JPS585131B2 - 走間切断装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は長尺の材を定尺で切断する切断装置の改良に関
する。

従来の斯種切断装置は、一定速度で移送される長尺の被
切断材を定尺に達した時点で作動子をプランジャハンマ
等で作動せしめて一挙に切断していた。

しかし乍ら従来の斯る切断装置は騒音が大なる欠点を有
ししかも切断面にバリが出て正確且美麗な切断面が得ら
れないものであった。

依って本発明は上述せる欠点のない切断装置を提案する
もので、以下図面を伴って詳述する所より明らかとなる
であろう。

第１図乃至第４図は本発明に依る走間切断装置全体を示
し、基台１は中央長手方向に沿って直線的に穿設された
切溝２によって２分された基板３と、該基板３の周縁部
に立設せる６本の支柱４によって上記基板３より略々平
行に間隔を保って支承された上板５と、上記基板３を脚
部材６及び上記切溝２の下方に切欠部７′を有する梁部
材７とによって支承する底板８とにより構成され、上記
基板３上には、上記切溝２の両側縁部９及び１０に沿っ
て平行に延長して設けられた案内部材１１及び１２、及
び多数の小径のローラベアリング１３とによって案内さ
れるカッタ搬送台１４が上記切溝２上を滑動自在に設け
られている。

上記カッタ搬送台１４の底面には、上記切溝２及び上記
梁部材７の切欠部７′内に突出して係合部材１５が垂設
されており、該係合部材１５に上記基台１の傍らに設け
られたシリンダ１６のピストン１７が連結部材１８を介
して係着され、上記ピストン１７の上記切欠部７′内に
於ける往復動作によって上記カッタ搬送台１４が上記基
板３上を往復動作する如く構成されている。

而して上記カッタ搬送台１４には、詳細な説明は後述す
るも、カッタ１９及び該カッタ１９をして被切断材Ｓに
対する切断動作を行わしめるカッタ作動子２０が装架さ
れており、該カッタ作動子２０は上端に軸支せるローラ
２１を備え、該ローラ２１の上記被切断材Ｓの移送方向
と垂直な方向への押圧によりカッタ作動子２０が移動し
て上記カッタ１９を作動せしめる如く構成されている。

又、上記カッタ搬送台１４には、後述するカム部材移動
機構を作動する衝接面２２ａ及び２２ｂを備えた衝接子
２２が上記カッタ搬送台１４の側面に側方に向って突設
されている。

一方、上板５の下面には、上記ローラ２１が係合されて
上記カッタ作動子２０が作動されるカム面２３を有する
カム部材２４が移動可能に設けられており、該カム部材
２４は上記カッタ搬送台１４の移送方向に沿って延長さ
れた断面が四角形の棒状材よりなり、その下面の上記カ
ム面２３は、上記カム部材２４の両端部２５及び２６を
除きカッタ搬送台１４の移送方向に向って上記基板３の
上面との垂直方向の距離が徐々に小となる如く、上記カ
ム面２３の始端２７より終端２８に亘ってテーパ状に形
成されている。

依って往復動作をする上記カッタ搬送台１４の往の区間
に於て上記ローラ２１がカム面２３に係合して徐々に押
圧されつつ第１図に仮想線で示す如く移送され、上記カ
ッタ１９を作動する如く構成されている。

而して、上記ローラ２１と上記カム面２３との係合関係
は上記カム面２３の上記始端２７より上記終端２８に至
る区間のみに於て得られ、上記カム部材２４の両端部２
５及び２６に於ては上記係合関係は解除される如くなさ
れている。

又、上記カム部材２４は、その上記両端部２５及び２６
に於て上記上板５の下面両端近傍に夫々設けられた支承
枠２９及び３０によって上記上板５の下面に密接する如
く且側方へ移動し得る如く支承されており、上記両端部
２５及び２６には上記カム部材２４の長手方向と直角方
向に側方に向って係合突片３１ａ及び３１ｂが夫々突設
されている。

次に上記カム部材２４の移動機構について路線的平面図
で示す第５図も参照して述べるに、上記基板３及び上板
５間には、上記両板３及び５の長手方向の一側３′及び
５′に近接して且上記カム部材２４の上記両端部２５及
び２６の夫々の側方位置に回動軸３２ａ及び３２ｂが上
記基板３に設けられた軸受部３３ａ及び３３ｂ、及び上
記上板５に設けられた軸受部３４ａ及び３４ｂとの間に
夫々下部軸筒３５ａ及び３５ｂ、及び上部軸筒３６ａ及
び３６ｂを介して回動自在に垂直に軸支されており、上
記上部軸筒３６ａ及び３６ｂには夫々腕片３７ａ及び３
７ｂの基端が固着され、上記腕片３７ａ及び３７ｂは夫
々ピン３８ａ。

