JPS5911137Y2 - 埋込み用スリツプ防止材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はとくに階段の角部上面に固定して用いる埋込
み用スリップ防止材の改良に関する。

従来この種のスリップ防止材としては、階段の角部上面
に固定する帯状金具の長平方向に保合溝を設け、この溝
に嵌合される軟質ポリ塩化ビニルまたはゴム製のスリッ
プ防止材が知られている。

この形態のスリップ防止材は、階段の上り下りによって
加わる荷重、長期使用による材質の劣化および収縮など
によって帯状金具から外れやすく、そのため階段の美感
を損ねたり、スリップ防止の機能を失って転落事故を引
起すおそれがある。

また、長手方向に長手方向の両側縁が鋭角に折曲った金
属帯状板を埋設した弾性体からなる埋込み用スリップ防
止材も知られているが、帯状金具の保合溝へのスリップ
防止材の嵌合は、嵌今時のスリップ防止材の弾性変形に
よる反発を利用したにすぎなく、スリップ防止材が溝か
ら外れにくいようにするためには大きな応力をかけなけ
ればならない。

さらに、長期使用によるスリップ妨防止材の劣化あるい
は永久歪を考慮すると、スリップ防止材の離脱を一時的
に防止する効果しかない。

この考案は、既存の弾性体からなる埋込み用スノツプ防
止材が溝から外れやすかったり、溝に装着しにくかった
りする点を改善した埋込み用スリップ防止材を提供する
もので、以下これを添付の図面について詳しく説明する
。

図面は本案埋込み用スリップ防止材のｌ例を示したもの
で、図において、１はスリップ防止剤、１ａはその頭部
、１ｂは脚部、１Ｃは芯体であり、本案スリップ防止材
１はこれら３つの構戊部材で形威されたものである。

頭部１ａは、軟質ポリ塩化ビニルなどのような弾性を有
する軟質プラスチックからなっており、その頂面に長手
方向へ多数の突条１ｄが形威されている。

脚部１ｂは、頭部１ａの長手方向の両側縁に沿ってその
下端から下方に延びており、剛性を有するプラスチック
からなっている。

芯体１Ｃは、頭部１ａと脚部１ｂで囲まれた空間を充た
すように剛性を有するプラスチックで形威されており、
中央部に長手方向へ下方がほは゛垂直に開口する縦長の
空洞１ｅが設けられている。

本案スリップ防止材は、このような形態と性状を有する
頭部１ａ、脚部１ｂおよび芯体１Ｃが一体に或形されて
おり、空洞１ｅが芯体１Ｃの底面に対して面積的にわず
かな比率で開口しており、その全体断面形状が略台形の
棒状体からなっている。

図面は、このような弾性を有する埋込み用スリップ防止
材１を、階段Ｓの角部上面に固定した真鍮、アルミニウ
ムまたは硬質プラスチック製のベースＢに２列に取付け
た状態を示すもので、スリップ防止材１の取付けは脚部
１ｂを両側から手で圧してベースＢの嵌合溝に脚部１ｂ
と芯体１Ｃを埋込むように挿入し、頭部１ａをベースＢ
の表面から露出させて装着する。

このように本案スリップ防止材は、芯体の内部に空洞が
あるので溝への埋込みが容易であり、しかも埋込み後は
脚部と芯体の反発弾性および逆楔形により、金属ベース
内に強固に装着することができる。

また、頭部の弾性体を脚部と芯体の剛性体が支承してい
るため頭部の伸縮を抑制し、突条の変形および劣化を防
いでスリップ防止効果を長期に持続させることができる
。

なお、本案スリップ防止材は、ベースに確実に固定して
いるが、長期使用による摩耗によってスノツプ防止効果
が低下したときは、適当な用具でベースから引抜いて新
らしいものと取替えることか゛できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本案スリップ防止材の取付状態を示す側断面図で
ある。 １・・・スリップ防止材、１ａ・・・頭部、１ｂ・・・
脚部、１Ｃ・・・芯体、１ｄ・・・突条、１ｅ・・・空
洞。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂面に長手方向へ多数の突条１ｄを形威した弾性ある頭
   部１ａと、その長手方向の両側縁に沿って下端から延び
   た剛性のある脚部１ｂと、前記頭部と脚部に囲まれた長
   手方向へ下方がほぼ垂直に開口する縦長の空洞１ｅを中
   央部に具えた剛性のある芯体１Ｃとを有し、該空洞１ｅ
   が該芯体１Ｃの底面に対して面積的にわずかな比率で開
   口しており、全体の断面が略台形をした棒状体からなる
   埋込み用スリップ防止材。