JPS586450B2 - 活魚輸送に於ける酸素供給方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は活魚輸送に於ける酸素供給方法に係るもので、
従来活魚を容器に収納して長時間輸送する場合、容器内
に直接酸素を注入して鮮度の保持を行っていたが、水と
の混合が確実に行なわれず、大量の酸素を注入しなけれ
ばならない欠点を有していた。

本発明は上述の如き欠点を除去したものであって、以下
その一実施例を図面に於で説明すれば、１は一端を酸素
ボンベ等に連結した酸素導入管で、他端を気密に形成し
た気密容体２内に挿入している。

３はこの気密容体２内に収納したスポンジ、発泡樹脂等
の連続した気泡を有する軟弾性材製の気泡体で、外周を
合成樹脂フイルム等容易に破断し得る材質の被覆体４に
より、圧縮して被覆されている。

５は前記気密容体２に気密に被覆した蓋体で、開閉自在
に形成されている。

６はこの蓋体５に気密に貫通した破断刃７を有する破断
体で、蓋体５に貫通固定した保持筒８内に、オーリング
９等で気密を保持して摺動自在に挿通し、その破断刃７
を前記気泡体３に臨ませている。

酸素ボンベ等に連続した酸素導入管１により気密容体２
内に酸素を導入した後、破断体６を下降し、予め気泡体
３を圧縮被覆している被覆体４を、破断刃１により破断
すれば、気泡体３は自己の復元力により膨張する過程で
酸素を吸収内包する。

次に蓋体５を開放し、酸素を吸収した気泡体３を取出し
た後、前記圧縮した気泡体３を収納して作業を繰返す。

而して一実施例に於て気泡体３の圧縮は被覆体４により
行なったが、他の異なる実施例に於では、被覆体４を用
いず、押圧板等により押圧圧縮する。

本発明は上述の如く、連続した気泡を有する気泡体中に
、酸素を含ませて形成したものであるから、この気泡体
を活魚を収納した収納容器内の水中に収納することによ
り、収納容器の振動、活魚の運動によって若しくは自動
的に、気泡体から酸素が少量づつ流出し、水中に酸素を
溶解させるものとなる。

従って水と酸素の混合が良好となり、従来の如く多量の
酸素を収納容器中に注入する必要が無くなり、少量の酸
素で目的を達することが出来るものとなる。

又従来方式による場合は、収納容器に極小の穴でも生じ
ると酸素が急速に消失するものとなったが、本発明に於
ては気泡体内に酸素が収納され、順次水中に溶解するも
のであるから、活魚の収納容器に破損等が生じても、酸
素の急激な流出は防止出来るものとなる。

又気泡体であるから、弾性を有するため長距離輸送等に
於で、収納容器の破損等を防止することが出来るととも
に、酸素消失後は再度酸素を注入して再使用が可能と成
るものである。

実施例 密閉容器内に重量約ＩＫ９の生きた「ひらめ」二匹を背
中が隠れる程度の水とともに収納し、この密閉容器内に
、前記一実施例の方法で酸素を注入した１ ５ ０ｍｍ
× １ ０ ０ｍｍ×５ ０ｍｍの含酸素スポンジを「
ひらめ」の口を被覆するよう充填した。

この状態で青森県鰺ケ沢より東京築地市場まで約１２時
間を要してトラック輸送を行なった結果、二匹とも生き
たまま到着した。

含酸素スポンジを入れず同一条件で輸送した「ひらめ」
二匹は約５時間で死亡した。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示す断面図である。 ２・・・・・・気密容体、３・・・・・・気泡体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧縮状態とした軟弾性材製の連続気泡体を、酸素ガ
   スを注入した気密容体内で膨張させることにより連続気
   泡体中に酸素ガスを吸収保留させ、この気泡体を液体中
   に投入して順次液体中に酸素を溶解流出し得るように形
   成したことを特徴とする活魚輸送に於ける酸素供給方法
   。