JPS5853791Y2 - 画像デイスプレイ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 陰極線管に映出された画像を拡大して観視できるように
した投写形ディスプレイ装置が知られている。

これは、第１図に示すように投写用陰極線管１、反射鏡
２、レンズ３及びスクリーン４からなり、陰極線管１０
画面に映出された画像が反射鏡２及びレンズ３を介して
スクリーン４上に拡大して投写されて表示されるもので
ある。

なお、陰極線管１は特に高輝度のものが使用されている
。

ところで、横長でワイドな画像は、映画のシネマスコー
プ等に見られるように、人間の視野とも一致し、臨場感
に富み、迫力が増すことが知られており、投写形ディス
プレイ装置でもワイド画像が映出できることが望ましい
。

ところが、標準方式のテレビジョン映像信号は、その画
面サイズが縦横比３：４と定められているので、投写形
ディスプレイ装置でも、このままでは、スクリーン４に
投影される画像は、縦横比３：４のものしか得られない
。

この考案は、上記の点にかんがみ、投写形ディスプレイ
装置において、表示画像を標準方式のテレビジョン画像
よりも横長とすることができるようにしたものである。

以下、この考案による投写形ディスプレイ装置のいくつ
かの実施例を、図を参照しながら説明りよう。

第２図はカメラにて撮影した像をスクリーンで即座に視
る場合の例である。

この発明においては、陰極線管１は、その垂直偏向幅が
、通常のものより狭く、すなわち、有効画面サイズ（は
ぼ陰極線管の画面サイズに対応）の垂直方向の長さより
も狭くされる。

そして、水平偏向幅は、この幅狭の垂直偏向幅に応じて
、ラスターのサイズが縦横比３：４となるよっな幅狭と
される状態と、有効画面の水平幅いっばいあるいはそれ
以上の状態とで、切り換えられるようになされる。

すなわち、第２図で、ＩＡは偏向ヨーク、５は水平偏向
回路で、この水平偏開回路５よりの偏向電流が偏向ヨー
ク１Ａに供給されるが、スイッチ回路６において端子７
に得られる電圧ＥＨと端子８に得られる電圧ＥＨより低
い電圧ＥＬが切り換えられることによって、回路５の電
源電圧が変えられて、偏向幅が変えられる。

例えば、スイッチ回路６が図の状態とは逆の状態で電圧
ＥＨが水平偏向回路５に印加されるときは水平偏向幅は
有効画面の水平幅いっばいと°されるものである。

９はビデオカメラで、９Ａはその偏向ヨーク、１０は垂
直偏向回路である。

このビデオカメラ９ではターゲット面Ｔ上での水平偏向
幅は通常のものと変わらないが、垂直偏向幅は通常のも
のと等しい幅と、それより狭い幅とで切り換えられるよ
うにされる。

すなわち、端子１１に得られる電圧Ｖｎと端子１２に得
られる電圧ｖＨより低い電圧ＶＬ、とがスイッチ回路１
３にて切り換えられて垂直偏向回路１０に供給され、こ
れにより垂直偏向幅が切り換えられる。

例えば、スイッチ回路１３が図の状態とは逆の状態に切
り換えられるときは垂直偏向幅が幅狭となるようにされ
る。

スイッチ回路６及び１３は、切り換え信号Ｓｗにより切
り換えられ、押釦スイッチ１４がオフで信号Ｓｗが「ｌ
」のときは図の状態に、押釦スイッチ１４が押されてオ
ンとされ、信号Ｓｗが「０」のときは図の状態とは逆の
状態に切り換えられる。

１５及び１６はアンプ、１Ｔは切り換えスイッチで１８
は標準方式のテレビ放送信号の検波信号が供給される端
子である。

なお、スクリーンは、縦横比３：４よりもさらに横長の
スクリーン４′とされる。

次にこの装置の動作を説明する。

スイッチ１１が図の状態に切り換えられるときは、カメ
ラ９よりの信号がアンプ１５及び１６を通じて陰極線管
１に供給される。

そして、この状態において、押釦スイッチ１４がオフで
あれば、信号〜は「ｌ」の状態で、スィッチ回路１３ｈ
図の状態となっているからカメラ９での垂直偏向幅は通
常の場合と同様の幅とされる。

したがって、被写体が真円で、カメラ９のターゲツト面
Ｔに第３図Ａに示すような像が結像された場合、カメラ
９では同図Ｂに示すように、水平及び垂直の偏向幅が通
常の場合と同様の状態でターゲット面Ｔ上を走査するか
ら、このカメラ９よりは標準方式のテレビジョン映像信
号が得られ、これが陰極線管１に供給される。

