JPS5850205B2 - 2個の脂肪族エ−テル基を持つベンズアルデヒド及びベンジルアルコ−ルの製造方法 - Google Patents

2個の脂肪族エ−テル基を持つベンズアルデヒド及びベンジルアルコ−ルの製造方法

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JPS5850205B2
JPS5850205B2 JP52097646A JP9764677A JPS5850205B2 JP S5850205 B2 JPS5850205 B2 JP S5850205B2 JP 52097646 A JP52097646 A JP 52097646A JP 9764677 A JP9764677 A JP 9764677A JP S5850205 B2 JPS5850205 B2 JP S5850205B2
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一広 鬼沢
哲夫 吉本
寿一 今村
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Sanko Kagaku Kogyo KK
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Sanko Kagaku Kogyo KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、可溶性臭素化合物及び/又は共酸化剤の存在
下に、原料化合物の0.0005モル倍以上の可溶性コ
バルト塩を触媒とし、低級飽和脂肪酸及び/又はその無
水物を溶媒として、2個の脂脂族アルキルエーテル基を
持つトルエン類を液相自動酸化することを特徴とする2
個の脂肪族アルキルエーテル基を持つベンズアルデヒド
及びベンジルアルコールの製造法に関するものである。
ジヒドロカルビルオキシベンズアルデヒドやジヒドロカ
ルビルオキシベンジルアルコールは、香料や医薬のよう
な有機精密化学製品の原料として重要な化合物であるが
、対応するトルエン誘導体のメチル基を分子状酸素によ
って液相自動酸化する合成法は全く発表されておらず、
現在はもっばら青酸ガスやクロロホルムなどをホルミル
化剤とするホルミル化法によって合成されている。
しかしながら、ホルミル化法では毒性の強い薬品を使用
したり、多量の廃棄物を副生ずるような欠点もあり、そ
のためもあって製品価格は高く、より有利な合成法の開
発が要望されている。
本発明者らは、液相自動酸化法によって芳香族アルデヒ
ドを合成することが、工業的にも重要となるであろうこ
とを予見し、この方法について鋭意検討を重ねた結果、
比較的多量の重金属塩及び低級飽和脂肪酸やその無水物
の存在下に、ヒドロカルビルオキシトルエン類を液相自
動酸化すると、高収率で対応するアルデヒドやアルコー
ルが生成することを見出し先に特許を出願した。
また、この方法をジヒドロカルビルオキシトルエン類に
適用する方法についても種々検討し、3・4−ジアルコ
キシトルエン類は、充分アルカリ精製してから、比較的
多量の可溶性コバルト塩及び/又は可溶性マンガン塩を
触媒とし、低級飽和脂肪酸及び/又はその無水物を溶媒
として、80〜220℃で液相自動酸化すると対応する
アルデヒドとなることを見出し、特許を出願した(特願
昭5l−107611)。
この方法は、ジヒドロカルビルオキシトルエンの液相自
動酸化によるジヒドロカルビルオキシベンズアルデヒド
やジヒドロカルビルオキシベンジルアルコールの製造法
としては最初のものであり、液相自動酸化法による芳香
族アルデヒドや芳香族アルコール製造法に関する既知デ
ータよりはすぐれているが、選択率の最高は40mo1
%程度、収率のそれは20mo1%程度にすぎず、満足
すべきものとは言えなかった。
そのうえ、この方法では3・4−ジアルコキシトルエン
以外のジヒドロカルビルオキシトルエン類の酸化は円滑
に進行しないような欠点も認められた。
そこで、第3成分の添加法を中心としてさらに検討を進
め、微量の可溶性臭素化合物及び/又は共酸化剤を共存
