JPS587581B2 - キユウシソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば、ファクシミリ等におけるコーナーセ
パレータ方式による給紙装置に関する。

コーナーセパレー夕方式による給紙装置とは、例えば、
第１図に示すように、カセット１内に堆積された給紙シ
一ト２の最上部両コーナーを、コーナーセパレータと呼
ばれる爪３で軽く押え、その最上部の給紙シートに、回
転する給紙ローラー４を接触させてこれを撓ませ、いわ
ゆるシートの腰を利用することにより、押えられている
シートの両コーナーを外し、一枚づつ、順次給紙してゆ
く装置をいう。

ところが、給紙されるシートの腰は、その紙質によって
相当異なる。

特にファクシミリ等においては、オリジナルドキュセン
トとコピー用シートとは、その紙質において大いに異な
るとともに、どのような紙質のオリジナルに対しても、
的確に給紙がなされなければならない。

勿論、ほとんど腰のないオリジナル、または所定サイズ
よりも小さいオリジナルに対しては、キャリャーと呼ば
れる薄い透明体に挟み込んで給紙がなされるが、このよ
うな場合は、コピー用シートよりも遥かに強い腰となる
。

そして、一般的に弱い腰のシートの場合には、小さな撓
みでもってすぐに爪から外れるが、強い腰のシートの場
合には、大きく撓ませないと爪から外れない。

そのため、第１図において、シート先端から給紙ローラ
軸心までの距離ｄが一定の場合には、これら腰の強さの
相違する多様のシートに対し、的確に給紙がなされない
ことになる。

したがって、従来の装置においても、紙質の相違、すな
わち腰の強さの相違によって、シートの撓み量を変える
べく、給紙ローラの位置、すなわち、シートの先端から
給紙ローラ軸心までの距離を段階的に変える装置があっ
たが、このような装置においては、シートの腰を正確に
把握することが難かしく、また、これに対応して、どの
位置に給紙ローラをセットすべきかについて難点がある
ため、的確な給紙がなされなかった。

したがって、本発明の目的は、いちいち、シートの腰を
調べたり、これに対応して給紙ローラの位置を決めたリ
せずに、異なる紙質に応じて、給紙ローラが自動的に移
動してシートを撓ませ、給紙作動を的確に行なうように
した給紙装置を提供することにある。

以下、図面を参照して本発明を説明する。

第２図は、本発明の一実施例を示す斜視図で、例えば、
図示されないシート載置台上に堆積された給紙シ一ト２
１の給紙方向側の両コーナ一部は、コーナー爪２２によ
り軽く押えられている。

コーナー爪２２は、堆積されたシート２１の角をそろえ
るとともに、その上端が、最上部のシート２１ａの角を
軽く上から押えるように曲げられて、三角形状を呈して
いる。

一方、堆積された給紙シート２１の下方には、機体の所
定部材に固定枢軸である第１枢軸２３が、水平かつ給紙
方向に対し直角方向に固着されており、そして、この第
１枢軸２３には、給紙シートの両側に設けられた第１レ
バー２４の一端が緩く嵌合されているとともに、給紙シ
ートの一方の側に、一体的に構成された二つのスプロケ
ットホイール２５および２６が緩く嵌合されている。

この第１枢軸を機体の所定部材に固着せずに緩く嵌合さ
せ、逆にスプロケットホイール２５および２６を、この
第１枢軸に固着することも可能である。

他方、堆積された給紙シート２１の上方には、前記第１
レバー２４の他端および同様に給紙シートの両側に設け
られた第２レバー２７の一端が緩く嵌合される第２枢軸
２８が第１枢軸２３と平行に設けられている。

この第２枢軸２８には、スプロケットホイール２９が固
着されて、これと、第１枢軸２３に設けられたスプロケ
ットホイール２６との間にチェーン３０が、かけわたさ
れている。

なお、スプロケットホイール２５には、図示されない駆
動軸に固着されたスプロケットホイールとの間に、チェ
ーン３１がかけわたされている。

第２枢軸２８には、また、その中央部に別のスプロケッ
トホイール３２が固着されており、これと、第２レバー
２７の他端に緩く嵌合され、かつ、第２枢軸２８と平行
に設けられた稼動枢軸である第３枢軸３３の中央部に固
着されたスプロケットホイール３４との間に、チェーン
３５がかけわたされている。

そして、スプロケットホイール３４の両側の第３枢軸３
３には、給紙ローラー３６がそれぞれ固着されている。

また、第１レバー２４の中間部には小穴２４ａが設けら
れており、この小穴に、第１レバー２４を給紙方向に付
勢する引張コイルばね３７の一端が係止され、引張コイ
ルばね３７の他端は、機体の所定部材に係止されている
。

