JPS5851622Y2 - トラクタのエンジン停止操作構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大径後車輪間に配置の運転座席の近くにディ
ーゼルエンジンのアクセル操作範囲設定操作具及び主停
止操作具を設けると共に、前後車輪間に補助エンジン停
止操作具を機外から操作自在に設けたトラクタのエンジ
ン停止操作構造に関する。

エンジンを作動させながら機体まわりの駆動系の保守点
検を行なっていて、駆動部に対する調節や注油などの作
業の必要性がみられると、危険防止の上からエンジンを
停止させる必要があり、前述のように、大径後車軸に囲
まれた箇所に配置されたエンジン停止用操作具を操作す
るに、その都度操縦部に搭乗する煩わしさがあった。

本考案は、上述の実情に鑑みて、簡単な操作系の改良で
もって、かつ構造的にも簡単で小型にできる状態で、エ
ンジン停止操作具を２箇所設けるにあたって構造の簡略
化を狙い、且つ、エンジンの操作性を向上させる事を目
的とし、冒記したトラクタのエンジン停止操作構造にお
いて、前記アクセル操作範囲設定操作具に連繋する連動
用ロッドに、端部に前記主停止操作具を連設させた連動
用パイプを軸芯回りに回転又は摺動自在に外嵌保持させ
、且つ、この連動用パイプの他端部に前記補助エンジン
停止操作具を連繋操作する作動片を付設して、前記主停
止操作具による前記連動用パイプの軸芯回りの回動又は
摺動操作で前記補助エンジン停止操作具を操作可能に構
成しである事を特徴とする。

即ち、操縦部に搭乗する事なく機外からエンジンを停止
する事ができるので、エンジン停止を必要とする機外で
の作業を能率よく行わせる事ができ、しかもその補助エ
ンジン停止操作具を、それよりも離れた箇所の座席に居
ながらにして操作できるようにするに、アクセル操作範
囲設定操作具に連繋する連動用ロッドに、端部に主停止
操作具を連設させた連動用パイプを軸芯回りに回転又は
摺動自在に外嵌保持させるので、保持構造の簡略化並び
に連係構造をコンパクトにまとめる事ができ、しかも、
前記連動用パイプの他端部に補助エンジン停止操作具を
連繋操作する作動片を付設しであるために、エンジン停
止操作機構を一連の簡単な連繋構造で構成でき、全体と
して故障が少なく、簡単な構造改良によって経済的に作
業性の向上を図る事ができた。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

操向用前車輪１，１と大径の駆動雨後車輪２゜２を備え
る機台３に対して、その前方側でかつ横方向に偏位させ
てボンネット４で覆ったディーゼルエンジン５を搭載す
ると共に、前記大径後車輪２．２間に操作構造６を配置
してトラクタを構成しである。

前記操作構造６は、前車輪１，１に対する操作バンドル
７と、前記ディーゼルエンジン５に対する制御機構８、
および運転座席９から構成してあり、その内の制御機構
８は、エンジン５０回転数を制御する操作機構Ａと；エ
ンジン５を停止させる操作機構Ｂから構成しである。

前記回転数制御操作機構Ａは、エンジン５のアクセル操
作具１０と操作部材１１とをロッド１２によって連結す
ると共に、前記操作部材１１と足踏みペダル１３とをリ
ンク機構１４を介して連結し、そしてアクセル操作具１
０に連設のスプリング１５と、前記操作部材１１を押圧
付勢するスプリング１６、および足踏みペダル１３を戻
し付勢するスプリング１７の夫々の付勢バランスにより
、自由状態において前記アクセルがアイドリンク状態に
なるように設定し、もって前記ペダル１３の踏込み操作
により、ディーゼルエンジン５のアクセルをアイドリン
ク位置から最高回転位置の間で足踏み制御すべく構成し
である。

エンジン停止機構Ｂは、前記操作機構Ａによるアイドリ
ング位置の付勢維持に抗して操作部材１１とペダル１３
の間に介在させた補助エンジン停止操作具２７を回転操
作可能にして、操作部材１１の燃料カット位置への操作
によりエンジン停止すべく構成してあって、前記補助エ
ンジン停止操作具２７を前径車輪１，２間の機外から操
作できる位置に設けである。

前記操作機構Ａにおいて、前記エンジン５の回転数下限
を任意に設定すべく、前記補助エンジン停止操作具２７
の揺動軸芯に平行する軸Ｐに部材１８を回転自在に設け
、この回転部材１８をその枢支ボス１９に押圧付勢する
ためのスプリング２０を設けると共に、前記補助エンジ
ン停止操作具２７に作用するストッパー２１を前記回転
部材１８に設け、もって前記スプリング２０による摩擦
保持力により、アイドリング方向への付勢力に抗してエ
ンジン５の回転数下限を任意に設定する機構Ｃを構成し
てあり、前記補助エンジン停止操作具２７によるエンジ
ン停止操作は、この設定機構Ｃの摩擦付勢力に抗して行
なう。

この回転数下限設定機構Ｃによるエンジン回転数の設定
、並びに前記補助エンジン停止操作具２７を連設した操
作部材１１の操作を運転座席９の近くで行なう事ができ
るように、座席９の近くにアクセル操作範囲設定操作具
２２を設けると共に、補助エンジン停止操作具２７に連
係する回転部材１８と前記レバー２２とをロッド２３に
よって連結し、そしてこのロッド２３にパイプ２４を外
嵌保持させて、これを一端側の主停止操作具２５により
回転操作自在に構成すると共に、このパイプ２４の他端
側に、その回転によって前記補助エンジン停止操作具２
７を係止しかつエンジン５を停止させる作動片２６を設
け、もって座席９近くでのアクセル操作範囲設定操作具
２２の操作によりエンジン回転数の下限設定を行なう事
ができ、かつ主停止操作具２５を主停止操作具としてそ
れの回転操作によりエンジン停止を行なえるように構成
しである。

尚、前記主停止操作具２５に対する連動用パイプ２４を
ロッド２３に対して摺動自在に設けて、そのパイプ２４
の摺動操作により補助エンジン停止操作具２７を操作す
べく構成するも良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るトラクタのエンジン停止操作構造の
実施例を示し、第１図はトラクタの全体平面図、第２図
は操作構造の系統図である。 １・・・前車輪、２・・・大径後車輪、５・・・ｆイー
ゼルエンジン、９・・・運転座席、１０・・・アクセル
操作具、２２・・・アクセル操作範囲設定操作具、２３
・・・連動用ロッド、２４・・・連動用パイプ、２５・
・・主停止操作具、２７・・・補助エンジン停止操作具
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大径後車輪２，２間に配置の運転座席９の近くにディー
   ゼルエンジン５のアクセル操作範囲設定操作具２２及び
   主停止操作具２５を設けると共に、前後車輪１，２間に
   補助エンジン停止操作具２７を機外から操作自在に設け
   たトラクタのエンジン停止操作構造であって、前記アク
   セル操作範囲設定操作具２２に連繋する連動用ロッド２
   ３に、端部に前記主停止操作具２５を連設させた連動用
   パイプ２４を軸芯回りに回転又は摺動自在に外嵌保持さ
   せ、且つ、この連動用パイプ２４の他端部に前記補助エ
   ンジン停止操作具２７を連繋操作する作動片２６を付設
   して、前記主停止操作具２５による前記連動用パイプ２
   ４の軸芯回りの回動又は摺動操作で前記補助エンジン停
   止操作具２７を操作可能に構威しであるトラクタのエン
   ジン停止操作構造。