させると、大巾に反応底積が向上することを見出し、本
発明法に到達した。
酢酸中、コバルトを触媒とするメチルベンゼン類の液相
自動酸化系に、臭素化合物や共酸化剤を添加して難酸化
性化合物を酸化する方法は良く知られており、テレフタ
ル酸製造法のように大工業化している例もあるが、前記
のような第3成分を添加した酸化中間体生成選択率を大
巾に向上させた例は発表されておらず、両者を添加する
とさらにすぐれた成績を示すことは全く知られていない
しかるに、本発明者らの研究によると、可溶性コバルト
塩を触媒とし、低級飽和脂肪酸及び/又はその無水物を
溶媒とする2個の脂肪族アルキルエーテル基を持つトル
エン(以下、ジアルコキシトルエンとも言う)類の液相
自動酸化反応時に、可溶性臭素化合物や共酸化剤を添加
すると、無添加では反応が円滑に進行しないような化合
物でも酸化反応が容易に進行するようになるとともに、
反応中間体の生成選択率が無添加時のそれより大巾に増
大することは驚くほどであり、これまでの実験結果から
はとても信じられない結果である。
本発明法によって収率良く2個の脂肪族アルキルエーテ
ル基を持つベンズアルデヒド及びベンジルアルコールを
得るためには、原料化合物の0.0005モル倍以上の
可溶性コバルト塩のほか、低級飽和脂肪酸及び/又はそ
の無水物、及び可溶性臭素化合物及び/又は共酸化剤の
存在が必須要件であり、可溶性コバルト塩の代りに可溶
性マンガン塩を使用しても良いが、その場合にはかなり
酸化成績が低下するので好ましいことではない。
また、コバルト塩とともにマンガン ニッケル、クロム
、及びセリウムの可溶性塩の1種または2種以上を微量
添加しても良く、この場合はコバルト塩単独添加時より
多少成績が向上する場合もあるが、収率や選択率の増加
度は低いので、生成液より触媒を分離再使用する場合の
繁雑さも勘案すると、多種の金属イオンを併用する方法
に大きな利点は認められない。
このほか、低級飽和脂肪酸及び/又はその無水物ととも
にベンゼンのような酸化反応に不活性な溶媒を添加して
も良いが、溶媒の添加による利点は見当らないので、一
般的には不活性溶媒の添加は好ましいことではない。
なお本発明法における必須成分である低級飽和脂肪酸の
一部又は全部を反応系で生成させることも可能であり、
酸化反応によって低級飽和脂肪酸を生成するような共酸
化剤−例えばパラアルデヒド−を比較的多量使用した場
合は、反応開始時には低級飽和脂肪酸及び/又はその無
水物添加量を、0〜必要最低量に留めても良い。
しかしながら、必要とする低級脂肪酸の一部又は全部を
系内で生成させる方法は、必要量を最初から系内に存在
させる方法より酸化中間体選択率が低く、コスト的にも
有利とはいえないので、この方法は一般的な方法とはい
えない。
臭素化合物は、反応液に溶解して反応系に臭素イオンを
提供するようなものであれば良く、臭化ベンゼンや臭化
アルキルのような有機臭素化合物もすぐれた成績を示す
ことは実施例からも明らかであるが、特にすぐには効果
を示すのはアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩または
臭化水素であり、溶解性、価格、及び取扱いやすさなど
を勘案すると、臭化カリや臭化ソーダを使用するのが最
も有利である。
臭素化合物の添加量は、原料化合物の0.00001〜
0.5モル倍−特に0.001〜0、3モル倍−であり
、少なすぎればその効果が認められず、多すぎた場合は
カルボン酸生成量が増加して酸化中間体選択率が低下す
るとともに、有機臭素化合物が多量副生ずるため生成物
の分離精製費が増加するような欠点が認められる。
臭素化合物添加量は、コバルト塩添加量によって規制す
ることも重要であり、可溶性コバルト塩の0.0002
〜20倍モル倍−特に0.001〜10モル倍−の範囲
が良く、この範囲より添加量が過少では臭素化合物の添
加効果が認められず、過大では誘導期が大巾に増加する
とともに選択率が大巾に低下した。
共酸化剤は、反応条件で容易に酸化されてペルオキシラ
ジカルを生成するようなものであれば何れも使用可能で
あり、n−ブテンやシクロヘキサノンなども使用し得る
