JPS5853382Y2 - 壁面パネルの取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内の床面から天井面まで上下に隣接重合させ
て設ける壁面パネルの取付装置の構造に関する。

最近、室内の床面から天井面までを壁面パネルで仕切っ
てその表面側に物品を陳列する場合、左右に適宜隔てて
床面から立設する支柱の前面に上下に一定間隔で切欠係
止溝を設ける一方、壁面パネルの材料とし７て横長パネ
ルの上下端にその長手方向に沿って互に噛合う嵌合部と
係止部とを折曲形威し、この複数の横長パネルの各上端
嵌合部を前記支柱における下位置の切欠係止溝から順に
引掛けて、下段の横長パネルの上端嵌合部に上段の横長
パネルの下端係合部を重合嵌合させつつ取付けることが
行われている。

このような下から順に積み上げてゆく施行方式では重合
嵌合した上下段の横長パネルが互に上下動しないように
多数の横長パネルの一部又は全部をビス等で個定する必
要があった。

本考案では、上記のような積上げ施行の場合、最上段の
横長パネルの上端と天井面との間に上下隙間が必要であ
ることを利用し、当該隙間に天井面と横長パネル上端面
の両者に接当しうる笠木、を介挿することにより最上段
の横長パネルの上向き移動を不能にし、その結果ビスな
しで取付けられた横長パネル全体がガタついたり脱落し
たりすることがないようにすると共に壁面パネル全体と
してその上端の美的処理も極めて簡単に行えるようにし
たものである。

また、上下隣接する横長パネルを前記係止溝に三者噛み
合せて嵌合係止できるようにしてビス等を使用せずに壁
面パネルを簡単に組立て形成できるようにすると共に、
上下隣接する横長パネルによる長手嵌合部と長手係止部
との重合部にはその表面側に開口する長手溝空間を形成
して陳列用フック等の取付個所に利用できるようにした
ものである。

次に本考案を実施例図面に基いて説明すると、図におい
て１及び２は壁面３と平行に天井Ａ及び床面Ｂにビス止
めしたレール部材、４・・・・・・は該上下レール部材
１，２間に適宜間隔で立設した間柱であり、該各間柱４
は軽量形材を左右対称形に組合せて成る。

各間柱４の前面左右端部は横断面Ｚ字状に形成する一方
、その間の間柱前面中央部には、長手方向に適宜間隔で
長溝孔５を穿設して戊る断面Ｕ字状のブラケット支持部
材６と、該ブラケット支持部材６を左右外側から当てか
う断面り字状の左右一対の振れ止め部材７，７とをビス
８止めする。

このとき、左右一対の振れ止め部材７，７の前面突出壁
９を前記ブラケット支持部材６における長溝孔５の左右
に巾Ｈ１だけ隔てて平行に対峙するように位置させると
共に、後述するパネル支持部材１０の前端面と略同じだ
け前方に突出させる。

１０．１０は前記各間柱４の前面左右端部にブラケット
１１を介してビス１２止めしたパネル支持部材で、該各
パネル支持部材１０は断面り字状に形成し、該支持部材
１０から突出するブラケット１１と、該支持部材１０の
Ｌ字部とにより間柱左右端部に被嵌接当してぐらつかな
いように位置決めする。

間柱４の前面に対し前端面を適宜寸法だけ前方に突出さ
せるパネル支持部材１０．１０はその上下長さが間柱４
の長さより短かく天井面Ａ及び床面Ｂに対し適宜上下隙
間があるように取付けられている。

各パネル支持部材１０の上端面には当該支持部材の前端
面から適宜後方位置で間柱４前面より前方位置に上向き
開放のＵ字状係止溝１３ｂ′を切欠形成する。

また各パネル支持部材１４にはその前端面から間柱４の
前面付近までに、前方開放のコ字状切欠溝部１３ａと、
その下端縁に連通ずる上向き開放のＵ字状係止溝１３ｂ
とからなる下向き鉤型の切欠係止溝１３を前記パネル支
持部材１０の上端面から下向きに一定間隔Ｐごとに形成
する。

このとき各Ｕ字状係止溝１３ｂは前記上端におけるＵ字
状係止溝１３ｂ′と同じくパネル支持部材１４の前端面
から寸法１１だけ後方に形成される。

１４は前記左右一対の間柱４，４における各左右一対の
パネル支持部材１０．１０間に装架する横長パネルで、
該各横長パネル１４の上端には、パネル支持部材１０の
上端におけるＵ字状係止溝１３ｂ′より前方の水平縁又
は各切欠係止溝１３におけるＵ字状係止溝１３ｂより前
方の下端縁にそれぞれ接当しうる後方水平折曲部１５ａ
と、各Ｕ字状係止溝１３ ｂ’、１３ ｂに嵌合係合す
る上向き開放Ｕ字状保合部１５ｂとからなる長手嵌合部
１５を折曲形成する。

