JP3389363B2 - 新規な触媒及び触媒を用いてカルボン酸を製造する方法 - Google Patents
新規な触媒及び触媒を用いてカルボン酸を製造する方法Info
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Description
な新規な触媒、触媒を製造する方法及びカルボン酸の製
造におけるその使用に関する。本発明は特に炭化水素の
酸化によるカルボン酸の製造に有用な触媒に関する。本
発明は更に特にシクロペンタン、シクロヘキサン、シク
ロヘプタン、C4−C6パラフィン、トルエン、o−キシレ
ン、m−キシレン、p−キシレン等の如き特定の炭化水
素を酸化するために高度に有効な触媒に関する。酸化は
一段で液相において空気又は酸素により行われ得る。本
発明の触媒はアジピン酸、ピメリン酸、グルタル酸、フ
タール酸の様なジカルボン酸及び酢酸、安息香酸の様な
モノカルボン酸の製造に特に有用である。
ル、ポリアミド、可塑剤、合成潤滑剤及びアルキッドの
製造にある。アジピン酸は特にナイロン66、特殊グレ
ードの可塑剤、合成潤滑油、アルキッド及びポリウレタ
ンの製造に広い応用を見出している。モノカルボン酸は
溶剤として且つ可塑剤及び純粋化学製品の合成に用いら
れる。一般にジカルボン酸は遷移金属触媒、例えばコバ
ルト又はマンガンを用いる炭化水素の触媒的酸化により
製造される。かかるプロセスにおいては、時に、形成さ
れる中間体が分離されたり、又使用される酸化剤とのそ
れらの反応性により更に酸化に付される必要がある。
ンを第一段階においてシクロヘキサノンとシクロヘキサ
ノールとの混合物へ酸化し、続いて第二段階においてこ
の混合物を空気又は硝酸によりアジピン酸へ酸化するこ
とによりつくられる。現在、アジピン酸はシクロヘキサ
ンから二段階酸化プロセスにより製造される。第一段階
においてシクロヘキサンは液相において約 150℃で空気
又は酸素によりコバルト又はマンガン触媒の存在におい
て酸化されシクロヘキサノン及びシクロヘキサノールの
混合物を形成する。第二段階においてこの混合物は硝酸
により50−80℃においてバナジウム−銅触媒の存在にお
いてアジピン酸へ酸化される。アジピン酸への全体の選
択率はシクロヘキサンに基づいて約70%である。他のプ
ロセスも又知られているが、それらはヒドロペルオキシ
ドの高濃度を含むか又はシクロヘキサンを酸化するため
の触媒として臭素含有触媒又はコバルト触媒の高濃度を
利用する。
媒は次の如き欠点を有する: 1. 1回通過当たりのシクロヘキサンの低い(3−8
%)転化率は、第一段階においてシクロヘキサンの約95
%のリサイクルを必要とする。 2. ヒドロペルオキシドの高い濃度(0.2−10%)はそれ
らの使用される反応温度、即ち約 150℃における爆発性
により、プロセスを危険にする。 3. プロセスは反応の間にラクトン及びオキシ酸の如き
望ましからざる副生物の生成を生じ、これらは分離され
る必要がある。これらの望ましからざる生成物の分離は
複雑な工程を必要とする。 4. 臭素触媒の使用は装置のひどい腐蝕へと導く。プロ
セスは5−25kg/cm2で運転するから、かかる腐蝕は爆発
の危険へと導く。更に、第二段階において酸化剤として
用いられる硝酸からの窒素の酸化物を含むガス状の汚染
物の存在は、きびしい腐蝕及び環境問題へと導く。 5. 各酸化段階に対して別個の酸化反応器システムの必
要性。
ト塩と共にマンガン、ニッケル、クロム、銅又は亜鉛塩
を含むコバルト触媒が用いられたが、これらは上述の欠
点の除去をもたらさなかった。
ジピン酸の製造も又従来調査された。ケイ・タナカのCh
em. Tech. 4(9), 1974, 555-559頁、Chem. Eng. News 5
2(15) 1974, 24頁、予稿(Div Petr Chem) Amer, Chem.
