JPS5911323Y2 - 浴槽の熱湯注ぎ口における遮蔽装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来浴槽の熱湯注ぎ口には熱湯が浴槽内へ直進して入浴
者が火傷するのを防護するための遮蔽装置が備えられて
いるが、この種従来遮蔽装置は遮蔽盤の内面中心より桟
枠を介して固定筒軸を一体に突設し、この固定筒軸を注
ぎ口に挿入固定し桟粋の間から熱湯が注ぎ込むように形
或されており、遮蔽盤は単に皿状円盤形に形或されてい
るだけなので、注ぎ口からの熱湯は遮蔽盤によって浴槽
内へ直進するのを阻止するが、熱湯は上側の桟枠の間か
ら浴槽の上方へ直接的に流入し、それ故に浴槽内の対流
の効率を悪くシ、湯の沸き時間がかかり過ぎ、その結果
熱源の浪費も多くなる等の欠点があった。

本考案は上記の欠点を除去するために、遮蔽盤の外周を
ほぼ半周する廂片を設けると共に遮蔽盤を固定筒軸に対
して所定弧度範囲で回動自在に組立てる構造に形或し、
遮蔽盤の廂片を浴槽の上向き位置に設定自在せしめて注
ぎ口から流入する熱湯を浴槽の下方へ流入案内せしめ、
浴槽内の対流効率の向上を計り、湯の沸き時間を短縮す
ると同時に熱源の節約を計るようにし、そして更に、遮
蔽盤の廂片の位置設定は遮蔽盤を回動させるだけで極め
て容易簡単に行なうことができるばかりでなく遮蔽盤を
回動させてもガタツキを生じさせることなく廂片を上方
位置に正しく固定保持させることができるように構或し
た浴槽の熱湯注ぎ口における遮蔽装置に関するものであ
る。

以下図面によって本考案実施の一例を説明すると、遮蔽
盤１はその外周縁の約半周部分に廂片２を一体的に周設
せしめ、内面には中心軸３を一体に突設すると共に中心
軸３と同心円のリブ４を隆起周設し、このリブ４の内周
側の互いに対称する２個所に突片５，５′を一体的に張
出し設置せしめて形或し、固定筒軸６は一端側に複数本
の桟枠７を介して中心穴８を有する円板９を一体的に備
えせしめると共に中心穴８には軸承筒１２を一体に突設
せしめ、この円板９の外周の互に対称する２個所に所定
弧度範囲の円弧切欠１０，１０’を穿設せしめ、固定筒
軸６の基端側には複数個のＬ字型切欠１１を備えて形或
し、遮蔽盤１をその中心軸３で円板９の中心穴８から軸
承筒１２に挿入枢着すると共にリブ４に備える突片５，
５′を円板９の円弧切欠１０，１０’に位置させてリブ
４に円板９を嵌合せしめることにより遮蔽盤１を固定筒
軸６に対して円板９に備える円弧切欠１０，１０’が規
制する弧度範囲で回動自在せしめられて組立てて構戒す
る。

尚、１３は遮蔽盤１の中心軸３の先端外周縁に設けたフ
ランヂ部で円板９の中心穴８に備える軸承筒１２から遮
蔽盤１の中心軸３が抜脱するのを阻止すると共に遮蔽盤
１を回動させてもガタツキを生じさせることなく廂片２
を上方位置に正しく且堅固に固定保持させることができ
るようにする。

しかしながら、中心軸３が軸承筒１２から抜脱阻止する
手段としてフランジ部１３に代わる他の周知の技術手段
によってもよいことは勿論である。

更に又、１４は熱湯の供給パイプ、１５は湯ロパイプで
浴槽１６の側壁１７に穿設する貫通孔１８に浴槽１６の
内側から貫通させて供給パイプ１４に螺着せしめて固定
設置され、この湯ロパイプ１５は熱湯注ぎ口と反対する
端部に前記固定筒軸６のＬ字型切欠１１と係合する爪片
１９を備えられて夫々示す。

本考案は上記のような構戊であるから、湯ロパイプ１５
に固定筒軸６を挿入してＬ字型溝１１と爪片１９とを係
着固定設置する。

その際に、湯ロパイプ１５の螺合状態によっては爪片１
９が遮蔽盤１の廂片２を浴槽１６に対して上向きに位置
しない場合が生ずる。

この様な湯ロパイプ１５の螺合状態に応じて遮蔽盤１を
円板９の円弧切欠１０，１０’と突片５，５′の係止す
る弧度範囲内で回動させ、廂片２を常に上方位置させて
固定せしめる。

そして、遮蔽盤１は中心軸３で円板９の軸承筒１２に挿
着され且中心軸１３のフランジ部１３で軸承筒１２から
抜脱しないように係止されているので、遮蔽盤１を回動
させてもガタツキを生じることなく遮蔽盤１を円板９に
対して確実に固定保持する。

そこで風呂釜（図示せず）で加温された熱湯は供給パイ
プ１４より湯ロパイプ１５に至り遮蔽盤１とその廂片２
とで熱湯が浴槽１６内へ直進と上方への流入が阻止され
、矢印２０で示すように、桟枠７より浴槽１６の下方へ
流入案内される。

従って本考案は廂片を有する遮蔽盤を固定筒軸に対して
回動自在となるような組立構造とする遮蔽装置を提供し
、熱湯注ぎ口の前面と上面を遮蔽し、熱湯を注ぎ口より
浴槽の下方へ案内し対流を効果的に生じさせ、湯の沸き
時間を短縮すると共に熱源を節約させることができ、し
かも遮蔽盤の回動によるガタツキ等の生じることなく廂
片を上方位置させる操作も簡単に行うことができ、それ
故に遮蔽装置の正確な設置も極めて容易簡単にできる等
の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るもので、第１図は一部切欠して示す全
体斜視図、第２図は分解斜視図、第３図は浴槽に設置し
た状態を示す断面図である。 １・・・・・・遮蔽盤、２・・・・・・廂片、３・・・
・・・中心軸、４・・・・・・リブ、５ ．５’・・・
・・・突片、６・・・・・・固定筒軸、７・・・・・・
桟枠、８・・・・・・中心穴、９・・・・・・円板、１
０・・・・・・円弧切欠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 遮蔽盤は外周縁をほぼ半周する廂片を一体に周設すると
   共に内面には中心軸を有し且この中心軸と同心円のリブ
   を周設してリブの内周の互いに対称する位置に各突片を
   設けて形或し、固定筒軸は先端に複数本の桟枠を介して
   円板を一体に設け、前記円板は中心穴を有し且中心穴に
   は軸承筒を一体に突設すると共に円板の外周の互いに対
   称する個所に各円弧切欠を穿設せしめて形或し、遮蔽盤
   のリブの突片を円板の円弧切欠に位置させて遮蔽盤の中
   心軸で円板の中心穴から軸承筒に抜脱できないように挿
   入枢着せしめ、遮蔽盤を固定筒軸に対して所定弧度範囲
   で回動自在に組立てて構或した浴槽の熱湯注ぎ口におけ
   る遮蔽装置。