JPS5851264Y2 - 水道蛇口 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水道蛇口の改良に関する。

従来の押圧レバ一式の水道蛇口では、押圧レバーを押圧
している間は開口状態にあるが、放置すれば直ちに閉口
状態となり、ねじ込み式の水道蛇口のように放置状態を
保つことができない欠点を有していた。

そこで本考案は、上述の如き押圧レバ一式水道蛇口の欠
点を解消せんとして考案されたもので、必要に応じて放
置状態でも押圧状態でも任意に開口状態を保持でき、節
水に役立ち、操作が容易なレバ一式の水道蛇口を提供し
たものである。

以下本考案の実施例について図面に基づき詳細に説明す
る。

図中１は円筒状の蛇口本体であり、その蛇口本体１内の
略中央部に隔壁２を貫通した弁口３が設けられており、
その弁口３の給水口側に弁筺４が形成されている。

この弁筺４内には管軸方向に移動自在な弁部材５が備え
られている。

その弁部材５は弁口３を挿通自在とする弁軸６と、弁筺
４内に位置して弁軸６に嵌め付は固定された弁板７とか
ら形成されている。

弁筺４内に位置している弁軸６の一端は蛇口本体１の給
水口側端部１ａに螺着された筒状の弁軸支持体８ａに支
承され、弁口３から突出している弁軸６の他端は蛇口本
体１の吐水口側に内装された弁軸支持体８ｂに支承され
、その弁軸支持体８ｂから突出する弁軸６の先端にはカ
ム受板９が固着されている。

また、弁軸支持体８と弁板７との間には弁軸６に挿入さ
れたコイルスプリング１０が介装され、弁口３に弁板７
を常時付勢させ、弁口３を閉止せしめている。

弁口３と弁板７との間にはバッキング１１が介装されて
いる。

更に、蛇口本体１にはその吐水口側に相対向して小径の
小カム軸受孔１２と、大径の大カム軸受孔１３が穿設さ
れ、その両輪受孔１２，１３に開閉操作レバー１４と一
体の蛇口開閉用動作カム１５が回転自在に支承されてい
る。

その小カム軸受孔１２は蛇口開閉用動作カム１５の自由
端であるシール用Ｏリング１６を有するカム軸１７ ａ
を支承し、その小カム軸受孔１２から突出するカム軸１
７ ａの先端にワッシャー１８、止めリング１９を順次
嵌付けして小カム軸受孔１２に支承されたカム軸１７Ｈ
の抜止めを行っている。

また、もう一方の開閉操作レバー１４と連設しているシ
ール用Ｏリング１６を有するカム軸１７ｂは大カム軸受
孔１３に支承されている。

そのカム軸１７ｂに連設して蛇口本体１と平行に延出し
ている開閉操作レバー１４は厚肉のディスク部１４ ａ
と押圧用操作片１４ｂとからなり、そのディスク部１４
ａのディスク面１４ Ｃは大カム軸受孔１３の開口端面
１３ａと摺接している。

その大カム軸受孔１３の開口端面１３ａにスプリング受
孔２０が穿設されており、そのスプリング受孔２０には
スプリング２１を挿通した案内筒２２が収納され、その
スプリング２１の先端に節度用ボール２３が取付けられ
ている。

−古人カム軸受孔１３の開口端面１３ａと摺接している
ディスク部１４ａのディスク面１４Ｃの外周寄りに弧状
のボール受用弧状案内溝２４と、その弧状案内溝２４と
同心円上に１５°の節度角を有するよう間隔をもって複
数のボール受用案内孔２５が複数穿設されている。

尚、図中２６は蛇口本体１に連結された給水管であり、
２７は蛇口本体１の蛇口である。

このように、蛇口本体１の吐水口側に開閉操作レバー１
４と一体の蛇口開閉用動作カム１５が回転自在に備えら
れるとき、蛇口本体１の大カム軸受（Ｌ１３の開口端面
１３ａからスプリング２１により付勢されて突出してい
る節度用ボール２３が開閉操作レバー１４のディスク部
１４ａのディスク面１４Ｃに設けられたボール受用弧状
案内溝２４、或いは各ボール受用案内孔２５に嵌入され
、開閉操作レバー１４の回動操作に対応して動作カム１
５は回転するが、一定の範囲の回転角に対してはスムー
ズな回転が、或いは１５°の回転角毎の節度を有する回
転が得られるように形成されている。

また、蛇口本体１の吐水口側に回転自在に備えられた蛇
口開閉用動作カム１５は弁部材５の弁軸６の一端に固着
されているカム受板９に転接されている。

次に、上述の如く構成された本考案に係る水道蛇口の操
作及び蛇口開閉用動作カムの作用について説明する。

第５図に示す如く、蛇口開閉用動作カム１５が第１の位
置Ｉにあるとき開閉操作レバー１４は水平に位置してお
り、その動作カム１５の直線部分が弁部材５のカム受板
９と当接し、カム受板９を押していないためコイルスプ
リング１０によって付勢された弁板７が弁口３を閉口し
ている。

次に第６図に示す如く、動作カム１５が第２の位置ＩＩ
にあるとき、開閉操作レバー１４は下方に押し下げられ
た位置にあり、動作カム１５の鋭角部分が弁部材５のカ
ム受板９と当接し、カム受板９をコイルスプリング１０
０弾力に抗して押圧しているので、弁板７が弁口３から
離れ弁口３を開口させている。

