JPS5910296Y2 - 蝶番 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ドアに埋設固定するカップ型部材と、キャビ
ネットの側板に固定されるマウンテイングプレートとを
単数若しくは複数個のアームで枢着し連結してなる蝶番
に関するものである。

一般的に、上述蝶番は、ドアの内面に開口して形戊した
取付凹部にカップ型部材を埋設してドアの取付けを行な
うよう構或してあるが、か・る構或のドア取付け手段に
よると、ドアを内付けにするにはマウンテイングプレー
トを高く形成する必要があってキャビネツＩ・内への突
出長さが大きくなったり、又ドアの開き角度を大きくす
るには、屈曲した長いアーム、若しくは複数本のアーム
とリンクを用いる必要があって構造が複雑となったり、
又は大型化するものであった。

そこで上記カップ型部材は前側端を開口して形戊し、一
方ドアの内付けされる前端面から内面にかけて開口した
取付凹部を設け、該取付凹部に上記カップ型部材を埋設
固定して開ドア時のアームの逃げをカップ型部材及びド
アの前端部に形或することにより、ドアの開き角度を大
きくできるように構成したものが既に提案されている。

ところが、か・る蝶番によると、カップ型部材の取付凹
部は、ドアの内面から前端面にかけて開口形戊する必要
があるので、当該取付凹部とカップ型部材との寸法誤差
があると、相互に前後方向にか゛たついて位置決めが行
ない難い欠点と、ドア内端のエッジ部分が破損し易い欠
点があった。

そこで本考案は上述従来の欠点に鑑みて検討の結果、カ
ップ型部材を適切に構或することによって、ドアの取付
けを容易にして高精度に、しかも体裁良く行なうことが
できることを目的とするものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれは゛
、第１図、第２図に示すようにカップ型部材１とマウン
テイングプレート２とを２本のアーム３，４で連結して
構威されている。

上記アーム３，４は、相互に対向するカップ型部材１と
マウンテイングプレート２との夫々の前端と端部を軸ピ
ン５・・・・・・により回動自在に枢着してある。

又、上記カップ型部材１は第３図、第５図に夫々明示し
たように、前側端は欠除して開口部６を形戊してあり、
該開口部６が上記アーム３，４の逃げとなって、カップ
型部材１とマウンテイングプレート２相互の開き角度、
つまりこのマウンテイングプレート２がビス止めにて固
定されるキャビネットの側板７に対して、上記カップ型
部材１に固定されるドア８の開き角度が大きくできるよ
うになっている。

従って、上記両アーム３，４の各端部は、カップ型部材
１における前端開口部６の下側端部と軸ピン５，５にて
夫々枢着されている。

更に上記カップ型部材１は、上記開口部６を除く開口縁
から取付用のフランジ９が突設されていると共に、上記
開口部６の少なくとも左右両側部には、後述するドア８
のエッジ部分を被冠可能とした位置決め兼用保護板１０
．１０を上記フランジ９から略直角に垂設して構威した
ものである。

ここで、上記位置決め兼用保護板１０．１０は第３図に
示したように、カップ型部材１における埋設部１ａの高
さよりも短かく、かつその埋設部１ａの前側端１ａ’よ
り後退位置に夫々設けてもよく、又は第５図に示したよ
うにカップ型部材１の前端部に正面略凹字形状に、かつ
埋設部１ａと同一高さに設けられる。

而して第３図に示したカップ型部材１は、上記側板７に
対してドア８を内外両付けに取付ける場合に適用され、
又第５図に示したカップ型部材１は、ドア８を内付けた
取付ける場合に適用される。

即ち、ドア８を内外両付けとする場合は、当該ドア８の
前端部に第４図に示したような切欠部１１を直角に形威
して、該切欠部１１の前端面１１ ａから水平面１ｌ
ｂにかけてドア８内面に開口する取付凹部１２を設け、
該取付凹部１２にカップ型部材１の埋設部１ａを嵌合し
た後、ビス（図示せず）にてドア８を固定し、上記前端
面１１ ａに設けた開口部１３の左右両側の前端面１１
ａに上記位置決め兼用保護板１０．１０を掛止して、
カップ型部材１とドア８との取付け位置決めを行なうと
共に、その位置決め兼用保護板１０．１０にて、上記前
端面１１ ａとドア内面８ａ及び取付凹部１２内面との
なすエッジ部分８ｂを被冠して、これを保護できるよう
にしたものである。