このとき、陰極線管１ではスイッチ回路６が図の状態に
切り換えられているので、水平偏向幅は画面サイズより
も狭い状態となっている。

したがって、陰極線管１の有効画面サイズが第３図Ｃに
示すように、縦がａで、横がｂであれば、垂直及び水平
の偏向幅はａｙｂより狭く、同図Ｃのような映出画像と
なる。

そして、これがスクリーン４′に投影されて両像が表示
されるものであるが、スクリーン４′は第３図りに示す
ように横長であるため、画像の水平幅はスクリーン４′
の水平幅よりも狭く、同図りの斜線で示す映出両像のな
い部分１９がある状態の表示画像となる。

なお、テレビジョン受像機の画面と違い、このように画
像が表示されない部分１９があっても、スクリーン４′
では視覚上、それほど不自然に感じないものである。

次に、カメラ９で撮影した像を横長のワイド画像とする
場合について説明する。

すなわち、押釦スイッチ１４がオンとされ、信号Ｓｗが
「０」の状態となってスイッチ回路６及び１３が図の状
態とは逆の状態に切り換えられる。

したがって、カメラ９では垂直偏向幅力ｉ幅狭となるよ
うにされる。

したがって、ターゲット面Ｔ上に結像された第４図Ａに
示すような像は同図Ｂに示すように垂直幅が狭い状態で
走査される。

こうしてこのカメラ９より得られた映像信号が陰極線管
１に供給されるが、このとき、その水平及び垂直の偏向
幅が前述の標準方式の信号と同じものであれば、陰極線
管１での映出画像は垂直方向にのみ拡大されたような画
像となる。

しかしながら、このとき、前述のようにスイッチ回路６
が図の状態とは逆の状態に切り換えられているから、水
平偏向幅が標準方式の信号の場合よりも広くされるので
、陰極線管９０画面には、第４図Ｃに示すような、垂直
幅のみが幅狭とされた横長の画像が映出される。

そして、この陰極線管１０画像がスクリーン４′に投影
されるので、スクリーン４′いっばいに、横長でワイド
な画像が表示される。

次に、スイッチ１γが図の状態と逆の状態に切り換えら
れる場合には、端子１８よりの標準テレビジョン放送信
号の検波信号がアンプ１６を通じて陰極線管１に供給さ
れる。

この場合には、押釦スイッチ１４はオフとされる。

したがって、陰極線管１の画面には、有効画面サイズよ
りも小さい第３図Ｃに示すような画像が映出され、スク
リーン４′には第３図りに示すような縦横比３：４の画
像が表示されるものである。

このようにして、この考案によれば、偏向装置に手を加
えるだけの純電子的な処理をするだけで、スクリーン４
′上に横長の画像が映出される投写影画像ディスプレイ
装置が実現できる。

第５図はこの考案装置の他の実施例である。

この例は陰極線管１側は第２図の例と同一の構成である
が、カメラ９側では、垂直偏向幅は通常のままで、ワイ
ドな画像をスクリーン４′に表示するときには、垂直偏
向幅を変えろ代わりにカメラ９の撮像レンズと被写体と
の間にアナモルフィックレンズ２０を挿入して撮像する
ものである。

そして、この例においては、アナモルフインクレンズ２
０がカメラ９と被写体との間に挿入されたとき端子２１
に「ｌ」から「０」の状態になる信号が得られ、これに
よりスイッチ回路６が図の状態とは逆の状態に切り換え
られるようにされる。

アナモルフインクレンズ２０が撮像レンズの前に取り付
けられた状態でカメラ９で撮像がなされると、垂直方向
はそのままで、水平方向が圧縮された画像がターゲット
面Ｔ上に結像される。

すなわち、圧縮された分だけより広い視界を撮像するこ
とができる。

換言すれば垂直方向に拡大された像がターゲット面Ｔ上
に結像される。

したがって、被写体が真円であれば、カメラ９のターゲ
ツト面上には、第６図Ａに示すように縦長の楕円が結像
される。

このターゲツト面Ｔに結像された像は、カメラ９におけ
る水平及び垂直の偏向幅が通常のものと同じであるから
、ターゲツト面Ｔが第６図Ｂに示すように、垂直及び水
平ともいっばいに走査されることにより電気信号すなわ
ち映像信号に変換されて押り出される。