なお、引張コイルばね３γによる第１レバー２４の給紙
方向への付勢は、機体の所定部材に設けられたストッパ
ーピン３８により一定の位置で制限されている。

次に、この装置の作用を説明する。

第１図において、チェーン３１により伝達された動力は
、スプロケットホイール２５および２６、チェーン３０
、スプロケットホイール２９を介して、第２枢軸２８に
伝えられ、第２枢軸２８を矢印方向に回転させるととも
に、第２枢軸２８に固着されたスプロケットホイール３
２、および第３枢軸３３に固着されたスプロケットホイ
ール３４、この両者の間にかけわたされたチェーン３５
を介して、第３枢軸３３を矢印方向に回転させるととも
に、第３枢軸に固着された給紙ローラー３６を同方向に
回転させる。

給紙ローラー３６は、駆動される以前に、つまり停止状
態において第１レバー２４がストッパーピン３８に規制
されているため、自重により、給紙シート２１上の一定
位置すなわち給紙シート２１の先端からｄ１の距離の位
置に停止しており、駆動が開始されると、その最上部の
シート２１ａを送り始める。

この送りは、給紙ローラ３６と給紙シート２１ａとの摩
擦抵抗によるが、シート２１ａの送り方向の両コーナ一
部が押え爪２２により押えられているため、そこに撓み
が形成される。

このとき、シート２１ａの腰が弱いときには、第３図に
示すように、給紙ローラ３６は、定位置で回転し、シー
ト２１ａはすぐに撓んでコーナー爪２２から外れるが、
シート２１ａの腰がだんだん強くなるにつれ、給紙ロー
ラー３６の定位置だけの回転ではシート２１ａは撓まず
、逆に、給紙ローラー３６の回転力は、シート２１ａを
撓ませるために費やされるのではなく、シート２１ａ上
を転がって第１レバー２４を給紙方向と逆の方向に揺動
させる力として費やされる。

そして、第４図に示すように、給紙ローラー３６が、あ
る距離ｄ２を進んだとき、この距離ｄ２は紙質によって
相違するが、シート２１ａが撓み始め、給紙ローラー３
６の回転力は、シート２１ａを送り出す力として働き、
シート２１ａがある量を送られると、シート２１ａのコ
ーナーがコーナー爪２２から外れる。

すると、第１レバー２４は、引張コイルばね３７の力に
よって給紙方向に戻され、ストッパーピン３８に当って
停止するとともに、給紙ローラー３６も定位置に戻る。

なお、この実施例においては、第１枢軸を給紙シートの
下方に設けたが、これを給紙シートの上方に設けてもよ
く、また、第１レバーと第４枢軸および第２枢軸との嵌
合、および第２レバーと第２枢軸および第３枢軸との嵌
合をかなり緩くして遊ばせるようにすれば、給紙ローラ
ーのシートへの片当りが防止できる。

また、駆動軸、第１枢軸第２枢軸および第３枢軸にそれ
ぞれ設けられる動力伝達手段として、スプロケットホイ
ールとチェーンとの組合わせでなく、その他の動力伝達
手段を用いることもできる。

さらに、第１レバーを給紙方向に付勢する偏倚手段とし
て、引張コイルばねの代りに戻りばねを用いることもで
きるし、第１レバーおよび第２レバーによるリンク結合
の代りに、他のリンク結合を用いることもできる。

以上のように、本発明によれば、給紙装置として、シ一
ト載置台と、シ一ト載置台に堆積されたシート送り出し
前方部に定置されとシ一トの両角部を押えるコーナー爪
と、シートを送り出すための給紙ローラーと、この給紙
ローラーに回動力を与える動力伝達手段と、上記給紙ロ
ーラーを、シートの送り出し方向に移動習性を与える偏
位手段と、この偏位手段に打ち克って給紙ローラーがシ
ート表面に接触しながらシート送り出し方向と逆方向に
移動可能にするためのリンク手段とを有するように構成
し、送り出されるシートの紙質に応じて給紙ローラーの
給紙位置を変化させるようにしたので、腰の弱いシート
や強いシートの別なく、確実にシートを給送することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、コーナーセパレータ方式による給送装置を説
明するための平面図、第２図は、本発明の一実施例を示
す斜視図、第３図および第４図は、上記実施例の作用を
説明するための側面図である。 ２１…給紙シート、２２…コーナー爪、２３…第１枢軸
、２４…第１レバー、２７…第２レバー、２８…第２枢
軸、３３…第３枢軸、３６…給紙口−ラ、３７…引張コ
イルばね、３８…ストッパーピン、ｄ…給紙シート先端
から給紙ローラ軸心までの距離。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シ一ト載置台に堆積されたシートの送り出し方向上
   部両角に設けられたコーナー爪と、前記堆積されたシー
   トの最上部のシートに接触してこれをシート送り出し方
   向に送り出すための給紙ローラーを固着した移動枢軸と
   、前記移動枢軸にシートを送り出すための回転力を与え
   る動力伝達手段と、前記回転力を与えられた給紙ローラ
   ーがシート上をシート送り出し方向およびその逆方向に
   移動できるように前記移動枢軸を支持する少なくとも二
   以上のレバーの連結からなる基部を固定枢軸に取り付け
   られたリンク手段と、前記リンク手段の基部側レバーを
   シート送り出し方向に常時付勢する偏倚手段と、前記基
   部側レバーのシート送り出し方向への付勢を規制するス
   トッパ一手段とを備えた給紙装置。