３８ｂ、３９ａ及び３９ｂによって連結片４０ａ及び４
０ｂを介して夫々上記カム部材２４の係合突片３１ａ及
び３１ｂに連結されている。

而して上記腕片３７ａ及び３７ｂと上記連結片４０ａ及
び４０ｂとを夫々枢着するピン３８ａ及び３８ｂは、上
記上板５に設けられた弧状の切溝４１ａ及び４１ｂを貫
通して上記上板５の上面より突出し、その突端３８ａ′
及び３８ｂ′と上板５の上面に上記軸受部３４ａ及び３
４ｂに関し上記ピン３８ａ及び３８ｂとは反対側に夫々
突設された係止ピン４２ａ及び４２ｂとの間に上記軸受
部３４ａ及び３４ｂ上を横切って夫々コイルスプリング
４３ａ及び４３ｂが橋架されている。

父上配下部軸筒３５ａ及び３５ｂには腕片４４ａ及び４
４ｂの基端が夫々固着され、該腕片４４ａ及び４４ｂの
先端には前述せるカッター搬送台１４の衝接子２２に衝
接するローラ４５ａ及び４５ｂが夫々枢着され、更に上
記腕片４４ａ及び４４ｂ間は上記腕片４４ａ及び４４ｂ
の略々中央部間をピン４６ａ及び４６ｂを介して連結す
る連結杆４７により連結されている。

上述せる構成により、上記衝接子２２が上記ローラ４５
ａ及び４５ｂの何れか一方に衝接して腕片４４ａ及び４
４ｂの何れか一方を回動すれば、前記せる回動軸３２ａ
及び３２ｂが同時に回動し、従って上記腕片３７ａ及び
３７ｂが回動し、前記カム部材２４が前記支持枠２９及
び３０に案内されて第５図に実線で示す第１の位置及び
仮想線で示す第２の位置間を平行に移動する如くなされ
ている。

前記せるカッタ搬送台１４の構成は第６図及び第７図に
その拡大断面図で示す如く、第１及び第２の固定刃４８
及び４９に挟着された可動刃５０よりなるカッター１９
が取付けられ、上記第１の固定刃４８の中央部には被切
断材Ｓを自由に貫通させるべく該被切断材Ｓの断面形状
に添う形状の透孔５１が設けられ、上記第２の固定刃４
９は外形形状は上記第１の固定刃４８と略々同一である
が、中央部分に切欠５２が設けられている。

可動刃５０は略々４５°方向に向う直線状をなす第１、
第２、第３及び第４の縁部ｄ１．ｄ２．ｄ３及びｄ４を
有し、その平行に対向する第１及び第２の縁部ｄ１及び
ｄ２がガイド部材５３及び５４によって案内されて上記
可動刃５０は第６図に矢示せる如く略々斜め４５°方向
に摺動自在に両面定力４８及び４９間に挾持されている
。

斜め下方の上記第２の縁部ｄ３にはコイルスプリング５
５によって第６図に於ける右方向に付勢されて上記可動
刃５０を斜め上方に押圧する３角形状の押圧板５６が衝
接されており、上記第３の縁部ｄ３に平行な斜め上方の
第４の縁部ｄ４には前記せるカッタ作動子２０の４５°
方向に形成された斜め下方の縁部５７が衝接されている
。

上記カッタ作動子２０は前述せる如く上端にローラ２１
を軸５８によって回動自在に備え、上下方向に摺動可能
に上記カッタ搬送台１４に設けられている。

上記可動刃５０の中央部には前記被切断材Ｓの断面形状
と同一形状の刃先を伴う透孔５９が設けられ、上記ロー
ラ２１に下方に対する押圧力が加わらない状態に於ては
、両送孔５１及び５９は略々一致した位置にあり、被切
断材Ｓの移送を妨げないが、上記ローラ２１に下方に対
する押圧力が加わると、上記カッタ作動子２０は下方に
摺動し、従ってその縁部５７が上記可動刃５０の斜め上
方の第４の縁部ｄ４を押圧し、両縁部ｄ４及び５７は互
いに摺動関係を保ちつつ上記可動刃５０が斜め下方に摺
動し、それに伴って第３の縁部ｄ３及び上記押圧板５６
は同様に互いに摺動関係を保ちつつ、上記押圧板５６が
上記コイルスプリング５５に抗して後退し、上記可動板
５０の透孔５９が第６図に於ける仮想線の位置まで移動
するので、その過程において上記両送孔５１及び５１を
貫通する被切断材Ｓは上記第１の固定刃４８及び可動刃
５０の間に於て切断される。

