JPS5858449B2 - 混合繊維糸 - Google Patents

混合繊維糸

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JPS5858449B2
JPS5858449B2 JP7545675A JP7545675A JPS5858449B2 JP S5858449 B2 JPS5858449 B2 JP S5858449B2 JP 7545675 A JP7545675 A JP 7545675A JP 7545675 A JP7545675 A JP 7545675A JP S5858449 B2 JPS5858449 B2 JP S5858449B2
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shrinkage
fibers
heat treatment
low
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昭典 山本
政治 島村
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は収縮率を異にする一種または二種のポリアミド
からなる混合繊維糸に関するものである。
一般にポリアミド繊維は、強度が高く、染色性が良好で
耐摩耗性にすぐれているなどの利点を有している。
とくに酸性染料に容易に染まるため、シンクライク繊維
として有望視されている。
しかし、従来のようなナイロン6やナイロン66を単独
で原糸をそのまま用いると絹独特のドレープ性や反発性
のすぐれた編織物に匹敵するものは得ることができない
また、これらポリアミドフィラメント糸は、表面がすべ
すべして編織物としたときにぬめり感があり、感触が冷
たく、さらに被覆性や保温性が悪いなどの欠点を有して
いる。
このような欠点を解決する一つの手段として、熱収縮率
の互いに異なる2種のフィラメント群を混合して糸条と
することによって嵩高性を付与し、ふくらみ感をもたせ
て編織物の風合いを改善する方法が知られている。
この混合繊維による方法は、熱収縮率が互いに異なるた
めに、沸騰水中や150℃以上の高温ふん囲気下で熱処
理することにより、高収縮側繊維が低収縮側繊維よりも
大きく収縮し、その結果、低収縮側繊維の糸長が高収縮
側繊維の糸長より長くなり、ループやクリンプを形成し
て糸条に嵩高性を付与する。
ところで従来知られているポリアミドを低収縮側繊維と
して用いた場合には高収縮成分となるべき性能を備えた
収縮率の大きなフィラメント糸を得ることが難しく、ま
た逆に既知のポリアミド繊維を高収縮成分として用いよ
うとすれば、低収縮側繊維とする素材の選択が全く困難
であった。
その理由の一つは、高収縮繊維を得るためには結晶性を
ある程度犠性にする必要があるため、一般的にはガラス
転移点が低下する方向になり得られた繊維の糸質は必然
的に低下して、混合繊維糸として糸収縮差が得られると
しても編織物としたときには満足な風合とならないこと
にある。
特に混合繊維の場合は、前述したように高収縮側の繊維
が相対的に短くなりマルチフィラメントの中心近くに分
布して布帛構成の主軸となることから、高収縮側繊維の
糸物性が製品の風合に非常に大きな影響を有する。
このため高収縮側繊維のより高度な物性を求め、上述の
ような欠点を解消するものとして、主鎖に環構造を有す
るようなポリアミドあるいはコポリアミド繊維が提案さ
れ、それらを用いた混合繊維が提案されている。
これらの中には初期引張り抵抗塵が高く、絹に近い風合
いが得られるものもある。
しかし、これまでに提案されている混合繊維は染色性が
悪かったり、また、嵩高性も十分でないという欠点があ
った。
たとえば乾熱処理によるバルクアップ発現、すなわち高
・俄雨縮糸間の糸長差の発現が可能なものとして特公昭
44−907に提示されている発明がある。
これはバラアミノシクロヘキシルメタン(・PACM)
とドデカン2酸からなるナイロン塩(PACM−i2)
を基本とし、それらの含有率に差をもたせて両成分ポリ
マを得ているが、これも高次加工のプロセスとくに操業
