシ樹脂囚
と低融^フロー特性良好なエポキシ樹脂を、良好な耐熱
性を有する有機シリコーン中間体にょシ一部変性したシ
リコーン変性エポキシ樹脂を用いているため、得られる
絶縁被覆層は、エポキシ樹脂の特徴である密着性、良好
なフロー特性等にょシ、巻線内部への含浸性が良好で、
且つ巻線体との密着が良好であるため、高速回転の際大
きな遠心力が絶縁層にかかった場合、あるいは、強い振
動等大きな重力が絶縁層にかかった場合でも、絶縁層の
剥離が生じず優れた固着力を有している。又、該混合物
によシ得られた絶縁被覆層は、有機シリコーン中間体の
特徴である良好な耐熱性によシ、室温から350℃近辺
の温度域では長時間良好な耐熱性を有し、又350℃近
辺から500〜600℃の温度域では、有機シリコーン
が熱分解した後残存するケイ素−酸素結合を有する無機
物質、無機粉末、及び軟化溶融をはじめる低融点ガラス
が一体となりホウロウ化するため、室温から500℃〜
600℃という広範囲の温度で良好な耐熱性及び固着性
を有する。すなわち、有機シリコーンが熱分解し、ケイ
素−酸素結合を有する無機物質ととして残存する。35
0℃近辺から500〜6゜0℃の温度域では、ケイ素−
酸素結合の骨格は残存するもののこの無機物質のみ、な
いしこの無機物質と無機粉末のみでは絶縁層の機械的強
度は極めて弱いが、350℃近辺から50θ〜6oo℃
の温度域で軟化溶融する低融点ガラス粉末が存在すれば
これが、上記無機物質、無機粉末との結合剤として働き
、これらが一体となシホウロウ化してはじめて、高温で
の耐熱性及び固着性を有するようになるのである。又、
本発明においては、シリコーン変性エポキシ樹脂(8)
と低融点ガラス粉末含有無機充填剤CB)を主要構成成
分とする粉体状組成物を、流動浸漬法、ホットスプレー
法、静電流動浸漬法、静電スプレー法等の粉体塗装法に
より、特定の条件にて電気巻線体表面に、付着させ、こ
れを加熱によシ溶融、硬化させて絶縁被覆層′を形成す
るが、本発明の製造方法によると、簡単に絶縁処理が行
なえ、又生産性が良いため製品コストを安く出来るとい
う粉体塗装法の長所は何ら減殺されず、むしろ助長され
る。すなわち、粉体塗装法は、溶剤を用いフェスの形で
絶縁被覆を行なう方法に較べ、有害な有機溶剤を用いな
いため、衛生上及び安全上好ましく、又、絶縁層に溶剤
等の揮発物がほとんど存在しないため、高温時にも絶縁
層に発泡等の劣下が生じにくく、よシすぐれた耐熱性及
び固着性を有する絶縁層が得られるため好ましい。
以下実施例によって本発明を説明する。
製造例1 粉体状組成物を次のように製造した。
処方 シリコン変性エポキシ樹脂     45部低融点ガラ
ス粉末 (融点410℃〜430℃)     30部シリカ粉
末            15部アルミナ粉末   
         9部無機顔料(ベンガラ)    
     1部ジシアンジアミド (エビキュアー108FFシエル化学■製)    3
部上上記台物をロールにて混練した後、粉砕機で粉砕し
、ふるいにて粗粒を除去し、粒径10μから粒径150
μの範囲に入る粒子の含有率が93重ft%の粒度分布
を有する、低融点ガラス粉末含有シリコン変性エポキシ
樹脂粉体状組成物を得た。
製造例2 粉体状組成物を次のように製造した。
処方 シリコン変性エポキシ樹脂     35部低融点ガラ
ス粉末 (融点410℃〜470℃)    25部シリカ粉末
            34部アルミナ粉末    
        5部無機顔料(ベンガラ)     
    1部イミダゾール (2−フェニルイミダゾール四国化成■N)0.7部上
記混合物を、二軸のスクリューエクストルーダーにて混
練した後、粉砕機で粉砕し、その後ふるいにて粗粒を除
去し、粒径10μから150μの範囲に入る粒子の含有
率が95重量%の粒度分布を有する低融点ガラス粉末含
有シリコン変性エポキシ樹脂粉体状組成物を得た。
製造例3 粉体状組成物を次のように製造した。
処方 ビスフェノール型エポキシ樹脂 (融点96℃、エポキシ当量900〜950)   3
0部ノボラック型エポキシ樹脂 (融点80℃、エポキシ当量170〜180)   2
0部炭酸カルシウム粉末        49部無機顔