Soc. 19(1), 1974, 103-111頁及び特公昭50−19534号公
報及びJGD Schultz 及びA OnopchenkoのJ. Org. Chem,
38, 1973, 3729-3733頁及びJ. Org. Chem, 45, 1980, 3
716-3719頁及び米国特許4,263,453 は、コバルト触媒を
用いるかかる単一段階プロセスを述べている。Steinmet
z 等による最近の特許である米国特許第4,902,827 はコ
バルトと共に可なり大きな濃度におけるジルコニウム及
びハフニウム塩の使用を述べている。米国特許第3,649,
689 はコバルトカルボン酸塩及び臭素化合物を含有する
触媒を用いるシクロヘキサンのアジピン酸への酸化をク
レームしている。
によりアジピン酸を製造するための以前の企図は、主た
る焦点がコバルト触媒の使用と80− 130℃の範囲のより
低い酸化温度にあった。
us) を触媒的に活性な第二コバルト(cobaltic)の状態へ
転換するために、アセトアルデヒド、2−ブタノン、シ
クロヘキサノン等の促進剤の使用を述べている。これら
の促進剤は触媒活性を保持するために反応器へ連続的に
供給さるべきである。
一段階プロセスの欠点は次の如くである: 1. 生成されるアジピン酸が低純度のものである。それ
は第一コバルト塩の最初の高い割合がカプロラクトンの
生成を導き、これは急速にポリカプロラクトンへ重合す
る。 2. ハフニウム、ジルコニウム等の如き希金属の共触媒
としての使用は高価であり、且つそれらの濃度の監視は
複雑な仕事である。 3. 臭化物の共触媒としての使用は反応器及び他のプロ
セス設備の構造の特殊な非腐蝕性材料を必要とし、それ
によりプロセスのコストを増加する。
次の通りである: 1. シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタ
ン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシ
レン等の如き炭化水素の空気又は酸素による対応するカ
ルボン酸への70%をこえる製品選択率及びより高い(60
−98%)炭化水素転化率での酸化に対して有用な新しい
触媒を提供すること。 2. 上記新規な触媒の対応する第一コバルト及び第一鉄
塩の混合物からの製造のプロセスを提供すること。 3. 適宜の炭化水素の空気又は酸素による第二コバルト
塩70−99重量%と第二鉄塩1−30重量%の混合物からな
る新規な触媒を用いる酸化により、カルボン酸を60−98
%の高い炭化水素転化率と70%をこえるカルボン酸選択
率で製造するための改良されたプロセスを提供するこ
と。 4. 望ましくない副生物、例えばラクトン、オキシ酸等
の生成を実質的に減少させるか又は除去する、ジカルボ
ン酸の製造のための改良されたプロセスを提供するこ
と。
バルト塩70−99重量%と第二鉄塩1−30重量%を含み、
塩の酸成分は酢酸、プロピオン酸、ナフテン酸、アジピ
ン酸、フタール酸等から選択される、炭化水素の酸化に
よるカルボン酸の製造に対し有用な新規な触媒を提供す
る。
−99重量%と対応する第一鉄の塩1−30重量%との混合
物を、開始剤及び2乃至4の範囲の炭素原子を有する脂
肪族モノカルボン酸又はそれらの混合物から選ばれた溶
剤及び酸素又は空気の存在において、60− 150℃の範囲
内の温度及び1−50kg/cm2の範囲内の圧力で0.25−8時
間の範囲内の時間反応させることからなる、炭化水素の
酸化によるカルボン酸の製造に有用な新規な触媒の製造
のためのプロセスを提供する。
酸、プロピオン酸、ナフテン酸、安息香酸、アジピン
