JPH029660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアウトスプール型スピニングリールの
ベールアーム反転装置の改良に関するものであ
る。

従来ベールアームを釣糸放出位置に反転するに
は釣竿を握持していない手で行つているのが現状
であるが、最近この反転操作を釣竿を握持した手
の指で操作レバーを作動して反転させることが特
公昭39−4826号公報、実開昭56−101766号公報等
で知られている。

しかしながらこの方式は操作レバーの回動方向
が水平方向、即ちベールアームの反転と同じ方向
に操作レバーを指で手前かつ横方向に牽引するよ
うに形成されているため釣竿を握持している手の
人差指では極めて不自然で操作し辛い欠陥があ
る。

また操作レバーを上方の釣竿側に牽引して釣竿
を握持している人差指での操作を円滑容易にする
ことが実公昭49−19186号公報で知られているが、
ベールアーム取付腕に操作レバーを作動する歯車
機構を具備しているため、ベールアーム取付腕が
ローターの半径方向に突出して大型化しローター
の回転バランスを崩すと共にこれらが露出するこ
とによりローターの回転時誤つて手が接触し負傷
したり、更には突出部が岩場、舟舷、その他に衝
接して損傷したりする欠陥がある。

本考案はこれらの欠陥を改善するようにしたも
のであつて、ローター後側部よりスプール円筒部
外側に突設したベールアーム取付腕の先端部にベ
ールアームを支持したアームレバーを軸着し、該
アームレバーをベールアーム取付腕に内装したデ
ツトポイントバネで釣糸捲取位置と釣糸放出位置
の双方に振り分け附勢するようにしたアウトスプ
ール型魚釣用スピニングリールにおいて、前記ア
ームレバーをベールアーム取付腕の先端部に垂直
方向の軸で回動自在に軸着し、ベールアーム取付
腕基部に水平方向の軸で垂直方向に回動自在に軸
支した操作レバーの操作部をベールアームの糸掛
け部直上まで延設し、前記アームレバーと操作レ
バーの基端部とをこれらの中間に挾まれて介在す
る伝達部材で連結して操作レバーの牽引でアーム
レバーを釣糸放出時に回動できるように形成する
と共に前記操作レバーは伝達部材、アームレバー
の軸着部及びベールアーム取付腕の先端部を略カ
バーできるように巾広に形成したことを要旨とす
るものである。

本考案の実施例を図面について説明すると、ス
ピニングリールのローター１の両側にはベールア
ーム取付腕２，３が一体的に設けられ、ベールア
ーム取付腕２には他端をベールアーム取付腕３に
軸支されたベールアーム４のアームレバー５が垂
直方向の軸６で回動自在に軸着されると共に該ア
ームレバー５は公知のようにデツトポイントバネ
７によつてその死点を境にして釣糸捲取位置と釣
糸放出位置の双方に振り分け弾発附勢されてい
る。

またベールアーム取付腕２の一側略中央部には
先端に長孔８を基端に突部９を夫々設けたクラン
ク１０が軸１１で水平方向に回動自在に軸着され
ると共に前記長孔８にはアームレバー５の表面に
突設されたピン１２が嵌合しており、更にベール
アーム取付腕２基部の上部一側に水平方向に突設
された軸１３には、ベールアーム４の糸掛け部直
上に操作部１４を形成した操作レバー１５が回動
自在に軸支され、該操作レバー１５の基部下方に
折曲形成された作動突片１６の内側面が前記クラ
ンク１０の突部９に対向当接している。なお図中
１７はベールアーム取付腕２の蓋板、１８は釣竿
である。

本考案実施例は上記のように構成されているか
らベールアーム４を第１図の釣糸捲取位置から釣
糸放出位置に反転する場合には、操作レバー１５
の操作部１４を釣竿１８を握つている指の人差指
で上方に牽引すると、操作レバー１５の作動突片
１６はクランク１０の突部９を押圧してクランク
１０を回動しその長孔８に嵌合しているピン１２
を介してアームレバー５をデツトポイントバネ７
に抗して回動せしめその死点を越えることにより
アームレバー５はその回動方向に附勢されベール
アーム４を釣糸放出位置に保持するものである。

しかして、この釣糸放出位置のベールアーム４
を釣糸捲取位置に復帰するには従来公知のように
ハンドルの回動操作で自動的に行うか又は手で反
転復帰して行うものである。

本考案はベールアームのアームレバーをデツト
ポイントバネで釣糸捲取位置と釣糸放出位置に附
勢するようにしたこの種アウトスプール型スピニ
ングリールにおいて、ベールアーム取付腕の基部
に垂直方向に回動自在に軸着した操作レバーの操
作部をベールアームの糸掛け部直上に位置せしめ
ると共に該操作レバーの基端部と前記アームレバ
ーとをこれらの間に介在せしめたクランク等の伝
達部材で連結し、更に操作レバーを巾広に形成し
て伝達部材、アームレバーの軸着部及びベールア
ーム取付腕の先端部を略カバーするようにしたの
で、ローター回転時に中間伝達部材、アームレバ
ー等の露出物によつて手が負傷したり、これらの
突出露出物が舟舷、岩場、コンクリート堤防等に
衝接して損傷することを確実に防止することがで
き、また操作レバーはベールアーム取付腕の基部
に軸支され、アームレバーの軸着位置に対して後
方に離れているため、操作レバーは略垂直方向に
牽引でき、釣竿を握持した手の人差指の極めて自
然な操作で円滑にベールアームを反転できる優れ
た特徴と実用性を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２図は同要部の釣
糸捲取り状態の平面図、第３図は同正面図、第４
図は同釣糸放出状態の平面図、第５図は同正面
図、第６図は同要部の分解斜面図である。 １……ローター、２，３……ベールアーム取付
腕、４……ベールアーム、５……アームレバー、
６……軸、７……デツトポイントバネ、１０……
クランク、１３……軸、１４……操作部、１５…
…操作レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローター後側部よりスプール円筒部外側に突設
   したベールアーム取付腕の先端部にベールアーム
   を支持したアームレバーを軸着し、該アームレバ
   ーをベールアーム取付腕に内装したデツトポイン
   トバネで釣糸捲取位置と釣糸放出位置の双方に振
   り分け附勢するようにしたアウトスプール型魚釣
   用スピニングリールにおいて、前記アームレバー
   をベールアーム取付腕の先端部に垂直方向の軸で
   回動自在に軸着し、ベールアーム取付腕基部に水
   平方向の軸で垂直方向に回動自在に軸支した操作
   レバーの操作部をベールアームの糸掛け部直上ま
   で延設し、前記アームレバーと操作レバーの基端
   部とをこれらの中間に挾まれて介在する伝達部材
   で連結して操作レバーの牽引でアームレバーを釣
   糸放出時に回動できるように形成すると共に前記
   操作レバーは伝達部材、アームレバーの軸着部及
   びベールアーム取付腕の先端部を略カバーできる
   ように巾広に形成したベールアーム反転装置。