が、添加効果、使い易さ、価格、及び共酸化剤が酸化し
て生成する化合物などを勘案すると、特にアセトアルデ
ヒド、パラアルデヒド、及びメチルエチルケトンがすぐ
れている。
しかしながら、生成液の後処理を中心に考えると、溶媒
としてプロピオン酸を使用する場合はプロピオンアルデ
ヒドが、溶媒として正酪酸を使用する場合にはn−ブチ
ルアルデヒドが良いので、最適共酸化剤は前記3化合物
に限定されるものではない。
共酸化剤の添加量は、一般に原料化合物の0.001〜
0.5モル倍程度であり、少なすぎればその効果が認め
られず、多すぎても特に悪影響はないが、必要以上に多
量添加することはコスト的に不利であるし、多量添加で
は発熱量が増加して反応制御が困難となることも認めら
れるので、必要以上の多量添加は好ましいことではない
なお、低級飽和脂肪酸を系内で生成させる前記の方法を
採用する場合は、0.5モル倍以上の共酸化剤の添加が
必要であるが、この場合は反応制御の点も考慮すると、
反応初期には共酸化剤のみが酸化し得る程度の温和な条
件で反応を行ない、共酸化剤の一部が低級飽和脂肪酸に
変化してから正規の反応条件とした方が良い結果が得ら
れる。
共酸化剤の添加効果は、臭素化合物の添加効果と類似し
ており、反応温度の低下や反応時間の短縮、及び酸化中
間体選択率の向上などが認められるが、臭素化合物より
その効果は小さく、そのためもあって酸素加圧下の反応
では酸化中間体選択率の向上効果はあまり顕著ではない
しかしながら、常圧付近の反応では共酸化剤添加効果は
かなり顕著であり、特に常圧付近で臭素化合物と共酸化
剤を併用すると大きな効果が認められる。
本発明法で触媒は、低級飽和脂肪酸を配位子として反応
液に溶解した形で作用しているようであり、溶解量以上
の触媒を添加してもプラス効果は認められない。
また、前記の理由からコバルトは低級飽和脂肪酸塩−特
に酢酸塩−とじて添加するのが望ましいが、反応系で容
易に低級飽和脂肪酸を配位したコバルトイオンの形にな
るような可溶性コバルト塩であれば何れも触媒として使
用可能であり、アセチルアセトネート、ナフテン酸塩、
安息香酸塩、ステアリン酸塩、硝酸塩なども用いること
ができる。
なお、ハロゲン化コバルトでは反応が生起しない場合が
多く、好ましい触媒とはいえなかったが、臭化コバルト
と酢酸ソーダを併用した場合は、酢酸コバルトと臭化ソ
ーダ併用時とはg同等の酸化成績を示すことが実施例か
らも明らかであり、コバルト塩としてハロゲン化コバル
トを使用しても、系内で配位したハロゲンの一部又は全
部が低級飽和脂肪酸に置換し得れば、充分使用し得るこ
とが明らかである。
触媒の最適添加量は、原料、溶媒、及び臭素化合物の種
類や、反応温度、溶媒量などの反応条件によって変動す
るが、原料化合物の0.0005モル倍以上−好ましく
は0.01モル倍以上−は必要であり、最大量は反応条
件におけるその飽和溶解量ということができる。
触媒の添加量が少なすぎると、反応速度、選択率とも低
下し、過少では反応が開始しなくなる。
触媒添加量が多すぎた場合は、反応工学的な面取外の反
応に対するマイナス効果はあまり有音らないが、生成物
の分離回収時に触媒が多量析出したりして、目的物の得
量を減らすなどのマイナス点があり好ましいことではな
い。
本発明法によって収率良く置換ベンズアルデヒドや置換
ベンジルアルコールを得るためには、低級飽和脂肪酸及
び/又はその無水物を溶媒として使用することが必須条
件であり、低級飽和脂肪酸としては特に酢酸が、低級飽
和脂肪酸無水物としては特に無水酢酸がすぐれている。
また、酢酸と無水酢酸を比較すると、一般的には酢酸の
方がかなりすぐれており、価格の点でも酢酸使用がもつ
とも有利なので、一般的には酢酸単独使用が良い。
しかしながら、低級飽和脂肪酸と低級飽和脂肪酸無水物
を併用することで反応が円滑に進行する場合もあるので
、無水物を併用すべきか否かは原料化合物や反応条件な
どを考慮して適宜定めれば良い。
溶媒の添加量は、溶媒の種類や反応条件及び被酸化物の
種類によっても変動するが、一般的には原料化合物の0
.5〜20モル倍程度であり、特にすぐれた範囲は3〜