上記ローラ２１に対する押圧力を解除すれば、上記コイ
ルスプリング５５の復帰力によって上記可動刃５０が斜
め上方に復帰し、上記カッタ作動子２０を上方に押し上
げる如く構成されている。

以上が本発明に依る走間切断装置の一例であるが、次に
装置全体の動作について述べよう。

上述せるカッタ搬送台１４は第１図及び第２図に実線で
示す位置にあり、長尺の被切断材Ｓは図上右方より左方
に向ってカッタ１９を貫通して移送されている。

前記シリンダ１６の作動によってピストン１７がカッタ
搬送台１４を図上右方より左方へ移送し、カッタ作動子
２０のローラ２１がカム部材２４のカム面２３の始端２
７において上記カム面２３に係合し、同時にカッタ搬送
台１４は被切断材Ｓの移送速度と同一の速度で進行し、
その進行につれて上記ローラ２１が徐々に下方に押圧さ
れるので、被切断材Ｓはローラ２１がカム面２３の終端
２８に至る迄にカッタ１９によって徐々に切断され、ロ
ーラ２１がカム部材２３との衝接が解放されると共に、
カッタ搬送台１４の衝接子２２の一方の衝接面２２ａが
第５図に示す如く第１の位置にあるローラ４５ａに衝接
し、腕片４４ａ及び連結杆４７を介して連結された腕片
４４ｂが共に時計方向に回転するので両回動軸３２ａ及
び３２ｂが時計方向に回動し、従って腕片３７ａ及び３
７ｂもコイルスプリング４３ａ及び４３ｂを引張し乍ら
時計方向に回動し、コイルスプリング４３ａ及び４３ｂ
の死点を過ぎると上記コイルスプリング４３ａ及び４３
ｂの復帰力により急速に回転して第５図に仮想線で示す
第２の位置に至り、同時にカム部材２４が第１の位置よ
り第２の位置へ平行に移動して平面図でみたローラ２１
の移動軌跡内より排除されると共にピストン１７の動作
が停止し、次いでカッタ搬送台１４を急速に後退させて
原位置まで復帰させるが、上記せる如くカム部材２４は
第２の位置へ移動しているので、ローラ２１に対しては
非接触状態である。

カッタ搬送台１４が原位置近傍まで復帰するとその衝接
子２２の他方の衝接面２２ｂが第２の位置にあるローラ
４５ｂに衝接して腕片４４ｂ及び腕片４４ａを共に反時
計方向に回転させるので、前述とは逆の動作でカム部材
２４は第１の位置に復帰し、再びピストン１７の動作に
よってカッタ搬送台１４が進行し、前述せる動作を反復
し、被切断材Ｓを連続的に定尺切断し得るものである。

依って上述せる本発明の一例構成によれば、一定速度で
移送されている被切断材を停止させることなく、連続的
に定尺に切断し得、又往復動作をするカッタ搬送台上に
装架されたカッタ作動子が、その往の区間に於てその移
送に応じてカム面によって徐々に被切断材側に向って作
動せしめられるので、被切断材の切断面を正確且美麗な
ものとして得ることが出来るものである。