各横長パネル１４の下端にはその長手方向に沿って断面
コ字状の長手係止部１６を折曲形成する。

このとき該長手係止部１６はパネル支持部材１４におけ
るコ字状切欠溝部１３ａに嵌り、且つ長手係止部１６の
下端の」字状前曲部１６ａが隣接する下位置の横長パネ
ル１４上端における長手嵌合部１５の上向き開放Ｕ字状
保合部１５ｂの上面にぴったりと嵌り込み接当し、当該
横長パネル１４を上向き移動不能にするものである。

さらに、パネル支持部材１０の切欠係止溝１３に上下隣
接する横長パネル１４．１４の長手嵌合部１５と長手係
止部１６とが噛み合って重合する部分は横長パネルの表
面側に向って開口する下向き鉤型の長手溝空間１７が形
成されるように切欠係止溝１３、長手嵌合部１５、長手
係止部１６の断面形状を定めるのである。

２４は前記パネル支持部材１０にその上端の上向き開放
のＵ字状係止溝１３ｂ′に上端長手嵌合部１５を嵌めて
係止した最上段の横長パネル１４」二端面と天井面Ａと
の間に、その両者に上下端面が各々接当するように介挿
する左右長手の笠木であり、２３はパネル支持部材１０
に取付く最下段の横長パネル１４の前面下半部から床面
Ｂまでを覆う中本である。

この構成により、左右一対の間柱４，４間に壁面パネル
を組立てるには、右間柱４における左側のパネル支持部
材１０と、左間柱４における右側のパネル支持部材１０
との同じ高さ位置（例えば最下段）の両切欠係止溝１３
，１３に横長パネル１４の上端長手嵌合部１５を嵌合懸
架し、次いで前記係止溝１３ｊ３に隣接する上段の画体
止溝１３，１３に、横長パネル１４の上端長手嵌合部１
５を嵌合させつつ、下端長手係止部１６を下段の横長パ
ネル１４における上部長手嵌合部１５のＵ字状係止溝１
５ｂ上面に落し込めば両者は噛合うと共に、両者の重合
部には横長パネルの長手方向に沿ってパネル表面側に開
口する下向き鉤型の長手溝空間１７が形成されることに
なる。

これを順次上方に向って繰り返すだけで天井部近くまで
ビス等の固着手段を用いることなく壁面パネルを設ける
ことができ、取り外しは前記と逆に上段から行えば良く
、取付け、取り外しを極めて容易に行えるのである。

そして、最上段の横長パネル１４を取付けた後に当該パ
ネルと天井面Ａとの間に笠木２４を介挿すれば、これに
よって最上段の横長パネル１４は上向き移動不能となる
と共に、パネル支持部材１０上端のＵ字状係止溝１３ｂ
′に係止した状態でこの横長パネル１４を下向きに押す
から脱落せず、従ってそれより下段の全ての横長パネル
１４・・・・・・も噛合状態を保持できガタ付いたり脱
落したりすることがない。

前記各横長パネル１４の左右端は、前記各間柱４．４の
前面中央部に設けた振れ止め部材７，７の前面突出壁９
，９の外側が各横長パネル１４の端面に近接しているか
ら、該突出壁９で横長パネルの左右端部断面を覆うこと
ができる。

また、前記上下隣接した横長パネルの長手溝空間１７に
は逆り字状等の陳列用フック金具１８等を懸下げて壁面
パネルの表面側に商品を陳列することができる。

さらに前記左右一対の間柱４，４の各前面中央部に設け
た縦長係止溝孔５，５には第１図に示すように陳列棚板
用ブラケツ） １９．１９の基部を係止することができ
、該一対のブラケット１９゜１９−Ｅ面間に棚板２０を
載置して商品を陳列することができるのであり、第２図
に示すように左右一対の振れ止め部材７，７の前面突出
壁９，９はブラケット１９の基部の厚さに略等しく隔て
て平行に設けられているから各ブラケツ） １９．１９
が左右にガタ付かないのである。

なお、第２図で示すように、壁面３の角部においては、
断面り字の角部間柱２１の左右両端に前記と同様形状の
パネル支持部材１０．１０をビス止めし、その切欠係止
溝と隣接する間柱４におけるパネル支持部材の切欠係止
溝との間に横長パネルを嵌合懸架すれば良く、角部間柱
２１の頂角部には横長パネルの断面厚さに相当する辺長
さの断面角形コーナ柱２２を取付けることにより横長パ
ネルの端部の保護と、端面のカバーの役目を果すことが
できる。