15モル倍程度である。
溶媒使用量が少なすぎると、本発明法の特色を失なわれ
、大きな反応速度低下や選択率低下が認められ、反応が
生起しないことも多い。
しかし、溶媒使用量が過大であっても大巾な変化はなく
、原料化合v)15モル倍以上の溶媒添加時に最高選択
率が得られる場合もあるが、過大な使用では酸化速度が
低下したりして生産性が下がるし、最適触媒量が増加し
たり生成液の後処理費用が増加するなどの欠点もあり、
好ましいことではない。
本発明法は、(RO) 2 C6Hs・CH3(式中、
Rは脂肪族アルキル基であり、又反応に不活性な置換基
が存在していてもよい)で示されるジアルコキシトルエ
ン類の酸化に適用されるが、特に3・4−ジアルコキシ
トルエン類及び2・3−ジヒドロカルビルオキシトルエ
ン類の酸化時に好結果カ得られることは実施例からも明
らかである。
また、アルコキシ基の炭素数が少ないほど製造しやすく
、酸化反応性や酸化中間体の選択生成能も高いので、実
際的には炭素数8以下のアルコキシ基に限定するのが良
く、特に炭素数4以下の場合はそれ以上の場合より製造
及び酸化がかなり容易であった。
本発明法の適用範囲は上記のとおりであるが、本発明法
による酸化生成物として特に重要な化合物は、3・4−
ジメトキシベンズアルデヒド及び3・4−ジェトキシベ
ンズアルデヒドであり、これらは原料製造上や、原料化
合物の被酸化性及び酸化中間体の選択的生成能などの点
からも、他の原料にくらべてすぐれているので、本発明
法における中心的化合物ということができる。
なお、本発明法によって前記の諸化合物を酸化する場合
、原料化合物を充分精製して使用することが重要なこと
はいうまでもないが、特に原料化合物の合成が困難な場
合や、被覆化性の小さい化合物の場合はより入念な精製
を行なうことが重要である。
本発明法における原料化合物はジヒドロキシトルエンを
出発原料として合成する場合が多く、周知のように液相
自動化反応では微量のフェノール性化合物が強い反応抑
制剤となるので、原料中の未反応ジヒドロキシトルエン
ははg完全に除去することが重要であり、前記の原料精
製は主としてフェノール性化合物の除去を目的とするも
のであるから、精製法はアルカリ水による洗浄や精留で
良く、原料化合物の製造が困難な場合は未反応物の残存
量が多いから、被酸化性の小さい原料の場合はそれだけ
微量不純物によって酸化が抑制されやすいから、より充
分な原料精製が必要となるものと考えられる。
最適反応温度及び酸素分圧は、溶媒、共酸化剤及び臭素
化合物の種類や添加量などの反応条件によって変動し、
原料化合物のアルコキシ基の炭素数や、エーテル結合の
結合部位などによっても変動するが、一般的には反応温
度40〜200℃、酸素分圧0.1〜50kg/cni
(絶対圧)程度である。
反応温度が低すぎると、反応が開始せず、反応温度が高
すぎても原料化合物が分解してフェノール性化合物が生
成するためか反応が開始しなかった。
なお、反応温度域は酸素分圧によっても多少変動し、酸
素加圧下では40℃で反応が開始するが、常圧付近の反
応では一般に50℃以上が必要であった。
また、アルコキシ基の炭素数が多い場合などでは、原料
化合物の被酸化性が小さく、水や酢酸などによってフェ
ノール性化合物を生成する反応は比較的起こりやすいよ
うであり、そのためもあって反応条件域がせまくなり、
炭素数12以上のアルコキシ基が存在する場合は、反応
条件域が小さすぎて実用性が乏しかった。
一方、酸素分圧の影響はあまり太き(なく、酸素供給速
度を充分大きくするよう気液接触面積の大きな反応器を
使用すれば、常圧付近でも酸素加圧下とあまり変らない
反応速度で反応が進行した。
また、酸素分圧を50kg/crA以上としても別設大
きな支障は認められなかったが、・利点はなく、反応が
激しすぎて反応制御が困難となる場合が多いので、特に
高圧を用いることは好ましいことではない。
酸化剤としては、酸素のほか空気または空気と酸素の混
合ガスなど種々の酸素含有ガスが使用できる。
また、反応形式はバッチ式、連続式の何れでも良く、生
産性や装置費などを勘案して適宜定めれば良い。