料(ベンガラ)        1部イミダゾール (2−フェニルイミダゾール四国化成■製)   2部
上記混合物をブスコニーダーで混練した後、粉砕機にて
粉砕し、ふるいにて粗粒を除去し、粒径10μから15
0μの範囲に入る粒子の含有率が93重量%の粒度分布
を有する低融点ガラス粉末含有シリコン変性エポキシ樹
脂粉体状組成物を得た。
製造例4 粉体状組成物を次のように製造した。
処方 シリコン変性エポキシ樹脂     40部高融点ガラ
ス粉末 (融点550℃〜580℃)     27部シリカ粉
末            16部アルミナ粉末   
        10部無機顔料(ベンガラ)    
     1部イミダゾール (2−7工ニルイミダゾール四国化成■製→   1部
上上記台物をブスコニーダーで混練したのち、粉砕機で
粉砕し、ふるいにて粗粒を除去し粒径10μから粒径1
50μ範囲に入る粒子の含有率が95重量%の粒度分布
を有する、高融点ガラス粉末含有シリコン変性エポキシ
樹脂粉体状組成物を得た。
実施例1 製造例1にて得られた粉体状組成物によシ、流i@授漬
法にて電気巻線体の絶縁処理を行ない、コイル内部への
含浸性良好な絶縁層を得た。その塗゛ 装条件、含浸の
程度は次の通電である。電気巻線体の予熱はオーブン炉
で180℃、30分間行ない、上記の粉体状組成物を仕
込んだ流動浸漬層に5秒間浸漬し、巻線体表面及びコイ
ル巻線の内部に粉体状組成物を融着させた。次いでこれ
をオーブン炉で200℃、20分間加熱し、粉体状組成
物を溶融、硬化させ、コイル巻線の菱面から3層目まで
絶縁層を形成させた。そしてこれを他の部品とアッセン
ブリして回転電機を作成した。この回転電機を6000
〜8000rpmで高速回転させた場合、回転電機に4
0〜50Gの強い振動を加えた場合のいずれの場合にも
、その後作動不良は発生せず、又回転電機を分解し調べ
た所、絶縁層のハガレ等の異常は全く見られなかった。
回転電機を作動させ、その後回転軸を動かないように固
定して、いわゆるロック状態に保ち、約2〜3分で回転
電機の内部温度を500℃〜600℃に上げそのままの
状態で100時間保持したが、絶縁不良は全く発生しな
かった。その後回転電機を分解し、絶縁層の状態を調べ
た所、ホウロウ化して強固な塗膜となっていた。その状
況は第5図に示すとおシであった。
実施例2 製造例2にて得られた粉体状組成物により、ホントスプ
レー法にて電気巻線体の絶縁処理を行ない、コイル内部
含浸性の良い絶縁層を得た。その塗装条件、含浸の程度
は次の通電である。電気巻線体の予熱は、通電加熱装置
で、巻線体の温度が220℃になるまで行ない、巻線体
を3秒に1回の割合で回転させながら、巻線体の表面に
スプレー状にした該粉体状組成物を吹き付け、巻線体の
表面及びコイル内部に粉体状組成物を融着させた。
その後これを加熱せず、自然放冷することによって粉体
状組成物を溶融、硬化させ、コイルの表面から2層目ま
で絶縁層を形成させた。そしてこれを他の部品とアッセ
ンブリして回転電機を作成した。この回転電機を600
0〜8000rpmで高速回転させた場合、回転電機に
40〜50Gの強い振動を加えた場合のいずれの場合に
も、その後作動不良は発生せず、又回転電機を分解し調
べた所、絶縁層のハガレ等の異常は全く見られなかった
回転電機を作動させ、その後回転軸を動かないように固
定して、いわゆるロック状態に保ち、約2〜3分で回転
電機の内部温度を500℃〜600℃に上げそのままの
状態で100時間保持したが、絶縁不良は全く発生しな
かった。その後回転電機を分解し、絶縁層の状態を調べ
た所、ホウロウ化して強固な塗膜となっていた。
その状況は第5図に示すとおりであった。
実施例3 製造例1にて得られた粉体状組成物によシ、静電流動浸
漬法にて電気巻線体の絶縁処理を行ない、コイル内部へ
の含浸性良好な絶縁層を得た。その塗装条件、含浸の程
度は次の通電である。上記の粉体状組成物を静電流動浸
漬槽に仕込んで、0.5ky / crAの圧縮空気に
よシ粉体状組成物を流動状態とし、静電流動浸漬槽内に
ある高電圧電極に50尊の高電圧を印加し、上記の粉体
状組成物の粒子を帯電させた。その後、接地された電気
巻線体を50秒間静電流浸槽の上部に保持して巻線体表
面及びコイル内部に粉体状組成物を付着させた。次いで