なおこのとき、開閉操作レバー１４の下方への押下げを
解除すると、動作カム１５の軸心に対して動作カム１５
とカム受板９の当接点が偏位しているので、その動作カ
ム１５はコイルスプリング１０の弾力によりトルク作用
を受けて元の第１の位置■に復帰するため弁口３が閉口
される。

更に、第７図に示す如く動作カム１５が第３の位置■Ｉ
にあるとき、開閉操作レバー１４は上方に押し上げられ
た位置にあり動作カム１５の円弧部分が弁部材５のカム
受板９と当接し、カム受板９をコイルスプリング１０の
弾力に抗して押圧しているので弁板７が弁口３から離れ
弁口３を開口させている。

なおこのとき、開閉操作レバー１４への上方への押上げ
を解除すると、動作カム１５とカム受板９の当接点が動
作カム１５の軸心に対して僅がしか偏位していないので
、その動作カム１５はコイルスプリング１０の弾力によ
るトルク作用を受けないため、依然として弁口３は開口
状態にとどまる。

更にまた第８図に示す如く、動作カム１５が第４の位置
■にあるとき、開閉操作レバー１４は上方に押し上げら
れ、更に略９０°程回動された位置にあり、動作カム１
５の円弧部分が弁部材５のカム受板９と当接し、カム受
板９をコイルスプリング１０の弾力に抗して押圧してい
るので、弁板７が弁口３から離れ弁口３を開口させてい
る。

なおこのときも、動作カム１５とカム受板９の当接点が
動作カム１５の軸心上にあり、偏位していないので開閉
操作レバー１４の押圧を解除したとしても前述と同様に
弁口３を開口状態にとどまる。

以上説明したように、本考案によれば開閉操作レバーを
任意の方向に押圧することにより、開閉操作レバーと一
体の蛇口開閉用動作カムが回転せしめられ、その動作カ
ムに転接されている弁部材のカム受板がコイルスプリン
グの弾力に抗して移動し、それに伴いカム受板と一体の
弁板が弁口から離れて弁口を開口させるため、開閉操作
レバーを任意の方向に押圧するという簡単な操作で水道
蛇口の開閉が容易にできることになる。

また、本考案の水道蛇口は開閉操作レバーの押圧方向の
相違により、動作カムとカム受板の当接点を変化させる
ように形成されており、動作カムとカム受板との当接点
が動作カムの軸心に対して偏位せしめられている場合に
は、コイルスプリシダの弾力によって動作カムはトルク
作用を受けるので開閉操作レバーの押圧を解除したとき
には動作カムは元の位置に回転せしめられて弁口が閉口
され、動作ガムとカム受板の当接点が動作カムの軸心と
同軸心上にある場合にはコイルスプリングの弾力による
トルク作用を受けないので、開閉操作レバーの押圧を解
除したとしてもそのままの状態に保持され、弁口が開口
されたままとなるよう構成されているため、開閉操作レ
バーの押圧を任意に選択することにより開閉操作レバー
の操作後にそのままの押圧状態でも、放置状態でも随意
弁口を開口状態に保持して放水が行え、その時の使用状
況に対応させて簡易な操作で使用することができる至便
なものであり、両者の切換えもワンタッチですみ、極め
て操作性が良好なものである。

また節水にも役立ち経済的にもすぐれたものとしている
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る水道蛇口の斜視図、第２図は同水
道蛇口の横断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線縦断面図
、第４図は蛇口開閉用動作カムから切り離された操作レ
バーを示す平面図、第５図は開閉操作レバーが水平位置
にあり閉弁状態を示す縦断面図、第６図は同レバーが押
し下げられた位置にあり開弁状態を示す縦断面図、第７
図は同レバーが押し上げられた位置にあり開弁状態を示
す縦断面図、第８図は同レバーが極上に押し上げられた
位置にあり開弁状態を示す縦断面図である。 １・・・・・・蛇口本体、３・・・・・・弁口、４・・
・・・・弁筺、５・・・・・・弁部材、６・・・・・・
弁軸、７・・・・・・弁板、８ ａ 、８ ｂ・・・・
・・弁軸支持体、９・・・・・・カム受板、１０・・・
・・・スプリング、１４・・・・・・開閉操作レバー、
１５・・・・・・蛇口開閉用動作カム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蛇口本体内に弁口を有する弁筺を備え、その弁筺内に管
   軸方向に移動自在な弁軸と弁板とからなる弁部材を備え
   、その弁部材の弁軸の両端を前記蛇口本体内にあって給
   水口側と吐水口側にそれぞれ内装された弁軸支持体に支
   承させ、給水口側の弁軸支持体と前記弁板との間にスプ
   リングを介装して前記弁口に弁板を常時付勢せしめ、こ
   のスプリングによって吐水口側に位置する弁軸支軸体よ
   り突出する弁軸の先端にはカム受板を取付け、そのカム
   受板に蛇口本体内にあって吐水口側に設けられた回転自
   在な蛇口開閉用動作カムを転数させ、その動作カムのカ
   ム軸に一体的に連接された開閉操作レバーを蛇口本体の
   外部に突出し、その開閉操作レバーを押圧自在ならしめ
   たことを特徴としてなる水道蛇口。