本発明においては、ジアルコキシベンズアルデヒド及び
ジアルコキシベンジルアルコールを選択性よく得るため
には、原料ジアルコキシトルエンが完全に酸化されない
うちに反応を停止することが必要であり、一般には反応
率10〜80%の条件で反応を停止する。
反応生成物より触媒、溶媒、原料、生成物などの分離回
収は、この方面の技術者に公知の方法、たとえば反応液
中の低級飽和脂肪酸の過半を減圧下に留去し、残液にト
ルエンと水を加え、触媒及び低級飽和脂肪酸を溶解した
水層と、原料や生成物を含むトルエン層に分離し、トル
エン層を減圧下に精留することによって容易に、かつ高
収率に行なうことができる。
また、このようにして回収した溶媒や触媒は再度反応に
使用し得ることはいうまでもない。
次に本発明法を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、後記表中に示した「アルデヒド」、「アルコール
」、および「酢酸エステル」はいずれも使用した原料に
対応するものを意味する。
実施例 1 攪拌器、温度計、ガス吹込口、および還流冷却器を備え
たガス出口を持つ5007711容パイレツクスガラス
製四つ目フラスコに、3・4−ジメトキシトルエン:酢
酸: Co (OAc )2 ・4 H2O:臭素化合
物:パラアルデヒド−1:12.5:0.3:0.03
:0.05(モル比)の組成を持つ原料液150m1を
加え、湯浴で反応温度を70〜bに保つとともに、r、
p、m、1000〜1200で液を激しく攪拌しながら
3.6J/hr の速度で酸素を送入し、所定時間反
応を行なった。
反応生成液は、シラン処理したクロモソルフWに7重量
%のシリコン油0V−17を担持させたものを充填剤と
する昇温ガスクロマトグラフ法により分析した。
実験結果は表1のとおりである。なお、原料の3・4−
ジメトキシトルエンは、ホモカテコールをジメチル硫酸
によってメチルエーテル化する常法によって合成し、3
0%カセイソーダ水溶液と約3時間煮沸後、分液、水洗
してから減圧下に精留し、さらに20%カセイソーダで
洗浄し、充分水洗してから減圧精留し、塩化カルシウム
で乾燥して使用した。
*1 *2 *3 *4 *5 *6 市販特級品(純度47〜48%の水溶液)をそのまま使
用した。
パラアルデヒドを添加しなかった。
パラアルデヒド添加量を原料化合物の0.1モル倍とし
た。
パラアルデヒドの代りにメチルエチルケトンを添加した
パラアルデヒドの代りにアセトアルデヒドを添加した。
この実験ではパラアルデヒドも添加しなかった。
実施例 2 臭素化合物としてNaBrを使用し、パラアルデヒド量
や反応温度などの反応条件を変えて、実施例1とまった
く同様にして3・4−ジェトキシトルエンの常圧酸素酸
化反応を行ない表2を得た。
※なお、原料の3・4−ジェトキシトルエンは、ホモカ
テコールをジエチル硫酸によってエチルエーテル化する
常法によって合成し、実施例1と同様な方法で充分精製
して使用した。
☆印の実験は臭素化合物を添加しなかった。
*1 パラアルデヒド/3・4−ジェトキシトルエン(
モル比)を示した。
*2 溶媒として原料の8モル倍の酢酸と、原料の2モ
ル倍の無水酢酸の混合物を使用した。
*3 酸化剤として酸素の代りに空気(送入速度100
m、17分)を使用した。
*4 Co(OAc)2・4H20の代りに■価のコ
バルトアセチルアセトネートを使用した。
*5 Co (OAC)2 ・4H20の代りにナフ
テン酸コバルト(Co含量10wt%)を使用した。
*6 Co(OAc)2・4H20の代りにステアリ
ン酸コバルトを使用した。
* 7 Co (OAc ) 2 ・4 H20の代
りにCo (NO3)2 ・6 H20を使用した。
*8 C0(OAC)2・4H20の代りに安息香酸
コバルトを使用した。
* 9 Co (OAc ) 2 ・4 H20とN
a B rを添加する代りに原料化合物の0.1モル
倍のCoBr2と、0.2モル倍の酢酸ソーダを添加し
た。
*10 Co(OAc)2・4H20の代りにCo
(OH)2を使用した。
*11 パラアルデヒドを除く反応液組成を、3・4−
