JPS585495Y2 - 魚釣用リ−ルのブレ−キ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は魚釣用リールのブレーキ装置の改良に関する。

魚釣用リールのスプールの制動手段としてスプールに電
気導電体を設け、この電気導電体に磁石により渦電流を
発生せしめてスプールを制動スることが知られている。

しかしながら従来の電気導電体はアルミ、銅等の非磁性
体で形成されているため、その制動力はスプールの回転
数に比例しキャスティング時の釣糸のバックラッシュを
防止するには好適であるが、フライリールや舟釣用リー
ルのように仕掛を海中に下す場合にはスプールの回転数
が低いため充分な制動効果を発揮することができない欠
陥がある。

本考案は舟釣用リールやフライリールの制動手段として
前記電気導電体をヒステリシス性強磁性体で形成するこ
とにより前記欠陥を改善するようにしたもので、スプー
ルの一側にこれと一体的に回動するフェライト等のヒス
テリシス性強磁性円筒を設け、該ヒステリシス性強磁性
円筒の内外−側に磁石のＮ極とＳ極とを交互に複数固定
すると共に他側に強磁性円筒を静止状態に保持したこと
を要旨とするものである。

即ち電気導電体を非磁性体で形成した場合とヒステリシ
ス性強磁性体で形成した場合に釦げるスプールの回転数
と制動力の関係は第４図の通りであって、電気導電体を
ヒステリシス性強磁性体で形成した場合は残留磁気によ
り低回転時において大きな制動力を有し舟釣用リールや
フライリールの制動手段として有効なことが分かる。

本考案の実施例を図面について説明すると、１゜２は円
筒磁石であって、静止状態に設置されると共にその内側
部にはフェライト等のヒステリシス性強磁性円筒４がス
プール５を固着したスプール軸７に取付けられ、また該
ヒステリシス性強磁性円筒４の内側にはケイ素鋼等の強
磁性円筒６が静止状態に保持されている。

しかして前記円筒磁石１の各磁極には円筒磁石２の局面
に向はケイ素鋼等の強磁性体片３が突設固定されると共
に円筒磁石１は円筒磁石２に対して回動自在に形成され
ており、両者の磁極の位置を変化せしめてスプール５に
加わる制動力を調節できるようになっている。

即ち円筒磁石１のＮ極、Ｓ極が円筒磁石２のＳ極、Ｎ極
に夫々対向しているときは一方の円筒磁石のＮ極から出
た磁束は強磁性体片３から他方の円筒磁石のＳ極に入り
ヒステリシス性強性円筒４を貫通する磁束が少くなるの
で制動力は弱くなり、逆に円筒磁石１のＮ極、Ｓ極を夫
々円筒磁石２のＮ極、Ｓ極と夫々対向せしめると制動力
は強くなるように構成されている。

本考案実施例は上記のように構成されているから舟釣用
リールやフライリールとして使用し、仕掛けを海中に下
すと、スプール５の回転によりヒステリシス性強磁性円
筒４に円筒磁石１，２の磁界によって磁極が誘起される
と共に渦電流が発生しスプール５の回転を制動するもの
である。

本考案はスプールと一体に回動する電気導電円筒をフェ
ライト等のヒステリシス性強磁性体で形成し、その内外
側倒れかに設けた磁石によってスプールな制動するよう
にしたので、磁石による残留磁気はスプール９低回転時
の制動作用を効率良く行うことができ、従って低回転で
釣糸を繰出す舟釣用リール又はフライリール等のブレー
キ装置として好適である優れた特徴と実用性を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の断面図、第２図は同正面図、第３図は
同要部の斜面図、第４図は本考案における回転数と制動
量の関係を示す図表である。 １．２・・・円筒磁石、３・・・強磁性体片、４・・七
ステリシス性強磁性円筒、５・・・スプール、６・・・
強磁性円筒、７・・・スプール軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スプールの一側にこれと一体的に回動するフェライト等
   のヒステリシス性強磁性円筒を設け、該ヒステリシス性
   強磁性円筒の内外−側に磁石のＮ極とＳ極とを交互に複
   数固定すると共に他側に強磁性円筒を静止状態に保持し
   た魚釣用リールのブレーキ装置。