以上要するに本考案に従えば、左右一対のパネル支持部
材１０．１０における同一高さの左右両切欠係止溝１３
，１３において、上下隣接する横長パネルの上端長手嵌
合部１５と下端長手係止部１６とが互にぴったりと噛合
重合して係止でき、横長パネル１４をビス止め又はクリ
ップ止めすることなく取付でき、壁面パネルの組立て、
分解を極めて容易にかつ迅速に行えると共に壁面表面に
ビス頭等も露出せず壁面表面が美麗に仕上る。

また前記長手嵌合部１５と長手係止部１６との重合は横
長パネルの表面側にその長手方向に沿って長手溝空間１
７が形成でき、その溝空間を利用して陳列用バンガー、
フック金具１８等金具の基部を嵌め入れて懸下げできて
、壁面パネルを陳列パネルとして用いることができる。

そして、パネル支持部材１０は間柱４の前面より適宜前
方に突出しており、かつパネル支持部材１０の上端は天
井面Ａから適宜下位置にあって、その上端面に最上段横
長パネル１４における上端の長手嵌合部１５のＵ字状係
合部１５ｂが嵌り係止できる上向き開放Ｕ字状係止溝１
３ｂ′が形成されているので最上段横長パネル１４も容
易にパネル支持部材１０に取付けることができる。

しかもこの最上段横長パネル１４と天井面Ａとの間の隙
間に笠木２４を介挿するので、これによって最上段横長
パネル１４がパネル支持部材１０に取付いたまま上下動
不能とすることができ前方へも落下せず、したがってこ
れより下段の横長パネル１４・・・・・・も上下動せず
、上下に隣接する横長パネルが互に前後動もできないか
らガタ付くこともないし、脱落することもない。

また、取付作業性の悪い位置の最上段横長パネル１４を
別途ビス等で固着する必要もない。

さらに、この笠木によってそれより後方の間柱４や壁面
３も一体的に覆うことができ、陳列装置として天井面と
の隙間の美的処理も同時に行うことができる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は壁面パネルの
斜視図、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ線の一部切欠拡
大断面図、第３図は第１図のＩＩＩ −ＩＩＩ線の一部
切欠拡大断面図、第４図は第３図の部分拡大図、第５図
は第２図のＶ−Ｖ線視図である。 ４，４・・・・・・間柱、１０．１０・・・・・・パネ
ル支持部材、１３゜１３・・・・・・切欠係止溝、１４
・・・・・・横長パネル、１５・・・・・・長手嵌合部
、１６・・・・・・長手係止部、１７・・・・・・長手
溝空間、１３ｂ、１３ｂ’・・・・・・Ｕ字状係止溝、
１５ｂ・・・・・・Ｕ字状係合部、Ａ・・・・・・天井
面、Ｂ・・・・・・床面、２４・・・・・・笠木。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室の天井面と床面との間に間柱を左右適宜量隔隔てて立
   設し、該各間柱の左右両側には当該間柱の長さよりも短
   かいパネル支持部材をその上下両端面が前記天井面及び
   床面と適宜上下寸法隔たるようにして取付け、各パネル
   支持部材の前端面を間柱の前面よりも適宜前方に突出さ
   せ、各パネル支持部材の上端面には前記前端面と間柱前
   面との間に上向き開放のＵ字状係止溝を切欠形威し、各
   パネル支持部材には、その前端面から間柱の前面付近ま
   で切欠れた前方開放のコ字状切欠溝部を前記上端面から
   下方に一定間隔ごとに形威し、該各切欠溝部の下端縁に
   はこれに連通ずる上向き開放のＵ字状係止溝を前記上端
   面におけるＵ字状係止溝と略同しくパネル支持部材の前
   端面から後方位置に切欠形成し、前記隣り合う間柱にお
   ける相対向するパネル支持部材に上下に隣接重合させて
   装架しうる長さに形成した横長パネルの上端には、その
   長手方向に沿って前記パネル支持部材における切欠溝部
   の下端縁に接する後方水平折曲部とこれに後続して前記
   Ｕ字状係止溝に嵌合保合するＵ字状係合部とを折曲形威
   し、横長パネルの下端にはその長手方向に沿って前記切
   欠溝部に嵌り且つ下隣りの横長パネルの上端Ｕ字状保合
   部上面に接当して重合係止する係止部を折曲形威し、前
   記パネル支持部材上端のＵ字状係止溝に係止する横長パ
   ネルの後方水平折曲部上面と天井面との間には該両者に
   上下端面が接当するように笠木を介挿してなる壁面パネ
   ルの取付装置。