JPS587715Y2 - 押釦同調器におけるキツクア−ム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押釦同調器におけるキックアームに関し、押釦
同調器におけるキックアームを簡易且つ低置に製造せし
め、しかもその押釦操作時における摺動抵抗を減少して
軽快なキック操作及びクラッチ操作を実現し得るように
したものである。

押釦同調器においてはその押釦押込み時に手動回転同調
軸による同調作動系を該作動系に組込まれたクラッチ機
構を操作することによって切換え押釦ブツシュによるワ
ンタッチ的同調操作を実現することが必要であり、この
ために押釦読合の配設域にキックアームを設け、押釦ブ
ツシュ時に先ずこのキックアームを作動させて上記のよ
うな切換操作を行わしめている。

然してこのようなキックアームとして従来から種々のも
のが提案されているが、これら従来のものにおいてはロ
ーラを各読合操作部に対して用いるのが一般であり、こ
のローラは戒程回転作動が得られるとしても別に軸材を
用いて軸着することが必要であって、勿論ローラ自体も
中空構造とすべきことからその製作組立が煩雑であり、
それが各押釦毎に用いられるべきことよりして多数個と
なり相当のコストアップとならざるを得す、しかもこの
ローラと読合操作部とは直線状の接触であって軸材との
間にも摩擦が大きいから摺動抵抗が大きいこととなり、
必ずしも円滑な作動を得ることができないなどの不利、
欠点がある。

本考案は上記したような従来のものの不利、欠点を改善
するように研究して考案されたものであって、その具体
的な実施態様を添附図面に示すものについて説明すると
、機台１０の前面に押釦５を有する読合１が機台１０と
平行状に配設され、これらの各読合１は同じく機台１０
と平行に設けられた第２図に示すような上面板３の手前
側に突設されたガイド部３１に重合した状態で上記押釦
５を取付けており、このような読合１の押込み操作は上
面板３における案内孔３８ 、３９と読合１上面の案内
子３７ 、３７によって行われ、読合１の一側と上面板
３との間には復帰発条３３が設けられている。

然して読合１のセツティング突子９に関する上記したよ
うなブツシュ作動域に対設されているのが一連のリンク
部材６であって、その基端部は機台１０に枢支され、又
その遊端たる先端部には係合突部６ａが形成されていて
コアスライド２における係合孔２ａと係合し、従って読
合１の押込みによってリンク部材６を介してコアスライ
ド２を左右方向にスライドせしめコア１１をコイル１２
中に出入操作するように成っている。

上記のような構成のものにおいて前記機台１０の手前側
に横設されているのがキックアーム４であり、このキッ
クアーム４には受動突部４１が形成され、これらの受動
突部４１が読合１の係接部１４に臨ませられているが、
上記したような受動突部４１には第３図と第４図に明か
にされるようにその係接部１４に面した側面に球体４２
が部分的に露出した状態で埋装されこの露出部分が前記
係接部１８と係合するように戊っている。

球体４２を埋装する具体的な構造は受動突部４１に球体
４２の過半域を受入れる凹穴４３を形成し、該凹穴４３
に球体４２を収容させた状態で凹穴４３０人口部分を少
許かしめ加工４４シて球体４２を回動自在に保持するも
のである。

前記したキックアーム４の一端には操作軸２６が設けら
れ、この操作軸２６は別に機台１０に軸支２７されたリ
ンク２２に係合し、このリンク２２は操作孔４０におい
てクラッチレバ−２４を受入れ、該クラッチレバ−２４
をその軸２４ ａを中心として回動せしめ、それによっ
て主軸７に設けられたクラッチギヤ１６と支持ブラケッ
ト１８との間に介装された摩擦板２０を利用したクラッ
チ機構を切換えしめる。

即ち主軸７には円板７ａが中間に取付けられ、又ブツシ
ュ２８によって係接部８を有するクラッチ板８が取付け
られ、しかもこのブツシュ２８の円板７ａとの間には弾
片１９が介装されていることは図示の通りであって、常
時弾片１９で摩擦板２０に圧接されているクラッチギヤ
１６をクラッチレバ−２４の前記したようなキックアー
ム４と連動した作動によって弾片１９の弾圧を解放して
該圧接状態から解除するように戒っているものである。

上記したような本考案によるときはキックアーム４の受
動突部４１に球体を埋設したものであるから読合１にお
ける係接部１８とは単なる点接触を以て作動せしめられ
ることとなりその摺動抵抗を充分に軽減し得る利点があ
り、しかも既述した従来のものにおける如き軸材を用い
且つこれを取付けるための工作は一切不要であって、多
数個配設された受動突部４１における製作組立を著しく
単純化して工数縮減を図り、低コストにこの種キックア
ームを得しめるものであるから実用上その効果の大きい
考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を示すものであって、第１図は
本考案によるキックアームを有する押釦同調器の１例に
ついての全般的な構成関係を示す平面図、第２図はその
分解状態の斜面図、第３図はキックアームの拡大斜面図
、第４図はその受動突部部分の更に拡大された斜面図で
ある。 然してこれらの図面において、１は読合、２はコアスラ
イド、３は上面板、４はキックアーム、５は押釦、６は
リンク部材、１０は機台、１１はコア、１２はコイル、
１４は係接部、４１は受動突部、４２は球体、４３は凹
穴、４４はかしめ加工部を示すものである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押釦を有する読合のブツシュ操作によって該読合に設け
   られた係接部により機台にスライド可能に取付けられた
   キックアームの受動突部を操作するようにしたものにお
   いて、前記受動突部の側面に球体を転勤自在に設け、こ
   の球体に対して上記した読合の係接部を作用させるよう
   にしたことを特徴とする押釦同調器におけるキックアー
   ム。