JPS587507B2 - 牽引型動力移動農機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耕耘装置などの対地作業装置に代えて運搬ト
レーラーを連結できるように構成してある耕耘機等、被
牽引作業車を連結可能な動力移動農機で、詳しくは、被
牽引作業車を連結した状態での降板走行時に、機体が不
測に操向動作されて蛇行．スピン，転倒等の危険を招か
ないよう安全走行させるために、操向クラッチの切り作
動を防止する。

つまり、操向クラッチを入り状態に固定維持する機構を
具備した牽引型動力移動農機に関する。

従来では、操向クラッチを入り状態に固定保持する姿勢
と操向クラッチの入り切り操作を自由に許す姿勢とに手
動切替自在な機構を設け、被牽引作業車を連結した状態
での降板走行時に、作業者が前記機構を固定維持作用姿
勢に切替操作していたので、操作忘れや誤操作等により
、固定維持機構を設け乍らも、被牽引作業車を連結した
状態での降板走行時における安全性確保に対する信頼度
が乏しいものであった。

本発明の目的は、かかる点に鑑み、被牽引作業車を本機
に連結するための必要動作を、有効に利用することによ
って、被牽引作業車を連結した状態でＱ降坂走行時には
、操向クラッチを確実に入り状態に固定維持して、安全
機能の信頼度を高めんとする点にある。

本発明における牽引型動力移動農機の特徴構成は、被牽
引作業車を連結可能な動力移動農機の操向クラッチ用操
向軸内に、クラッチ片との係合により操向クラッチを入
り状態に固定維持するための係止部材と、その係止部材
をクラッチ片との係合状態に切換操作する操作部材とを
備えてあるクラッチの固定維持機構を組込み、更に、こ
の固定維持機構を、前記被牽引作業車の本機への連結に
連動して自動的に所定動作させる連動機構を設けてある
点である。

本発明特徴構成における作用効果は、次の通りである。

つまり、操向クラッチを入り状態に固定維持する必要性
が生じるのは、被牽引作業車を連結した状態での使用時
であることに着目して、被牽引作業車の本機に対する連
結操作をもって固定維持機構を、操向クラッチを入り状
態に自動的一切替えることができる故に、被牽引作業車
を連結した状態での降板走行時には、必ず、操向クラッ
チを入り状態に維持させて使用することができる。

しかも、操向クラッチ用操向軸内に固定維持機構を設け
てある故に、他物との接当や雨水，泥土の付着等による
変形，破損，腐食等を抑制，防止でき、かつ、固定維持
機構が操向クラッチのクラッチ片に直接に作用す名が故
に、製作並びに組付け誤差によるガタツキを抑制できて
、固定維持機構の固定維持機能を長期的に亘って良好に
保持でき、これによって、前記の被牽引作業車の連結に
連動した自動的な操向クラッチ入り状態保持作用を確実
．円滑に行なえるのである。

従って、本発明は、被牽引作業車を連結した状態での降
板走行時には、確実に操向クラッチを入り状態に固定維
持させて、この降板走行を安全に行なえる牽引型動力移
動農機を提供できるに至ったのである。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、第
１図は、左右一対の走行車輪７．７と後方に延びる操縦
用・ンドル８及びエンジン装置９並びに耕耘装置取付け
用ヒツチ１０とを、前記左右車輪７．７への動力伝達系
を各別に断続可能な操向クラッチ１１．１１を内装した
ミレションケース１２に装着して構成した歩行型耕耘機
の本機６と、これに連結されるトレーラー１（これは被
牽引作業車の一例である。

）とから成る牽引型動力移動農機を示す。

前記トレーラー１は、前記ヒツチ１０にその前端機枠部
分１３をピン１４により枢支連結することにより、本機
６に対して上下軸芯Ｘ周りに揺動自在に構成してあると
ともに、本機６への連結状態において前記操縦用ノンド
ル８をしての機体操縦を可能にさせる乗用運転部１５と
荷台１６並びに左右一対の後部車輪１７．１７とを有す
る。

前記操向クラッチ１１．１１は、第２図に示すように、
ミッションケース１２内に回転自在に保持させた操向軸
２に最終変送ギャ１９を位置固定状態に装着するととも
に、この最終変速ギャ１９の左右両側に位置する操向軸
部分夫々に、操向軸軸芯方向での最終変速ギャ１９に対
する近遠移動により、最終変速ギャ１９の側面に咬合い
連動する状態と連動解除状態泥に切替自在で、スプリン
グ２０．２０により咬合い連動方向に移動付勢され、か
つ、車輪７．７にギヤ連動するクラッチ片３，３を装着
し、かつ、このクラッチ片３．３に係合する操向フォー
ク２１．２１を、前記操向軸２に対して直交する軸芯周
りで揺動させることによりクラッチ片３．３を移動させ
る操向フォーク軸２２．２２を設けて構成してある。

又、この操向クラッチ１ｉ．ｔ１の操作装置は、前記操
向フォーク軸２２．２２と操縦用ノンドル８の左右握り
部８Ａ．８Ａ夫々に装着したレバー２３．２３とをワイ
ヤを介して連動連結して構成してある。

同、前記ハンドル８の左右握り部８Ａ．８Ａは、夫々、
左右ハンドル杆８Ｂ．８Ｂの後端部に形成されてあって
、この左右ノンドル杆８Ｂ．８Ｂは、握り部８Ａ．８Ａ
近くの箇所を支点として下方に屈折し、かつ、この支点
に対して短い一定距離を隔てた別の箇所を支点として下
方に屈折する状態に構成してある。

