JPS5911317Y2 - 空気調和機の送風制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気調和機における送風制御装置の改良に関
するもので、冷房，暖房の快適さの向上をはかることを
目白勺の一つとするもので゛ある。

従来、この種の空気調和機は、送風制御が強弱の切換式
であっても冷房も暖房もその切換え内容が同じファンス
ピードで運転を行なう構戊であるため、冷房は入力が高
く、暖房は能力が低く、特に暖房時には体感的に生暖か
い風が身体に当りよくなかった。

一方、冷凍サイクルを考えてみると、冷房運転時におけ
る熱交換器能力と、暖房運転時における熱交換器能力は
、暖房運転時における熱交換器能力の方が大きいことが
知られている。

しかし、暖房運転時においてファンスピードが充分でな
いため、熱交換器の能力を殺してしまい、暖房能力を低
減させていた。

すなわち、従来は、暖房時の方が能力が大きいにもかか
わらず、ファンスピード切換えノツチが所定のノツチ（
例えば強ノツチ）にあるとき、冷房時も暖房時も同じ風
量であるため、結果的に特に暖房時の能力が最大限に生
かされないものであった。

本考案は、上記従来の送風制御装置にみられる欠点を除
去するものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面を参考に説
明する。

図において１は電源プラグ、２は前記電源プラグ１から
の電圧を変圧整流するトランス、３は前記トランス２の
二次側を電源として作動する制御素子で、ＬＳＩ素子等
の如く複数の半導体群によって構威されている。

この制御素子３は周知の通り複数の命令機能を具備し、
手動操作等の外部入力を受けて、室内温度、送風能力等
の制御を行う。

４は室内側において送風を行なう室内側ファンモー夕、
５は空調運転を冷房と暖房とに切換える冷暖切換えスイ
ッチで、最強端子ａ、強端子ｂ、中端子Ｃ、弱端子ｄと
、切換え接片ｅ，ｆと、暖房端子ｇとを具備し、これら
はそれぞれ前記室内側ファンモータ４の最高速端子ＳＨ
、高速端子Ｈ、中速端子Ｍ、低速端子Ｌにそれぞれ接続
されている。

６，７．８はそれぞれ直列に接続された切換えリレーで
、前記制御素子３からの所定の信号を受けてそれぞれ動
作し、リレー６はＯＮ，ＯＦＦ動作を、またリレー７は
切換え端子９，１０の切換え動作を、さらにリレー８は
前記強端子ｂと弱端子ｄの切換え動作をそれぞれ行う。

端子ｇには、ヒーター２２ ． ２３が並列に接続され
ており、前記制御素子３により、室温を検知し、室温に
応じてリレースイッチ１１．１２をＯＮ、ＯＦＦさせる
。

以上の構或により、室内ユニットＡが構戊されている。

また室外ユニッｌ−Ｂは、室外ファンモータ１６、コン
プレッサ１７、二方弁１８、四方弁１９、圧力スイッチ
２０、リレースイッチ１３，１４．１５を制御する室外
コントローラ２１により構戊されている。

ここで、この室外側の動作に関しては、本考案の要旨で
はないので説明を省略する。

またリレー６，７．８は周知の如く空気調和機の運転を
行う制御部のスイッチ（図示せず）を手動によって任意
の速度に切換えられるように構或されている。

なお２２は長期ＯＦＦスイッチである。

上記構或において、まず冷房から説明すると、電源プラ
グ１を電源にさし込み、スイッチをＯＮにすると、トラ
ンス２、制御素子３、室内ファンモーター４、冷暖切換
えスイッチ５、リレー６、室外コントローラ２１，室外
ファンモータ１６、コンプレッサー１７が作動する。

この時、リレー７が端子１０、リレー８が端子ｄに入る
と低速運転、リレー７が端子１０、リレー８が端子ｂに
入ると高速運転、リレー７が端子９、リレーｅが端子Ｃ
に入る（この時、リレーｅは端子Ｃと直結）と中速運転
となる。

また暖房の場合は、冷暖切換えスイッチ５により、リレ
ーｅは端子ａと直結になる。

この時、同時にリレーｆは端子ｇと直結になり、ヒータ
ー２１．２２がいつでもＯＮになれる状態になっている
。

その結果、リレー７が端子９に入ると最高速運転、リレ
ー７が端子１０、リレー８が端子ｂに入ると高速運転、
リレー７が端子１０、リレー８が端子ｄに入ると低速運
転となる。

したがって冷房と暖房では、室内ファンモータ４のスピ
ードが異なって切換えられる。

すなわち、冷房時は、高速，中速，低速の３段階であり
、また暖房時は、最高速，高速，低速の３段階となる。

したがって、暖房時は必然的に冷房時よりファンスピー
ドが上がるため、熱交換器の能力向上がはかれ、常に高
い暖房能力が得られる。

また冷房時は従来通りの能力が得られ、また暖房時に比
べて室内交換器を通る風量が減るため、冷凍サイクルの
圧力が下がり、コンプレツサ１７にかかる負荷が減少す
る。

その結果、コンプレツサ１７の入力低減がはかれる。

上記実施例より明らかなように、本考案における空気調
和機の送風制御装置は、空気調和機本体に設けられたフ
ァンモー夕の回転数を、冷房暖房切換えスイッチの切換
え動作に連動して異ならせ、暖房時の最高回転数を冷房
時の最高回転数よりも高くしたもので、特に暖房時は冷
房時よりも大きい熱交換器の能力を最大限に発揮するこ
とができ、暖房時の効果を良好にすることができるとと
もに、冷房時は、ファンモー夕の回転数が低下するため
、熱交換器の熱交換効率を暖房時よりも低下させること
ができ、冷凍サイクルの圧力を全体に低下させ、これに
よりコンプレツサの入力を低下させて消費電力の低減化
がはかれる等、種々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例における送風制御装置を具備した
空気調和機の概略電気回路図である。 ４・・・・・・室内側ファンモータ、５・・・・・・冷
暖切換えスイッチ、１７・・・・・・コンプレッサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機，室内側熱交換器等からなる冷凍サイクルを具備
   した空気調和機本体に、室内への送風を行う複数速の速
   度端子を具備したファンモー夕を設け、さらにこの空気
   調和機本体の運転を冷房運転と暖房運転とに切換える冷
   暖切換えスイッチを設け、この冷暖切換えスイッチの冷
   房から暖房への切換え動作と連動して前記ファンモー夕
   の中段の速度端子を最高速端子へ切換えるスイッチを設
   けた空気調和機の送風制御装置。