これをオープン炉で200℃、20分間加熱し、粉体状
組成物を溶融、硬化させ、コイル巻線の表面から3層目
まで絶縁層を形成させた。そしてこれを他の部品とアッ
センブリして回転電機を作成した。この回転電機を60
00〜8000rpmで高速回転させた場合、回転電機
に40辷50Gの強い振動を加えた場合のいずれの場合
にも、その後作動不良は発生せず、又回転電機を分解し
調べた所、絶縁層のノ・ガレ等の異常は全く見られなか
った。回転電気を作動させ、その後回転軸を動かないよ
うに固定して、いわゆるロック状態に保ち、約2〜3分
で回転電機の内部温度を500℃〜600℃に上げその
ままの状態で100時間保持したが、絶縁不良は全く発
生しなかった。その後回転電機を分解し、絶縁層の状態
を調べた所、ホウロウ化して強固な塗膜となっていた。
その状況は第5図に示すとおシであった。
実施例4 製造例2にて得られた粉体状組成物により、静電スプレ
ー法にて電気巻線体の絶縁処理を行ない、コイル内部へ
の含浸性良好な絶縁層を得た。その塗装条件及び含浸の
程度は、次の通りである。上記粉体状組成物を静電スプ
レ一槽に仕込み、o5ky / crAの圧縮空気によ
シ流動状態とし、槽上部にあるスプレーノズルから吹き
付ける際、スプレーノズル先端にある高電圧電極に70
KVO高電圧を印加し、上記の粉体状組成物のその後、
接地された電気巻線体を70秒間静電スプレ一槽内に保
持し、巻線体表面及びコイル内部に粉体状組成物を付着
させた。次にこれを高周波加熱装置にて70秒間で巻線
体の温度を230″Cまで上昇させ、その後、これを加
熱せず自然放冷することにょシ粉体状組成物を溶融、硬
化させ、コイル巻線の表面から5層目まで絶縁層を形成
させた。そしてこれを他の部品とアッセンブリして回転
電機を作成した。この回転電機を6000〜800’O
rpmで高速回転させた場合、回転電機に40〜50G
の強い振動を加えた場合のいずれの場合にも、その後作
動不良は発生せず、又回転電機を分解し調べた所、絶縁
層のノ・ガレ等の異常は全く見られなかった。
回転電機を作動させ、その後回転軸を動かないように固
定して、いわゆるロック状態に保ち、約2〜3分で回転
電機の内部温度を500℃〜600℃に上げそのままの
状態で100時間保持しだが、絶縁不良は全く発生しな
かった。その後回転電機を分解し、絶縁層の状態を調べ
た所、ホウロウ化して強固な塗膜となっていた。
その状況は第5図に示すとおりであった。
比較例1 製造例3にて得られた粉体状組成物を用い、実施例1と
全く同条件にて、粉体塗装を行なった。
粉体状組成物のコイル内部への含浸け、コイル巻線の表
面から4層目まで行彦われ、含浸性は良好であった。こ
のようにして絶縁処理を行なった巻線体を他の部品とア
ッセンブリして回転電機を作成した。この回転電機に4
0〜50Gの強い振動を加えた際には作動不良は発生し
なかったが、回転電機を6000〜8000rpmで高
速回転させた際作動不良が発生した。その後回転電機を
分解し調べた所、絶縁層のかなシの部分が遠心力により
剥離し、巻線がほどけている箇所がいたる所に見られた
その状況は第3図に示すとおシであった。
又回転電機を作動させその後回転軸を動かないように固
定して、いわゆるロック状態に保ち、回転電機内部温度
を急速に上昇させた所、約3分後(回転電機の内部温度
約500℃)に絶縁不良を起こした。その後回転電機を
分解し、絶縁層の状態を調べたところ、灰分の粉が残っ
ているのみであった。又巻線同志あるいは、巻線が巻線
体の基体と直接触れて、絶縁処理が不完全になっている
ところがいたるところに見られた。
その状況は第4図に示すとおシであった。
比較例2 製造例4にて得られた粉体塗料を用い、実施例3と全く
同一条件にて粉体塗装を行なった。粉体状組成物のコイ
ル内部への含浸は、コイル表面力・ら1層目までしか行
なえず含浸性は不十分であった。このようにして絶縁処
理を行なった巻線体を他の部品とアッセンブリして回転
電機を作成した。
この回転電機に40〜50Gの強い振動を加えた際には
作動不良は発生しなかったが、回転電機を6000〜8
000rpmで高速回転させた際作動不良が発生した。
その後回転電機を分解し調べた所、絶縁層のかなシの部