又全体の構成が簡易であり、騒音も少ない等の大なる特
徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に依る走間切断装置の一例を示す一部を
切截せる正面図、第２図はその同じく一部を切截せる平
面図、第３図は第１図■−■線に於ける一部を切截せる
縦断側面図、第４図は第１図■−■線に於ける縦断側面
図、第５図はカム部材移動機構の動作を示す路線的平面
図、第６図は第１図■−■線に於けるカッタ搬送台の拡
大縦断面図、第７図は第６図■−■線における縦断面図
である。 図において１は基台、２は切溝、３は基板、５は上板、
１４はカッタ搬送台、１６はシリンダ、１７はピストン
、１９はカッタ、２０はカッタ作動子、２１はローラ、
２２は衝接子、２３はカム面、２４はカム部材、３１ａ
及び３１ｂは係合突片、３２ａ及び３２ｂは回動軸、３
３ａ、３３ｂ。 ３４ａ及び３４ｂは軸受部、３５ａ及び３５ｂは下部軸
筒、３６ａ及び３６ｂは上部軸筒、３７ａ及び３７ｂは
腕片、４１ａ及び４１ｂは切溝、４３ａ及び４３ｂはコ
イルスプリング、４４ａ及び４４ｂは腕片、４５ａ及び
４５ｂはローラ、４Ｔは連結杆、４８及び４９は固定刃
、５０は可動刃、５１は透孔、５３及び５４はガイド部
材、５５はコイルスプリング、５６は押圧板、５９は透
孔、Ｓは被切断材を夫々示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被切断材の移送方向に又その逆方向に同じ案内部材
   にて案内されて往復自在に、基台に設けられたカッタ搬
   送台と、 該カッタ搬送台に連結している、上記カッタ搬送台を往
   復動作させるピストンと、 上記カッタ搬送台に装架された、上記被切断材を切断す
   るためのカッタと、 該カッタをして上記被切断材に対する切断動作を行なわ
   せる、上記カッタ搬送台に装架されたカッタ作動子と、 該カッタ作動子に設けられたローラと、 上記カッタ搬送台に装架された、第１及び第２の衝接面
   を有する衝接子と、 上記カッタ搬送台が往復動作する範囲に亘って延長し、
   且つその延長方向と直交する方向の第１及び第２の位置
   間に移動自在に、上記基台に設けられたカム部材と、 該カム部材を上記第１及び第２の位置間に移動させる移
   動機構とを具備し、 上記カム部材は、その延長方向の第１及び第２の端部を
   除いた領域において、上記カッタ搬送台が往の動作をな
   している間で、上記ローラが係合するカム面を有し、 上記カッタ搬送台に装架せるカッタ及びカッタ作動子は
   、上記カッタ搬送台の往及び復の動作の終端区間に於て
   、上記ローラが、上記カム部材の第１及び第２の端部と
   近接対向ぜる位置を保ち、上記カッタ搬送台の往の動作
   の上記終端区間以外の区間に於て、上記ローラが上記カ
   ム部材のカム面に係合するように、第３のスプリングに
   よって偏倚され、 上記移動機構は、（ａ）上記基台に、上記カム部材の第
   １の端部に対応する位置において、回動自在に枢着され
   、一端に上記カッタ搬送台が往の動作の終端区間に入っ
   てから、上記衝接子の第１の衝接面が係合する第１の係
   合子を設け、他端を上記カム部材の第１の端部に回動自
   在に枢着している第１の腕片と、（ｂ）上記基台に、上
   記カム部材の第２の端部に対応する位置において、回動
   自在に枢着され、一端に上記カッタ搬送台が復の動作の
   終端区間に入ってから上記衝接子の第２の衝接面が係合
   する第２の係合子を設け、他端を上記カム部材の第２の
   端部に回動自在に枢着している第２の腕片と、（ｃ）上
   記カッタ搬送台が上記柱の動作の終端区間に入ってから
   、上記第１の係合子に上記衝接子の第１の衝接面が衝接
   するように、上記第１の腕片を回動偏倚させて、上記カ
   ム部材を上記第１の位置に保持せしめ、且つ上記カッタ
   搬送台が上記衝接子の第１の衝接面を上記第１の係合子
   に衝接させながら往の動作の終端に向うことによって上
   記第１の腕ハ功（予定の角変更は回動したとき、その回
   動方向の回動を助成するように上記第１の腕片を回動偏
   倚させて、上記カム部材を上記第２の位置に保持せしめ
   る、上記第１の腕片と上記基台との間に装架させた第１
   のスプリングと、（ｄ）上記カッタ搬送台が復の動作の
   終端区間に入ってから、上記第２の係合子に上記衝接子
   の第２の衝接面が衝接するように、上記第２の腕片を回
   動偏倚させて、上記カム部材を上記第１の位置に保持せ
   しめ、且つ上記カッタ搬送台が上記衝接子の第２の衝接
   面を上記第２の係合子に衝接させながら復の動作の終端
   に向うことによって上記第２の腕片が予定の角度丈は回
   動したとき、その回動方向の回動を助成するように上記
   第２の腕片を回動偏倚させて、上記カム部材を上記第２
   の位置に保持せしめる、上記第２の腕片と上記基台との
   間に装架された第２のスプリングと、（ｅ）上記第１及
   び第２の腕片の回動を相互に伝達するように上記第１及
   び第２の腕片間に連結している連結杆とを有することを
   特徴とする走間切断装置。