JPH0716000Y2 - 電気錠付き門扉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は電気錠付きの門扉に関する考案である。

【従来例の技術】

従来から門扉１に電気錠３を取付けることが行われてい
る。従来例にあっては第３図、第４図に示すように鋳物
で形成した門扉１の一側端部の裏面側（屋内側）に凹部
10を設け、この凹部10に電気錠３をはめ込んで取付け、
更に、電気錠３の門扉１の裏面側から突出した部分に化
粧カバー11を被せて取付けていた。

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来例においては鋳物で形成した門扉１
の一側端部の裏面側に設けた凹部10に電気錠３をはめ込
んで取付け、電気錠３の門扉１の裏面側から突出した部
分に化粧カバー11を被せて取付けていたので、電気錠３
及びこれを被覆する化粧カバー11が門扉１の裏面側に突
出して露出し、見苦しいのみならず、邪魔になるという
問題があった。また、開き勝手が変わる場合、例えば裏
面側が表面（屋外側）に位置するような現場では、電気
錠３が屋外側に露出するので、悪戯をされたり、防犯上
好ましくないものである。そこで、従来にあっては、各
種開き勝手ごとに対応して電気錠３を取付けるための凹
部10を形成する必要あり、複数種類の金型が必要とな
り、コストアップの原因になっていた。 本考案は上記の従来例の問題点に鑑みて考案したもので
あってその目的とするところは各種開き勝手に対応で
き、外観が良く、しかも意匠性も向上し、更に、金型投
資も少なくてすむ電気錠付き門扉を提供するにある。

【課題を解決するための手段】

本考案は、鋳物製の門扉１の一側端面部の肉厚方向の中
央部に電気錠取付け用凹部２を開口し、電気錠取付け用
凹部２を形成した部分の鋳物製の門扉１の両面を部分的
に外方に膨出し、この電気錠取付け用凹部２に電気錠３
をはめ込んで取付けて成るものであって、このような構
成を採用することで上記した従来例の問題点を解決して
本考案の目的を達成したものである。

【作用】

本考案にあっては、門扉１の一側端面部の肉厚方向の中
央部に電気錠取付け用凹部２を開口し、この電気錠取付
け用凹部２に電気錠３をはめ込んで取付けることで、同
一の門扉１において種々開き勝手を変えても電気錠３が
屋外側に露出することがないようになった。そして、電
気錠３が門扉１の表面及び裏面のいずれにも露出しない
ことで外観がよくなり、邪魔にならなくなった。また、
電気錠取付け用凹部２を形成した部分の門扉１の両面を
部分的に外方に膨出したことで、肉厚方向の中央部に電
気錠取付け用凹部２を設けたといえども電気錠取付け用
凹部２の両側の肉厚を比較的厚く取ることができて強度
的にも問題がなく、更に、両面に膨出部分で生じて意匠
性を向上させることができるようになったものである。
また、電気錠取付け用凹部２を形成した部分の鋳物製の
門扉１の両面を部分的に外方に膨出したので、鋳物製の
門扉１に部分的に肉厚方向の中央部に電気錠取付け用凹
部２を形成したといえども、電気錠取付け用凹部２を形
成した部分の門扉１両面の部分的に外方に突出した部分
の存在により鋳物形成の際に「湯」が電気錠取付け用凹
部２の両側に均等に流れて鋳造されるものであり、今ま
で埋設が製造上あるいは強度的に困難とされていた鋳物
製の門扉１に電気錠を埋設して設けることができるよう
になったものである。

【実施例】

以下本考案を添付図面に示す実施例に基づいて詳述す
る。 門扉１はアルミ鋳物などにより形成してあり、門扉１の
一側端面部の肉厚方向の中央部に電気錠取付け用凹部２
が開口している。そして、この電気錠取付け用凹部２を
形成した部分の門扉１の両面は部分的に外方に膨出して
あって膨出部４となっている。上記した電気錠取付け用
凹部２には電気錠３がはめ込んで取付けてある。すなわ
ち、電気錠取付け用凹部２は門扉１の肉厚方向のセンタ
ーに埋設して取付けてあって、門扉１の表面及び裏面側
に露出しないようになっている。本考案の電気錠３を取
付けた門扉１は門柱５にヒンジ６により回動自在に取付
けてあり、門扉１が両開きの場合には第２図に示すよう
に他方の門柱５にヒンジ６により回動自在に取付けた他
方の門扉１の一側端部に設けた錠受け金具７に上記一方
の門扉１に取付けた電気錠３の錠がはめ込まれてロック
されたり、ロック解除されたりするものである。門扉１
が片開きの場合には他方の門柱５側に上記電気錠３の錠
受け金具７が取付けられる（片開きの場合は図示を省略
する）。

【考案の効果】

本考案にあっては、叙述のように門扉の一側端面部の肉
厚方向の中央部に電気錠取付け用凹部を開口し、この電
気錠取付け用凹部に電気錠をはめ込んで取付けてあるの
で、同一の門扉において種々開き勝手を変えても電気錠
が屋外側に露出することがないものであって、外観がよ
く、また電気錠が外部に突出して邪魔にならないもので
あり、更に、門扉の開き勝手が違っても共通の電気錠付
きの門扉で対応できるので、門扉の金型投資が従来に比
べて少なくて済むものであり、コストダウンが図れるも
のである。また門扉の開き勝手を変えても電気錠が屋外
側に露出することがないので悪戯されたりする恐れがな
く、防犯効果も向上するものである。また、電気錠取付
け用凹部を形成した部分の門扉の両面を部分的に外方に
膨出してあるので、肉厚方向の中央部に電気錠取付け用
凹部を設けたといえども電気錠取付け用凹部の両側の肉
厚を比較的厚く取ることができて強度的にも問題がな
く、更にまた、両面に膨出部分が生じて意匠性を向上さ
せることができるものであり、更に、電気錠取付け用凹
部を形成した部分の鋳物製の門扉の両面を部分的に外方
に膨出したので、鋳物製の門扉に部分的に肉厚方向の中
央部に電気錠取付け用凹部を形成したといえども、電気
錠取付け用凹部を形成した部分の門扉両面の部分的に外
方に突出した部分の存在により鋳物形成の際に「湯」が
電気錠取付け用凹部の両側に均等に流れて鋳造されるも
のであり、今まで埋設が製造上あるいは強度的に困難と
されていた鋳物製の門扉に電気錠を埋設して設けること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一部省略要部斜視図、第２図は本考案
の施工状態の概略平面図、第３図は従来例の一部省略要
部斜視図、第４図は従来例の施工状態の概略平面図であ
って、１は門扉、２は電気錠取付け用凹部、３は電気錠
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】鋳物製の門扉の一側端面部の肉厚方向の中
   央部に電気錠取付け用凹部を開口し、電気錠取付け用凹
   部を形成した部分の鋳物製の門扉の両面を部分的に外方
   に膨出し、この電気錠取付け用凹部に電気錠をはめ込ん
   で取付けて成る電気錠付き門扉。