酸、フタール酸等から選択され得る。第一コバルト塩の
量は好ましくは85−99重量%の範囲であり、第一鉄塩は
1−15重量%である。使用される開始剤は2−ブタノ
ン、パラアルデヒド、シクロヘキサノン、シクロヘキサ
ノール、アセトアルデヒド、部分酸化炭化水素等から選
択され得る。使用される開始剤の量は第一コバルト塩の
10− 100重量%の範囲であり得る。使用される溶剤は酢
酸、プロピオン酸、酪酸等及びそれらの混合物から選択
され得る。開始剤の量は、好ましくは第一コバルト塩の
30−50重量%の範囲であり得る。使用される溶剤は第一
コバルト塩の2000− 12000重量%の範囲であり得る。
しくは30−60h-1の範囲内で行われ得る。使用される温
度は好ましくは80− 130℃の範囲内であり得る。使用さ
れる圧力は好ましくは1−10kg/cm2の範囲内であり得
る。空気又は酸素との接触時間は好ましくは0.25−3時
間の範囲内であり得る。
素又は空気での酸化によるカルボン酸の製造のための改
良されたプロセスが提供され、次の工程からなる: (a) 炭化水素を、第二コバルト塩70−99重量%と第二鉄
塩1−30重量%を含み、塩の酸成分が酢酸、プロピオン
酸、ナフテン酸、アジピン酸、フタール酸等から選択さ
れる触媒と接触させる。 (b) 得られた混合物を酸素又は空気と、1−70kg/cm2の
範囲内の圧力及び60−150℃の温度範囲で1乃至8時間
の範囲の期間、1− 200h-1の空間速度で接触させる。 (c) 未反応の炭化水素及び触媒を通常の方法により分離
する。 (d) 生成されたカルボン酸を結晶化又は分別蒸留により
分離する。 (e) もし必要なら、上記(b) 及び(c) の段階で得られた
炭化水素、溶剤及び触媒をリサイクルする。
いられる触媒対炭化水素比は重量で0.01乃至0.5 の間の
範囲であり、使用される圧力は10−50kg/cm2の範囲であ
り、使用される温度は70− 150℃の範囲、空間速度は1
−60h-1の範囲である。
の製造のための改良されたプロセスが提供され、次の工
程からなる: (a) シクロヘキンを触媒と接触させる; (b) 得られた混合物を酸素又は空気と1−70kg/cm2の範
囲の圧力と70− 150℃の範囲の温度で1−8時間の範囲
の期間、1− 200h-1の空間速度で接触させる; (c) 未反応のシクロヘキサン及び触媒を常法により分離
する; (d) 生成したアジピン酸を結晶化又は分別蒸留により分
離する;そして (e) もし必要なら、工程(b) 乃至(c) からの未反応のシ
クロヘキサン、溶剤及び触媒をリサイクルする。
クロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンタン、トル
エン及びキシレンの如き炭化水素を酸化することにより
試験される時、カルボン酸の生産の選択率はシクロパラ
フィン酸化において70−79%、又トルエン及びキシレン
に対し94−98%の範囲で、炭化水素転化率は80及び90%
の間の範囲であった。上述の触媒を用いる生成物選択率
はこれまで公知の触媒を用いて達成可能であった最大よ
りも2−4%高いことが見出された。酸生成物の分離後
の未反応及び部分酸化炭化水素及び溶剤はリサイクルさ
れて、追加量の酸を回収し、それによりプロセスの効率
を増加することができる。
ためのみのもので、それ故本発明の範囲を限定するもの
と考えられてはならないことが注意さるべきである。
するプロセスを述べるものである。
酢酸第一鉄、3gのシクロヘキサノンの 500gの酢酸中
の溶液が95℃に加熱され、酸素で20h-1の空間速度で1
時間、第二コバルト及び第二鉄イオンの合計濃度が全金
属イオンの約85%になるまで処理された。この段階にお