こうして得られたカメラ９よりの映像信号は、アンプ１
６を通じて陰極線管１に供給される。

このとき、端子２１に得られる信号によりスイッチ回路
６が図の状態とは逆の状態に切り換えられているので、
陰極線管１では水平偏向幅が有効画面いっばいの状態と
なるようになっている。

したがって、陰極線管１の両面には、垂直幅が画面サイ
ズよりも狭く、水平幅が広く引き伸ばされた像が映出さ
れることになり、水平方向が圧縮されて縦長の楕円とな
った像は、陰極線管１の画面では第６図Ｃに示すように
真円に戻される。

これが、スクリーン４′上に投影されて、スクリーン４
′には、第６図りに示すようにスクリーン４′いっばい
に横長のワイドな画像が表示される。

カメラ９にアナモルフィックレンズ２０が取り付げられ
ないとき、及び端子１８よりの標準テレビジョン放送信
号の検波信号が陰極線管１に供給されるときは、第２図
の例と同様に、陰極線管１の画面には第３図Ｃに示すよ
うな有効画面サイズより小さな画像が映出され、スクリ
ーン４′には同図りに示すように表示されない部分１９
が存在する状態で画像が表示されるものである。

第７図はこの考案装置のさらに他の例で、この例は、カ
メラ９にて撮像して得られた映像信号を、一旦、ビデオ
テープレコーダ２２に記録し、このビデオテープレコー
ダ２２で再生された映像信号を陰極線管１に供給して、
スクリーン４′で画像を見ようとする場合の例である。

図の例の場合、カメラ９及び陰極線管１の偏向装置の構
成は第２図の例と全く同様とされている。

そして、この例では、カメラ９よりの映像信号がビデオ
テープレコーダ２２で記録されるとともに、押釦スイッ
チ１４がオン、オフされることにより得られるスイッチ
回路１３の切り換え信号Ｓｗが、例えばオーディオトラ
ック（オーディオトラックは２トラツクあり、モノラル
信号の場合一方のトラックは使用していないので、この
トラックを利用）に記録される。

したがって、このビデオテープレコーダ２２で再生がな
されたときには、映像信号が再生されるとともに、オー
ディオトラックに記録された切り換え信号Ｓｗが取り出
され、これが検出回路２３にて検出されて、これより切
り換え信号Ｓｗが再現され、これがスイッチ回路６に供
給される。

したがって、再生映像信号が標準方式の信号の場合であ
れば、スイッチ回路６は図の状態に、等偏曲に垂直方向
に拡大された状態の信号であれば、スイッチ回路６は図
の状態とは逆の状態に、それぞれ切り換えられ、第２図
の例と同様に、ワイドな画像がスクリーン４′に表示さ
れるものである。

なお、切り換え制御信号Ｓｗは、オーディオトラックで
はなく、映像信号の垂直帰線区間内に重畳して映像信号
トラックに記録してもよく、またテープの端部の映像信
号記録始めよりも手前の部分に記録するようにしてもよ
い。

以上のようにして、この考案装置によれば、テレビジョ
ン受像機の標準画面サイズよりもワイドな画像を容易に
得ることができる。

しかも、そのためには装置の偏向幅を変えるだけでよい
ので、標準方式の縦横比３：４の画像と、ワイドな画像
とを自動的に切り換えることができるという利点がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は投写影画像ディスプレイ装置の概要を説明する
ための図、第２図はこの考案装置の一例の系統図、第３
図及び第４図はその動作の説明のための図、第５図はこ
の考案装置の他の例の系統図、第６図はその動作の説明
のための図、第７図はこの考案装置のさらに他の例の系
統図である。 １は陰極線管、４はスクリーン、４′はワイドスクリー
ン、５は水平偏向回路、６はスイッチ回路である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 陰極線管に映出された画像を投写してスクリーン上にそ
   の拡大画像を表示するものにおいて、上記陰極線管では
   、その垂直偏向幅はこの陰極線管の有効両面の垂直幅よ
   りも狭い状態とされるとともに、水平偏向幅は上言酸極
   線管の有効画面の水平幅よりも狭い状態とされるーの状
   態と、上記有効画面の水平幅とほぼ等しい他の状態とで
   切り換えられるようにされ、標準方式の映像信号のとき
   は上記−の状態で、標準方式に比べて等偏曲に垂直方向
   に拡大された状態で撮像された状態の映像信号のときは
   上記性の状態で上言改極線管の画面に映出されるように
   なされた画像ディスプレイ装置。