JPS588053Y2 - スピニングリ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリール本体にスプールと回転枠とを支持させて
、この回転枠の回転によりスプール上に釣糸を巻取るご
とくしたスピニングリールに関スる。

詳しくは前記回転枠に枢支したアームカムと、この回転
枠のアームカムとは反対側位置とに亘ってベールアーム
を架設し、前記釣糸の巻込みをベールアームを介して行
なわせるべく威したスピニングリールに関するものであ
る。

一般にこの種のスピニングリールは、キャスティング時
ベールアームを釣糸巻込位置から開放位置に揺動反転さ
せるのであるが、このとき釣人は、リール本体を取付け
た釣竿のリール取付位置近くを、例えば右手で握り、こ
の右手人差指でスプールから穂先方向に延びる釣糸を掛
取り１次いで左手でベールアームを釣糸巻込位置から開
放位置に揺動反転させ、然る後左手を釣竿の竿尻に宛て
がってキャスティングを行うのであって、釣竿の竿尻に
宛てがうべき左手でベールアームの揺動反転を行わなけ
ればならないため、前記揺動反転が煩雑となる問題があ
った。

しかして、以上の如き問題点を解決すべく回転枠の支持
腕にベールアーム反転用レバーを設けて、アームカムと
連動させ、前記レバーの操作によりベールアームの釣糸
巻込位置から開放位置への揺動反転を釣糸の掛取りを行
なう指で、掛取り動作と連続してほぼ同時に行え、この
ベールアームの揺動反転を極めて簡単容易にかつ迅速に
行なうことができるスピニングリールを提案した。

所が、以上の如きスピニングリールは、前記レバーをア
ームカムとは別に形成して連動させるものであるから、
構造が複雑となると共に、重量が増大して回転枠の回転
バランスが悪くなる問題があり、その土１回転枠に対し
前記レバーが大きく突出してリール全体が大型化する問
題もあった。

本考案の目的は、ベールアームの釣糸巻込位置から開放
位置への揺動反転を、釣糸の指による掛取り動作と連続
して行なうことができながら、簡単な構成とし、かつ、
回転枠の回転バランスも良好にでき・、それでいてリー
ル全体をコンパクトにすることのできるスピニングリー
ルを提供する点にある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図において１は釣竿への取付脚２をもつリール本体であ
って、このリール本体１にスプール軸３と筒軸４とを同
芯状に軸架して、このリール本体１の前面側に突出する
スプール軸３の突出部にスツール５を、また筒軸４の突
出部に回転枠６を取付けると共に、前記リール本体１に
軸架したーヘンドル軸７にマスターギヤー８を挿嵌固定
し、このマスターギヤー８に前記筒軸４に形成したビニ
オンギヤー９を咬合させて、前記−・ンドル軸７０回転
により前記回転枠６を回転させるべく構成するのである
。

前記回転枠６には一対のアーム１０．１１が相対向する
ごとく形成されており、この両アーム１０．１１の内、
一方のアーム１０は第３図に示すごとくその突出方向を
前記回転枠６の軸芯に対し傾斜させ、他方のアーム１１
を前記回転枠６の軸芯に対し平行で、前記アーム１０の
突出方向に片寄せるのである。

しかして前記一方のアーム１０の中間剤にばね室１２を
形成し、このばね室１２の外方にねじ孔１４をもったボ
ス部１３を形成すると共に、このボス部１３の例局部に
、アーム１０の突出方向に向う一対の規制面１５．１６
を形成して、前記ボス部１３にアームカム１７を取付ビ
ス１８のねじ孔１４への螺合により揺動可能に枢着する
と共に、このアームカム１７の裏面に、前記各規制面１
５゜１６に接当するストッパー１９を設けて、このスト
ッパー１９の各規制面１５．１６への接当により、前記
アームカム１７の揺動範囲を規制すべく構成し、かつ前
記ばね室１２にトーションばね２０を内装して、該ばね
２０の一端部を前記アームカム１７に、他端剖を前記ア
ーム１０に係着し−このアームカム１７を二方向、即ち
前記ストッパー１９が各規制面１５．１６に接当する方
向に附勢すべく構成する。