いて、その様に調製された触媒中の各種イオンの濃度
(全金属塩の重量%)は次の様であった。:酢酸第二コ
バルト79%、酢酸第一コバルト11%、酢酸第二鉄6%、
酢酸第一鉄4%。
鉄及び 3.5gの2−ブタノンの400gの酢酸中の溶液が1
00℃に加熱され、攪拌しながら酸素で20kg/cm2の圧力で
2時間処理された。この期間の後合計の第一鉄及び第一
コバルトイオンの約89%がその様に調製された触媒中で
より高い酸化状態へと変換される。この段階において調
製された触媒中の全イオンの重量%は次の様であった:
第二コバルト79%、第一コバルト6%、第二鉄13%及び
第一鉄2%。
一鉄、6gのパラアルデヒド、 150gの酢酸の溶液が 1
20℃に加熱され、10kg/cm2の圧力で4時間酸素で処理さ
れた。この期間の後組み合わせの第一鉄及び第一コバル
トイオンの90%がより高い酸化状態へ変換された。全イ
オンの重量%に基づく調製された触媒の組成は次の様で
あった:第二コバルト75%、第一コバルト5%、第二鉄
15%及び第一鉄5%。
キサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、トルエン、
C4−C6パラフィン、o−キシレン、m−キシレン、p−
キシレンの様な炭化水素を酸化する触媒として、アジピ
ン酸、グルタル酸、ピメリン酸、安息香酸、酢酸、イソ
フタール酸、フタール酸、テレフタール酸等の対応する
ジカルボン酸又はモノカルボン酸の製造のために使用さ
れ得る。
クロヘキサンが酸素と25h-1の空間速度において、95
℃、20kg/cm2において 500mlのオートクレーブ中で反応
された。3時間の終りに、反応混合物はフラッシュ(fl
ash)され、未反応シクロヘキサン 8.7g、水10.2g及び
酢酸 6.1gを含む物質80gを回収した。25℃へ冷却した
残渣は粗95%アジピン酸結晶24.0g及び 105gの濾液プ
ラス酢酸洗滌物を産生し、これはアジピン酸 9.6gと1
2.1gのシクロヘキサノン、シクロヘキサノール、シク
ロヘキシルアセテート、モノシクロヘキシルアジペート
等及び低級ジカルボン酸の如き部分酸化生成物を含み、
これらはリサイクルされ得る。シクロヘキサン転化率は
75.1%で、アジピン酸への全選択率は71%であった。
酸素で空間速度20h-1で 110℃、30kg/cm2において酸化
された。2時間の終りに、反応混合物はフラッシュさ
れ、シクロヘキサン10.5g、水10.1g及び酢酸79.4gを
含む物質 100gを回収した。
25.3gを産生した。濾液はアジピン酸11.9gを含み、シ
クロヘキサン転化率は82%、アジピン酸への全選択率は
73.8%であった。
鉄と2gのシクロヘキサノンの160gの氷酢酸中の溶液
が95%で酸素と1分当たり100mlの割合で攪拌して2時
間接触され、約90%の第一コバルト並びに第一鉄塩が第
二コバルト及び第二鉄塩へ転化された。35gのシクロヘ
キサンが次いで添加され、混合物は更に酸素と25h-1の
空間速度で95℃及び圧力40kg/cm2で反応した。4時間の
終りに生成物は蒸留され、未反応シクロヘキサン、水及
びいくらかのアジピン酸を除去した。残渣は冷却して濾
過され、23.8gの98.5%アジピン酸を回収した。濾液は
9.1gのアジピン酸を含んでいた。記録されたシクロヘ
キサン転化率は71%であり、アジピン酸への全選択率は
76.8%であった。
gが、6時間、100℃、30kg/cm2において、酸素と出口
において1分当たり50mlの割合で処理された。アジピン
酸への全選択率は74.5%であり、シクロヘキサンの転化
率は80%であった。