性を考えると大きな不満足な点がある。
たとえばPACM−12を基本単位とするポリアミドは
ガラス転移点が高すぎるためか、その繊維は高圧下で染
色する必要がある上に、酸性染料に対する染色性が不十
分なので素材がポリアミドであるという特長を十分生か
しきっていない。
さらにこのポリアミドは結晶挙動が特異でありわずかの
量の他単位の共重合によって原糸特性として高収縮性が
得られやすいが、荷重ゼロの収縮率そのものは見かけ上
大きくても収縮力か比較的小さく、収縮時にかけられる
荷重によっては収縮率が大きく低下することは表1の比
較データに示すとおりである。
したがって、互いに糸−系間での交錯がある編織物上で
は糸長差が発現しにくい欠点があって、編または織構造
、密度等によって収縮率が異なり風合設計上きわめて精
密な細心の注意が必要であり、現実のプロセスの不利は
まぬがれない。
そこで本発明者らはまず結晶特性にすぐれた既存のナイ
ロン6および/またはナイロン66の結晶特性を低下さ
せるような共重合の手段を用いず、これらホモポリアミ
ドの延伸糸を高収縮側繊維とし、さらにこれと組合せる
ための同種または異種のホモポリアミド繊維を低収縮化
処理を施して低収縮側繊維に用い、前述したように布帛
構成の主軸となる高収縮側繊維の糸物性を低下させるこ
となく、またポリアミドの最大特徴とも言うべき鮮明性
にすぐれかつ均一な染色性を有する潜在的な熱収縮率差
を有する混合繊維糸を鋭意検討した結果、ナイロン6お
よびナイロン66糸の荷重依存性収縮率が驚異的ζこ小
さいことを見出し本発明Iこ到達したのである。
本発明は一種または二種のポリアミドからなる潜在的な
熱収縮率差を有する混合繊維糸を提供するものであり、
次の構成を有する。
ポリカプラミドおよび/またはポリヘキサメチレンアジ
パミドで高収縮側繊維と低収縮側繊維が構成され、高収
縮側繊維と低収縮1則繊維の両糸の糸長差が、4■/デ
ニルの荷重下で乾熱(180℃、3分)処理した後では
4%以上、沸騰水浸漬(98℃、30分)処理した後で
は5%以上であり、かつ上記乾熱処理条件での熱収縮率
が15%以下であることを特徴とする混合繊維糸に関す
る。
本発明の混合繊維糸は上記の構成を有するが、特に高収
縮および低収縮繊維ともポリカプラミド(ナイロン6)
またはポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)
の既存の繊維を適用し、従来知られているように共重合
等の手段によって結晶性を低下させていないことに最大
の特徴がある。
従って高収縮側繊維は結晶性が高いため収縮応力が大き
く、熱水および乾熱下での収縮率の荷重依存性が小さく
、安定な高次加工性を与える点も大きな特徴である。
これとは逆に、荷重依存性が大きく、収縮応力の小さな
結晶性の低いものでは荷重に抗して収縮する力がなく、
荷重の太きいところでは無荷重にくらべて収縮率は極端
に小さくなる。
しかし本発明の系では表1または表2に示したとおり、
20IrUi/デニールの荷重下でも低荷重の4m9/
デニールのときとほとんどかわらない収縮率を示してお
り、布帛上で糸の交錯抵抗にうち勝って糸長差を発現で
きる特徴をもっている。
さらに、親水性ポリアミドであるためか本発明の混合繊
維糸は熱水中でも不均一なシボを発生することなく均一
なバルクアップができることを見出した。
すなわち、高・俄雨収縮糸の糸長差を発現させるために
は乾熱処理のみに依存することなく、熱水あるいは湿熱
処理においても高次加工工程でトラブルもなく糸長差を
発現させてバルキー性を与えることができる。
従って湿熱または乾熱、あるいは乾熱と湿熱の組合せの
いずれの処理においても十分な糸長差が得られ、かつ均
一なバルクアップができる特徴がある。
一般に布帛上の交錯抵抗は目付によっても異なるが、1
5rn9/デニ一ル以上になることを考えると、本発明
のように荷重依存性の小さい繊維を用いた収縮率差混合
繊維糸の有利なことが自られかる。
今、一般に収縮率差のある混合繊維糸における高・低収
縮の両サイドの糸の収縮率に要求される条件があり、収
縮率−1糸長差(資)を次式で定義するものとすれば、
