JPS585207Y2 - ヘンイケイ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金属材料等のひずみ測定に使用する変位計に関
する。

従来の変位計を第１図及び第２．図について説明すると
、１は試験片で真円断面の・円柱形測定部１ａとその両
端のつかみ代部１ｂから或っている。

２は第１変位検出部材で、試験片１の測定部１ａの側面
に配され、その軸は試験片１の軸と平行で、一端部には
試験片１の軸と直角方向で、かつ、先端が測定部１ａの
外周面に接触するナイフェツジ２ａを具え、ナイフェツ
ジ２ａの両側には試験片１を囲繞してコイルばね３が取
り付けられている。

４は第２変位検出部材で、試験片１の測定部１ａの側面
に第１変位検出部材２と間隔をへだでて配され、一端部
はナイフェツジ４ａを具え、測定部１ａの外周面に接触
し、ナイフェツジ２ａと平行になっている。

他端部には穿孔部４ｂを具え、軸受５が装着されている
。

ナイフェツジ４ａの両側には試験片１を囲繞してコイル
ばね３が取り付けられている。

第１変位検出部材２の他端部に回転止棒６が固着され軸
受５に挿入されている。

更に、第１変位検出部材２には差動変圧器７が試験片１
の軸に平行に設けられている。

第２変位検出部材４に鉄芯８が支え棒９を介して固着さ
れ、差動変圧器７の空隙に軸を一致させて挿入されてい
る。

次に、その作用については、試験片１のつかみ代を図示
しない試験機に挟着し、両端を引張り、または圧縮する
と、試験片１は伸縮する。

この時、測定部１ａの外周部表面にコイルばね３によっ
て圧接されているそれぞれのナイフェツジ２ ａ 、４
ａ間の間隔も同様に伸縮する。

ナイフェツジ２ａ、４ａ間の伸縮量は第１変位検出部材
２の差動変圧器７と、相対する第２変位検出部材４の鉄
芯８との相対変位量となり、この相対変位量が差動変圧
器７で電気量に変換されてとり出される。

この変位計は試験片の縦返しが１ ｃｐｍ −３０ｃｐ
ｍ程度であれば、精度良く計測できるが、材料の疲労を
測定するために１０７回もの伸縮を繰返そうとすると、
この回数を早く消化するには周波数を２０００〜３００
０ ｃｐｍに上げねばならないが、この様な高い周波数
になってくると、次の様な問題が起る。

（１）回転止棒と軸受間の摩擦の増加 （２）各変位検出部材の回転慣性による追従不良（３）
ナイフェツジと試験片外周面との間の滑り（４）各構成
部材の共振による振動発生 （５）回転止棒と軸受間の僅かな隙間による平行度の悪
化 等が重畳されて周波特性が悪くなる。

本考案は従来の欠点を除き、高周波域における周波数特
性を改善したもので、その実施例を第３図ないし第５図
について説明すると、１１は試験片で真円断面の円柱形
測定部１１ ａとその両端のつかみ代部１１ ｂとから
或っている。

１２は一端がナイフェツジの第１変位検出子で、ナイフ
ェツジの刃先は測定部の軸に対して直角に外周面に接触
している。

１３は断面Ｈ型の支持部材で一方の端面に第１変位検出
子１２をビス１４で取付け、下部股間に第１変位検出子
１２と適当な間隔を隔ててっづみ形ローラ１５がピン１
６にて枢着されている。

っづみ形ローラ１５は測定部１１ ａの外周面にっづみ
形部分を嵌合した形で接触したまま測定部１１ ａの軸
方向に転勤できる。

１７は第２変位検出子で、そのナイフェツジの刃先は測
定部１ａの外周面に軸に対して直角に接触しており、支
持部材１８にビス、１・４で取付けられている。

支持部材１８の測定部１１ ａ側は凹形をなし、その股
間に適当な間隔をへだててつづみ形ローラ１５をビン１
６で枢着している。

支持部材１８の測定部１１ ａと反対側に差動変圧器取
付部材１９がビス２０で取付けられている。

第１変位検出子１２の一端に支え棒２１がナツト２２で
取付けられ、その先端に鉄芯２３が固着されている二差
動変圧器取付部材１９に差動変圧器２４が取付けられ、
差動変圧器２４の空隙部に軸を一致させて鉄芯２３が挿
入されている。