製造に特に関連して記述されているが、本発明がアジピ
ン酸の調製のみに限定されると解釈さるべきではない。
本発明のプロセスはグルタル酸、ピメリン酸、フタール
酸、イソフタール酸及びテレフタール酸の如きジカルボ
ン酸及び酢酸、プロピオン酸及び安息香酸の如きモノカ
ルボン酸の製造に対して使用され得る。これは下記に示
す実施例において例示される。
酸第二鉄、8%の酢酸第一コバルト及び2%の酢酸第一
鉄を含む触媒 5.5gが酸素と空間速度30h-1で、 130
℃、10kg/cm2で4時間反応された。酸化生成物はフラッ
シュされ、 4.0gの未反応p−キシレン、 8.2gの水及
び残りは酢酸を含む蒸留物30.0gを回収した。残渣は冷
却され、濾過されて、固体は酢酸で浸出され、乾燥され
て粗98%テレフタール酸の51.9gを産出し、これは90%
のp−キシレン転化率及び92%のイソフタール酸選択率
に対応する。溶液が新しい実験へリサイクルされる時、
53.5gのテレフタール酸を産出し、これは95%のテレフ
タール酸への選択率に対応する。
8%の酢酸第二鉄、5%の酢酸第一コバルト及び2%の
酢酸第一鉄を含む触媒6g及び 200gの酢酸の溶液が酸
素と空間速度25h-1、 135℃及び20kg/cm2において4時
間反応された。酸化生成物はフラッシュされて、 3.5g
の未反応m−キシレン、 8.5gの水及び6.5gの酢酸か
らなる18.5gの蒸留液を回収した。残渣は室温へ冷却後
濾過され、固体は酢酸で浸出され乾燥されて、98%イソ
フタール酸53.4gを産出し、これは91.2%に達した反応
したm−キシレンを基にして、93.5%の選択率に対応す
る。濾液は新しい実験にリサイクルされる時、イソフタ
ール酸への97%の選択率を得た。
ト、12%の酢酸第二鉄、6%の酢酸第一コバルト及び2
%の酢酸第一鉄からなる 5.0gの触媒及び 150gの酢酸
を含む溶液が空気と空間速度60h-1で95℃及び45kg/cm2
において4時間反応された。酸化生成物はフラッシュさ
れて 4.0gの未反応シクロペンタン、10gの水及び36g
の酢酸を含む50gの蒸留物を回収した。残渣は34.3gの
グルタル酸を含み、86%のシクロペンタン転化率及び71
%のグルタル酸への選択率に対応した。
酸第一コバルト及び2%の酢酸第一鉄からなる 4.0gの
触媒を含む酢酸中の 200gの溶液及び50gのトルエンが
酸素と空間速度40h-1で85℃で4時間反応された。酸化
生成物は処理されて61.7gの安息香酸、 2.1gのベンズ
アルデヒド及び 1.0gの未反応トルエンを産出した。こ
れは98%の炭化水素転化率及び安息香酸への95%選択
率、40%以上のベンズアルデヒドに対応した。
Claims (10)
- 【請求項1】 第二コバルト塩70−99重量%及び第二鉄
塩1−30重量%を含み、塩の酸成分が酢酸、プロピオン
酸、ナフテン酸、アジピン酸及びフタール酸から選ばれ
る、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、C 4 −C 6 パラフィン、トルエン、o−キシレン、
m−キシレン及びp−キシレンから選ばれる炭化水素の
酸化によるカルボン酸の製造のための触媒。 - 【請求項2】 触媒が第二コバルト塩70−99重量%及び
第二鉄塩1−30重量%を含む請求項1記載の触媒。 - 【請求項3】 塩の酸成分が酢酸、プロピオン酸、ナフ
テン酸、アジピン酸及びフタール酸から選ばれる、第一
コバルト塩70−99重量%、第一鉄塩1−30重量%の混合
物を、第一コバルト塩及び第一鉄塩を、対応する第二コ
バルト塩及び第二鉄塩に転換する反応のための開始剤の
存在において2乃至4の範囲の炭素原子を有する脂肪族