而して、本実施例においては、第２図に示すように、前
記操向軸２内に、クラッチ片３．３の移動を阻市して左
右操向クラッチ１１．１１をともに入り状態に固定維持
する機構４と、この固定維持機構４を、前記トレーラー
１の本機６への連結に連動して自動的に所定動作させる
連動機構５とを設けてある。

前記固定維持機構４は、クラッチ片３との係合により操
向クラッチを入り状態に固定維持するための係止部材２
５．２５とその係止部材２５．２５をクラッチ片３との
係合状態に切換操作する操作部材の一例である挿入軸２
２とから構成されており、前記係止部材２５．２５は、
前記操向軸２の左右クラッチ片３に相当する箇所に、そ
の操向軸２の筒状肉厚部分を貫通する状態で設け、更に
、前記操向軸２内に挿入された前記挿入軸２２の前記係
止部材２５．２５に相当する箇所に周溝２４．２４を形
成し、その周溝２４．２４の凹部内に前記係止部材２５
．２５を入り込ませて保持し得るように構成すると共に
、前記挿入軸２２をその長手力向に摺動自在に構成し、
且つ前記左右のクラッチ片３，３には、そのクラッチ片
の咬合い連動状態で前記係止部材２５．２５が嵌入する
環状凹部２３．２３を夫々形成してある。

以上の構成により、第２図イに示すように、前記挿入軸
２２をその周溝２４．２４内に前記係止部材２５．２５
が入り込み可能な位置に摺動位置調整した第１状態にお
いて、前記クラッチ片３に対してクラッチ切り方向に操
作力を付与させれば、前記係定部材２５が前記環状四部
２３の円弧底面に押圧されて前記周溝内に退避し、その
まま操作力を付与し続けてクラッチを切ることができる
のである。

一方、左右クラッチ片３．３を共にクラッチ入り状態で
前記挿入軸２２をスライドさせて第２図口に示す第２状
態にすれば、前記係止部材２５．２５が共に前記周溝２
４．２４の底部傾斜面により押圧されて前記環状四部２
３．２３内に嵌大した状態になるために、左右のクラッ
チ片３．３は共に係止部材２５．２５により位置固定さ
れて、クラッチ入り状態を固定維持し得るのである。

又、挿入軸４Ａは、スプリング２４により第一状態に移
動付勢してある。

前記連動機構５は、前記ヒッチ１０に上下方向軸芯Ｘ周
りに揺動自在にビン１４により枢着される前部機忰部分
に、前記上下方向軸芯Ｘを中心とする円弧カム面２６Ａ
をもつカム部材２６を、ヒツチ１０への取付け状態にお
いて≦ヒツ＋１０よりもミッションケース１２側に突出
する状態に連設するとともに、ヒツチ１０をミッション
ケース１２に取付げるための部材２７に、前記ヒツチ１
０への前部機忰部分の取付け一伴ってカム面２６Ａによ
り押圧されて上下軸念ａ周りに揺動する中間レバー５Ａ
を設け、この中間レバー５Ａが揺動したとき、この中間
レバー５Ａにより押圧されて上下軸芯ａ周りに揺動する
ことにより、前記挿入軸４Ａの突出外端部に作用して、
挿入軸４Ａを第二状態に移動させるリンク５Ｂを設け、
もって、トレーラー１が連結された状態においては、本
機６に対するトレーラー１の上下軸芯Ｘ周りでの姿勢変
更に拘わらず、固定維持機構４を、操向クラッチ１１，
１１を入り状態に固定保持する所期の動作状態に保持す
べく構成してある。

第４甲は、改良連動機構５′を採用した別の実施例を示
し、これは、前記実施例において、ヒッチ１０にピン１
４を介して揺勲自在に枢着させた別のピッチ１０′に、
前部機忰部分１３を一定範囲内で半径方向に移動自在に
装着し、この機忰部分１３が最もピン１４に近接位置し
たときに、前記カム部材２６が中間レバー５Ａに作用す
べく構成したものである。

この場合は、降板走行に伴ってトレーラー１がその重量
により本機６側移動して本機６にその荷重を作用させた
ときにのみ、操向クラッチ１１．１１の入り状態が固定
保持されるので、平坦地での走行及び登坂走行時には、
必要に応じて操向クラッチ１１．１１による操向を行な
えるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る牽引型動力移動農機の実施例を示し
、第１図は全体側面図、第２図イ．口は作動状態を示す
要部の拡大断面図、第３図は第２図口での■一■線断面
図、第４図は別の実施例を示す要部の拡大縦断禰面図で
ある。 １・・・・・・被牽引作業車、２・・・・・・操向クラ
ッチ用操向軸、３・・・・・・クラッチ片、４・・・・
・・固定維持機構、５・・・・・・連動機構、６・・・
・・・本機。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被牽引作業車１を連結可能な動力移動農機の操向ク
   ラッチ用操向軸２内に、クラッチ片３との保合により操
   向クラッチを入り状態κ固定維持するための係止部材２
   ５と、その係止部材２５をクラッチ片３との保合状態に
   切換操作する操作部材４とを備えてあるクラッチの固定
   維持機構４を組込み、更に、この固定維持機構４を、前
   記被牽引作業車１の本機６への連結に連動して自動的に
   所定動作させる連動機構５を設けてあることを特徴とす
   る牽引型動力移動農機。 ２ 前記被牽引作業車１は、本機６に対して上下軸芯Ｘ
   周りで相対揺動可能に枢支連結されるものであり、かつ
   前記連動機構５には、上下軸芯Ｘ周りでの両者１．６の
   叩対揺動に拘わらず、固定維持機構４を所定の動作状態
   に保持するカム部材５Ａが設けられている特許請求の範
   囲第１項記載の牽引型動力移動農機。