分が遠心力により剥離し、巻線がほどけている箇所がい
たる所に見られた。
その状況は第3図に示すとおシであった。
又回転電機を作動させその後回転軸を動かないように固
定していわゆるロック状態に保ち、回転電機内部温度を
急速に上昇させた所、約3分後(回転電機の内部温度約
500℃)に絶縁不良を起こした。その後回転電機を分
解し、絶縁層の状態を調べたところ、灰分の粉が残って
いるのみであった。又巻線同志あるいは、巻線が巻線体
の基体と直接触れて、絶縁処理が不完全になっていると
ころがいたるところに見られた。
その状況は第4図に示すとおシであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、液状フェノを含浸する方法による電、気巻線
体の絶縁処理状況を示す図である。 第2図は、粉体塗装法による電機巻線体の絶縁処理状況
を示す図である。 第3図は、比較例1.2の高速回転試験後の状況を示す
図である。 第゛4図は、比較例1.2の耐熱性試験後の状況を示す
図である。 第5図は、本発明笑施による絶縁処理を行ない、これの
耐熱性試験後の状況を示す図である。 第6図は、本発明の電気巻線体の一例を示す概略図であ
る。 図中1は、巻線体の基体、2は巻線体のコイル部分、3
は、液状フェノを含浸させ、加熱、硬化させることによ
り形成された絶縁層4は、粉体塗料を固着させ、加熱、
硬化させることにより形成された絶縁層、5は、高速回
転試験後の残存している絶縁層、6は、高速回転試験後
の巻線体の、はどけたコイル部分、7は、版状の粉、8
はホウロウ化した塗膜を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)電気巻線体の表面及び/又は空隙の少なくとも一
    部に、水酸基を含有するエポキシ樹脂と反応しうる官能
    基を有する有機シリコーン中間体によりエポキシ樹脂を
    10〜50重量%の範囲で変性した融点が40℃以上、
    エポキシ当量が400〜2000のシリコーン変性エポ
    キシ樹脂(5)と400℃〜500℃の融点を有する低
    融点ガラスを10重量係以上含む無機充填剤の)を主要
    構成成分とし、重量比で(A):の)−20:80〜6
    0 : 40からなる混合物の硬化せしめられた被覆層
    を有することを特徴バする巻線体。
  2. (2)水酸基を含有するエポキシ樹脂と反応しうる官能
    基を有する有機シリコーン中間体によりエポキシ樹脂を
    10〜50重量%の範囲で変性した融点が40℃以上、
    エポキシ当量が400〜2000のシリコーン変性エポ
    キシ樹脂(3)と400℃〜500℃の融点を有する低
    融点ガラスを10%以上含み、平均粒径が1μから60
    μの無機充填剤(B)を主要構成成分とし、重量比で(
    A):[F])=20:80〜60°40からなシ、且
    つ粒径10μ〜150μの範囲に入る粒子の含有率が9
    0重量%以上である粉体状組成物を電気巻線体の表面及
    び/又は空隙の少なくとも一部に付着せしめた後、これ
    を加熱によシ溶融、硬化させて絶縁被覆を形成すること
    を特徴とする高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体の製造
    方法。
  3. (3)粉体状組成物の付着方法が、流動浸漬法またはホ
    ットスプレー法である特許請求の範囲第(2)項記載の
    電気巻線体の製造方法。
  4. (4)粉体状組成物の付着方法が静電流動浸漬法または
    静電スプレー法である特許請求の範囲第(2)項記載の
    電気巻線体の製造方法。
JP48183A 1983-01-07 1983-01-07 高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法 Granted JPS59127308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP48183A JPS59127308A (ja) 1983-01-07 1983-01-07 高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP48183A JPS59127308A (ja) 1983-01-07 1983-01-07 高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59127308A true JPS59127308A (ja) 1984-07-23