支持部材１８の突出した腕の先端にガイドローラ２５が
ビス２６で回転゛可能に装着されており、Ｈ形の支持部
材１３の上部股間をガイドとして僅かに接触して回転す
る様に挿入されている。

」イルばね２７が第１変位検出子１２、第２変位検出子
１７、つづみ形ローラ１５を測、走部１１ ａの外周面
に圧接させる様に測定部１１ａを囲繞して設けられてい
る。

次に、作用については、測定部１１ ａの外周面上に適
当な間隔を隔てて対峙した２つの変位検出子１２．１７
はコイルばね２７によって圧接されているので、試験片
１１に荷重を加え測定部１１ ａが伸縮すると、それに
応じて変位検出子１２．１７間も伸縮する。

また、つづみ形ローラ１５も試験片１１の伸縮に従って
試験片１１の軸方向に外周面上を転がり、ガイドローラ
２５が支持部材１３をガイドして線接触し、支持部材１
３．１８は相対移動する。

この時、第１変位検出子１２に連設された鉄芯２３と第
２変位検出子１７に連設された差動変圧器２４の間にも
相対変位を生ずる。

即ち、試験片１１の伸縮量を差動変圧器２４に導き、そ
れを電気量に変換して試験片１１の変位を測定する。

以上述べたように本考案は、試験片を囲繞するコイルば
ねにて試験片上の２点に接せしめる変位検出子、試験片
に荷重を加え□、変位検出子に試験片の軸方向の相対的
変位を与えることにより試験片の伸縮量を電気量として
検出する差動変圧器等の電気信号変換手段よりなる変位
計において、２個の変位検出子をそれぞれ支承する別個
の支持部材、２個の支持部材にそれぞれ枢着し試験片に
接触可能にしたローラ、２個の支持部材の一方に回転可
能に取り付けられたガイドローラを具え、２個の支持部
材はガイドローラの外周面を介・して相対移動するよう
に構成された変位計であるので、１、それぞれの変位検
出子が支持部材を介してつづみ形ローラとの２点で試験
片の外周部に″接触するので、試験片の軸方向への首振
り運動がなくなり、差動変圧器が正常に作動する。

２、支持部材はガイドどガイドローラだけで線接触して
いるので、伸縮周波数が高くなっても摩擦が小さい。

ごの結果、変位検出子と測定部外周面間め滑りも大幅に
減少し、周波数特性が改善される。

３、つづみ形ローラは測定部の外周面に嵌合する構造な
ので試験片への変位検出子等の取付けが容易である。

・ ・□等のすぐれた効果があ゛る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の変位計で、第１図は第２図の
Ｉ−Ｉ断面、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ断面、第３
図ないし第５図は本考案の一実施例で、第３図は縦断面
図、第４図及び□第５図はそれぞれ第３図のＩＶ−ＩＶ
及びｖ−■断面図である。 １１：試験片Ｊ１１ ａ ：測定部、１２：第１変位検
出子、１３：支持部材、１５：ローラ、１７：第２変位
検出子、１８：支持部材、２１３：鉄芯、２４：差動変
圧器、２５□ニガイドローラ、２７：コイルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 試験片を囲繞するコイルばねにて前記試験片上の２点に
   接せしめる変位検出子、前記試験片に荷重を加え前記変
   位検出子に前記試験片の軸方向の相対的変位を与えるこ
   とによ、り前記試験片の伸縮量を電気量として検出する
   差動変圧器等の電気信号変換手段よりなる変位計におい
   て、前記２個の変位検出子をそれぞれ支承する別個の支
   持部材、該２個の支持部材にそれぞれ枢着し、前記試験
   片に接触可能にしたローラ、前記２個の支持部材の一方
   に回転可能に取り付けられたガイドローラを具え、前記
   ２個の支持部材は前記ガイドローラの外周面を介して相
   対移動するように構成されたことを特徴とする変位計。