まず、編織物糸の布帛上において、本発明の目的にあう
力学特性、風合い等を実現するためには、糸の撚り数や
目付けによっても異なるが、ふつう5〜20%程度の糸
長差が必要である。
しかし、本発明の系のように収縮率の荷重依存性の小さ
な混合繊維糸では4〜13%程度で十分である。
(ただし、loは収縮前、lは収縮後の糸長を示し、1
1..1Hはそれぞれ低収縮側繊維、高収縮側繊維の糸
長を表わす。
)本発明の目的達成のためには、低収縮側繊維と高収縮
側繊維の各々の収縮率が次の条件を満たすのが良い。
今、各々の繊維について4■/デニルの荷重下における
98℃/30分での沸騰水収縮率をX1同荷重下におけ
る180℃/3分での乾熱収縮率を¥1低収縮と高収縮
を各々LおよびHの記号で示すと、両サイドの沸騰水収
縮率が太きいと、精練および染色工程で布帛の面収縮(
特Iこ横幅収縮)が起こり好ましくなく、また高収縮側
繊維のみが過大な収縮率を有すると、異常糸長差を発現
し、シボ発生の欠点を生ずるので好ましくないが、本発
明の混合繊維糸では、むしろ上述のような過大な収縮率
を付与することの方が実際上困難であり、15%以下の
好ましい糸長差を有する。
また逆に高・俄雨収縮糸の糸長差がない場合はバルクア
ップ効果の得られないことは当然であるが、布帛構成時
の糸−系間の交錯抵抗下で糸長差を発現しなければなら
ないことから最低4%の糸長差を発現させることが必要
である。
特に好ましくは5%以上の潜在糸長差を有するのが良い
すなわち、5≦XH−XL≦15である。
また、乾熱処理によるバルクアップを行なう場合にも、
先述したように糸長差は太きすぎても小さすぎてもよく
ないが、沸騰水収縮率と同様に本発明の混合繊維糸は過
大な乾熱収縮率を示すことなく15%以下の好ましい収
縮特性を示し、望ましい次の条件を満たし得る。
すなわち4≦YH−Yl、<15である。
なおこの乾熱収縮率差も4■/デニ一ル荷重下では5%
以上であることがより好ましいが、乾熱下では湿熱下の
ような糸のヘタリがほとんどないため4%以上の糸長差
があれば布帛上で良好なバルクアップ性を発現する。
本発明のポリアミド混合繊維糸は、これらの要求される
特性を実質的に満足しており、編・織物上で良好な風合
・特1こふくらみ、地厚感、ドレープ性、光沢等のバラ
ンスのとれた好ましい混繊効果が現われ、かつポリアミ
ド繊維特有の良好な鮮かな染色を付与でき、品位の高い
製品が得られる。
本発明で用いる高収縮および低収縮繊維は、既存のナイ
ロン6および/またはナイロン66が適用されるので従
来公知の製糸方法で紡糸、延伸し繊維を形成し得る。
ただし、高収縮側繊維は通常の製糸方法で得た延伸糸を
用いることができる。
すなわち冷延伸、熱延伸のいずれの延伸糸でもよいが、
冷延伸糸がより好ましく用いられる。
また低収縮側繊維については本発明の混合繊維糸の要件
を満たすため、次に記述するように繊維を熱処理するこ
とが必要である。
すなわち、通常の製糸方法で得たナイロン6またはナイ
ロン66のマルチフィラメント糸を従来公知の熱処理を
施すことによって結晶性を高めて低収縮糸化する。
例えばChemiefasern20(8)668−6
73および20(9,1769〜770によればナイロ
ン6糸の延伸率とセット温度の影響を示し、収縮率が3
%の糸が製造可能なことが記載されている。
本発明者らは公知の事実を基に種々の熱処理条件下で繊
維の低収縮率化を次のように検討し目的とする満足でき
る低収縮繊維を得た。
熱処理条件は温変とその時の糸張力が主体であり、これ
らを選択することによって種々好みの収縮特性を有する
繊維糸を得ることができる。
糸張力は緊長、定長、弛緩の各条件によって異なり、さ
らに熱処理温度や熱処理速度によっても糸張力は変化す
る。
本発明者らは安定した低収縮繊維を得るため鋭意検討し
た結果、次の熱処理条件が好ましく、目的とする低収縮
繊維糸が得られることを見出した。
すなわち、熱処理温度は130℃以上が好ま、しく、そ
の時の熱板通過後の糸張力を0.10r/d以下lこコ
ントロールすれば目的とする低収縮糸を得ることができ
る。
しかしなお、安定した低収縮糸を得るためには150℃