ジェトキシトルエン:ベンゼン:■価コバルトアセチル
アセトネート:NaBr =1 : 4 :0.1:
0.01とした。
実施例 3 臭素化合物としてNaBrを使用し、実施例1とまった
く同様にして種々の化合物を酸素酸化し、表3の結果を
得た。
なお、表3の原料化合吻合或は次のようにして行なった
すなわち、市販のジヒドロキシトルエンを原料とし、そ
のメチルエーテル化およびエチルエーテル化は実施例1
とまつたく同様にして行ない、プロピルエーテル化およ
びブチルエーテル化は、ジヒドロキシトルエンと臭化プ
ロピルまたは臭化ブチルを、原料ジヒドロキシトルエン
の3モル倍のKOHおよび少量の銅粉とともに加熱する
常法によって行ない、実施例1に準じて充分に精製して
使用した。
*1 パラアルデヒドを添加しなかった。
*2 これらの化合物は、市販の2−メトキシ−4−メ
チルフェノールを原料とし、エチルエーテル化はジエチ
ル硫酸で、ブチルエーテル化およびオクチルエーテル化
は対応する臭化物によって、前記の常法で合成し、前記
の方法で充分精製して使用した。
*3 酸化剤を空気(流速100mA’/分)とした。
*4 実施例の組成で、NaBrおよびパラアルデヒド
を除いたものを比較例とした。
実施例 4 攪拌器、温度計、及びガス吹込口をそなえた30077
1A’容5US−316ステンレス鋼製オートクレーブ
に、3・4−ジェトキシトルエン、Co (OAc )
2 ・4 H20、酢酸、Na B r、およびパラ
アルデヒドを所定量採り、全量を150m1とした。
この液を1600 r、p、m、 で激しく攪拌し、
所定液温にしてから蓄圧器より圧力調整器を通して酸素
を導入し、酸素圧を所定値に保った。
酸素を導入すると直ちに激しく酸化反応が起こり、反応
温度を一定に保つことが困難であったが、加温や冷却に
よってできるだけ一定に保つようにし、酸素蓄圧器の酸
素圧減少量からお工よその酸素消費量を求め、はど所定
量の酸素を吸収したところで反応器を急冷して反応を停
止させた。
生成液を実施例1と同様にして分析した結果は表4のと
おりである。
なお、表中の反応温度は設定値と最高値を示した。
実施例 5 実施例4とまったく同様にして各種ジヒドロカルビルオ
キシトルエンを加圧液相酸化し表5の結果を得た。
なお、本実施例ではどの実験も原料:★★AcOH:
Co(OAc)2 ・4H20:NaBr=1 :12
.5:0.3:0.03(モル比)とした。
また、本実施例で使用した原料化合物は実施例3に記載
した方法に準じて合成した。
*1 原料化合物に対するモル比で示した。
*2 反応速度がおそいので除々に昇温させた。
なお、*2印以外の場合は設定値と最高値を示した。
NaBrおよびパラアルデヒドを添加しない実験を比較
例とした。
*3 実施例 6 実施例1とまったく同様にして、 Co(OAc)・ 4H20及びパラアルデヒド存在下
(臭素化合物は不在)の3・4−ジメトキシトルエン常
圧酸化を行ない、パラアルデヒドの効果について検討し
た。
実験結果は表6のとおりである。
なお、本実施例では、3・4−ジメトキシトルエン:
AcOH:Co (OAC)2 ・4 H20は何れも
1:12.5:0.3(モル比)とした。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 可溶性臭素化合物及び/又は共酸化剤の存在下に、
    原料化合物の0.0005モル倍以上の可溶性コバルト
    塩を触媒とし、低級飽和脂肪酸及び/又はその無水物を
    溶媒とし、2個の脂肪族アルキルエーテル基を持つトル
    エンを反応率10〜80%の条件で液相自動酸化するこ
    とを特徴とする2個の脂肪族アルキルエーテル基を持つ
    ベンズアルデヒド及びベンジルアルコールの製造方法。
JP52097646A 1976-12-27 1977-08-15 2個の脂肪族エ−テル基を持つベンズアルデヒド及びベンジルアルコ−ルの製造方法 Expired JPS5850205B2 (ja)

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