JPS585699Y2 - 騒音防止ゲ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は騒音防止ゲートに関するものである。

例えば越流ゲートとしては、第１図に示されるような１
つのゲート本体１を有する形式、第２図に示されるよう
な上段ゲート２と下段ゲート３との組合せからなる形式
などがある。

このような越流ゲートは、水門からの放流水を正確に把
握するのに最も適しており、河口堰の調節水門として広
（使用されている。

ところで、河口堰のように河川下流でかつ堰下流に充分
な深さの背水がある場合は越流氷落下による騒音はあま
り問題にならない。

しかし河川中流部に設置される堰いわゆる中流層では背
水が浅いか殆んどない場合が多く、この様な状態で越流
した場合、越流水４が河床コンクリート５に落下衝突す
る際、水のエネルギが音に変り、非常に大きさ騒音を発
生することになる。

河川開発が進み人家近くでこの様な堰を建設せざるを得
なくなっているが、上記の騒音が公害の原因となる。

本考案は上記の問題点を解決し得る騒音防止ゲートを提
案するもので、以下その一実施例を第３図、第４図に基
づいて説明する。

１１は昇降可能な鋼製のゲート本体で、その両側には、
ゲート上面（越流面）１１ａから背面１１ｂの上部に亘
る整流板１２が取付げられている。

両整流板１２の上方後方間には回転軸１３が増付けられ
、この回転軸１３に導流壁１４の上端が固着されている
。

導流体１４の下端１４ａはゲート背面１１ｂの上端に対
向し、以って回転軸１３０回転により該ゲート背面１１
ｂに対して接近離間可能となる。

さらにゲート本体１１には、導流壁１４を可動させるた
めの駆動装置１５が設げられている。

すなわち前記回転軸１３にレバー１６が固着され、そし
てこのレバー１６とブラケット１７との間にシリンダ１
８が設けられている。

越流時には第３図に示されるように、シリンダ１８の収
縮によりレバー１６を下降させ、回転軸１３を回転させ
て導流壁１４を、その下端１４ａがゲート背面１１ｂか
ら離間するように可動させる。

したがってゲート上面１１ａを越える越流水１９は、導
流壁１４に受止められてその流れが下向きとなり、ゲー
ト背面１１ｂに沿って水脈が乱れることなく落下される
ことになる。

これにより越流水１９の落下による騒音エネルギは小さ
くなり騒音の発生は低減されることになる。

洪水時など、ゲート本体１１を完全開放させる場合は、
第４図に示されるように、シリンダ１８の伸展により導
流壁１４を閉動させてその下端１４ａをゲート背面１１
ｂに接当させる。

なお越流時において導流壁１４は越流水脈に合せて可動
され、調節用ゲートに兼用できる。

駆動装置１５としては、ウィンチ装置など別の機構も採
用することができる。

上記実施例では、ゲート本体１１が昇降する前第１図に
相当する形式について述べたが、これは第２図に示す多
段形式など各種の越流ゲートに適用できるものである。

以上述べたように本考案によると、越流水をゲート背面
に沿って滑らかに落下させることができて騒音の発生を
防止することができる。

また導流壁などはゲート本体に取付けるので他の設備を
不要にできると共にゲート全開放時に水流を阻害したり
する問題がない。

さらに導流壁は調整用ゲートに兼用できて経済的である
。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は夫々従来の越流ゲートを示す側面図、
第３図、第４図は本考案の一実施例を示す縦断側面図で
ある。 １１・・・ゲート本体、１１ａ・・・ゲート上面、１１
ｂ・・・ゲート背面、１２・・・整流板、１３・・・回
転軸、１４・・・導流壁、１４ａ・・・下端、１５・・
・駆動装置、１６・・・レバー、１７・・・ブラケット
、１８・・・シリンダ、１９・・・越流水。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゲート本体の上面両側に整流板を取付け、これら整流板
   間に、その下端がゲート背面に対して接近離間動可能な
   導通壁を設け、この導通壁を可動させる駆動装置をゲー
   ト本体に設けたことを特徴とする騒音防止ゲート。