JPS5851097Y2 - キヤブオ−バ−型車輌のエンジンサ−ビスホ−ルカバ−の保持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、キャブオーバ−型車輛のエンジンサービスホ
ールのカバーを、反転させ、開扉した状態に維持する保
持装置の改良に関するものであり、簡単な構造で確実に
、エンジンサービスホールのカバーを開扉した状態に維
持でき、しかも、車体側の塗装面を傷つけたり、或は車
体とかシートとかに格別の加工を施す必要がない保持装
置を提供することを目的としている。

キャブオーバ−型車輛においては、シートの下にエンジ
ンサービスホールがあり、エンジンの点検等の際には、
シートを反転させることによって、エンジンサービスホ
ールのカバーをも一体に反転させて前記ホールを開き、
作業中、その開扉状態を保持しておく必要があるため、
従来は、前記のシートとカバーとを開扉状態に維持する
保持装置の一方の掛留具を、第２図鎖線Ａで示す如く、
車体のピラーに取り付けておくか、或はシート後方の車
体側に設け、保持装置を形成する他方の掛留具をカバー
側に固着しておき、両折留具を、シートを反転させ、カ
バーを開いた位置において互に係合させる構造を採用し
ている。

この構造では、車輛の走行時に車体側の掛留具が振動し
、騒音を発し、また車体側の塗装面を損傷する欠点があ
るのみでなく、車体側に保持装置の一方の掛留具を取り
付ける加工を要し、その為の部品と加工工数を要する欠
点をも有していた。

本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載する構成とす
ることにより、上述のごとき欠点を伴なうことなく、確
実かつ容易に、シートとカバーとを反転させ、開扉した
位置に保持しうる保持装置を得たものである。

以下、図示例についてその構成を説明する。

第１図はキャブオーバ−型車輛の運転席の暗示図であっ
て、車床１上に、エンジンサービスホール２が開口され
、該ホール２のカバー３は、シート４のシートクッショ
ン５の裏面に一体に固着されており、シートクッション
５と共にヒンジ６により、矢印イ方向に反転され、開扉
状態とされ、エンジンサービスに備えられるものである
。

前述のカバー３のドア側の側縁には、後述する保持装置
を構成する環状の掛留具７が固着されている。

他方、シート４には、ショルダーベルト８部分とラップ
ベルト部分９とよりなるシートベルト１０が装着されて
おり、車体側壁上部１１に取り付けられているアンカー
１２から下垂するショルダーベルト８の上方部分１３に
は、ショルダーベルト８部分の長さ調整用クリップ１４
が嵌着され、ベルト余剰部１５を係止している。

この長さ調整用クリップ１４には、後述する保持装置を
構成するところのフック部１６を有する一方の掛留具１
７が一体に固着されている。

図示例では掛留具１７が長さ調整用クリップ１４に接着
、固定されているが一体形成であってもよい。

フック部１６は蓋片１８との間の開口部１９からフック
部１６と蓋片１８とを弾性変形させて、前述の掛留具７
の環部をフック内へ挿入させるものモあるが、か＼る構
造に限定されるものではないＯ 前述の掛留具７と掛留具１７とは、互に保合。

係止して、エンジンサービスホール２のカバー３の保持
装置を形成するものであり、両組留具は、カバー３を反
転させ、開扉状態とした位置で互に係合、係止される位
置に設けられている。

本考案は、上述の構成であって、シート４と一体のカバ
ー３を反転させ、開扉状態としたうえで一方の掛留具７
を、ショルダーベルト１０の長さ調整用クリップ１４に
固着されている他方の掛留具１７に係合、係止されるこ
とにより、反転、開扉状態が保持される。

また、ショルダーベルト１０は走行中はドライバーに上
半身に装着されており、前記掛留具１７はショルダーベ
ルト１０の長さ調整用クリップ１４と一体にドライバー
の上半身に密着しているので走行振動等により騒音を生
ずることがないし、車体側に接触することもないので、
車体側の塗装面を損傷することもない。

以上のごとく、本考案によれば、シートに装着されてい
る長さ調整用クリップに保持装置を構成する一方の掛留
具を取り付け、これに、カバー側の保持装置を構成する
他方の掛留具を係合、係止させれば足り、構造がきわめ
て簡単となり、車体側へ掛留具を取り付ける工数と部品
とを省略しうる効果を奏し、車体側に保持装置を構成す
る一方の掛留具が取り付けられていないが故に、車輛走
行時の振動で、該掛留具が車体側へ接触することから生
じていた騒音と、その接触による車体側塗装面の損傷等
を完全に防除でき、しかもシートとカバーとの反転、開
扉状態の維持に確実である等の効果を奏しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、実施の１例の保持装置を設けた運転室の暗示
斜面図、第２図は要部の側面図、第３図は長さ調整用ク
リップの１例の斜面図である。 ２・・・・・・エンジンサービスホール、３・・・・・
・カバー、４・・・・・・シート、７，１７・・・・・
・掛留具、８・・・・・・ショルダーベルト、１０・・
・・・・シートベルト、１３・・・・・・上方部分、１
４・・・・・・長さ調整用クリップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンサービスホールのカバー上に、シートベルトの
   装着されているシートが、反転自在に配置されており、
   該シートベルト中のショルダーベルトの上方部分に嵌着
   されている長さ調整用クリップに、一方の掛留具が取り
   付けられ、この掛留具に係止される他方の掛留具が、エ
   ンジンサービスホールのカバーに取り付けられており、
   両折留具は、エンジンサービスホールのカバーを反転さ
   せた位置が互の係止位置とされていることを特徴とする
   キャブオーバ−型車輛のエンジンサービスホールカバー
   の保持装置。