又、ドア８を内付けとする場合は、ドア８の前端面８Ｃ
を側板７に内付けするものであるから、上記取付凹部１
２を第６図に示すようにドア内面から前端面８Ｃに開口
１３シて形威し、これにカップ型部材１を嵌合してビス
止めによりドア８を固定する際、第５図に示した位置決
め兼用保護板１０をドア８の前端面８Ｃに掛止して位置
決めすると共に、該位置決め兼用保護板１０にて上記前
端面８Ｃとドア内面８ａ及び取付凹部１２内面とのなす
エッジ部分８ｂ、８ｂ，８ｂを夫々被冠して該部を保護
できるようにしたものである。

尚、上記マウンテイングプレート２は、複数個の部材を
前後、左右及び上下方向へ調整自在に組合わせて形戒さ
れている。

以上説明したように本考案に係る蝶番によれば、カップ
型部材１とマウンテイングプレート２をアーム３・・・
・・・で連結してなるものにおいて、上記カップ型部材
１は、上記アーム３，４との突き当りを逃げるべく前側
端を開口部６に形或して、該開口部６の少なくとも左右
両側には、キャビネット側板７に内付けされるドア内端
面８Ｃとドア内面８ａ及び取付凹部１２内面とのなすエ
ッジ部材８ｂ・・・・・・を被冠可能とする位置決め兼
用保護板１０をフランジ９の左右前端からして構或した
ものであるから、ドア８を内付けするに際して、取付凹
部１２をドア８の内面から前端面８Ｃ，ｌｌａにかけて
開口して形威し、これにカップ型部材１を埋設してドア
８を固定する際、該カップ型部材１と取付凹部１２との
寸法誤差があって相互にがたつく場合でも、上記位置決
め兼用保護板１０をドア８の前端面８Ｃ，ｌｌａに掛止
することで両者の取付け位置が決まって、がたつくこと
はないので、ビス止めにて両者の固定を容易にして精度
良く行なうことができるものであり、又上記位置決め兼
用保護板１０にてドア８の前端面８Ｃ，ｌｌａと内面８
ａ及び取付凹部１２内面とのなすエッジ部分８ｂは被冠
されるので、当該エッジ部分８ｂの保護と、切欠した開
口部１３の目隠しを行なうことができるからドア取付け
を体裁良く行なうことができて、しかも欠肉によるドア
８前端部の強度低下をカバーして堅牢な取付けを行ない
得る等の効果がある。

更に、上記位置決め兼用保護板１０としては、少なくと
も前端開口部６の左右両側に垂設すればよいから、金属
又はプラスチックで或形する何れの場合もカップ型部材
１と一体に威形できるから、従来の金型を僅かに加工す
るだけて容易にして安価に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案に係る蝶番の使用例を示したも
ので、第１図はその一部を断面した閉ドア状態の側面図
、第２図はその開ドア状態の側面図、第３図は同蝶番に
おけるカップ型部材の斜視図、第４図は第３図に示した
カップ型部材に固定されるドアの一部を示した斜視図、
第５図は同蝶番におけるカップ型部材の他の実施例を示
した斜視図、第６図は第５図に示したカップ型部材に固
定されるドアの一部を示した斜視図である。 １・・・・・・カップ型部材、２・・・・・・マウンテ
イングプレート、３，４・・・・・・アーム、６・・・
・・・カップ型部材の前端開口部、７・・・・・・キャ
ビネットの開口部、８・・・・・・ドア、８ｂ・・・・
・・ドア前端のエッジ部分、８Ｃ，ｌｌａ・・・・・・
ドアの前端面、９・・・・・・フランジ、１０・・・・
・・位置決め兼用保護板、１２・・・・・・取付凹部、
１３・・・・・・取付凹部の前端開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアに埋設固定するカップ型部材と、キャビネットの側
   板に固定されるマウンテイングプレートとをアームで連
   結してなる螺番において、上記側板に内付けされるドア
   の前端面から内面にかけて開口形威したカップ型部材の
   取付凹部と略相似形に上記カップ型部材は前側端を開口
   して形威し、その前端開口部を除いて、該カップ型部材
   の上端外周にはフランジを設け、該フランジの左右前端
   から前端開口部の左右両側にわたり、位置決め兼用保護
   板を垂設して、上記ドアのエッジ部分に対応した角形の
   折曲形状を形或してなる蝶番。