また前記他方のアーム１１に凹室２１を形成し、該凹室
２１の外方にねじ孔２３をもつボス部２２を形成して、
このボス部２２に受板２４を取付ビス２５のねじ孔２３
への螺合により揺動可能に枢着し、との受板２４と前記
アームカム１７とに亘っテアームローラー２７をもつベ
ールアーム２６を架設して、このベールアーム２６が前
記アームカム１７と受板２４との揺動をして釣糸巻込位
置と開放位置との間を揺動すべく構成すると共に。

このベールアーム２６が前記トーションばね２０により
釣糸巻込位置と開放位置との二位置に選択的に附勢され
、かつ前記ストッパー１９の各規制面１５．１６への接
当により周位置に係止維持すべく構成される。

尚前記アーム１０を傾斜させ、前記アームカム１７の枢
支位置を、前記回転枠６の回転中心に対し偏位させたの
は、後記するごとく前記アーム１０に、ベールアーム反
転用の指掛９３７を設けることから、前記回転枠６の回
転バランスが崩れるのをなくすためであるが、特に必要
でない。

図面に示したものは、前記アーム１０の傾斜角は３０°
であって、前記偏位量は３關となっている。

一方前記回転枠６内には、前記ベールアーム２６を揺動
復帰させるレバー２８を設けるのであって、この回転枠
６のリール本体１前壁に対向する壁部にレバー２８をビ
ス２９により揺動可能に枢着すると共に、このレバー２
８の一端部を前記アーム１１内にまで屈曲延出させて、
この延出端部を、前記受板２４０下面に突設したビン３
０の揺動軌跡内に位置させ、換言すれば前記受板２４の
揺動時、このビン３０が前記レバー２８の延出端部に当
接すべく構成するのであり、また前記リール本体１の前
壁に、前記レバー２８の内端部が当接する突起３１を形
成し、前記回転枠６の回転に伴って前記レバー２８の内
端部を突起３１に衝合させて、該レバー２８を揺動させ
、との揺動により前記受板２４を、前記レバー２８にお
ける延出端部のビン３０への当接を介して揺動させ、前
記ベールアーム２６を釣糸開放位置から巻込位置に自動
的に揺動復帰させるべく成すのである。

また前記リール本体１には前記スプール軸３と同方向に
延びる操作軸３２を回転可能に支承するのであって、そ
の前後両端部をリール本体１より突出させ、該操作軸３
２の後方突出部に操作用つまみ３３を、また前方突出部
に作動体３４を設け、かつこの作動体３４により作動さ
れる爪片３５を前記リール本体１に揺動可能に枢着支持
させると共に、この爪片３５と咬合する水車３６を前記
回転枠６の筒状胴部内に挿嵌固設し、前記爪片３５の水
車３６への咬合をして前記回転枠６の逆転を防止すべく
構成する。

しかして図面に示したものは、以上の如く構成したスピ
ニングリールにおいて、更に次の如くベールアーム反転
用の指掛部３１を形成するのである。

即ち前記アームカム１７のアームローラー２７近くに、
前縁部を三角状に膨出させると共に、その先端を球面状
とした指掛部３７を一体的に連山形成して、との指掛部
３７により前記アームカム１７をリール後方側に揺動さ
せ、前記ベールアーム２６の釣糸巻込位置から開放位置
への揺動反転を行なわせるごとくしたものである。

本考案のスピニングリールは、以上の如く構成するもの
で、キャスティグ時釣人は釣竿を握る手の人差指で、ス
プール５からアームローラー２７を介して穂先方向に延
びる釣糸を引掛けて、釣竿側に握込み、所謂人差指によ
る釣糸の掛取りを行なうのであり、かつこの掛取り動作
に連続して、人差指を指掛部３７に宛がい、該指掛部３
７を抑圧操作して、アームカム１７を揺動させ、釣糸巻
込位置に附勢されているベールアーム２６を釣糸開放位
置に揺動反転させるのである。

従って釣糸の掛取りに連続して略々同時にベールアーム
２６を反転させられるのであって、キャステイグを容易
かつ迅速に行なえるのである。

斯くしてキャスティング後再びスプール５上に釣糸を巻
取るべく前記回転枠６を回転すれば、この回転に伴って
レバー２８がビン３０に衝合し、これによって前記ベー
ルアーム２６が釣糸開放位置から巻込位置に自動的に揺
動復帰し、前記回転枠６の回転によりスプール５上に釣
糸が巻取られるのである。