以上の処理温度が好ましく、この時には糸張力が若干増
加してもよく0.2f/d以下であれば低収縮糸化は可
能であるが、より低張力の方がより低収縮糸になし得る
このように熱処理温度を高くするほど低収縮化できるか
、異常に高い温度の場合には繊維の劣化や融着、融断が
起こるのでナイロン6では200℃、ナイロン66では
230’Cが上限であり、それ以下の温度で熱処理する
ことが好ましい。
また、前述のように処理温度で高くする程、糸張力は高
くても低収縮化できるが、200℃の処理温度でもせい
ぜい2.0?/dが上限であり、好ましくは1.5P/
d以下の張力にコントロールしたほうがより安定した低
収縮繊維糸を得ることができる。
さらに熱処理時における繊維糸が熱板に接触する受熱時
間は、熱板長あるいは熱ピン円周長と糸の走行速度によ
って決定されるが、実効的には0.01〜1.0秒間で
十分であり、実用面からは0.5秒以下の受熱時間がよ
り好ましく採用される。
上述のような条件下で熱処理することによって本発明の
混合繊維糸の要件を満たす低収縮側繊維を得ることがで
きる。
また、本発明の混合繊維糸は、ナイロン6延伸糸とそれ
の熱処理系、ナイロン66延伸糸とそれの熱処理系、お
よびナイロン6延伸糸とナイロン66の熱処理系、また
はナイロン66の延伸糸とナイロン6の熱処理系とのよ
うな各組合せのいずれでも得ることができる。
さらに本発明の混合繊維を得るための高収縮側繊維と低
収縮側繊維の混合方法は、両者を合糸するとともに、例
えば圧仝処理の如き適当な処理により、繊維と繊維の間
でからみ合いを起こさせる方法や、適当な方法で開繊し
たのち混和させる方法などが用いられる。
したがって、本発明の混合繊維糸はマルチフィラメント
の形態として得られ、各単位の繊度は0.6〜10デニ
ールが好ましい。
また変形断面形状の繊維を用いる場合は、側繊維の形態
塵は実質的lこ等しいことが好ましい。
高収縮側繊維と低収縮側繊維の混合割合は、重量にして
25/75〜75/25の範囲が好ましく、フィラメン
トの本数にして繊度が等しい場合、1/4〜4/1の割
合が好ましく用いられる。
また、本発明の実施に於ては、本発明の効果を妨げない
範囲で上記以外の他の繊維を混合しても良い。
本発明の混合繊維糸は、通常の手段で製編織lこ利用で
き得られた布帛を構成繊維が収縮し得る状態で熱処理す
ることにより、特異な布帛が得られる。
収縮率差による糸長差は2〜3%以上であり、糸長差の
増大によって、布帛の粗硬感が除かれ、機能性としてド
レープ性、防しわ性、審美性として光沢、輝き、鮮やか
な色調、さらに表面タッチ、地厚感の発現が認められ、
かつキシミ感を有することは大きな特徴である。
また、混繊糸として、さらに仮ヨリ加工等を併用して風
合のかわったものも製造することも可能で、その意味に
おいて汎用用途にも適用できる。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
実施例 1 通常の溶融重合法により得たポリカブラミド(ηr−2
.40.アミノ基量4.5X10〜5eq/P)を紡糸
速度1000 m/mi n(Y型口金、10H)で溶
融紡糸し、さらに延伸速度500m/min、倍率3,
2倍で冷延伸して30デニール(以下dと略す)、10
フイラメントの延伸糸を得た。
延伸糸の糸質は強度4.1/d、伸度45%であった。
この延伸糸の荷重依存性収縮率の測定値を表1に示した
同時に比較データとして特公昭44907号公報に示さ
れている高収縮側繊維の収縮特性を記載した。
一方、上述の延伸糸の約半量を180℃の熱板(1m)
を用いて、糸処理速度350m/minで弛緩熱処理(
弛緩率10%、糸張力0.07f/d)した。
熱処理系は32d1強度4.2S’/d、伸度53%で
あった。
この熱処理系の荷重依存性収縮率を表1に記載した。
ポリカプラミド延伸糸の収縮率は荷重依存性が非常に小
さく、安定した高収縮繊維になり得ることがわかる。
また熱処理系は非常に低い収縮率を示し、低収縮繊維と
して良好な収縮特性を有している。
次に、上述の延伸糸を高収縮側繊維、熱処理系を低収縮
側繊維として、両糸の張力をコントロールして引揃えて