JPH0313684B2 JPH0313684B2 (ja) 1991-02-25

Family

ID=11474963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP48183A Granted JPS59127308A (ja) 1983-01-07 1983-01-07 高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59127308A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290191A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Tdk Corp 樹脂組成物、電子部品、コイル体及びインダクタ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290191A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Tdk Corp 樹脂組成物、電子部品、コイル体及びインダクタ
JP4720095B2 (ja) * 2004-03-31 2011-07-13 Tdk株式会社 樹脂組成物、電子部品、コイル体及びインダクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0313684B2 (ja) 1991-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0525870B1 (en) Powder coating composition containing a resin, a curing agent and zinc
JPS585903A (ja) 熱放散性絶縁物およびその製造方法
JP2003518907A (ja) 回転する電気機械の導体又は導体束を流動床焼結によって高品質で絶縁するための方法
JPS6334611B2 (ja)
US6113979A (en) Powder coatings and methods for forming a coating using the same
JPS6260425B2 (ja)
EP1035156A1 (en) Processes for the production of prepregs and laminated sheets
JPS59127308A (ja) 高耐熱絶縁被覆を有する電気巻線体及びその製造方法
JP2013203764A (ja) エポキシ樹脂粉体塗料及びこれを用いて塗装された物品
JPH10180184A (ja) 熱硬化性粉体塗料による物品の塗装法、およびその物品
JP4298174B2 (ja) 促進剤を混合した含浸可能な微細雲母テープの製造法
JPS6260426B2 (ja)
JPH0136509B2 (ja)
JPS626594B2 (ja)
JP5221051B2 (ja) 一液型エポキシ樹脂組成物、該組成物を用いた絶縁コイルおよび硬化繊維構造体の製造方法
JPS6257420A (ja) 硬化性粉体組成物
JP2544692B2 (ja) 粉体塗装方法
JPH05287219A (ja) エポキシ樹脂系粉体塗料
JPS6028464A (ja) 高耐熱性電気絶縁粉体塗料組成物
CN115449099B (zh) 一种聚酰亚胺前驱体包覆的空心玻璃微珠复合聚酰亚胺薄膜的制备方法及产品与应用
JP2000169672A (ja) プリント配線板用熱硬化性固体状樹脂組成物
JPH11345733A (ja) 電気絶縁コイルの製造方法
JPH11323200A (ja) 粉体塗料用組成物
JP2023119510A (ja) 粉体塗料
JP3635283B2 (ja) 粉体塗料の塗装方法