モノカルボン酸又はその混合物から選ばれた溶剤及び酸
素又は空気と、60−150℃の範囲内の温度及び1−50kg/
cm2の範囲内の圧力において0.25−8時間の範囲内の時
間反応させることからなる、シクロペンタン、シクロヘ
キサン、シクロヘプタン、C4−C6パラフィン、トル
エン、o−キシレン、m−キシレン及びp−キシレンか
ら選ばれる炭化水素の酸化によるカルボン酸の製造のた
めの触媒の製造方法。 - 【請求項4】 反応が10−90h-1の範囲内の空間速度で
行われる請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 第一コバルト塩の量が80−99重量%の範
囲であり、第一鉄塩の量が1−20重量%の範囲、開始剤
が第一コバルト塩の重量の10− 100%の範囲であり、溶
剤が第一コバルト塩の2000− 12000重量%の範囲であ
り、空間速度が30−60h-1、温度が80− 150℃、圧力が
1−25kg/cm2の範囲であり、反応時間が0.5−3時間の
範囲である請求項4記載の方法。 - 【請求項6】 2−ブタノン、シクロヘキサノール、シ
クロヘキサノン、アセトアルデヒド、部分酸化炭化水素
から選ばれる開始剤が用いられる請求項3記載の方法。 - 【請求項7】 酢酸、プロピオン酸、ブタン酸又はそれ
らの混合物から選ばれる溶剤が用いられる請求項3記載
の方法。 - 【請求項8】(a) 炭化水素を、第二コバルト塩70−99重
量%と第二鉄塩1−30重量%を含み、塩の酸成分が酢
酸、プロピオン酸、ナフテン酸、アジピン酸、フタール
酸から選ばれる触媒と接触させ; (b) 得られた混合物を酸素又は空気と、1− 200h-1の
空間速度、60− 150℃の範囲内の温度、及び1−70kg/c
m2の範囲内の圧力で1−8時間の範囲内の期間接触さ
せ; (c) 未反応の炭化水素及び触媒を常法により分離し; (d) 形成されたカルボン酸を結晶化又は分別蒸留により
分離し;そして (e) もし必要なら、上記工程(b) 乃至(c) において回収
された炭化水素、溶剤及び触媒をリサイクルすることか
らなる、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプ
タン、C 4 −C 6 パラフィン、トルエン、o−キシレ
ン、m−キシレン及びp−キシレンから選ばれる炭化水
素の酸素又は空気による酸化によりカルボン酸を製造す
る方法。 - 【請求項9】 使用された触媒対炭化水素の比が重量で
0.01乃至0.5 であり、使用された圧力が10−50kg/cm2の
範囲であり、使用された温度が70− 150℃の範囲であ
り、且つ空間速度が10−90h-1の範囲である請求項8記
載の方法。 - 【請求項10】(a) シクロヘキサンを、第二コバルト塩
70−99重量%と第二鉄塩1−30重量%を含み、塩の酸成
分が酢酸、プロピオン酸、ナフテン酸、アジピン酸、フ
タール酸から選ばれる触媒と接触させ; (b) 得られた混合物を酸素又は空気と、1− 200h-1の
空間速度、70− 150℃の範囲内の温度、及び1−70kg/c
m2の範囲内の圧力で1−8時間の範囲内の期間接触さ
せ; (c) 未反応のシクロヘキサン及び触媒を常法により分離
し; (d) 形成されたアジピン酸を結晶化又は分別蒸留により
分離し;そして (e) もし必要なら、上記工程(b) 乃至(c) からの未反応
のシクロヘキサン、溶剤及び触媒をリサイクルすること
からなる、新規触媒を用いるシクロヘキサンの酸化によ
りアジピン酸を製造する方法。
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