、600 m/mi nの遠吠でT型ガイドを用いて、
6kg/Crl1−Gの圧空を吹き付け、交絡処理を施
した。
得られた混合繊維糸は平均62d1強度4.11/d、
伸度40%であり、4■/dの荷重下における平均的乾
収(180℃、3分)は10%、沸収(98℃、30分
)は13%であった。
またこの時の糸長差は乾収下で9.0%、沸収下で10
.2優と良好な糸長差を発現した。
この混合繊維糸を用いて、丸編機(32G1テロツト)
で2段両面編地を作った。
この編地の生皮りでの目付けは1241/dであったが
、沸騰水処理でバルクアップして仕上げセットしたとこ
ろ、目付けは15]1/mとなり、密な編地が得**ら
れ、キシミ感のある好ましいドレープ性を有する編物と
なった。
また編地の一部については180℃の乾熱下でバルクア
ップしたのち、さらに沸騰水処理したところ、目付けは
149S’/mjとなり;前記の編物とほとんど差のな
い編物が得られた。
この編物について酸性染料で染色したところ、染着性は
良好で、一般的に混繊糸編織物に見られるような染ムラ
は全くなく、均一で鮮やかな染色ができて、風合の高い
製品となった。
実施例 2 通常の溶融重縮合によって得たポリヘキサメチレンアジ
パミド(ηr=2.51.アミノ基量5.IXIU5e
q/7)をT型口金(12H)を用いて溶融紡糸し、さ
らに倍率3.5倍で冷延伸して24d。
12フイラメントの延伸糸を得た。
延伸糸の糸質は強度5.7P/d、伸度31%であり、
荷重下での収縮特性は表2に示すとおりであった。
また、延伸糸の約半量については200℃の熱板で弛緩
率8%、糸張力0.06L?/dで熱処理し、26d1
強度5.1’/d、伸度39%で表2に示十肘琺鱈妊尤
右寸ス赴bn■玄尤鶏ナー ポリヘキサメチレンアジパミド延伸糸の収縮率は、荷重
による変化が非常に小さく安定していることがわかる。
また熱処理系も非常に低い収縮率を示し、低収縮糸とし
て安定した収縮特性を有していることが理解できる。
上述の延伸糸を高収縮側、熱処理系を低収縮側成分とし
て用い、実施例1と全く同様にして混合繊維糸を得た。
得られた混合繊維糸の4■/d荷重下における収縮時の
糸長差は乾収時で7.2%、沸収時で8.5%とすぐれ
た糸長差発現性を認めた。
この混合繊維糸を用いて、トリコット編地を作り湿熱と
乾熱処理の組合せで糸長差を発現させたとこ口、均一に
バルクアップしたドレープ性にすぐれ、キシミ感があり
、かつやさしさのある良好な風合の編地を得た。
また酸性染料による染色性も染ムラがなく鮮やかな色調
に染色できた。
さらに、このバルクアップ処理したトリコット編地を分
解し、糸長差の発現性を測定したところ7.6%という
すぐれた糸長差率が発現していることを確認した。
実施例 3 実施例1のポリカプラミド延伸糸を高収縮側繊維とし、
実施例2のポリヘキサメチレンアジパミドの熱処理系を
低収縮側繊維として、実施例1と全く同様の方法で両糸
を引揃えて交絡処理を施し混合繊維糸を得た。
この混合繊維の高収縮と低収縮成分の混合割合は約54
:46であり、フィラメント数の割合は10:12で、
全体の繊度は56dであった。
この混合繊維糸の4m9/d荷重下における糸長差の発
現性を測定したところ乾熱下では10,5%、潜水中で
は12.9%と高い糸長差率が得られた。
この混合繊維糸を用いて、実施例1と全く同様に九編地
を編威し、乾熱下(180℃)でバルクアップしたのち
精練して仕上げセットしたところ、光沢のよいドレープ
性にすぐれたキシミ感のある編物が得られ、ナイロンに
特有のぬめり感は全く感じられない高い品位の編物であ
った。
実施例 4 ポリカブラミド(η、=2.50)とポリヘキサメチレ
ンアジパミド(η、=2.49)を用いて、それぞれ実
施例1または2とほぼ同様の方法で溶融紡糸、延伸し、
21d 、6フイラメントのポリカプラミド延伸糸と、
20d、6フイラメントのポリヘキサメチレンアジパミ
ドの延伸糸を得た。
ポリカプラミド延伸糸は190℃の熱板を用いて実施例
1とほぼ同様の方法(ただし弛緩率は8%)で熱処理し
、低収縮糸化した。
この熱処理系の沸収は3.2%、転成は2.1%であっ