尚本考案は既述実施例において、釣糸の掛取りに好適な
位置で回転枠６が停止すべく構成して、キャスティング
時における一連の準備操作を簡単ならしめるごとくして
もよい。

以下その実施構造を第５図乃至第７図に基づいて説明す
る。

既述実施例における水車３６の例周に形成した各歯部３
８・・・の内、回転除６が前記の如き位置で停止したと
きに爪片３５が咬合する一つの歯部３８ａを他の歯部３
８・・・よりも半径方向の方に突出させる一方、既述実
施例にお゛ける作動体３４を、第７図の如く前記爪片３
５が水車３６の各歯部３８・・・から離間する非係合位
置と、第６図のごとく突出する一方の歯部３８ａにのみ
咬合する位置と、第５図のごとく各歯部３８・・・に咬
合する位置との三段階に切換えられるよう構成するので
ある。

斯くして操作軸３２をつまみ３３により回転させて作動
体３４により爪片３５が水車３６の突出する一つの歯部
３８ａにのみ咬合すべく切換え。

斯かる状態で−・ンドル軸７０−ヘンドル（図示せず）
を握る手を離すと、釣糸がその先端に設けた錘付き釣仕
掛けの重さによってスプール５から引出され、これに伴
って回転枠６が逆転し、該回転枠６が釣糸の掛取りに好
適な位置に至ったとき、前記爪片３５が歯部３８ａに咬
合して、この回転枠６の逆転が停止されるのである。

従って前記回転枠６は、アームカム１Ｔ及び指掛部３７
が釣竿に最も近くなる位置で停止させられるので、釣人
は直ちに釣糸の掛取り、ベールアーム２６の揺動反転を
行なわせることができ、キャスティングを一層容易に行
なえるのである。

即ちキャスティングを行なう場合、前記つまみ３３を操
作することにより前記アームカム１７及び指掛部３７は
操作が最もし易い位置で必らず停止することになるので
、前記つまみ３３の操作後、直ちに釣糸の掛取りを行な
うと同時に前記指掛部３Ｔによるベールアーム２６の反
転が可能となるのである。

以上説明した如く本考案によるスピニングリールは、ス
プールからアームローラーを介して延びる釣糸を人差指
で掛取る場合、この人差指の一連の動きをして掛取り動
作とほぼ同時に指掛部の抑圧操作を行なってアームカム
を揺動させ、ベールアームを釣糸巻込位置から開放位置
に揺動反転させることができるのである。

従ってこのベールアームの揺動反転を掛取り動作とは別
に行う必要がなく、キャスティングを極めて簡単容易に
かつ迅速に行なわせ得るに至ったのである。

しかも、前記指掛部は、アームカムと一体的に形成した
から、構造を非常に簡単にできるのである。

従って、ベールアームの揺動反転を釣糸の掛取り動作と
連続して行なうことができる割に、全体としてのコスト
を安くできるのである。

その上、指掛部以例の部品を余計に設ける必要がないの
で指掛部を形成したことにより回転枠の回転バランスが
悪くなることも抑制でき更に、指掛部の回転枠に対する
突出量を少なくでき、それだけ全体としてコンパクトに
できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその一部
切欠側面図、第２図は同底面図、第３図は同要部の拡大
平面図、第４図は第３図ＩＶ−ｆＶ線断面図、第５図乃
至第７図は作用状態を示す部分正面図である。 ６・・・回転枠、１７・・ファームカム、２６・・・ベ
ールアーム、２Ｔ・・・アームローラー、３７・・・指
掛部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転枠に枢着したアームカムと、この回転枠のアームカ
   ムとは反対側位置とに亘ってベールアームを架設し、こ
   のベールアームの釣糸開放位置から巻込位置への揺動復
   帰を前記回転枠の回転をして自動的に行なうごとくした
   スピニングリールにおいて、前記アームカムのアームロ
   ーラー近くに指掛部を一体的に形威し、との指掛部を介
   して前記アームカムを揺動させて、前記ベールアームの
   釣糸巻込位置から開放位置への揺動反転を行なわせるべ
   く構成したことを特徴とするスピニングリール。