JPS5910304Y2 - 蝶番 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドアの取付けに適用される蝶番、更に詳しくは
、ドア取付枠に固定するマウンテイングプレートと、ド
アに固定するソケット部材とをアーム及びリンクにより
開閉自在に連結してなるものにおいて、開き角度を規制
するストツパを備えてなる蝶番に関するものである。

従来上述蝶番としては例えば第１図に示す如きものがあ
り、これはドア取付枠１に固定したマウンテイングフ゜
レート２と、ドア３に固定したソケット部材４とを、上
記マウンテイングプレート２に対してスライド自在とし
たスライドアーム５と、該スライドアーム５と相互に略
中央部で枢着したリンク６と、該リンク６の一端と枢着
した支持アーム７で開閉自在に連結すると共に上記スラ
イドアーム５の頂壁に設けたねじ孔８に調整ねじ９を螺
合して、図示の開ドア時、該調整ねじ９の先端と上記リ
ンク６とが当接することで開き角度を規制するように構
或したものである。

しかし、上記構或によると、ねじ孔８の加工と、該ねじ
孔加工による連結部材（スライドアーム）の欠損により
機械的強度と精度が低下する難点があるばかりか、スラ
イドアーム５及び支持アーム７とソケット部材４との夫
々の枢着点ａ，ｌ）は、調整ねじ９に対し、図示の如き
位置関係にあるためストツパとしての衝撃力がソケット
部材４に対しても、可戊り加わることになり、当該ソケ
ット部材４がプラスチック製等であった場合、これが破
損し易い難点と、調整ねじ９の操作によって開き角度を
調整できる反面、ドア３の開閉によって調整ねじ９が自
由螺動して開き角度に狂いが生じ易い難点がある。

そこで本考案は上述従来の難点に鑑みて検討の結果、マ
ウンテイングプレートとソケツ１〜部材とを連結するた
めのアーム及びリンクを枢着する際に用いられる軸ピン
に着目し、これを適切に構戊することにより、同ピンを
ストツパに兼用可能となし、これによって機械的強度及
び開き角精度の低下をきたすことがなく、かつ極めて簡
単な構或として、その製作を容易にすると共に、ス１・
ツパとしての作用による衝撃力によって構戊部材を破損
しないようにしたものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述する。

尚説明の便宜上、図において従来例と同一符号は同一部
材を示す。

先ず第１実施例を示した第２図はスライド式のものであ
って、ドア取付枠１に固定したマウンテイングフ゜レー
ト２と、ドア３を固定したソケット部材４は、スライド
アーム５と、リンク６と、アーム７により連結して形戊
されている。

即ち、マウンテイングプレート２の左右両側へ前後方向
に長く設けたガイド溝８には、上記スライドアーム５の
後端に設けたスライダー９を介して前後方向へスライド
自在に係嵌してあると共に、屈曲形威してある先端部を
ソケット部材４の前端に軸ピン１０にて枢着し、このス
ライドアーム５と、上記リンク６の略中央部を軸ピン１
１にて枢着し、該リンク６の後端とマウンテイングプレ
ート２の前端を軸ピン１２にて枢着し、更にソケット部
材４の後部に軸ピン１３にて一端を枢着した上記アーム
７の他端は、上記リンク６の先端に軸ピン１４にて枢着
して構威されるもので、上記スライドアーム５は、横断
面略コ字形状とした後半部５ａの左右両側から前方へ分
岐杆５ｂ，５ｂを突出して形威され、該両分岐杆５ｂ，
５ｂ間に上記リンク６及び支持アーム７は配置させてあ
って、更に本考案によるときは、上記リンク６とアーム
７を枢着する際、軸ピン１４を軸方向外側に突出して、
上記スライドアーム５における分岐杆５ｂ，５ｂの屈曲
部５Ｃ等に当接可能なストツパ１５を形戒するようにし
てあり、図示の如く開ドア時軸ピン１４が分岐杆５ｂ，
５ｂと当接して開き角度が規制され構威としたものであ
る。