た。
ポリヘキサメチレンアジパミド延伸糸を高収縮糸、ポリ
カプラミドの熱処理系を低収縮糸として実施例1と同様
の方法で混合繊維糸を得た。
繊維の混合割合は高収縮:低収縮48:52であり、フ
ィラメント数は1:1、繊度は42dであり、4 m9
/ d荷重下の糸長差率は乾熱下で6.2%、潜水中で
6.5%であった。
この混合繊維糸を実施例2と同様にトリコットに編み、
乾熱と湿熱の組み合わせで糸長差を発現させたところ、
均一にバルクアップし、すぐれたドレープ性と防しわ性
を有し、かつキシミ感の付与された良好な感触を与える
編物を得た。
このバルクアップ後の編物を分解・解析し、糸長差率を
測定したところ、5.9%といつ編成混合繊維糸に近い
すぐれた糸長差が発現していることを認めた。
実施例 5 実施例1の延伸糸を次の条件で熱処理し、低収縮糸化し
た。
(1)160℃の熱板で糸張力はo、o5y/d(弛緩
率10%) (21200℃の熱板で糸張力は0.15P/d(弛緩
率0%) (1)の熱処理系の沸収は3.5%、転成は3.3%、
(2)の熱処理系は沸収4.3%、転成4.0%であっ
た。
(1)および(2)の熱処理系を低収縮側繊維、実施例
1の延伸糸を高収縮側繊維として、実施例1と全く同様
に混合繊維糸を得た。
(1)の熱処理系を用いた混合繊維糸を(A> 、 (
2)の熱処理系を用いた混合繊維糸を(B>とすると、
混合繊維糸(A)の糸長差率は、沸収で10.4%、転
成で86%、(8)は沸収で9.5□□□、転成で7.
7%であった。
これらの混合繊維糸を用いて、実施例1と同じ様に丸編
み地を編成し、潜水でバルクアップしたところ、実施例
1とほとんどかわらない良好な風合の編物が得られた。
比較例 1 実施例1のポリカプラミド延伸糸と実施例2のポリヘキ
サメチレンアジパミド延伸糸を用いて、実施例1と同く
同様の方法で混合繊維糸を得た。
この混合繊維糸の糸長差発現性を調べたところ潜水中で
は4.2%、乾熱処理では2.9%の収縮率差を示した
これを実施例1と全く同様にして九編地を作り潜水中で
バルクアップしたが、地厚感やドレープ性のある編地が
得られず、また実施例のいずれにも感じられたキシミ感
は全くなかった。
そこで編地を分解し、糸長差を測定したところ1.8%
の糸長差率であって、バルクアップ性に乏しいことがわ
かった。
比較例 2 (1)実施例2のポリヘキサメチレンアジパミド延伸糸
を110℃、弛緩率4%(糸張力0.05P/d)で熱
処理した。
(2)実施例1のポリカプラミド延伸糸を100 弘弛
緩率0%(糸張力0.25 ?/d )で熱処理した。
(1)の熱処理系の沸収は76%、乾状は6.3%であ
り、(2)の熱処理系(ま沸収9.5%、乾状10,9
%であった。
(1)の熱処理系は実施例2のポリヘキサメチレンアジ
パミド延伸糸と、(2)の熱処理系は実施例1のポリカ
プラミド延伸糸とそれぞれ引揃えて、実施例1と同様に
交絡処理して混合繊維糸を得た。
(1)の熱処理系を用いた混合繊維糸の潜水処理時の糸
長差率は21%、(2)の熱処理系を用いた混合繊維糸
の糸長差率は44%であった。
得られた混合繊維糸は熱処理系(1)および(2)の熱
処理効果が十分でないため、本発明の目的とする糸長差
より非常に低いものであった。
それぞれの混合繊維糸は実施例1と同様に丸編み地を作
り、洪水処理でバルクアップしたが、しわになりやすく
、地厚感やドレープ性に乏しく、混合繊維糸を用いた特
徴は見い出されなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリカプラミドおよび/またはポリヘキサメチレン
    アジパミドで高収縮側繊維と低収縮側繊維が構成され、
    高収縮側繊維と低収縮側繊維の両糸の糸長差が4■/デ
    ニールの荷重下で乾熱(180℃、3分)処理した後で
    は4%u上、沸騰水浸漬(98°C,30分)処理した
    後では5%以上であり、かつ上記乾熱処理条件での熱収
    縮率が15%以下であることを特徴とする混合繊維糸。
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