第３図、第４図に示した第２実施例はリンク式によるも
ので、マウンテイングプレート２の前後両端部に夫々リ
ンク６と１６を軸ピン１２．１７で枢着すると共に、該
両リンク６，１６には夫々軸ピン１１．１８にてリンク
１９を枢着し、更にリンク６と１９の他端には先端をソ
ケット部材４に軸ピン１０で枢着した支持アーム２０と
、スライド可能に係嵌したアーム２１に軸ピン１４で枢
着したリンク２２を夫々軸ピン２３．２４にて枢着し、
上記軸ピン１４は、開ドア時上記支持アーム２０の屈曲
部２０ ａ等と当接可能に軸方向外側へ突出してストツ
パ１５を形威したものである。

以上説明したように本考案に係る蝶番によれば、マウン
テイングプレート２とソケット部材４を連結するアーム
７又は２１とリンク６又は２２を軸ピン１４で枢着する
際、当該軸ピン１４を軸方向外側に突出せしめて、開ド
ア時にスライドアーム５又は支持アーム２０と当接する
開き角度規制用のストツパ１５を形或したものであるか
ら、この種蝶番において不可欠な軸ピン１４に長めのも
のを使用してその端部を外側の両方または一方へ突出す
ることでストツパ１５の作用をも果させることができ、
このため従来例の如くアーム、リンク等の連結部材をね
し孔加工等により欠損してしまったり、またそのための
加工を必要としないので、加工工程の低減をはかり得る
と共に、機械的強度の低下がなく、又ストツパ１５は、
ソケット４と、アーム７，５又は２０．２０との枢着点
ａ，ｌ）に近寄り、かつ三角形の頂点をなす位置に設け
ることができるので、開ドア時ストツパとしてのアーム
５又は２０と当接する衝撃力を分散させることができ、
これにより従来例の如くソケット部材４に無理な力が加
わることはなくなるので、当該ソケット部材４を生産性
の高いプラスチック製等としても破損することもなく、
更にストツパ１５の位置は不変であるから開き角度に狂
いを生じることもなく、構造簡単で、製作容易であるか
ら安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は蝶番の従来例を示した開ドア状態の一部を切欠
した側面図、第２図は本考案に係る蝶番の第１実施例を
示した開ドア状態の一部切欠による側面図、第３図、第
４図は同蝶番の第２実施例を夫々示した閉ドア状態と開
ドア状態の一部を切欠した各側面図である。 １・・・・・・ドア取付枠、２・・・・・・マウンテイ
ングプレート、３・・・・・・ドア、４・・・・・・ソ
ケット部材、５，２０・・・・・・ストツパ衝当用のア
ーム、５ Ｃ ，２０ ａ・・・・・・屈曲部、７，２
１・・・・・・ストツパ設定用のアーム、１４・・・・
・・軸ピン、１５・・・・・・ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドア取付枠に固定されるマウンテイングプレートと、ド
   アに固定されるソケット部材とを備え、ソケット部材に
   は、基端が該ソケット部材に連繋されたストツパ設定用
   のアームと、略Ｌ字形をなす基端が該ソケット部材に連
   繋されたストツパ衝当用のアームとが設けられ、ストツ
   バ設定用のアームは、軸ピンを介してこれの先端に枢着
   されたリンクによりマウンテイングプレートと連繋され
   、ストツパ衝当用のアームは直接、またはその先端に枢
   着されたリンクを介してマウンテイングプレートと連繋
   されている蝶番において、上記ストツパ衝当用アームの
   基端側にある屈曲部と衝当自在に対応して、ストツパ設
   定用アームの先端にある軸ピンがその軸方向外側に突出
   形威され、当該軸ピンの突出部か゛開き角度規制用のス
   トツパとなっている蝶番。